名前に負けることなく、子どもにとって魅力が満載のとだがわこどもランドを擁しているのが戸田川緑地。名古屋市の西南部に広がる、いまだ整備の進む1989(平成元)年に開園した大きな公園です。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。広大な園内での遊びは、実に幅広いものがあります。規模も魅力も充分な遊具が、あちらこちらに設置されています。
とだがわこどもランドについては、さらに格安で乗れる乗り物まで用意されています。展望塔、水遊び場に加えて、雨天でも遊べるプレイハウスと、さまざまな体験ができる屋内施設もあります。
まさに、ちょっとしたテーマパーク風のスポット。ところが戸田川緑地での遊びは、まだまだここに留まるものではないのです。
戸田川緑地に出掛けることは遊び、スポーツ、自然とのふれあい、学習体験など充実した時間を過ごす機会になります。どんな風に過ごせるのか、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる戸田川緑地をしっかり解説!
戸田川緑地には、南地区と中央地区があります。きれいに整備された大きな芝生エリアが、それぞれに整備されています。そして、おのおのに持ち味があります。
なお、中央地区北端の国道1号線のさらに北、戸田川のもっと上流域にも、北地区と呼ばれる場所があります。こちらは森を涵養するスポットとして、今後整備されていく予定とのこと。現在はまだ一部に芝生と広場があるだけです。
ほぼ全容を表した南地区の見どころは!
ひととおりの整備が終わった南地区。児童厚生施設であるとだがわこどもランドの他に、農業文化園の諸施設が並んでいます。売店や飲食店があるのもこちらになります。
とだがわこどもランドは関連記事で徹底解説!
対象年齢も広い、バラエティに富んだ多くの遊具を組合わせる、木製大型遊具の回廊。さらに周囲に展望塔、雨でも遊べるプレイハウス、本館、水遊び場、幼児遊具広場などが並んでいます。詳細は別途関連記事をお届けしています。
とだがわこどもランドには、サイクルモノレールと足踏み式ゴーカートという、格安ながら有料の乗物があります。という訳ですべてが無料ではないのです。ただし、駐車場は無料です。限りなく完全無料に近い遊び場です。
というのもとだがわこどもランドは、公園の中の児童厚生施設として、成り立ちがちょっと違っています。20ヶ所近い名古屋の児童厚生施設の中核をなすだけあって、屋外、屋内とも充実。有料のふたつを利用しなくても充分楽しめます。
農業文化園には農業科学館、フラワーセンター、花と野菜のにじ色農園が!
戸田川緑地があるのは、戦後に名古屋市に編入された地域。名古屋で一番面積の広い港区の中でも、東南部の港湾地域とは成り立ちが違うエリアです。宅地開発の進んだ今でも、名古屋市内で農業の盛んな場所。場所柄にふさわしいともいえる、農業公園が併設されています。
稲作の歴史と昆虫が分かる農業科学館
子どもにとって、より興味がありそうなのは昆虫標本館。ずらりと並ぶ昆虫は、約6,000点に及びます。日本だけでなく、世界各国の昆虫が展示されています。
他には稲作について学べる展示と、農業に関する映画が上映されています。昆虫も農業展示も、どちらも無料です。
4つの温室にいろいろな植物が茂るフラワーセンター
立派な大きな温室が4つ。そこで育っている植物を眺める癒しの施設。こちらも無料になっています。
4つの温室は季節の花が咲く四季の花園、古代文明調の演出のシダの森、気根という空中に伸びる根を持つ植物を集めた気根と水の部屋、サボテンなど個性的な植物が並ぶサボテン畑に分かれています。
観賞は無料も植物を購入できる花と野菜のにじ色農園
ハウス栽培された草花や野菜を、自由に見学できる農園。見るだけでなく欲しくなったら、鉢植えを買ったり有料で収穫体験して、手に入れる場所です。園芸書を読める休憩スペースもあります。
陽だまり館は要チェック?地産地消の現場は見逃せない!
