底知れぬパフォーマンスを秘めているのだ! と期待されます。ゆったりと敷地を取った、あそび広場に大型遊具が点在する三重県津市の中勢グリーンパーク。超大型のもの、次々と違ったタイプのネット遊具にトライする一角。
乳児まで含めた、小さな子どもが安心して遊べるすくすくランドなどが揃っています。南端の入り口広場からの両翼に駐車場が配置され、未開園の丘陵が北側に被さるような、おおまかにいいうと三角形の敷地。その真ん中にある平坦地に、大きな芝生広場があります。
あそび広場となるのは、目安程度に園路で区切られた一画とその傍ら。丘になっている西側の駐車場の辺り、特に展望台になっている頂上などから眺めると、相当大きな回廊型遊具も、グリッサンド滑り台も、なにか大きなものがあるな! と認識する程度。
とはいえ、簡単に見渡せる程度の範囲なのにそんな印象なのは、あそび広場以外の芝生エリアもまた広くとってあるから。そして遊具が余裕をもって配置されているからでしょう。近づいてみれば回廊型遊具は、大きさもそれぞれ3つあります。
大型すべり台の近くには、ザイルクライミングに加えて別のネット遊具、そして園路を挟んでターザンロープもあります。とても気の利いた、乳児にまで対応できる遊び場は独立したスペース。その隣にはユニークなネットでできたブランコが置かれています。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。そもそもが中勢グリーンパークは、周到に職住近接まで企てられた都市開発エリアとなる、中勢北部サイエンスシティの開発に伴い設けられた公園です。
行政の意欲は高く、グルメ祭りなど、芝生広場では2日間に渡る20店の飲食店による出店イベントなど、サウンディング型市場調査の成果として、民間事業者も交えた公園の活用を図ったりしています。
これから進むであろう未開園部分の整備など、まだまだこれからにも期待できる公園の姿を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる中勢グリーンパークをしっかり解説!
遊具はゆったりと配置されているとはいえ、あそび広場にまとまっているともいえます。まさに回廊型といった立ち並ぶとんがり屋根の塔を、多彩な遊びで結ぶコンビネーション遊具を中心に、ユニークな持ち味の遊具が周りに置かれています。
回廊型コンビネーション遊具は3つ
あそび広場の真ん中辺りには、3つのアスレチック要素の強いコンビネーション遊具があります。どれも回廊型といっていいものの、大きさに違いがあります。いうなれば本格的回廊型遊具、ストレート型、ターザンロープ複合型といった展開。
公園の正式な命名ではないものの、そのように分類できるものになります。本格的回廊型は、多搭が複雑に連絡するもの。ストレート型は、単立の搭の両端に渡りの遊びが仕組まれます。
ターザンロープが組み込まれるのは、雲梯が結ぶ双搭にL字にルートが加わるものになっています。
中でも本格的回廊型とでもいうべきものは、高さの追求はほぼないものの複雑なルートに配置された、いくつもの塔を巡ります。
さほど高さはない回廊も、ごくゆるやかなスロープによる進入路もあります。これにより、コンビネーション遊具全体にちりばめられた、たくさんのパネル遊具のうち、スロープの最初の踊り場のものは外側からも遊べることになります。
ただ全体的には地上からは離れた回廊を巡ることになり、部分的にはほんの少々ながら高低差を生かした作りのところもあります。
コースが高く導かれたところは、滑り台として活用されているところも多いです。
地上からのスロープのほぼ対角に位置するのが、短いローラーすべり台。回廊は繋がるものの、これについてはどちらかといえば横に備わった、最後のお楽しみのような感じです。
比較的高いところからの脱出路としてのすべり台は、樹脂製のものがいくつも、種類もいろいろなものが置かれています。
ショートカット的な階段やラダーもたくさんあるため、こうしたすべり台を滑っては回廊に上りを繰り返す遊び方もありです。
ほんの一部には、途中で渡りロープの編み込み度が変わってしまう場所があったり、演出はいろいろです。もちろん編み目の荒い、踏み外す可能性のあるところは、迂回できるようになっています。
やろうと思えば無限に雲梯できるところがあったり、確かにルートはいろいろ。
