そこは大人の遊び場? とおもいきや子どもがたっぷり遊べる場所でもあります。大型複合遊具がいくつも並ぶ川崎競馬場の芝生広場です。競馬場だけに施設は充実、特に子どもと出かけた場合には、庶民的な飲食が楽しめる店舗が充実していることがうれしいです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。食事面など施設が充実しているのもそのはず。ここは同じ川崎市にある遊園地よみうりランドの施設なのです。
敷地内にはショッピングモールのマーケットスクエアもあって、こちらは子どもとの利用に便利な回転寿司やラーメン、焼肉食べ放題のチェーン店も入っています。さらに、ここのスーパーマーケットで買い出しをしてから遊ぶのもいいです!
子どもが大型遊具で遊べる川崎競馬芝生広場をしっかり解説!
競馬場に子どもの遊び場があることは、実は珍しいことではありません。現在、日本にある競馬場のコースは、ほとんどいわゆるオーバルと呼ばれる楕円の形をしています。
コースは広いために観戦するには、やはり高さのあるスタンドが必要。そこからも全体が見渡せることが望ましく、障害物は置けないトラックの内部は、どうしても持て余すスペースになってしまいます。
川崎競馬場の名物で、増設当時は世界最大の表示面積を誇った川崎ドリームビジョン。雄大なスクリーンを見渡す芝生の広場には、他の競馬場でもよくあるように遊具が並んで自由に遊べるようになっています。
特注複合遊具 かわさきホースライダー
川崎競馬場の遊び場で目玉となっているのはかわさきホースライダー。川崎競馬のイメージをしっかりと表現したオリジナルのコンビネーション遊具になっています。
特注で設計されたここだけの遊具には、いろいろな工夫や願いがこもっています。基本は上って渡って滑って下りる、王道のコンビネーション遊具。どんなルートに挑戦するのか多彩な選択肢が用意されて、特徴的な仕掛けもたくさん。
それぞれにはしっかりと狙いも根拠もあります。まずは理屈抜きに面白さが感じられる細かいところをよく見てみましょう。
エスカルゴネットの難易度はバランスよく、空間認知を鍛え
遊具から大きく張り出すようにネットが張られています。この部分、端から端まで通り抜けるために、子どもがある動き強いられることになります。つかまって進むだけでなく、体をねじるようにして方向転換しなければクリアできない形なのです。
手掛かり、足掛かりはネットです。不安定な中で、しっかりつかまなければならないため筋力も必要です。体の向きを入れ替えながら、上手につかまる器用さも要求されます。そして、日常生活での経験以上に空間認識を求められるので、子どもの頭には刺激が一杯。
このエスカルゴネット、「知育」というところまで踏み込んだ挑戦を求めていながら、危険度は極めて低いものです。落下をしないために、しっかりつかまる部分、足を掛ける部分は充分にあります。ちょっとくらいずり落ちたって、優しく受け止めてくれるネットなのです。
トンネルスライダーにつけられた透明な窓
エスカルゴネット同様、ただ滑るだけでも非日常な身体感覚を味わえるのが、トンネルスライダー。この形状自体はそれほど珍しいものではないです。ただし透明の窓がついている点に注目です。
窓が透けてなければ、密閉された中を滑ります。すると、感じ取れるのは自由落下する物理的な感覚だけです。それが途中で外が見えることで、視覚によっても特別な体験を実感できるようになります。
出口に取り付けられた、黒いゴムのようなものにはとても意味があります。これはエレキトルラインといって静電気を除去する特許製品なのです。滑り台から下りる時に、自然に手にする位置にあって放電する仕組みです。
螺旋状に旋回するような大胆な動きが楽しい形状。これを作りだすには都合のいいポリエチレンなど樹脂製の滑り台。ただし、この素材は静電気が発生する、という欠点も併せ持っています。けれども、出口で放電して置けば、次に遊具の金属部分を触ってもビリっと嫌な思いをすることがないのです。
かわさきホースライダー、遊具メーカーの狙いは?