農産物の生産地が近いことを生かして、陽だまり館には、地元農家から新鮮な作物がお得な価格で出品されています。野菜を中心に季節の果物、漬物、地元米、お菓子などを扱っています。
軽食なら園内でも!レストハウスはお腹を満たす場
自動販売機がずらりとならぶ建物はレストハウス。とだがわこどもランド隣の芝生広場に面しています。
軽食やスナック、飲みものやアイスなどを売っています。
イベントで活躍!屋外ステージ
戸田川緑地では定例のものを含めて、イベントが開催されることがあります。花見の季節の野外ステージ演奏会など、そんなときに活躍している場所になります。
ファミリースポーツがテーマ!そこに遊具が充実の中央地区
戸田川のより上流部、川を挟んで右岸、左岸を橋が結んでいます。この中央部ではファミリースポーツを体験できます。ファミリースポーツとは何を指しているのかといえば、団体競技ではなく個人で(器具を使って、時には親子一緒に)楽しむものです。
ファミリースポーツの受付は戸田川緑地サービスセンターで
すべて中央地区右岸の、戸田川緑地サービスセンターで受付をしています。どれも有料になっているところはご注意下さい。
パターゴルフは、パターとボールを借りて9ホールを回ります。
大人300円、中学生以下200円。中学生以下は大人の付添が必要です。
インラインスケートはスケート靴、ヘルメット、ニーパット、エルボーパットのレンタル料込で1時間大人300円、中学生以下200円。靴を持ちんでもいいですが、料金は変りません。
一輪車のレンタルには、ヘルメットとプロテクターがついてきます。持ち込みも可能ですが、これも料金は同じ。1時間大人300円、中学生以下200円になります。
おもしろ自転車広場では、変形自転車を借りて遊べます。1台20分200円です。他にバッテリーカーが100円をいれると2~3分走ってくれます。
無料のコンビネーション遊具も点在
サービスセンターの近くには、少々年季の入った遊具があってこちらは無料です。
古典的な複合遊具といった趣です。さてただし、中央地区にはまだ遊具があります。もっと大型で新しい遊具がありますから、無料で楽しむのはそちらが魅力です。
団体利用がメイン!こどもキャンプ広場
サービスセンターからは公園の奥の方に、中央地区左岸からは第4駐車場から橋を渡った先に、大きな滑り台があります。その手前にあるのがこどもキャンプ広場。南地区のバーベキュー場とは違い、基本的に指導員のついた団体で利用するための場所。野外宿泊施設です。
真っ赤で目立つ豪快な滑り台は2種類の滑りを堪能
中央地区でもっともエキサイティングなのは、この滑り台でしょう。2種類の滑りが楽しめます。
大人も活用するとよい?健康遊具
運動不足を解消(日常的に体を鍛える?)するためという明確な目的のもの。けれども子どもたちも、そんな意図は別として楽しんでいます。
中央地区左岸の子どもの遊び場もまた楽し!
さて、中央地区の対岸にも遊具広場があります。
第4駐車場の隣のスペースには、ちょっと複雑な複合遊具。
戸田川緑地の楽しみを一覧、内容、無料利用の可否が一目瞭然
大きくて広い戸田川緑地、少々分かりにくいため整理してみます。
どこにある?が素早くチェックできる一覧!
