とても大きく、仕掛けも満載なコンビネーション遊具へは、これまた大きな2基のローラー滑り台を乗り継いで行く。それがみきっこランドに秘められたテーマを、味わい尽くす作法です。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。最長クラスとまではいかないながら、それでも充分大きなローラー滑り台。それが、丘を連絡するように続いていることに意味があるのは、ふたつがそれぞれ違った特徴をもっているため。
一気に駆け下りるタイプとなる丘の下の方のものを滑ったあとは、お楽しみが詰め込まれた大型複合遊具が待っています。意図されたテーマはピノキオの物語。具体的には「家族のふれあいと成長」とのこと。
確かになかなかないレベルの大型遊具では、おじいさん、おばあさんから両親、子どもまでたっぷり楽しく過ごせる! というアピールに間違いない公園です。兵庫県三木市の三木山総合公園の遊び場を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、お出かけの役に立つようご紹介してみます。
子どもが大型遊具で遊べるみきっこランドをしっかり解説!
公園都市! を標榜しているのが三木市。敷地が三木山総合公園にも隣接している、遥かに大きな面積の兵庫県立三木山森林公園はさすが県営の公園だと思える規模。その上でニュータウンのエリア近くにもまた大型の県立公園が開園しています。2005(平成17)年にでき、翌年の国体の舞台となった三木総合防災公園です。
各種の運動施設が、みきっこランドを囲んでいる三木山総合公園。こちらだって充実しているものの、運動施設については立派過ぎるほどの三木総合防災公園とは比べる術もありません。ただし、子どもの遊び場という視点に限って見れば、市の施設であるみきっこランドが公園都市の面目を躍如しています。
遊具の充実ぶり、遊び場への行きやすさなど、どれを取っても子どもと遊ぶならば、見逃す訳にはいかないレベル。大型遊具の他にも、ターザンロープや幼児向けの一画も加わり、大人のために健康器具も少々。以下、エリアごとの詳細を追ってゆきます。
- みきっこランドのエリア
- 大型複合遊具・健康器具エリア
- 乳幼児遊具エリア
みきっこランドの大型複合遊具エリア・健康器具エリアの詳細は!
体育館前駐車場の周囲に展開するのが、みきっこランドです。否が応でも目に入ってくるのは大型コンビネーション遊具でしょう。
ざっと見るとローラー滑り台がふたつ見えるものと、何度も旋回するチューブスライダーなどがあるどちらも、複合遊具のようにみえます。実際にはローラー滑り台は、2基の独立したものです。
いずれにせよ、どちらから遊んでも構わないとはいえ、公園西側のメインエントランスからは手前になる、丘の上のローラー滑り台から遊ぶ意味はあるのです。
ローラー滑り台のある丘を上れば、展望台があり、そこにはなにやらキャラクターが据えられています。このキャラはピノキオをイメージしています。
もしみきっこランドでピノキオの物語を辿りたいとすれば、ここがスタートになるのです。ちなみに、ここでの物語は甘口のウォルト・ディズニーテイストではなく、辛口の原作に近いほう。
みきっこランドの遊び方には、特に遊び順がふってある訳ではありません。ただ、ピノキオのお話は展望台から始まり、大型コンビネーション遊具の途中で2旋回するチューブスライダー出発地点で終わります。
このルートで進むならば、みきっこランドのテーマとなる、ピノキオの成長と家族とのふれあいを読みながらの冒険となります。ピノキオの成長は苦難を経てのもの、そんな思いもあるためか、大型遊具のエリアは時には、かなりな冒険心を試される作りになっています。
例えば大型複合遊具フェアリーキャッスルで、最も高さのある中心の塔でも、螺旋階段の迂回路がある一方で、最初から最後まで縄梯子を使ったチャレンジも可能です。
さすがに最上階の4階まで一気ではなく、各階を順次に継ぐとはいえ、なかなかの難コースです。
そして苦難の末の報酬となっている旋回スライダーも、よく見ればとても工夫されたものです。
この高さからであれば、3または4旋回も可能でしょう。けれども途中で2旋回に留める代わりに序盤が急傾斜になっており、最後にも長めのストレートが設けられています。
