個性的な遊具が目白押しです。あれもこれも、違った遊び甲斐のある大型遊具を揃えているのが、栃木県の県都宇都宮市にある八幡山公園の遊び場アドベンチャーU。いやいや八幡山公園のお楽しみは並居る大型遊具に限っていません。さらにあるのです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。栃木県でテレビ放送の電波を発信しているのは宇都宮タワー。展望塔でもあるこのタワーも公園内。もっともタワーに上るまでもなく、眼下には栃木県庁が目に入ります。
ここは宇都宮の中心市街のど真ん中なのです。それでありながら自然の残るこの丘陵は、お花見の名所でもあり、桜は800本、ツツジは700株を数えます。隣接するのは宇都宮競輪場ということで、子どもだけが楽しむ公園ではありません。
そうはいってもアドベンチャーUの個性的な遊び、括目の運営を誇るゴーカートに加えて、動物舎も子どもの遊びの範疇です。なにしろアドベンチャーUだけに限っても、相当な満足度を期待できる公園。
いつものように独自に撮影した写真を満載して、アドベンチャーUの遊具とゴーカートでの遊びを中心に、お出かけのプランに役立つようにご紹介してみます。
子どもが大型遊具で遊べるアドベンチャーUをしっかり解説!
栃木県の宇都宮市の中心市街地の北側には、ふたつの丘陵がそびえています。栃木県庁はそのひとつ八幡山(はちまんやま)の足元にあります。頂上付近にかけてあるのが八幡山公園。
公園の一部のようにして宇都宮競輪場があり、競輪場通りを挟んで戸祭山緑地という、もうひとつの丘陵地があります。こちらの周囲になると市街地も住宅が中心になります。
県庁側から八幡山を登っていくと、途中には八幡山公園の動物舎があり、宇都宮タワーを経て、アドベンチャーブリッジを渡ると、そこが子どもの遊び場アドベンチャーUになります(自動車で向かう、もしくは競輪場方面からならば直接アドベンチャーUに行けます)。
個性的なアドベンチャーUで遊べるのは
- アドベンチャーUの主要な遊具
- レール式ターザンロープ
- ローラーとグリッサンドふたつの滑り台とそれを繋ぐ回廊
- 無料利用日があるゴーカート
- 夏はせせらぎ水路に通水
ぐるりと周回できるターザンロープがふたつ
アドベンチャーUにあるレール式のターザンロープには、一般的なターザンロープとは全く違ったダイナミックな特徴があります。あたかもターザンのようにロープにつかまって滑空するのは同じ。
けれども一般的なターザンロープはあくまで滑って進んで行ったら、それで終わりです。対して八幡山公園のレール式のものになると、ぐるりと周回して元のところに戻ってくるまでが1回の滑空になります。
「子どもと楽しむ公園」シリーズではターザンロープは基本遊具の発展形であり、それはブランコが進化した遊びだと考察しています。
関連記事:【おすすめ遊具】公園選び写真満載の参考書、どこにある?が一目瞭然
八幡山公園にあるような、レールスライダーといった趣のターザンロープこそこの発展形の、あるひとつの究極の形だと思えます。それがふたつ並んでいるのです。この点だけでもアドベンチャーUが見逃せない遊び場だといえます。
レールウェイのローラーには、モーターが組みこまれている訳でもなんでもありません。スタート台から飛び出す力だけで長い1周を回ります。
それは3段のステップを上るスタート台の高さと
絶妙に設定された傾斜が組み合わされて実現しています。
逆にいえば長い1周の中で、この程度の高低差しかないのです。ということは滑空そのものは、意外に穏健派だともいえます。
すべてはレールをローラーで滑空する仕組み故のこと。なかなか秀逸な仕組みの遊具がある八幡山公園です。
ターザンロープのあれこれ、まとめた関連記事があります。
関連記事:公園選びの参考書!公園遊具の種類を徹底考察【ターザンロープ】
ふたつの代表的なロングスライダーの種類を一緒に
