子どもと無料で楽しむ公園 つがの里ファミリーパーク【栃木県栃木市、人気の遊び場】



名づけてザイルタワーと呼ぶだけのことはあります。圧巻の迫力のネット遊具、どんなものなのかといえば、遊具の種類だけいえば、まごうことなきザイルクライミング。

それ以外の何ものでもないにせよ、敢えてタワーだと主張することに、簡単に納得がいきます。栃木県栃木市のつがの里にある、1本の支柱からザイルが張られた、この遊具の大きさはとても印象的。

子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。ザイルクライミングとして、最大級のものでしょう。もはやこれ以上の大きさを企画しても無意味に思えるほど。

冒険心を満たすため、または身体能力を鍛えるためだとしても、すでに充分なレベルです。つがの里の遊び場がファミリーパーク。ここの遊具は全般的に、難易度が高いのが特徴。幼児向けのものがあってもほんの少しだけ。

バッテリーカーコースはわざわざ駐車スペースを潰して作ったもの

幼児向けといえば、バッテリカーは唯一有料の遊具でコイン式。ところが面白いことに、幼児が思い切りバッテリーカーを操れる、本格派のコースが作られています。なんとも高い本気度が、あらゆるところで見られる公園なのです。

遊び場がコンパクトにまとまった、ファミリーパークは意欲的。とはいえ、ちょっと不思議な感じがあって、難易度が高いためか、決して充実感を持てない訳ではないのに、どこか遊びに無機質な印象があります。

そう、遊びというよりスポーツ寄りな感じ。けれどもつがの里は、これで終わる気はないようです。すでに弱点と思しきところは分析済みで、もっと魅力的な公園になるために2018(平成30)年3月には、つがの里総合公園化計画がまとめられました。

ここには、もっと薔薇色の未来があるやも知れないのです。いつものように独自に撮影した写真を満載して、入手した将来像も踏まえつつ、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。

子どもが大型遊具で遊べるファミリーパークをしっかり解説!

つがの里というのは、いくつかの都市公園の集り。現状では都市公園法上の分類では、近隣公園となっているファミリーパーク。ここが遊びの中心地です。

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大型コンビネーション遊具がある広場にも注目

ファミリーパークには、とても大きなザイルネットの周囲の他に、アスレチック要素の強い大型コンビネーション遊具と、周りにちょっとだけ幼児向け遊具がある広場があります。

この大型コンビネーション遊具もやはり、かなり挑戦的な仕掛けになっています。難易度の高い部分については随所に挙げられるため、ならば一番優しい使い方はどうなっているのか? 最初にそこをみてみます。

小さめの子どもでも、ためらうことなく遊具に上っていけそうなのは黄色のステップ。

こういうものを階段と呼んでいいのかはさておき、いずれにせよこのステップを使用して滑り台から下りるのであれば、街中によくある御三家遊具の滑り台を使うのと、難易度も変わりありません。

よくある御三家遊具って? という場合には関連記事をご参照ください。

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しかも滑り台のほうは、短いながらも「子どもと楽しむ公園」シリーズでは発展形と位置づけるローラー滑り台です。

ローラー滑り台を横目にまっすぐのところには、チューブスライダーもあります。この滑り台コーナーとでもいうところ、最低限2回上らなくてはコンプリートできないことになります。

それもあってかここにも難易度をあげるべく、別のラダーも用意されています。ちなみに、外側から最上部を乗り越えなくとも、スタート台には上れます。台の下からなら内側を使えます。

さて、滑り台で遊ぶに留まらず、先に進もうとすればどうなるのでしょうか? どちらかというと、この複合遊具の本体はあちら側です。

連絡部分は丸太吊り橋になっていて、少し難易度はあがります。しかも高さが互い違い!

ただし、ネットによる防御は施されています。だからそれほど危険はありません。そもそも、しっかり掴れれば簡単には落ちないものとはいえ、これなら安心です。先にも丸太吊り橋があり、これは高さ互い違いでないです。

吊り橋を渡ると鏡があります。さらに上へと続く湾曲したラダーも! さて、この段の上からも、地面との連絡はもちろんあります。

ミラーのあるところの先から手段はふたつ。どちらもロープが渡された斜面。ストレートなものがひとつ。

うねったものがもうひとつ。

うねったほうには、もうひと山。もちろんさっさと離脱してもよいです。どうもどちらも上りルートなのかな? という雰囲気。もちろん用途としては上り下り兼用です。

途中にあったラダーを使えば、滑り台か何かがあるのかといえば…

再度、鏡があって展望塔のようになっているだけです。しかもラダーから上層部に移るのがちょっとトリッキー。

途中から横に抜けるルートもあります。そこにあるのははんとう棒。こちらも上り下りの兼用ルート。高さがあり上り切るのは大変そうです。スリリングながら下りるほうが、まだ容易そう。ともかくも、どちらにせよ簡単なルートとは云えません。

ならば、丸太が互い違いの高さにはなっていない吊り橋の先は、どうなのでしょうか。真正面には、やはりラダーが見えています。ならば曲がった先は簡単なルート?

