旬の季節に訪れたならば、山梨県笛吹川フルーツ公園は一層の輝きをみせます。果物の一大生産地となっている山の斜面に作られた園内でまでも、フルーツが実る木が一杯です。
雨でもまったく問題なく遊べるわんぱくドームがあります。内に設置されているのは大きなネット遊具だったり、螺旋階段を下りたところにくだもの館があったり。
展示室になっているくだもの館では、果物の色々を知りながらゲームに興じたりできます。さらには屋外の遊具広場に、コンビネーション遊具をはじめ、違う趣向のこれまたネット遊具など各種遊具が並びます。
屋外の遊びで目玉になるのはアクアアスレチックでしょう。ここが極上の徒渉池だといえるのは、じゃぶじゃぶ池だとしても並大抵でない大きさになっているから。
さらにアスレチックだと名乗るのが、いささかもおかしくないくらい、冒険心が満たされる仕掛けまで施されているのです。まさに刮目の水遊び場。
アクアアスレチックが旬だと感じられる季節には、公園の周囲に立ち並ぶ果樹園の直売所にも「もも」や「ぶどう」などの果物があふれていることでしょう。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思えた場所をご紹介しています。やまなしフルーツパークとしての開発の一環で整備された山梨県笛吹川フルーツ公園は、周辺施設も一体化されています。
肝いりでできた経緯からか、施設はとにかく立派。採光に優れたドームもわんぱくドームだけではないです。植えられた果樹も花壇も、のびのび過ごせる芝生も並大抵ではないです。
もうただの公園というよりも、レジャー施設に近いものがあります。展望台や足湯、その展望台も見下ろす日帰り入浴といった、隣接する観光施設が最たるもの。立派なホテルまで隣り合わせ。
夏場が魅力マックスとはいえ、それだけともいえない笛吹川フルーツ公園のいろいろ。いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる笛吹川フルーツ公園をしっかり解説!
季節には園内にたわわに実るあらゆる果実は、残念ながら狩ることはできません。もっとも公園の周囲は観光目的のもの含めた、果樹園で埋め尽くされています。試食やお得な価格での直売も楽しいです。
中には小ぶりであまり商品にならなそうな桃を20円で売っていたり、熟れ切ってもう日持ちしそうもないものは、思い切って丸ごと試食に出されていたり。果物の旬の頃には周囲の環境含めて、笛吹川フルーツ公園の魅力となっている感があります。
山梨県笛吹川フルーツ公園の施設概要 | ||
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名称 | 施設内容 | 料金 |
くだもの広場 | オーチャードカフェなど 地元果樹園直営のお店 | カフェ、ステージ使用は有料 |
くだもの館 | 果物についての展示館 ミニチュアモデルや ゲーム感覚の展示あり | 無料(開場9時~17時) |
わんぱくドーム | 大型ネット遊具のあるドーム | 無料(開場9時~17時) |
くだもの工房 | 管理棟、売店、レストラン、図書館、ワークショップあり | 商品購入や食事、ワークショップは有料 |
アクアアスレチック | 水遊び遊具場 | 無料 |
フルーツアドベンチャー | クイズで巡る果樹園 | 無料 |
遊具広場 | 屋外遊具場 | 無料 |
ステージ広場 | 屋外ステージ | 有料 |
その他各種広場 | 花や果樹、芝生、噴水など | 無料 |
ドッグラン | 犬の運動施設 | 無料(利用申請が必要) |
公園と一体化で企画された民活地域(土地や施設は民間や団体所有) | ||
ホテル | フルーツパーク富士屋ホテル | 利用は有料 |
足湯 | 万葉温泉の足湯 | 有料(100円)10時~17時 |
日帰り入浴 | ぷくぷく | 有料 |
バーベキュー | 風香亭 | 有料 |
フルーツセンター | お土産品売店 | 商品購入は有料 |
AZ山梨サーキット | レンタルカート場 | 有料 |
くだものが材料のスイーツを楽しむ、カフェや直売所は公園にもあります。ほんとうに多彩な楽しみがある公園。けれどもやはり、その気になれば一切お金を使わないで済む、子どもの遊びにスポットを当てて特集してみます。
豪快に遊びたい!アクアアスレチックは果物の旬とシンクロ
規模といい、アスレチックな楽しさといい、飛び抜けた魅力を放つ笛吹川フルーツ公園のアクアアスレチック。抜群の眺望までついてきます。
体を思い切り使うチャレンジが求められる、水場のアスレチック遊具は豪快そのもの。そしてたっぷり流れ込む水は、果物の季節でもある夏にこそ爽快です。暑さを吹き飛ばす涼感は、間違いなく魅力的なもの。
遊具のあたりに水を供給する流れがあります。その上流には水泳というレベルではないにせよ、小さなプールの役割は果たせそうな場所が!