ターザンロープ同様に、あると嬉しい遊具の発展形といえるのがロングスライダー。八幡山公園のロングスライダーは、2種類の違ったタイプ。この2種類が一度に楽しめるのは、これまたアドベンチャーUが見逃せない遊び場だという理由になります。
どちらもロングスライダーと呼ぶだけの長さはあるとはいえ、巨大とまではいきません。ただロングスライダーは長ければ長いだけの面白さもあるものの、それは同時にある欠点を持つことにもなります。
それはどんな欠点かといえば、長い滑り台ほどもう一度滑るために、スタート地点に戻るのが大変になるということです。滑り台ですから当然その道のりは、坂ということになります。
もちろん付添の大人にとって、音を上げるほどの坂であっても、子どもにとっては大したことはないということはありえます。いずれにせよ程度の問題といえるこの点、大き過ぎないということは、ロングスライダーにとっては利点になりうるのです。
さらにいえば八幡山公園のロングスライダーは、スタート地点に戻るために階段や、お城のようにも見えるカラフルな回廊を、冒険する仕組みになっています。
何度も滑るのに問題なさそうなスケールのロングスライダー。長めのほうはローラー滑り台。短めの方はグリッサンド滑り台になっています。
八幡山公園アドベンチャーUのローラー滑り台滑走動画
ローラー滑り台はたとえ傾斜がゆるくとも滑降できるという特徴があります。
長くゆったりと滑る遊覧型のもの、幼児が安心できるものを作り易いロングスライダーになります。
八幡山公園アドベンチャーUのグリッサンド滑り台滑走動画
グリッサンド滑り台のほうは、高分子量ポリエチレンという素材の動摩擦係数が低いという持ち味で、爽快な滑り味を実現します。
ではグリッサンド滑り台が、ただスリリングなだけかといえばそうでもないです。たいていは安心して急降下できるように、体を包み込むような形状に設計されています。八幡山公園のグリッサンド滑り台も、そんな典型的な形をしています。
こうして特徴の違うふたつの種類を一緒に楽しめること、滑った後もう一度トライする道筋が変化に富んでいることは、ロングスライダーに関してもとてもよく考えられた公園であることを示しています。
ふたつの滑り台への道となるカラフルな回廊そのものも、ただ滑り台に続いているだけではありません。
ぐるりと周回できたり、上ったり下りたり、この回廊を巡るのもまた楽しみになるように作られています。
スケールが大きく何気に侮れないのが、この回廊巡りです。ローラー滑り台やグリッサンド滑り台についてはおすすめ遊具どこにあるが一目瞭然の関連記事でも例を挙げています。
ゴーカートは有料とはいえ格安でドライブ気分、しかも無料日あり!
いろいろな遊具が楽しいアドベンチャーUでさらに見逃せないのがゴーカート。八幡山公園ではここは交通公園だと定義しているとおり、コース設定がリアルなのです。
乗り場周辺をぐるぐる回っているようなゴーカートとは違い、本格派のコースに繰り出していきます。
コースはいろいろ変化します。標識もリアルにありますし、信号もあれば、交差点もあります。
これだけの内容なこともあり、さほどスピードはでないとはいえ車両も本格派。しっかり管理しなければなりません。こうなれば格安の料金は致し方なしと思えます。
しかしながらなんと、1人5回までならば無料で乗れる日があるのです。それもたまに年に一回だけとかじゃあないんです。
無料開放日
毎週土曜日、4月1日(市民の日)、5月5日、6月15日(県民の日)、11月23日
営業時間:9時~16時
利用料金:140円(1回1周)
回数券有650円(5回)、1,400円(11回)
利用制限:3歳から中学校3年生まで
(身長140 cm未満と3歳から小学2年は保護者同伴の2人乗りとなります。)
休業日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日から1月3日)
乗車記念キーホルダーは500円で販売!