それでも、基本的には難易度は高くなく、随所に面白いパネルがはめ込まれているのが、なによりも小さな子どもでも、回遊して楽しんで欲しいという狙いを表しているといえそうです。
とにかく迷路のように、正解のルートが決まっているのでなく、自由に探索するだけのものとはいえ、迷宮気分は充分味わえそうで、走破を狙えばそれなりの時間楽しめそうな遊具。
スケールは大きくとも、対象年齢が低いという点では、面白い持ち味の大型コンビネーション遊具といえます。見た目以上に楽しめることに注目したいものになっています。
本格派の回廊型コンビネーション遊具と園路の境のところには、動物モチーフのブランコが並びます。
すっぽり嵌る座席型のものと、フラットな座面の一般的なタイプと、どちらも揃います。
1基ごとに2座それぞれ2つづつが並んでいます。動物モチーフでもキリンは明確。
ピンクの象がいるかどうかは別として、象なのは間違いないものも! あとはクマ? として緑の動物は一体なになのでしょうか。子どもの意見を、聴いてみたいものです。
あそび広場でブランコとは反対側にある、ストレート型コンビネーション遊具に施されるのは渡りの仕掛け。
ロープの足場は、高いところと低いところを結んでいます。ただでさえ難易度が高いものを、なかなか厳しい設定です。
もちろんパスしても何ら問題はないです。続いているのは吊り橋。それも板であっても、隙間はないタイプ。吊り橋を行ったり来たりでも充分です。
塔の反対サイドはザイルの吊り橋が2連続。こちらはたっぷり隙間があります。
上り下りもザイルネット。ストレート型コンビネーション遊具は、両端が少し難易度が高くなっています。
もっとも真ん中の搭は段々と上り下りするだけ。塔も上るだけで仕掛けはなく、特に高さがある訳でもないです。易しく遊ぶならここだけでOK。
真ん中にも、ちょっとだけ頑張ってみるスロープはついています。
スロープはふたつ。それぞれの持ち味が違うものです。
公園奥の森のほうにあるのは、ターザンロープ複合型コンビネーション遊具。実はターザンロープは、組み込まれたものの先に独立して、もうひとつあります。
L字に接続する吊られた足場を渡るのが一端。
もう片方はターザンロープで、独立したものも一連と捉えるならば、ここで終わりではなく、乗り継ぐ場所と解釈できます。
ふたつの搭は雲梯で渡れます。もっとも雲梯で結ばれるのは足場だけ。吊り足場が接続する側は雲梯で上る塔が連結。
ターザンロープのスタート台を兼ねるほうは、ステップ、スロープ、またはネット、いずれかを選択する低い足場のある塔になっています。
斜面遊具含めネット遊具も3つ
回廊型コンビネーション遊具は、高さについてはどれも抑えられたもの。中勢グリーンパークで高さに挑むならば、丘を利用したロングスライダー!
それに挑む時には、長い階段を上る手段だけでなく、ネットで作られた大斜面もあるのです。
ネット部分を上る距離は長いです。まずは段差を挟みながらのスロープを、渡されたロープを補助にしたりしながら、中段まで向かいます。
中段からはまた違った趣向のネットの道を、今度は一気に駆け上がります。道のりは長くとも、手すりがありますし、編み目も細かいです。
上り切れば、ロングスライダーのスタート地点です。
ロングスライダーは、グリッサンドすべり台。思い切り滑って、爽快に楽しんで欲しいものです。
長いすべり台を降りたところにあるのは、また違った趣旨になる小型のハンモック型ネット遊具。足場までの不安定なルートに挑戦して高さ要素も少しだけ加わっています。
さらに並んであるのは、ザイルクライミング。ミニでも巨大でもない、ほどよいサイズのものです。
大きさといい、途中の編み目の細かさといい、上のほうの足場まで行ってみる気になる、ちょうどよさがいい感じです。
幼児コーナーは乳児まで対応するもの
しっかりと囲いがされたすくすくランドは、あるといいな! と心から思える遊び場。明確に乳児まで対象にしているこういったコーナーは、どこにでもあるものではないです。
対象としては、おおむね1歳からと入口に書かれています。どういうことかといえば、ハイハイができる頃からということ。ゴロゴロお外で寝返りしようというSTEP-1ハートフルアイランドのところは、ずはり1歳に近い0歳児からのもの。
