もはやあり得ない例ではなくなってきた、高速道路と連結する公園。もっともそんな特徴は些細なものに過ぎず、無料の大型遊具が屋内で遊べる! 大きな屋根がある! といったほうが売り物です。
さらにはそれだけでなく、ふわふわドームもあります。動物とのふれあいも果たせます。ドーム内に生い茂る植物を観察したり、ボートに乗ったり、愛知県豊田市の鞍ケ池公園のお楽しみはいろいろです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。愛知高原国定公園にもなっている一帯は、自然と親しむだけでなく、ハイウェイオアシスとしての役割、プレイハウスの設置など整備が進むことで、遊び場として俄然注目のものになっています。
どんな天候であっても、全く問題にならない無料の遊び場です。そうした面で極め付けの特徴を持つプレイハウスに限らず、荒天をものともしない施設が他にもあります。ただし、丘全体が芝生になっている園内の若草山など、自然の環境に恵まれて晴天時の気持ちよさだってスケールが大きな公園です。
全体を見れば広大、ミニマムな視点で全天候型の遊び場とすれば、コンパクトに遊べる鞍ケ池公園を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、お出かけの役に立つようご紹介してみます。
子どもが大型遊具で遊べる鞍ケ池公園をしっかり解説!
高速道路と連動する公園があるという点では鞍ヶ池PA(パーキング・エリア)は、同じ中京圏で名を馳せる刈谷PAと同じパターン。さらには大きな池の水辺という点でも同じです。
けれども、エリア内の観覧車や遊園地など、なにかと派手な刈谷P.Aにある刈谷ハイウェイオアシス = 岩ケ池公園と鞍ケ池公園はちょっと違います。
鞍ヶ池PAからは、出来ればパークトレインを利用したくなる、離れた場所が遊びの中心地。目立つ商業施設が立ち並ぶ訳でなく、あるのはコンビニエンスストアだけです。
元々がPAに属するものとして構想された岩ケ池公園に対して、鞍ケ池公園は自然を生かした都市公園に、PAが設置されたもの。そこから進化した形の中、全天候型の特徴が生まれています。
関連記事:子どもと無料で楽しむ岩ケ池公園
元々の自然を生かした、ファミリーパークとしても侮れないものながら、見逃せない特徴はやはりプレイハウス。隣接するちびっこ広場と共にまずは遊具で遊ぶ面から、よくみてみます。
大きな屋根のある広場と建物内にある遊び場がプレイハウス
鞍ケ池公園のメインエントランスと位置付けていいでしょう。県道343号線に面して7,000平方メートルにもなる大きな芝生広場があって、鞍ヶ池に面しています。ここでは大きな木の葉型の白い屋根を従える2階建の建物が目に入ります。
約2,000平方メートルだという屋根の下も、雨をしのげる自由広場。さらに荒天で嵐がきても、どんなに寒くなっても、とても暑くても、快適に遊べる屋内に子どもプレイコーナーが設けられています。
建物内の大型遊具はまほうの森を意図した不思議感ある複雑な構造。中でも年齢別に3つにゾーニングされ、12のアイテムが用意されるコンビネーション遊具になっています。そんな冒険の他にも、屋内には他に多目的室があって、飲食を含めた休憩などにも使えます。
- まほうの森の12のアイテム
- 神秘の大木
- アリの巣迷路
- とりの道
- スライダー
- 空中散歩
- 落ち葉・どんぐりプール
- 虫の音リンリン
- ちびっこすべりだい
- フカフカこやま
- おとぎの村(図書・ソフトブロック)
ふたつある館内への入口の近くに、下足場があります。遊具のコーナーは靴を脱いで遊びます。
2階建ての建物の、およそ半分ほどが吹き抜け。中央にある神秘の大木が、天井付近までそびえ立っています。ちょうど真上の天井から、外の明かりが差し込みます。
神秘の大木のなかは、ネットでらせん状に上っていく仕組み。ザイルではなく柔らかいネットが、痛んでないのは屋内だからでもあるのでしょう。
2階フロアとの間で、3つの連絡路があります。ふたつは橋のような形。
真ん中のひとつは、チューブになっています。
神秘の大木の周辺には、いろいろな遊びを配置。その中でアリの巣迷路からは一連のコンビネーションになっています。
アリの巣迷路は潜る部分があるのが特徴。
半円の透明の窓から、外を覗いてみたりします。
垂直のトンネルをステップを手掛かり足掛かりに、迷路から這い出た場所からはとりの道。