このかわさきホースライダー、制作したのは株式会社ジャクエツ。全国の幼稚園、保育園とは7割近くと取引がある子ども環境の専門会社です。
関連記事:公園選びの参考書!遊具の秘密を徹底解明編【遊具メーカーを取材】
早稲田大学の人間科学の研究者、前橋教授などとも協業するなかで、遊具のグランドデザインは成り立っています。デザインは体力アップだけでない遊具の意義をたくさん盛り込んでいます。
- かわさきホースライダーに盛り込まれた遊具の意義
- 身体的側面(身体を鍛える)
- 社会的側面(他の子どもとのコミュニケーション)
- 知的側面(使い方を考えたり、上手にやれるように工夫する)
- 精神的側面(もう一歩できるようなるためにチャレンジを安全に行う)
- 情緒的側面(充実感、達成感、爽快感で心を満たす)
(株式会社ジャクエツ、プレイコミュニケーション冊子より)
どんな遊具でも基本的にこの側面は持っているでしょう。飛んだり跳ねたりくぐったり、バランスをとったり、道具を操作したり、ぶら下がったり、押したり、引いたり。かなり多彩に盛り込まれています。
そして遊具ですからここはこう! と決まっているのでなく、いろいろな側面を同時に持っています。例えば特異な身体能力を鍛えるエスカルゴネットは何人かが同時に入っていけるスケールは確保しています。
そこで譲ったり、助けてあげたり、コミュニケーションをとる狙いがあります。幅の広い滑り台などもそんな意図を強く感じる遊具です。
一見、なんでこんな形なの? と言いたくなるようなところ。子どもにとっては面白いと思えれば、どうすれば楽しく遊べるか自ずと工夫が生まれます。
ちょっと無理目に思えても頑張ってみる! できた時の喜び含めて、子どもの精神的な成長を促します。こんな上り棒も、ただのはんとう棒よりもつかまり易く、手足をフルに使えれば実はそんなに難しくないはずです。
なんといっても身体能力以上の動きがもたらす楽しさ、爽快さは遊びの基本。それが達成感、充実感に繋がります。子どもは本来自然に湧き出るエネルギーの塊。思い切り発散できる場は大切です。
かわさきホースライダー、なかなか多面的に満足要素が盛り込まれた面白い遊具です。
5つの複合遊具とスプリング遊具、ぶら下がり遊具が立ち並ぶ一角も
川崎競馬場にはかわさきホースライダーの設置以前からある遊具コーナーもあります。規模が小さな複合遊具とターザンロープ、スプリング遊具が集まっています。
至って普通のターザンロープは平坦地に
平坦部に設置されたターザンロープは、ごく普通のものになります。スタートも足場に上るだけなので、穏やかに滑走します。
さりげなく難易度高い複合遊具
壁上り、壁渡りのある複合遊具は雲梯状の部分もあるもの。穴の開いたボードにつかまるくらいなら簡単そうです。けれども本格的に活用すると難易度は高そう。
ボード部分も激しくねじ曲がって変形しています。
ネットとチューブのトンネルは宙づり
ネットとチューブのトンネルが、互い違いに連結されている遊具はなかなか面白そうです。宙づりになっていますし、あまり揺れすぎないようにするためか地面にも繋がれています。
中を抜けて行くときの不安定さが逆に楽しめそうです。
トンネルの前後は不安定な足場をロープにつかまりながら渡るセクション。
サイドによって違う趣向が凝らされています。こちらのほうが簡単でしょうか。
幼児向けの三角屋根のコンビネーションは対になって
低床の床に上り、滑り台で下りる小さな複合遊具はふたつに分かれています。
あくまで高さは抑えてあります。ただし、渡りに関しては簡単なものばかりではないです。
簡単な渡りのほうも、足元は揺れるタイプです。手すり部分は完全固定なのに足元が不安というところが興味深く珍しいです。滑り台はチューブと2連、単レーンでカーブしているもの。
ネットロープを渡るほうでも、それほど危険はありません。足を踏み外しても大丈夫。これはチャレンジでしょう。
揺れる橋はボードを連結した構造です。
同じ部材が足場に上るためにも使われていました。
動物と乗り物の形、スプリング遊具は4つ
幼児のためには欠かせないスプリング遊具は動物と乗り物がふたつずつ。
この形はユニーク!こちらも宙吊りのリング
連続したネットとチューブの吊り下げ遊具の簡易版のようなものがありました。
大きなほうはしり込みしそうな乳幼児向けになりそうです。手のかかりそうな高さのところにカバーがあったのではないか? と推測されます。乳幼児が利用する時はチェーンはつかまないように注意した方がいいように思います。
遊具で遊べるのはいつ?川崎競馬場のゲートオープンについて詳しく解説!