戸田川緑地の施設一覧 (休業日ありの施設は年末年始、月曜日もしくは月曜が祝日の場合翌日はお休みです) |
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名称 | 内容と利用制限 | 料金 |
南地区 陽の郷(ひなたのさと 戸田川左岸南部) | ||
とだがわこどもランド | 児童センター、遊具広場、水遊び 屋内施設と有料の乗物は休業日あり |
無料(乗物有料あり) |
レストハウス | 軽食レストラン 休業日あり |
有料 |
陽だまり館 | 地元農産物即売所 休業日あり |
購入は有料 |
農業文化園 | ||
農業科学館 | 農業に関連する博物館、シアター 建物前に幼児遊具あり 休業日あり |
無料 |
フラワーセンター | 4つの温室で植物観察 休業日あり |
無料 |
花と野菜のにじ色農場 | ハウス栽培の見学、収穫、寄せ植え 休業日あり |
見学は無料 体験は有料 |
芝生広場 | 芝生の広場と幼児遊具 | 無料 |
野外ステージ | 季節イベントなどでイベント利用 | イベントによる |
農園 | 畑での野菜の栽培と収穫体験イベント | 無料 |
ピクニック広場 | バーベキュー場 予約制A区画、先着順B区画あり A区画は夏休み期間以外土日祝日のみでかつ休業日あり、冬期は休業 B区画は通年の日の出から日没まで |
完全予約区画の50名以上は有料 |
中央地区 水郷とファミリースポーツゾーン | ||
戸田川右岸 | ||
サービスセンター | パターゴルフ、インラインスケート、一輪車、おもしろ自転車、バッテリーカーの利用と受付 休業日あり |
有料 |
多目的広場 | 広場と複合遊具 | 無料 |
子どもキャンプ広場 | 屋外宿泊施設 原則団体利用、予約制 |
有料 |
西の森 | なごや西の森づくりで植林した場所 | 無料 |
芝生広場 | 芝生の広場と大型滑り台、健康遊具 | 無料 |
戸田川左岸 | ||
子どもの遊び場 | 複合遊具のある広場 | 無料 |
とだがわ生態園 | 水郷風景の再現 | 無料 |
体験水田 | 「あいちのかおり」を栽培 収穫イベントも |
無料 |
おのおののエリアで利用する駐車場やバス停が違います。詳細は下記のアクセスについてをご参照ください。
公園内トイレは子ども連れでも安心仕様
園内のトイレは、外観を含めて統一されていません。内部も多少違うとはいえ、小さな子どもとの利用に必要なオムツ替えシートは、どこでも完備されています。
子ども専用の便器があるかどうかは、場所によるようです。
子どもと無料で楽しむ主要な遊び場
いろいろな遊びがある戸田川緑地、とだがわこどもランド以外で無料で楽しむ主要な遊具を詳しく見てみます。
赤い二股の大型滑り台
中央地区右岸、西の森の付近の丘に、赤い大きな滑り台が設置されています。
二股になった滑り台部分、それぞれローラー滑り台、
グリッサンド滑り台と、それぞれ違う感覚が味わえるようになっています。
どちらがどんな滑りになるのか、想像できるでしょうか。少なくとも、戸田川緑地の赤い大きな滑り台で遊んだ子どもならば、実感しているはずです。
高分子量ボリエチレンが素材のグリッサンド滑り台は、とても抵抗の少ない素材。それを活かすため傾斜があり、勢いはつきます。ローラー滑り台のほうは、低い位置からの滑走になります。ローラー滑り台は、緩く長い傾斜でも滑走できるという特徴があります。
ベンチと幼児用の遊具も、滑り台の目の前に並んでいます。
中央地区左岸の子どもの遊び場には2種類の複合遊具
サービスセンターの隣の古めかしい複合遊具よりも、新しくて複雑な形状の複合遊具があるのは子どもの遊び場。
少し対象年齢が高そうな大きめの遊具と、幼児向けのものが並んでいます。
対象年齢高めのほうは、上るのが少し難しいです。とはいえ反対側には階段もあります。
簡単コースと難易度高めコースは、リングトンネルで隔てられていました。
幼児向けのほうはコンパクトながら、細かい仕掛けが詰め込まれた感じ。