明かり取りの窓のデザインも凝っていて、円周の上部に2ヵ所配置され、チューブ内の明るさを最大限考慮しています。
これは意外にどこにでもある配慮ではないのです。
もちろんフェアリーキャッスルも、難しいばかりではありません。塔の中心部となる螺旋階段の迂回路はもちろん、下層階の工夫も相当なものです。
2階フロアからのいくつかのスライダーの中でも、なにより幅の広い、うねるジャンボスライダーの迫力は屈指のもの。
しっかりと3レーンに区切られたものも、同じ高さから滑ることになります。
フェアリーキャッスルは、4階フロアのある赤い屋根の一番高い塔の隣に、2つが連絡する3階フロアの塔も繋がっています。下の橋(2階部分)は丸太の吊り橋。パネルに空いた穴を目指して、クライミングウォールを上るルートもあります。
どちらの塔にも、王冠らしきものをかぶったキャラが据えられています。
冠の形が違うので王とお妃なのでしょうか。これを見るとフェアリーキャッスルという名前から天女さま(公園の物語掲示による)の城かと思えば、そういう意味でもなさそう。
ピノキオストーリーとの関連性というよりも、お城と城下町を表したいという、公式のアナウンス通りのイメージなだけのようです。
また反対のウィングには、比較的対象年齢が低そうな遊具が並ぶ回廊も続いています。
2基の趣が異なるローラー滑り台も、丘の上のほうの40 mあるスパイラルスライダーの2旋回のもの、一気に勢いよく滑りたい45 mのロングスライダー、それぞれで発進する塔の高さを変えています。
ロングスライダーの方が、より高く上らなくては出発地点まで行けません。
まずは比較的のんびりと旋回と眺望を楽しみ、場合によっては幾度か繰り返しながら…
そののち一気に駆け下りて、コンビネーション遊具に向かうという遊び方が可能だったりします。ただもちろん、どんな風に遊んでも、それは自由です。
こんな風に仕掛けが満載な大型コンビネーション遊具とローラー滑り台です。ただ大きなだけではないところ、是非実際に体験して頂きたい遊び場になります。
さらに大型遊具のほうから、幼児向けエリアに行く手前には健康器具コーナーがあります。
市の案内でも大人向けで、実際問題子どもが遊び替わりに、喜びそうなものはありません。敢えていうなら足漕ぎチェアくらいのものでしょうか?
ふたつのエリアを繋ぐのはターザンロープとブランコ
体育館と屋内プールのある建物の横、公園の奥になる部分にターザンロープとブランコがあります。このエリアの段差の下にあるのが乳幼児エリア。
ターザンロープそのものはテーマキャラクターのピノキオが飾られている他は、極めて一般的なものです。
ただ、ブランコが着座式の完全に幼児向けであることが、注目したい点になります。あたかも、ターザンロープが利用できない乳幼児への配慮になっているところが細かい気づかいです。
子どもだからこその年齢による発達段階を、よく理解しているといえるでしょう。まさに、みきっこランドのふたつのエリアを繋ぐ場所になっています。
ターザンロープのいろいろをまとめた記事もご参照ください。
関連記事:公園選びの参考書!公園遊具の種類を徹底考察【ターザンロープ】
ちびっこランドは乳幼児遊具エリア
乳幼児遊具エリアとなるちびっこランドは、大型遊具のエリアに比べればごく狭いものです。ところがファンタジーなテイストが詰まって、こちらも遊び甲斐はいっぱいあります。
お約束的なコンビネーション遊具も悪くないとはいえ、周囲に配置された遊具の特徴がまたいい感じです。
フランスのプロリュディック社から、兵庫初導入になったという汽車の遊具には、さりげなく遊びが詰め込まれています。
クライミングウォールのようなものはよく見れば、立体的なラダーを存分に楽しむための、手掛かりを配置しています。これは単純に、クライミングウォールを意図したものではないでしょう。
砂場がふたつ、いかにも楽しげに置かれています。
このフェンスで囲まれたエリアは、とくに小さな子ども向けのエリア。これも年齢による差が大きな乳幼児のために、しっかりした配慮です。
さらに日よけの屋根や休憩スペースも万全なちびっこランド、決しておざなりな乳幼児スペースではなく、とても完成度が高いのです。
三木山総合公園の概要を一覧
