インタビュー

普段使いのバッグはショルダー派?リュック派?「ショルダー派の声」Vol.11



Vol.11
50代後半女性(フランス在住)

ショルダーバッグとリュックサック使い分けることもありますが、最近は主にショルダーバッグに頼っています。

フットワークも軽く体育系と見なされがちなリュックサックも、デザイン次第で少し高めのヒールとスーツにも何気なく似合うものもありますね。そんなリュックサックを特にショッピング時に使うこともあります。リュックサックは何と言っても両肩で重さが軽減される点がありがたく、片手に買い物袋、片手に子供の手を引いて歩くなどショルダーバッグよりは楽々と出来てしまうのが嬉しい点です。

ショルダーバッグは中から物を取り出すのがリュックサックに較べて楽ですし、前に抱え込むように持てば、貴重品を見守りながら歩くこともできます。バッグに入れた物の重さで、肩からすり落ちたり、肩にくい込んだりすることがあるのが不便だったりしますが、長年使用しているショルダーバッグはそんな難点を軽減したデザインです。

会社員時代に購入し、およそ30年来メインに使っているお気に入りのカバンタイプのショルダーバッグがあります。その前はA4サイズが入る同じデザインのバッグを使用していましたが頻繁に太らせて使いすぎたのが原因か、何年か経ってほつれが目立つようになり泣く泣く破棄。衝動買いではなく、お値段とも相談し、何度も足を運び、いろいろ吟味し、見れば見るほど好きになって購入したものでしたが。

同じメーカーから同じデザインで同じサイズを買い替えようとしましたが、同じ大きさは見つからず、仕方なく少し小さめのものを購入し、むやみに太らせないように使って約30年。2012年頃に市場から消えたメーカー品で隠れファンが多かったのか今ではヴィンテージ品のようです。それとわかる国際的ブランド品とはまた一つ異なる品性とオリジナル性が大きな魅力です。思うに売れば売るほど赤字になってしまう製品というのも世の中にはあるのですが、そういう製品の一つだったのかも知れないと思います。

選んだポイントは、重い牛革で、しかも、A4サイズが入らないのがデメリットでしたが、オーストリッチのような柄加工が新鮮で、金箔を施した金具が適度なお洒落感をかもし出し、しかもポケットが多いことや肩手当てがついていたこと、カバン式に手で持つこともできるのが便利だと思ったこと、そして全体的な品の良さが最大の魅力でした。メーカー名が金色で刻印されているのも意外に嬉しく、縫製もしっかりしています。お洒落な鍵付き部分の金具は女性的な楕円形で、つまるところ、至れり尽くせりのフェミニン且つ機能的なデザインです。

30年経ても、それなりにお洒落度と高級感があり、くたびれても愛着度は増すばかり。しかも使ってみて、その気遣いの深さに感心するばかり。

バッグの内側にはオープン式の内ポケットが二つあり、ほかに一つはファスナーがついています。外部分の表側にボタンで開閉する外ポケットがついており、小物の出し入れが容易です。外側の背部分にも薄い雑誌などをさっと突っ込めるようなオープン式のポケットとそれに付随してファスナー付きのポケットがついています。整理整頓の好きなデザイナーの作品だったではとつい想像してしまいます。

今後買うとしたら、こんなバッグ

ショルダーバッグは特にアクセサリー的な要素も大事ですが、基本は縫い方が頑丈で仕上げがきちんとしていて職人の気遣いを感じるような、閉めても開けても何度眺めても飽きないバッグが夢です。

今持っているバッグはくたびれ感もまた魅力ですが、この次買うとしたら、

A4サイズが入り、ポケットなどがやはり充実しているもの、あまりスリムではなくて、底辺が幅8センチくらいの化粧ポーチもすぽっと入るかなという機能性を持ち合わせ、パステルカラーで少し丸みがあり、リボンかレースなどがさりげなく控えめに施され、さらに金箔をあしらった金具もおとなしげに使われ、軽やかなすっきりしたイメージで、素敵なレストランにもそれとなくもっていけそうな控えめな品性のあるショルダーバッグがあれば最高です。いえ、もう一つ。汚れがつきにくい素材、もしくはついても落とす方法がある素材も気になります。

我ながら欲張りですねえ。

また最近の環境を意識した嬉しい流行に乗り、とりわけ川や地下水など水源を汚染しない素材を使用しています、とはっきり提唱しているバッグが出てくれば、とさらなる希望を抱いています。