いやいや、こここそが本領発揮している箇所です。柵もなければ保護ネットもありません。実はうねうねとしている斜面を、ロープで上り下りするところからも連絡しています。

なんの配慮も遠慮もないように見えます。けれども、網目から落下することはまずないです。通り抜けられるのは、歩けないような年齢の赤ちゃんくらい? それでも難しいでしょう。

ここは上ってみる? それとも下りてみる? どうやって遊ぶか考えどころです。

小さな子でも手は掛かりそうな高さです。なので上りにも使えそう。ただ、やはり下りのほうが簡単そうです。こんな構造なので、ここは滑り落ちる可能性は出てきます。

見守りが大前提の場合もありそうです。無理そうな場合には、滑り台のほうに戻った方がよさそうな難易度ではあります。

大型コンビネーション遊具を取り囲むものは

大型コンビネーション遊具の周囲には、幼児向けの遊具もあります。平均台は接続しています。

象さんの遊具は、定番の鼻の部分を滑るもの。

大型遊具に接続するものとは別に、丸い一本橋の平均台もあります。

動物イメージのスプリング遊具も3つほど。

ファミリーパークを象徴する大きなザイルクライミング

とにかく大きなザイルクライミングは、ファミリーパークの最大の特徴です。ザイルを使えば、こんな大きな遊具も構造的に可能なのです。大型コンビネーション遊具の隣の広場では、主役なのはやはりこれ。

ザイルそのものが構造体足りえる強度があるからで、遊具における「ザイル」とはこういうものです。とはいえあまり大きく作っても怖すぎて、難易度だけがあがるという面もあります。いたずらに大きさを競っても無駄というもの。

もちろんある程度高さがあれば、スリルや爽快感に繋がるでしょう。一方、あくまで楽しさを追求すれば、高さではないスケールを指向する方法もあります。

東京都足立区にある舎人公園の2連のザイルクライミングでは高さは求めず

ザイルクライミングには支柱を増やして、何連にもするという手法もあります。そんな中、ファミリーパークで求めたのは高さ。ただ、その追求は限界のように思えるのは、地面との接合部分の周辺に表れています。

底になるザイルまで、綱渡りのように行く訳にもいかないでしょう。上のロープに掴ることになります。このためこのザイルクライミングはある程度の背丈がなければ上っていけません。

逆に上へ上へと意識せずとも、底辺部を横渡りするだけで、それなりの高さがあり面白いです。いずれにせよ、高さの追求はそろそろこの程度までと思えます。

そうするとつがの里ファミリーパークザイルタワーは、最大級のザイルクライミングともいえます。大きさに応じて、下のネットの目が細かいのは定石通り。安全対策もしっかりしています。

関連記事:公園選びの参考書!公園遊具の種類を徹底考察【ザイルとネット遊具】

楽しげなおうまのブランコも!

ザイルクライミングの広場にあるブランコは個性的。キャラクターにまたがってスウィングする、おうまのブランコは魅力です。

冒険心溢れるユニークなプレイネット

プレイネットは、ネットの斜面を上れる遊具。

両サイドには、リングトンネルも添えられています。

背面にはロープがぶら下がっていたり、なんとも遊びの発想を要求する遊具。簡単には遊び方を、決めつけられないところがいい感じです。

ターザンロープも割合容赦なしのもの

ファミリーパークではロープウェイと呼んでいるターザンロープ。スタート台が高く、やはり難易度高めの設定。

スタート台へのステップは5枚。一番下が地面すれすれなので除いても、5段目から発進します。その分安全対策の終点のスプリングは、しっかり衝撃吸収が目論まれています。

壁登りや消防車の展示もあり

またこの広場では、丸太を組んだクライミング遊具や消防車の展示などもあります。

アスレチック遊具もひととおり

大型コンビネーション遊具から、園内の池のところをファミリーパークプラザに抜ける傍らには、木製のアスレチック遊具がいろいろ並んでいます。

バッテリーカーのコース、幼児向けにしてはかなりの本格派

1回100円で利用するバッテリーカー。本格的なオーバルコースになっていて、幼児向けにしては本格的。これも、ここならではになっています。バッテリーカーはふるさとセンター休園日の月、火曜は休みながら、4月とGWは休みなしで利用できます。

バーべーキュー場の予約はファミリーパークプラザで

バーベキュー場は必ず予約しての利用になります。

利用期間:4月1日~11月30日
休業日:月曜日、火曜日
利用時間:9時30分~16時
利用料金:1日1基1,500円(在勤者除く市外居住者は2,250円)
(ガス代、鉄板、ガスコンロ、フライ返し、たわし、洗剤込)
予約場所:ファミリーパークプラザ