さらに、ターザンロープが設置されています。
そして抜かりなく、付添の大人の憩いの場もあります。しっかりとした屋根付きで、休憩やランチタイムの穴場かも。
隣接する春日野中央公園にも遊具が…
話は南地区に戻ります。行政的には戸田川緑地に含まれていない、春田野中央公園もみておきましょう。
フラワーセンターのゲートから、道を隔てたところにあります。つまりほぼ一体の公園。
どちらかというとよくある複合遊具があります。とはいえあまり侮れたものでもないような…
ある意味、豪華な戸田川緑地の遊具にふれた後ならば、ホッとするような日常感があります。
春日野中央公園の向う側は、イオンの南陽店になっています。近所にはイオンモール名古屋茶屋もでき、規模では影が薄くなっているとはいえ、かつては地域最大のショッピングセンターとして君臨した店舗です。子どもの遊び関連では、屋内遊園地のKid’s US LANDが入っています。
戸田川緑地を訪れるには(アクセスについて)
住所:名古屋市港区春田野二丁目3204(南地区、戸田川緑地管理センター)
他、港区から中川区に至る大規模な公園になっています。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(1,101台)
駐車場利用時間: 9時~19時(第1、第3~第5駐車場)、第2駐車場は終日利用可
とだがわまつり、秋まつりのイベント開催時間中は有料になります。
最寄インターチェンジ:
名古屋西ジャンクション付近13分ほど(南地区)
(東名阪自動車道路名古屋西I.C、名古屋高速5号線万場線千音寺I.C、名古屋第2環状自動車道路大治南I.C)
伊勢湾岸自動車道飛島インターチェンジ15分ほど(南地区)
名古屋西JCT付近のI.Cのほうが、飛島I.Cよりも若干距離は近いです。中央地区ならなおさらです。
国道302号線(名古屋環状2号線一般道部)と国道1号線の交差点付近が、戸田川緑地の中央地区北部と接しています。戸田川緑地の駐車場へは、国道302号線からアプローチするのがよいでしょう。
中央地区に向かう場合、西蟹田交差点を西に向かいます。
南地区に向かう場合、イオン南陽店のある八百島南交差点を西に向かい、公園に突き当たって右が第2駐車場、左が第1駐車場の方向になります。
大阪方面からの場合
いずれにせよ中京圏以外からならば、伊勢湾岸道を利用するのがスムースでしょうか。京阪地区からドライブがてらの訪問も、充分考えられる場所。新名神高速道路、名阪国道などを経由して東名阪自動車道、伊勢湾岸道を検討してください。
【公共交通機関を利用する場合】
(南地区)
最寄駅:JR関西線春田駅2番乗場(市バス南陽巡回右回り)よりバス便30分ほど
最寄バス停:戸田川緑地
他に地下鉄名港線東海通駅3番乗場(河合小橋行20分ほど)、地下鉄東山線高畑駅5番乗場(河合小橋行20分ほど)、あおなみ線名古屋競馬場前駅(河合小橋行15分ほど)よりバス便、南陽支所停留所徒歩5分(市バス河合小橋行)
地下鉄東山線高畑駅5番乗場(南陽交通広場行20分ほど)八百島停留所徒歩5分
(中央地区)
最寄駅:地下鉄東山線高畑駅よりバス便(市バス両茶橋行20分ほど)
最寄バス停:蟹田停留所徒歩10分
バス料金:大人210円、小児(小学生)100円
乳児(1歳未満)無料、就学前の幼児は保護者1人につき2人まで無料、それ以上は小児料金、名古屋の市バスは乗車ごとの料金で距離は関係ありません。
まとめ:じっくり楽しめる広さ、ポイントを押さえるのも大切
規模も大きく、施設も充実している公園です。せっかくの訪問の折には、じっくり楽しみたいところ。そのためには時間も余裕が必要です。そうはいっても、リピート率も高そうな公園です。何度も訪れるならば今日はココ! とポイントを絞っても充分楽しめる公園。
どこから攻めてみるのか、いずれにせよあまり外れはないです。一度の訪問を想定するにしても、何度も行くことを前提にしても、それなりに時間は取りたい公園に思います。
公式サイト:農業文化園・戸田川緑地