愛宕山こどもの国の自由広場は2023年4月に全面リニューアルしています。自由広場についてはリニューアル前の様子です。
大きなリングトンネルはカーブあり、クライミングあり。仕込まれた途中の仕掛けも楽しく、斜面をうまく活かした巨大な遊具と立ち並んでいます。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。全国にこどもの国は数あれど、入場料も要らない無料の施設が山梨県立の愛宕山こどもの国。
こどもの国を名乗る場合、大抵は大きな規模を誇るものです。御多分にもれずここも超絶スケールで、いろいろな遊びが詰まった場所になります。
こどもの国らしく、公園部分と児童厚生施設が共存しています。その中で無料の公園部分を特にクローズアップして、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる愛宕山こどもの国をしっかり解説!
甲府の街を見下ろす愛宕山、甲府の市街地に北から突き刺さるように存在しています。甲府の駅からも目の前に見える山。1974(昭和47)年、愛宕山中の夢見山や大笠山の頂き付近にできたのが愛宕山こどもの国になります。
愛宕山こどもの国の遊びの中心は自由広場
駐車場の目の前から、斜面と頂き付近に大型遊具がいくつも展開しています。
まず目につくのは、赤い塔からあらゆる滑り台が下りている遊具。
愛宕山こどもの国の中でここは自由広場と名前がついています。赤い塔は自由広場入口すぐの左側に設置されています。
まずは塔に上って、自由広場全体を見渡してみるのもいいでしょう。
赤い塔から直接下りるのは旋回するふたつ。双子の滑り台です。
高い塔から下りた小さな塔からは、やはり小さな滑り台。アクセスは簡単な階段ではないです。どこかのリングを頑張ってよじ登ります。
反対側は物見風の台になっています。
幅が相当広い滑り台です。こういった種類なら並んで滑れるのが面白いです。
赤い塔も梯子で上る仕様です。総じて滑るまではちょっとした試練が待っています。
さらに奥に進むと幼児向けのスプリング遊具などがたくさんあります。
これは疑似的な岩場になるのでしょうか。上に登ったり飛び移ってみたり? 穴を覗くと中は空洞です。
入口から向かって左の斜面には長めのローラー滑り台が設置されています。
対して右側の斜面はいろいろな遊具が連続する遊具街道。ローラー滑り台については下り専用です。では、こちらはどうかと言えば…
自由広場入口からすぐのところにゲート風の場所があります。遊具街道のサイドは上っていくものなのでしょうか?
ゲートの先はチューブトンネル。
トンネルを抜けたら一本橋を渡って、
機関車風の遊具の後には、
滑り台です! あれ、こちらも下りがデフォルトなのかな? と思うところです。
やはり、この模擬岩場のある中央付近を上って、ローラー滑り台か遊具街道を下りてくるのがいいのでしょうか。
実は横をよく見てみれば迂回路があるのが分かります。
この滑り台はここだけで完結しているのですね! 梯子かロープを使って斜面をのぼり、チューブをくぐって滑るのを繰り返してもいいようです。遊具街道の宿場のようなところです。
さらに坂の上を目指すのもいいのでしょう。こうしてみると全般的にリングトンネルが活躍する公園です。
ここはひとつ真ん中に戻って、リングトンネルの大きなほう、真打の遊具に向かいましょう。
巨大なリングトンネルは、下からスタートだと明記されています。
入り口からいきなり急角度で上って、空中散歩することになります。通路になっている部分は鉄骨も密なので、その点については怖くないのではないかと!
進んでいくと仕掛けはいろいろです。シューターを思わせる滑り台は、いかにも冒険心をそそります。
足場も一本橋になっていたり、
ネットになっていたり、
吊り丸太の橋になってたり、ただ長いだけではなく面白さが満載です。
ここは秘密の進入口? 円柱をくぐるのが一興です。
となりには階段梯子もあります。どちらが進入でどちらが脱出という決まりはなさそうです。好きなように移動して大丈夫!