ネットを渡る坂道です。センサーで通行を感知すると野鳥の声が流れるため、こんな名前になっています。
とりの道の上からは、スライダーで1階に戻るか
吊り橋の空中散歩で2階へ向かうか、選択できるようになっています。
1階フロアにあるのは落ち葉・どんぐりプール。落ち葉とどんぐりの形のアイテムも混じるボールプールです。虫の音リンリンを鳴らすスイッチも縁にあります。
ちびっこすべりだいは、2連の乳幼児用滑り台。
階段で上るのではなく、フカフカこやまを使います。ウレタン素材なので、飛び跳ねても大丈夫。
空中散歩で2階に上った先には、おとぎの村があります。階段を上ってここで靴を脱いでも構いません。
階段は下で靴を脱いだまま移動できるように区分されています。
おとぎの村は図書コーナーとソフトブロックがある場所です。
プレイハウス内にはトイレも1、2階両方にあって便利。ただ1階には子ども専用の男の子トイレ、女の子トイレも備わっています。また上下階の移動はエレベーターも使えます。
2階には多目的室があって、フリースペースになっています。普段は特に何も置いてありません。
プレイハウス館内は、基本的に飲食ができません。多目的室のみ許可されています。
ロッカーも多目的室に設置されています。
屋上に出れば、周囲の鞍ヶ池や芝生広場、ちびっこ広場などを眺望できます。
利用時間:9時~17時
休館日:12月29~31日
屋外での遊具遊びはちびっこ広場で!
園内を眺められるプレイハウスの屋上から、すべてが眺められるちびっこ広場。ごくコンパクトなスペースです。
屋外での遊具は、ひと山に3つのコブのあるふわふわドーム。ひとつのコブを幼児向けにエリア分けして対応です。
ふわふわドームのコブや運用について関連記事でよく分かります。
関連記事:【おすすめ遊具】公園選び写真満載の参考書、どこにある?が一目瞭然
もうひとつ、木で組まれた小さめなコンビネーション遊具があります。シンプルなもので、ネットの斜面かロープで上る斜面…
もしくは丸太の階段を上って、さらに一段上の砦風の場所を目指すか、滑り台で下りるかといった遊び方になりそうです。
噴水と戯れる水遊び場
噴水が稼働する水遊び場は、プレイハウスの建物の前。好き好きに水と戯れられるようになっています。
プレイハウスの建物には、濡れたまま入らないで欲しいという表示があります。
すぐ隣の芝生広場の一角に多目的トイレがあります。
里山・プレイパークエリアは自分で遊びを見つける場所
自分の責任で自由に遊ぶ冒険広場として、芝生広場隣にある植物園の横を進んだ先に、プレイパークが設けれられています。
ワイルドな雰囲気の中、遊具というか、廃材というか、手作り感溢れる材料が置かれています。まさに発想が試されてしまう野放図な場所です。
お山プレイパークは里山に分け入る冒険ルートです。丸太の一本橋を渡ってスタートです。
目立つのは遊具以外も充実しているところ
確かに荒天時でも安心な遊び場が、出色の出来です。ただ、他にも屋内の施設がありますし、まだまだ魅力のある場所があります。自然を満喫しようと思ったら、とても広大な公園でもあります。
ミナミカナダヅルを始め約40種250点が暮らす鞍ケ池動物園
希少動物として登録されているミナミカナダヅルなどが、園舎の中で過ごしている鞍ケ池動物園。
水鳥やキジ、孔雀に加えてダチョウなどの鳥
外国のサル、ワラビー、ニホンジカ、ミニブタなどが過ごしています。
入園料:無料
開門時間:10時~16時30分
休園日:12月29~31日
観光牧場には動物ふれあい広場も隣接!
園舎で動物が飼われている動物園の奥には、観光牧場があります。
こちらは周遊路で巡れる丘の斜面に、ヒツジや木曽馬などが放牧されています。
さらに動物ふれあい広場が接していて、小動物とふれあえます。
モル部屋はモルモットを観察する場所。ちょっとタイトで、子どもでなくては入り難いスペースなのが面白くもあります。
入場料:無料
開場時間:13時10分~14時50分
休場日:月曜(祝日は翌日)、雨天、年末年始
鞍ケ池植物園には日本初の構造体あり
熱帯植物が年中花を咲かせるのが鞍ケ池植物園。そのためにふたつのドームが配置されています。
アルミ合金製立体トラス屋根ドームとしては、日本初ということです。
館内では滝が形づくられて、その足元には水槽が置かれて魚が泳いでいます。
入園料:無料
利用時間:9時~17時
休園日:月曜日(祝日なら翌日)、12月29~31日
鞍ケ池ではボート遊びも!