そこには滝のように水が流れ落ちています。たっぷりじゃぶじゃぶできる上流と、滔々とした流れ、行き着くところの豪快なアスレチック遊具。アクアアスレチックについては、関連記事でさらに詳しくご案内しています。
わんぱくドームは雨でも、猛暑でも、雪でも大丈夫!
笛吹川フルーツ公園では全天候型のドームも、注目すべき遊び場になります。わんぱくドームは3つあるドームのうちのひとつ。ここなら天気が悪くても元気に遊べます。
設置されているのは、鉄パイプで組まれた骨組にネットを張ったもの。上ったり、下りたり、通り抜けたり、ぶら下がったり。複雑な経路も作られて、迷路のような感覚でも遊べます。
一番端は植物棚で覆われた、ネットハンモック部分。ハンモックという表現になるのはフラットになっていて、そこでふわふわ楽しめるから。
そこからは段になって、上っていけるようになっています。わんぱくドームのネット遊具は、おおまかに三つの部分で成り立っているといえます。
ハンモック部分から進むとすれば、次に向かうのはピラミッドのような、三角柱に組まれたパイプのセクションになります。下のほうから出入りはオープンなので、ここから始めてもいいです。
ピラミッド風の骨組の下のところ、ネットで作られたスロープからは上で、ハンモックのほうからのルートと合流しています。
ネットスロープの一部は膜でできています。つまり上から下りてでも、ネットスロープを上ってからでも、滑り下りてもいいです。ここまでふたつのセクションは自由自在。
数えて三つめになる、最後のところに渡っていくと、そこは袋小路です。もっともこの最終セクションとでもいえる部分、円柱状の骨組のところまで進めると考えていいです。
だとしても、そこから脱出できる訳ではなく、より深く迷宮の最深部へ呑み込まれるだけです。
円柱状のこのネット遊具へ向かう途中には、ポットのようなものもぶら下がっています。吊り下げネットにぶら下がるのとは違って、すっかり隠れてしまえるのが面白いです。
このポットのような何かがぶら下がっているのは珍しいです。連想するのはやはり何かの実になるでしょうか?
円柱状のエリアの手前は、ここもハンモック状でもあります。ただし、いろいろな仕掛けの穴が開いているので、のんびり寝転がる雰囲気ではなさそう。
円柱部分へは斜めに、下の段とも繋がっています。なのでここは周回可能。ネットの中に見守りの大人がついていくのは厳しそうですが、外からコミュニケーションは可能です。
なかなかユニークなネット遊具。いわゆるザイルで組まれてはいないので、タッチも柔らか。こうした戯れに適した網は耐久性など考えても、屋根があって屋内設置だからこそでもあるのでしょう。
ハンモック状のところに続く植物棚の下には、幼児向けのすべり台が待っています。2連でパネル遊具がついた、いちおう複合遊具風。
螺旋階段を下りるとくだもの館。さらにわんぱくドームは地下でくだもの広場のドームと繋がっています。
展示が興味深いくだもの館、ミニアトラクションはゲーム感覚
ふたつのドームを結ぶ地下のスペース含めて、くだもの館となっています。果物に関する展示があったり、果樹栽培の歴史をたどるミニチュアモデルがあったり。
さらには、ちょっとしたゲーム感覚で遊べる、ミニアトラクションがあったりします。こうしたものは全部無料でお金はかかりません。
- フルーツ・シューター くだものキャラを使ったビデオゲーム
- フルーツ・クイズ くだものクイズゲーム
- フルーツアロマ 香りからフルーツを当てるゲーム
- フルーツ・スロット 果実、種、葉、花の組合せを当てるゲーム
- フルーツ占い フルーツキャラによる誕生日占い
- フルーツ・ピアノ 床に仕込まれた圧力センサーマットで演奏
ミニシアターでは、フルーツに関する映像も上映されています。
くだものに関する展示はとても本格派、例えばももの種類も実にたくさん。ぶどうについての展示も細かい知識が得れるになっています。
くだもの館から隣のドームに抜けるとくだもの広場、こちらも天候に左右されない場所です。
くだもの広場ではフルーツ三昧のカフェライフも
くだもの広場はイベントスペースになっていたり、柑橘類が植えられていたりします。けれども普段の利用としては、オーチャードカフェがメイン。
フルーツ三昧できる、スイーツメニューが揃っています。
オーチャードカフェの営業について
営業時間:10時~16時30分(土・日・祝日は17時まで)
定休日:年末年始(12月29日~31日)
遊具広場にカラフルなネット遊具も!