急傾斜が長く続く場所には試練が…
見上げた先にはまた通路、見下ろしたところにもまた通路だったりします。
大きなリングの少し上は山頂のあたり、横を通る遊具街道は実に多彩な組み合わせでそこまで、まだまだ続いています。
遊具街道へは、途中の進入路も! 望むならばハードな設定もあります。
山頂の広場の末端部はこんな感じ。こちらをスタートにするのか、下をスタートにするのか。面白さが違ってきます。これは一粒で二度おいしいというやつ? 元気な子どもなら両方を堪能したくなるかもしれません。
ところで愛宕山こどもの国の遊びの特徴として、大きな遊具の他に小さな道具での遊びがあります。
小さな道具は貸出可能。手ぶらで行って使って遊べるのです。
小さな遊び道具には
- けん玉
- 縄跳び
- ドッチビー
- わなげ
- 駒
- 竹馬
などがあるようです。
使いたい人が自由に使える仕組みです。
自由広場の頂上付近には、大きなアスレチック遊具が設置されています。
ロープを使った登坂も距離が長いです。かなりハードなアスレチック遊具です。
反対側はネット式でいずれにせよ登る台の高さは一緒。
高さのある遊具といえば、広場に立っている塔もチャレンジング。
内部をよじ登っていきます。ここでもリングトンネルが使われています。
この塔の出入りもどちらが入口なのか出口なのか、特に決まりはないようです。さすがは自由! 広場。選択するのはあくまで子どもということでしょう。いずれにせよハードな設定です。
とはいえよくあるようなブランコだってあります。
ターザンロープも並んでふたつ揃っています。
公園入口から向かって右側の斜面にある、連続した遊具のことを記事の中で遊具街道と表現しました。ところでこの名称、公式なものではないのでご注意下さい。公式には名前は見当たらないのです。
ともあれ選択の余地がたくさん、という点では遊具街道の多彩さは目を見張るものです。
鉄のリングや鉄棒を使ったものが多い印象はあります。けれども中にはこんなチューブトンネルもあります。自由広場では遊びの選択、コースの選択、難易度の選択、いろいろな「自分で決めること」があります。
ちょっと離れた変形自動車広場は芝生広場の近く
自由広場こそが、愛宕山こどもの国の子どもの遊びのメインステージ。そして遊具は数も多く、さらには大規模なものから気の利いた小道具まであらゆる遊びを網羅した感があるのはみてきたとおりです。
ともあれ選択の余地がたくさん、という点では遊具街道の多彩さは目を見張るものです。そこに加えて変形自動車広場があります。自由広場奥のカラフルな塔の先、山の反対側に一旦降りて夢見山方向に向かったところです。
芝生広場とともに公園入口からは遠くにあり、正直ちょっと不便です。
行くのは大変とはいえ、いろいろな自転車に乗れる楽しさ、これもまた捨てがたいものがあります。基本的に土日祝日、春、夏、冬の子どもの長い休みの期間に利用できます。
夏は水遊び場に!ライオンの池
自由広場のカラフルな塔の背後のあたり、ライオンの池は夏は水遊びや特別企画で涼を楽しみ、普段はパワーパドラー(手漕ぎボート)を体験できます。小学校2年生まで。土日祝日と春休み期間のみの体験になります。費用は無料です。
山梨の夏、水遊びとフルーツを楽しむ、ここならではの特集記事があります。
有料施設ながら県立科学館も愛宕山こどもの国の一部
自由広場とは逆の方向、駐車場の上を渡っている橋の向う側にあるのが山梨県立科学館。
遊びながらいろいろな科学に触れられる場所。科学的な事象に興味を持ってもらえたら! と思えば入場料も安いものでしょうか。
高額ではないにせよ、入館料と、映画を観覧するならばスペースシアター観覧券が必要です。
入館料:510円(小、中、高校生210円)
開館時間:9時30分~17時( 夏休み期間18時まで)
休館日:月曜日(休日の場合、および長期休暇期間を除く)、祝祭日の翌日(翌日が土日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)、他臨時休館日あり
フリーWiFiも用意された館内、特別展示も随時企画されます。
館内の売店も実験、勉強系のグッズが中心です。
科学館の前にも無料で利用できる遊具があります。ひと際高さのある塔。
塔からは滑り台を使えるれっきとした遊具。
音の不思議を知ろうというテーマの遊びも!