つがの里ふるさとセンターで食べたい名物うどんあり

つがの里全体の管理センターを兼ねる、特産品売店や研修室などがあるのがふるさとセンターです。つがの里はもともとこの施設と都賀聖地公園から始まっています。

利用時間:9時~17時
休館日:月曜日、火曜日、年末年始(12月28日~1月4日)

ここで話題なのは籐糸うどんの店「桔梗」。使う小麦粉が地元産農林61号と、中力粉をミックスしたもの。それでこしがあっても柔らかいうどんに仕上がって評判なのです。

営業時間:11時30分~14時
定休日:月曜日、火曜日

ふるさとセンターの前の山桜は、もともとここにあったものだそう。桜もつがの里の名物。その原点です。ほかに都賀聖地公園のほうに体験交流館があり多目的の貸部屋を300円(在勤者除く市外居住者は450円)で使用できます。

著名な花のイベントもつがの里の定例行事

つがの里花彩祭
しだれ桜・ソメイヨシノ・山桜・八重桜が咲くためイベント期間は4月中すべてになります。この時にはイベントや出店があります。

つがの里ハスまつりは6月下旬~7月上旬の開催です。

つがの里の将来展望図、つがの里総合公園化計画

つがの里が1993(平成5)年に開園したというのは、市営墓地を含む都賀聖地公園ふるさとセンターのことを指しています。ファミリーパークは3年後の1996(平成8)年に、別の近隣公園として開園したものです。

2010(平成22)年に、都賀町が栃木市と合併して(新)栃木市となってから、むしろ都賀聖地公園は特殊公園(墓園含む)として分離され、実際には一体になっているにも関わらず、制度的には3つの公園が別々に運営されていることになります。

区割りとしては、バッテリーカーのコースはふるさとセンターで、隣の遊具のエリアから先がファミリーパークということになります。花のイベントが開催される修景池付近は当初ふるさとセンターだったものが、分離時に散策エリアとしても充実させたい意向の都賀聖地公園に編入されたりもしています。

利用上ことさら区別してはいないものの、栃木市としての分析でも、一体化した利便性が図られていないと考えています。そのため充分に活用されず、公園が持つ観光資源の割に知られていない! という結論です。

そしてこの状況は、変えていきたいということで立てられたのが、つがの里総合公園化計画です。

いまある3つをより一体化、展望台のあるふれあいの森野鳥の森含めて、もっと魅力的にしようという計画です。公園のもともとの性格上、子どものために特化することはないです。けれども子どもの遊び場としての充実も、しっかり開発テーマに入っています。

注目できる点は、やはり幼児向けの遊具が足りないという認識があること、水遊び場が欲しいという要望があがっていることでしょう。また、ファミリーパークプラザの活用という点で、屋内遊戯施設も課題としてあがっています。そして観覧車の導入も考えているそうです。

つがの里を訪れるには(アクセスについて)

住所:栃木県栃木市都賀町臼久保197(ファミリーパークプラザ)
連絡先:0282-29-1104(ファミリーパークプラザ)

東北自動車道の側道脇に位置しています。分かり易いことはよいとはいえ、栃木I.Cからの側道が走りにくいことは、開発プランでも問題視されています。

【自動車を利用する場合】

駐車場:無料

現状分かり易いのはふるさとセンターの駐車場です。側道から目立つ第1駐車場は聖地公園に位置しています。ファミリーパークを利用するなら第2駐車場以降がよいでしょう。

以降は数字順に連続しています。第3駐車場ふるさとセンターの真横。

第3駐車場を抜けて園内に進むと、次の駐車場に向かいます。

バッテリーカーのコースがあるのが第4駐車場。大型コンビネーション遊具が隣です。

一方通行で第4駐車場をでると第5、6駐車場に行けます。

そうして抜けたところの第5、第6駐車場は、東北道の側道をふるさとセンターの入口よりも先に進んだところでもあります。

本来の意味でのファミリーパークの駐車場は、ファミリーパークプラザ前の小さなものです。ここまで来るのは、知らなければ分かりずらいはずです。そしてここが一番遊具に近い訳でもないのです。

最寄インターチェンジ:東北自動車道路栃木I.C約4 km、北関東自動車道路都賀約5 km

【公共交通機関を利用する場合】

最寄駅:東武日光線家中駅徒歩約40分

最寄バス停留所:つがの里(栃木市ふれあいバス真名子線)

栃木駅、新栃木駅経由で土日祝日のみふれあいバスが運行しています。昼過ぎまでに3本着、昼から夕方までに3本発です。

関連リンク栃木市ふれあいバス真名子線時刻表

まとめ:今後に期待も難易度が許せるならとても刺激的

つがの里総合公園化計画には大いに期待したいところながら、現状だって充分刺激的。展望台への登山など含めて、いまのところは難易度が高めなことは認識するとよいです。



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