やはりアスレチックな趣になっているネット遊具が、屋外の遊具広場に設置されています。けれどもこちらはザイルでの渡りが中心。
名前も果樹渡り+リンゴのネット。想定される利用年齢は小学生以上と考えているよう。
真っ赤なネットがリンゴのネットということか? 確かにこの赤がイメージするものになりそう。
なれば、先にあるのが果樹渡りか。柱(=果樹?)は、赤で渡りのザイルは青。ザイルの形状は縦横斜め、一本とさまざま。
果樹渡りのところが難易度は高いです。だから幼児は対象となっている模様。横というか水平に張られたザイルのところには補助ロープも通されています。
年齢云々よりも手が届くかどうかが重要でしょう。波型の補助ロープに掴れれば難易度はグッと下がります。さりげなく幅広い年齢への対応ができる工夫です。
ひねりが加えられたところは難易度が高そう。けれども、落ちるような穴も開いていません。判断は身体能力次第。
全体を揺らして楽しめる仕掛けもあります。なかなか仕掛けが細かく、楽しめる要素いっぱいです。
本来はある程度ほっておける年齢の子どもが対象。それだけに? 大人がのんびり見守れるベンチがあって、日よけもついています。
遊具広場はネット遊具の隣に、もっと幼児向けの遊具も揃っています。
ストレートとスクリュータイプのすべり台を備えた、そこそこ大きなコンビネーション遊具。
ターザンロープは平坦に設置されてスタート台から発進するタイプ。なので掴ってみるだけでも大丈夫。
シーソーやブランコ、バランス遊具? などさらにひととおり揃っています。ブランコは座椅子タイプとペラペラの座板のもの。
座板というか板ではないです。柔らかい樹脂のようなものがぶら下がっていて、そこに座ったり立ったりすることになります。
スプリング遊具もあります。乗り物と動物がモチーフ。
忘れてはいけないのが果物のスツール。ご当地ものとして用意されていた訳ではないはずでです。けれどもここにあることにすっきりはまるもの。座っても戯れてもいいのです。
園内はロードトレインが運行
園内をロードトレインが巡っています。移動がこれが楽。
ロードトレインルート:第一駐車場~森の広場~フルーツアドベンチャー(遊具広場脇)~芝生の広場~くだもの工房前(わんぱくドーム付近)~フルーツセンター
定員:54名
料金:
大人 (片道:400円 / 一日:600円)
子ども (片道:200円 / 一日:300円)
乳児のお世話ならくだもの広場に
くだもの館にオムツ替えや授乳に利用できる施設があります。くだもの広場のあるドームとわんぱく広場のあるドームを結んだ地下の展示スペースのところです。
目にする限り笛吹川フルーツ公園のトイレはどこもオムツ替えにつかえるベビーベットなどがある多目的トイレが併設されていました。
笛吹川フルーツ公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:山梨県山梨市江曽原1488(公園管理事務所所在地)
笛吹川フルーツ公園があるのは甲府盆地の東側、笛吹川沿いの平地を東に見下ろす山の斜面になります。高速道路から一帯で盛んな果樹栽培の様子を見ながら車で行くのもいいです。または駅からバスでも専用路線があります。バスは一日遊ぶのが前提のダイヤになっています。
【自動車を利用する場合】
中央高速道路のインターチェンジから訪れられるほか国道140号線雁坂トンネルを利用して秩父方面からアクセスも可能です。
最寄インターチェンジ:中央高速道路一宮御坂、勝沼
インターチェンジからは30分程度です。東京方面からの場合勝沼インターチェンジ、諏訪方面からの場合一宮御坂インターチェンジがおススメです。
駐車場:無料(24時間利用可)