小さなドームは残念ながらふわふわドームではないです。
科学館には軽食が食べられるレストランがあります。おやつになるソフトクリームやパンケーキなどカフェメニューも揃っています。
せっかくですから格安なのでこちらも一緒に行ってみるのもいいでしょう。
山梨県立愛宕山少年自然の家・こどもの国の概要は
遊び場としてもスケールが大きな愛宕山こどもの国。遊具だけを見れば意外な気もするとはいえ、科学館を見ると分かるように教育的な目的がはっきりした施設です。宿泊できる愛宕山少年自然の家、キャンプ場はグループ利用が主な用途。野外学習や集団生活の体験を目的とするとされています。
そう考えると自由広場などの遊具がひたすら楽しく、遊び甲斐充分なのも奇跡的! それともこれは「よく遊び、よく学べ」ということなのでしょうか。
山梨県立愛宕山少年自然公園・こどもの国の概要 | |
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名称 | 概要 |
愛宕山こどもの国 | |
自由広場 | 数多くの遊具、小道具でのびのび自由に遊べる場所 |
変形自転車広場 | 自転車の仕組みに興味が沸きそうなノーマルなものとはちょっと違う自転車に乗れます。(基本的に休みの期間のみ) |
芝生広場 | 広い芝生でそれぞれが好きなように過ごせます。 |
キャンプ場 | 集団生活、野外活動体験をする場 |
山梨県立科学館 | 科学に自然に親しめる展示を楽しみながら体験。 |
愛宕山少年自然の家 | |
少年自然の家 | 集団生活を体験する児童施設 |
愛宕山こどもの国の利用について
入園料:無料
住所:山梨県甲府市愛宕町358-1
開園時間:9時~17時(7、8月は18時まで)
定休日:なし
愛宕山こどもの国を訪れるには(アクセスについて)
甲府駅から徒歩で訪れることも、決して非現実ではない距離です。とはいえ、山を登ることになりますから楽な道ではありません。土日祝日はバスが運行します。平日は自動車で向かうのがいいでしょう。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(200台)
最寄インターチェンジ:中央自動車道一宮御坂、甲府昭和インターチェンジ(約30分)
愛宕山トンネルをくぐり、トンネル東側にある「こどもの国入口」交差点から山を登っていきます。この道は反対側の愛宕山西側、武田神社や護国神社のほうから登ってもよいです。その場合はちょっと遠回りになります。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:
JR中央本線甲府駅徒歩25分
JR身延線金手駅徒歩難コース20分、住宅街経由40分、急坂回避コース50分
土日祝日はこどもの国内の県立科学館までバスが運行します。
最寄バス停:県立科学館(山梨交通甲府駅北口2番乗り場)
バス料金:大人210円、小学生110円(幼児は大人1人につき2名まで無料)
運行はだいたい一時間に一本のペースでしょうか。
まとめ:遊具は極めて充実、自分で考える選択肢がテーマ?
ローラー滑り台こそあるとはいえ、ふわふわドームやザイルクライミングなどはありません。滑り台も主役は普通の滑り台のほうでしょう。スペックをひけらかしたりする気もないのがはっきり分かるところは教育というテーマが出発点だからでしょう。
公園における基本的遊具とその発展形についての記事があります。
関連記事:【おすすめ遊具】公園選び写真満載の参考書、どこにある?が一目瞭然
面白さはそこにあるものから子ども自身が見つけるものだと考えている? そう思えば、やや高い難易度や選択肢の多さに納得がいきます。
遊びの中にもこれで体が強くなってくれれば! という思いや何かを学び取ってほしい! と願ってしまうのも親の性。さりげない古典的な遊具ながら、充実したものに秘められた選択肢は、まさしく親の気持ちを汲み取るツボを得ているように思います。さりげなさが効いています。
公式サイト:山梨県立愛宕山こどもの国・少年自然の家