せせらぎ水路は夏に通水
7月、8月を中心に前後の休日で区切ってせせらぎ水路には水が流れるようになっています。水と戯れて涼を取れる水遊びの場として活用できます。
ふたつの滑り台を下りたあたり、ゴーカート乗り場の向かい側のところです。自動販売機やトイレもこの辺りにあります。
アドベンチャーUのトイレは当然のように、しっかり子ども対応です。
変った吊り橋でこの工法では日本一のアドベンチャーブリッジ
せせらぎ水路のところからちょっとだけ坂を上ると宇都宮タワーのほうに谷間を渡る吊り橋のアドベンチャーブリッジがあります。
吊り橋といっても山奥の谷間を恐々渡るような簡易なものとも、東京のレインボーブリッジなど、橋桁の間を渡された鋼鉄のワイヤー(吊索)で吊られたものとも、見た目が違います。
これはモノストーム式鋼吊床版橋というもので、吊索などの構造物は床板の下や中にある形式とのこと。そういった形としては日本一の長さだといいます。
特にモノストーム式といっているのは、耐風索が一本下を通っているから。これは観察したければ下の道路から確認できます。あまり揺れる吊り橋ではないとはいえ、確かに長い橋。そして眺めもよいので冒険気分は味わえます。
宇都宮タワーの展望台は有料
宇都宮タワーには展望台があります。利用は有料になります。
営業時間:9時~16時30分
利用料:大人(高校生含む)190円、小中学生90円
(無料対象:幼児及び市内に住む小中高校生、市内の小中高等学校に通う人、障がい者とその介護者1名(障がい者手帳が必要)
無料開放日(4月1日、5月5日、6月15日、11月23日)があります。
休業日:月曜日(祝日の場合翌日)、年末年始(12月29日から1月3日)
動物舎では観察と乗馬、ふれあい体験
宇都宮タワーのある頂上付近からは、競輪場方面に向かってまたアドベンチャーUに戻る道と県庁方面もしくは西駐車場に下山する道に分かれます。
県庁方面に下山するルートの途中には動物舎があって、小動物、鳥などが飼育されています。
乗馬体験とうさぎとのふれあいコーナーもあります。乗馬は1周200円の有料で7月、8月を除く土日祝日に11時~12時と、13時~14時に申し込めます。うさぎとのふれあいはやはり土日祝日の13時30分~14時までです。
隣接する宇都宮競輪場にレストランも!
アドベンチャーUとちょうど隣り合わせといえる宇都宮競輪場に向かえばきれいなレストランがあります。
レストランには競輪場の入場口とは別に入ってこれます。競輪をするしないは関係なく一般利用できます。
八幡山公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:栃木県宇都宮市塙田5-1-1
連絡先:028-624-0642
八幡山公園に向かうには栃木県庁を目指せばよいです。近くにいけば八幡山は分かるはずです。公共交通機関を利用する場合は栃木県庁まで来て、八幡山を登ります。自動車の場合は宇都宮競輪場を目指すのが簡単でしょう。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料
ちょうどアドベンチャーUの崖下のあたりにある東駐車場が遊び場には最も便利です。ただし駐車台数は少ないです。
市街地の表通りからは、細い道で西駐車場に通じています。塙田トンネルを西に出て右折した先の歩道橋に公園看板があるのでそこから進みます。宇都宮タワーの直下の辺りになります。
おもいやり駐車場は一般車両は利用できません。
レストランのある宇都宮競馬場には無料駐車場が周囲含めて2000台用意されています。公園利用者は19、23、24番駐車場を利用して欲しいとのことです。
公式サイトからの引用
東北自動車道・宇都宮インターチェンジから約20分(宇都宮北道路経由)
東北自動車道 : 宇都宮IC出口から南進約9km
東北自動車道 : 鹿沼IC出口から東進約10km
北関東自動車道 : 壬生IC出口を右折0.3km、おもちゃのまち交差点を左折し、北進約14km
最寄インターチェンジ:東北自動車道宇都宮
最寄インターチェンジは確かに宇都宮I.Cながら、東京方面からならば鹿沼I.Cもしくは壬生I.Cを利用した方がよいです。かなり遠回りになるからです。壬生I.Cの利用はI.Cからの距離は若干遠くなりますが、道は分かり易いです。公園までの総走行距離はさほど変わりません。
【公共交通機関を利用する場合】
公式サイトからの引用
バス停、「県庁前」下車徒歩15分
要するに栃木県庁まで来ればよいということです。栃木県庁はJR宇都宮駅からは西口より約1.8 km(約25分)、東武宇都宮駅からは東口より約1 km(約12分)になります。
JR宇都宮駅西口バスターミナルからのバス便
乗り場番号1番,2番,6番,7番,11番,12番,13番から県庁前停留所へ、その後本町交差点を北に向かい県庁(400 mほど)を目指します。
乗り場番号38番発のバスは栃木県庁舎前停留所へ、県庁のすぐ前にあります。
県庁からは東側の道を北へ進みます。先でトンネルに入らなければ八幡山公園通りです。しばらくすると塙田八幡宮の鳥居が見えてきます。
そこが公園の入口です。後は動物舎(動物広場)を経由するか、直接宇都宮タワーを目指すかすれば、橋を渡ってアドベンチャーUに到着します。
まとめ:遊具の高いレベルのパフォーマンスが注目
アドベンチャーUそのものは八幡山公園の中で広いエリアではないとはいえ、そこにある遊具は個性的で充実したもの。高いレベルのパフォーマンスを発揮しているのには注目したい公園です。また宇都宮の街の真ん中だけあって、遊びの前後の利便性も文句なしです。
公式サイト:八幡山公園