本来が競馬場だけに、利用方法が一般的な公園と違うので詳しく解説します。川崎競馬場の遊具で遊ばせてもらう場合、完全無料で利用できます。ただし、例外となる場合があるのでご注意ください。
川崎競馬場に入場できるのはいつなのか?
基本的には365日開場しています。ただし、ごく稀にメンテナンスで休場となる場合があります。
開場時間はどうなっているのか?
川崎競馬の営業というのは、本場開催という実際にレースを開催することと、他会場の馬券を販売することです。それぞれ昼間開催とナイター開催があり、開場時間が決まっています。閉場となるのは営業終了後となります。
開場時間の目安:9時(土日)、10時~10時30分(昼間開催)、午後(ナイター)
川崎競馬入場料(100円)・駐車料金(500円)が必要となるのはいつ?
入場料が必要なのは川崎競馬本場開催日(月に数回)のみです。駐車料金は川崎競馬本場開催日とJRA(中央競馬)馬券発売日(WINDS営業日、基本的に土日)に必要です。つまり完全無料となるのは平日の川崎競馬開催日以外ということになります。
関連リンク:川崎競馬公式ウェブサイトでチェック
川崎競馬を訪れるには(アクセスについて)
住所:神奈川県川崎市川崎区富士見1-5-1
川崎市街地の真ん中にあって、大きなイベントが開催される場所です。公共交通機関はとても便利です。駐車場も平日は無料で利用できることが多いです。遊具のすぐ隣が駐車場です。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料日と有料日あり
最寄インターチェンジ:首都高速道路横羽線大師、他湾岸線殿町、東扇島も可
土日祝などは駐車場が有料でかつ、混雑が激しいエリアです。平日の利便性に比べると相当不便といえます。
敷地内のショッピングモール、マーケットスクエアの駐車場は1時間無料、1,000円の買い物でさらに1時間、3,000円の買い物でもう1時間無料となります。以降は30分毎に200円です。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:京浜急行大師線港町駅徒歩3分
無料送迎バス(所要時間10分~15分)
川崎競馬本場開催日:JR川崎駅東口バス乗場21番
運行時間:
競馬場行10時~15時に毎時4~6便、16時に2便
川崎駅行10時~17時に毎時4便~8便
(大幅に増便する場合もあります)
ウインズ川崎開催日(JRA開催日運行、基本は土日):JR川崎駅東口バス乗場23番
運行時間:8時45分~15時25分頃まで約20分間隔
まとめ:交通至便、施設も不足なし、ただし本来の目的は別なことに注意
本来は競馬場という、多くの人が利用することを前提とした施設です。お手軽に利用できるいろいろな飲食店や、お茶やお水のサーバーまであり、施設面に不足はありません。
比較的に空いている本場開催日とWINDS開催日以外は混雑もなく、完全無料のスポットでもあります。
ただし、人出があって入場料、駐車料金などが発生するそれら開催日は、ポニーの体験乗馬があったり、屋内のキッズルームがオープンしたり、空いている時にはない催しがあったりします。いずれにせよ、馬券をたくさん買ったりしなければ、リーズナブルに過ごせる場所というのは意外な一面でもあります。
敷地内のショッピングモールには有料のいわゆる室内遊戯場もあったりします。