STEP-2あけるぞーさんとなる低いアーチのような伝い歩き練習用のボードを経て、STEP-3よちよちクッションは、つかまり立ちのコーナー。どれも案内看板に、遊び方が掲示されています。
(ところであけるぞーさんは、あるけるぞーさんで何らかの手違いのハズ。メーカーでは、そのように告知しています。
よちよちクッションの趣旨としては、掴るところがぐにゃぐにゃなのが面白く、尻もちをついても大丈夫なマットもあるということ。ただ、ちょっとヘタっているのは残念です。
柔らか素材の段差を渡ってみるSTEP-4いもむしステップくんに続いて、STEP-5サンドコミュニケーションという砂場までで、すくすくランドはすべて。
ソフトな素材の床のエリアには、いろいろな楽しみがあります。対象となる子ども目線、一緒に遊ぶ保護者目線ではとてもありがたい場所。ここは注目です。
隣にあるネットのブランコも、小さな子どもを乗せて揺らしてあげる使い方になりそうです。
中勢グリーンパークの概要
遊具の充実が目立つ中勢グリーンパーク。広い芝生のエリアに、多彩な遊具が並ぶ遊び場そのものといえる公園です。だからといって決して小さな公園ではありません。反面現状では、現地に公園管理事務所もなく、売店などもありません。
開園エリアとなっている約14.5 haに加えて、丘陵部で芝生の平坦地もある12.1 haの未開園エリアも控えています。またすくすくランドに隣接する辺りは、基盤整備が終わった非開園エリア1.7 haになっています。まだ、これからがある公園でもあります。
中勢北部サイエンスシティ全体として周囲をみれば、あのつピアにレストランがあり、コンビニエンスストアも隣接しています。あのつピアはサイエンスシティの中核となる、支援施設を集めた場所。展望台横の第2駐車場から500 mほどのところです。
中勢グリーンパークを訪れるには(アクセスについて)
住所:三重県津市あのつ台5-757-1
連絡先:059-229-3184(津市建設部建設整備課)
津市観光協会ウェブサイトからの引用
公共交通機関でのアクセス:
津駅東口4番乗り場サイエンスシティ行き【グリーンパーク前】下車徒歩3分
車でのアクセス:
伊勢自動車道「津IC」から約15分
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料
国道23号線中勢バイパス南黒田交差点から750 mほどで、公園南端で入り口広場のある交差点に着きます。そこから東サイドに向かうと、あそび広場に平坦に隣接する第1駐車場です。
西サイドゆるやかに坂を上ると第2駐車場が利用できます。入口から入って右側が第2南、左側が第2北駐車場になっています。
第2駐車場から坂を下だると、あそび広場もある芝生のエリア。隣接して展望台となる丘があります。
頂上の四阿のところからは、芝生広場全体と、入り口広場のほうに向かって、調整池となっている修景池も見下ろせます。
最寄インターチェンジ:伊勢自動車道芸濃
中勢北部サイエンスシティというように、津の中心市街地からみれば北側の端。そうした位置関係と、中勢バイパスを利用する都合上から、8.3 kmの津ICを最寄と案内していると思われます。実際の距離では約7.5 kmの芸濃のほうがやや近いです。
名古屋や関西から訪れたならば、芸濃を利用するのがよさそうです。ただし道は、津ICを利用した方が単純です。鈴鹿市にも近いところで、津の駅に行くのも、鈴鹿サーキットに行くのも、ほぼ同じ距離のところです。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:伊勢鉄道河芸、JR紀伊本線一身田 どちらも約4 km
最寄バス停留所:グリーパーク前(三重交通、津駅~サイエンスシティ)
バス運賃:510円(小児260円)
平日ならば毎時1本(午前中を除く)津駅からの運行があります。グリーンパーク前停留所は、公園西側の道路にあります。土日祝日は極めて限られた運行です。自動車を利用したほうがよい公園です。
まとめ:決して狭くはないものの、遊び場がまとまって使いやすいのに注目
散策にも使えるとはいえ、子どもの遊び場としての存在感が、前面に出ている公園といえます。遊び場がまとまっていること、遊具がユニークで種類が揃っていることなど、好感度はかなりのものです。施設は特別なものはないです。あのつピアを覚えておいてください。
公式サイト:ありません