入口広場へのゲートがあるのが第1駐車場。笛吹川フルーツ公園に向かって山を登るフルーツライン沿いでは2番目に現れる駐車場です。
普通車59台、身障者用4台の他、奥の方に臨時の森の広場駐車場もあります。こちらは混雑時の臨時駐車場です。
また園内への進入路を挟んで大型車14台とバイク、自転車用の駐車場がありそこから入口広場へのトンネルがあります。
ゲートのトンネルをくぐると季節にはたわわに実るぶどう棚がお出迎えです。
また園内バスロードトレインの発着点にもなっています。
フルーツラインを上ってくると第2駐車場がまず目に入ります。
普通車109台、身障者用5台の他、混雑時にはさらに181台分の駐車スペースが解放されます。笛吹川フルーツ公園で最大の駐車場はここです。
遊具広場に最寄りの駐車場でアクアアスレチックまで第1駐車場と同じくらいの距離です。
第2駐車場を利用した際の園内バスロードトレインの乗車は遊具広場脇からになります。
カフェのあるドーム、くだもの広場横にあるのが第3駐車場。わんぱくドームにも近い駐車場ですが普通車12台の小さな駐車場です。
ドッグランは第3駐車場の隣にあります。さらに山梨県笛吹川フルーツ公園と一体で開発された、やまなしフルーツパークの施設には自動車で向かうのが楽です。
公園から坂を上って隣接しているのが、フルーツパーク富士屋ホテル。こうしたものはいまあるP-PFIといった制度ができる前に、民活を意識した条例でできた施設です。もちろんここにも(ホテルの)駐車場があります。
さらに上っていくとフルーツセンターがあり、観光地によくある物販店と思っていいです。
眺望もよくこれを生かして、天幕の下食事ができる風香亭や足湯があったり、小さなすべり台付きの遊具も置いてあります。
このフルーツセンターの近くにも駐車場があります。この眺望スペースからさらに階段を上るやまなしフルーツ温泉ぷくぷくの利用もこちらからになります。
さらに坂を上っていけばレンタルカート専用のカートコース、AZ山梨サーキットがあります。レンタルカートとしては本格的なコースです。こうした民活施設はもちろん料金がかかります。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅前から眺めると、フルーツパーク富士屋ホテルの建物が見えています。市営バスがフルーツ公園まで運行しています。タクシー(料金目安1,600円)と合わせて利用できます。
最寄駅:JR中央本線山梨市駅
フルーツ公園行バス:山梨市営バス(所要時間7分ほど)
運行ルート:山梨市駅~万力公園~フルーツ公園~フルーツセンター
料金:片道100円(小学生未満無料)
時刻表(フルーツ公園停留所):
駅発公園行時刻 10時30分、13時40分、16時45分
公園発駅行 10時43分、13時53分、17時3分
まとめ:圧巻の水遊び場アクアアスレチック、注目はそれだけでなく
山梨県笛吹川フルーツ公園周囲の果樹園の豊かさを実感するのは実りの季節、そして売り物といえるアクアアスレチックもまた同じ季節に最盛期を迎えます。だからこそ確かに一度は、そんな季節に訪れてすべてを堪能してみたいのも間違いないところです。
とはいえわんぱくドームの大型遊具は、雨風など悪天候からも守って、快適な遊びを提供してくれます。普通の幼児向け遊具だって充分揃って楽しく遊べます。
芝生がキレイな広場で思い切り遊ぶのもよし、梅の開花は2月から柿の実りは11月まで、本命のフルーツだって案外、見どころは長きに渡ります。
丘陵の眺めは変らないというよりも季節それぞれ。ここは新日本三大夜景の地でもあります。時には富士も眺められるこの公園内のホテルを利用したり、民活施設はよりリゾート気分を味わわせくれます。
公式サイト:山梨県笛吹川フルーツ公園