みきっこランドのある三木山総合公園は、スポーツ施設が充実した公園です。子どもの活動としては、屋内プール利用に注目です。プール施設に関しては、三木総合防災公園にはない特徴です。
- 三木山総合公園概要
- 屋内プール
- 総合体育館
- 陸上競技場
- 野球場
- テニスコート(壁打ちの裏がクライミングウォール)
- 弓道場
- 親水公園
- 展望広場
丘の上のほうのローラー滑り台は、展望広場の横から発進しています。
屋内プール利用料金:500円(ただし7,8月は400円)
屋内プールは夏の期間に、料金が安くなる運用をしています。25 mの一般プール他、子供プール、ジャグジーも! 水着と水泳帽が必要。小学校3年生以下は、保護者同伴での利用になります。
三木山総合公園利用の詳細は、指定管理者のサイトが便利です。
関連リンク:三木山総合公園
みきっこランドを訪れるには(アクセスについて)
住所:兵庫県三木市福井字2475-5
連絡先:0794-83-4442(屋内プール事務室)
三木山総合公園休園日:木曜日(祝日の場合翌日)、12月28日~1月4日
みきっこランド利用可能時間:8時30分~日没まで
三木市の中心市街地から三木市役所のある丘陵地に向かい、さらに坂を上った場所に三木山総合公園があります。公園内でみきっこランドのエリアは、安全面も考慮して利用時間以外は立ち入りしないで欲しいとのこと。とはいえ、利用時間内であれば休園日であってもみきっこランドで遊べます。
公式サイトからの引用(三木山総合公園)
お車でお越しの方:神戸方面から約50分
電車でお越しの方:志染駅から徒歩で約25分/恵比須駅から徒歩で約20分
駐車場が無料となっていて、自動車で便利に訪れられる三木山総合公園です。もし、市内の他の公園も訪れようとするならば、なおのこと自動車の利用をおすすめします。しかしながら、本数は少ないとはいえ鉄道駅からバス便の利用もできます。また、歩けないほどの距離でもないでしょう。
公式サイトでは、恵比寿駅から徒歩約20分とあります。これは公園東側の入口までです。みきっこランドまでは徒歩の場合、1.8 kmほどで24分程度。みきっこランドまでと考えた場合、志染駅からでもさほど変わりません。むしろ道筋は分かり易いため、先に案内されていると考えられます。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(300台)
駐車場利用可能時間:8時20分~20時50分
みきっこランドの利用時は、公園エントランス付近の体育館前駐車場(約150台)、上段駐車場(約150台)が便利です。ふたつは隣り合わせです。
満車の場合には、北駐車場(約100台)がみきっこランド利用時に、公式に推奨とされます。公園外に東駐車場(約170台、総合福祉センター方面からの入場)、南臨時駐車場(50台)もあります。プール前は身障者優先、テニスコート駐車場はテニスコート利用者専用です。
最寄インターチェンジ:山陽自動車道路三木小野
三木市は播磨平野の北端部といえる場所です。市の西側で加古川流域を通じて、さらに小野市方面に平坦部が広がります。この間隙に突き出た丘陵にある低い峠のような場所を、国道175線が抜けていて三木小野I.Cが設置されています。大阪方面からは、中国自動車道を経由することになります(分岐点の神戸JCTでは新名神高速道路も合流)。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄り駅:神戸電鉄栗生線恵比寿駅より神姫バス5分ほど、または徒歩約24分
最寄バス停留所:総合公園前
バス運賃:大人170円、小人半額
運行形態が複雑なので目的の曜日、時刻に合わせてバス会社のサイトで検索することをおすすめします。恵比寿駅循環は右回りでなければ遠回りです。
関連リンク:神姫バス検索サイト
まとめ:子どもと一緒、家族での利用が使いやすい、コンパクトさが人気の秘訣!
遊具が充実していることに加えて、みきっこランドの密度が高く、エントランスや駐車場からも近いという使いやすさが人気の秘訣でしょう。
遠方からお出かけするとしても、遊具に加わる遊びのある三木山森林公園、ちょっとした遊具もある三木総合防災公園まで回ろうとするならば、1日で遊び切れる保障はないです。公園都市の遊び方、じっくり検討の上プランすることをおすすめします。
公式サイト:三木山総合公園