かつては農業用のため池として、江戸時代に作られたという公園のシンボルとなる鞍ヶ池。舟遊場からその山光水色を楽しめます。
営業期間:3月~11月
営業時間:9時~18時(10、11月は16時まで)
利用料金:(30分ごと)ローボート200円、ペダルボート300円
英国庭園・四季の古里(しきのさと)は花のゾーン
愛・地球博の英国パビリオンから、寄贈された植物を育てている英国庭園、四季の古里ともに、市民ボランティアがお世話をする花のゾーンです。
鞍ヶ池P.Aには展望塔とコンビニエンスストア
ETCなら出入りできるスマートI.Cでもある鞍ヶ池P.Aには、コンビニエンスストアの他に展望塔と四季の古里展望台があります。
コンビニエンスストアでは、おみやげとなるようなものも扱っています。
四季の古里を見下ろす展望台は、それほどの眺めはないです。あえて行くほどではないかも。
それに対して、コンビニエンスストア近くの展望塔は雄大な景色です。
展望塔利用時間:9時~20時
トヨタ鞍ケ池記念館はこの地の発展に関わる博物館
正確には公園施設でないながら、トヨタ自動車が挙母(ころも = 現豊田市)で歩んできた歴史を展示する博物館が、無料で利用できます。
祖業の織機や名車、レーシングカーなどの展示もあります。
お好みの情報のキューブを置くと、モニターに情報が映し出される仕組も!
開館時間:9時30分~17時
休館日:月曜日(祝日なら翌日)、年末年始
入館料:無料
駐車場:無料(普通22台)
園内バス、パークトレインの運行状況
園内、特にPAからの移動には重宝な、パークトレインは有料での利用となります。9時~15時(12時台を除く)に、毎時1本(土日祝日は2本)運行しています。
運賃:(1回)大人100円、小人50円
- パークトレイン運行コース
- 四季の古里
- ふれあい動物園
- 北駐車場
- 動物園正門(動物愛護センター)
- 植物園
- 美しの道(若草山)
- 展望台(ハイウェイオアシス)
鞍ケ池公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:愛知県豊田市矢並町法沢714-5
連絡先:0565-80-5310
(くらがいけ公園管理事務所)
公式サイトからの引用
鞍ヶ池スマートICより車で3分
東海環状 豊田松平ICより車で約15分
東海環状 豊田勘八ICより車で約10分
名鉄バス矢並線「鞍ケ池公園前バス停」よりすぐ
東海環状自動車道路が園内を通り、PAが設置されています。ETCなら出入りできるスマートI.Cにもなっています。バス停留所はプレイハウス近く公園内を抜ける県道343号線にあります。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(普通車826台)
広い園内随所に、無料で利用できる駐車場があります。したがって遊具で遊ぶには、遠い場合もでてきます。
鞍ヶ池P.A方面からの連絡路のゲートは利用時間が決まっています。
ゲート利用時間:8時30分~20時(11月~2月は18時まで)
芝生広場付近に一番近いのは西駐車場になります。
一番大きな駐車場は北駐車場。西駐車場前から丘を上ります。動物園への直結路があります。
芝生広場付近から赤いアーチのある橋方向に向かった県道沿いに、虹の架け橋駐車場があります。
舟遊場の近くにも、小さな駐車場があります。あまりスペースがないせいか、案内板はありません。
県道からそれて進んだ先、園内には四季の古里のところから入ります。芝生広場などには遠い駐車場です。
鞍ヶ池PAとは別にハイウェイオアシスのところに、一般道から連絡している駐車場があります。コンビニエンスストアを利用したい、もしくは展望を楽しみたいのでなければ、あまり利便性はない駐車場です。
連絡路のゲートが開いている時間ならば、鞍ヶ池PAの内回り側(新東名方面からのPA)を利用しながら、高速道路から降りることなく公園を利用できます。ただし使い勝手は、隣にあるPA園地駐車場と同じです。外回り側のPAから、公園に行く歩道はないです。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄り駅:名鉄豊田線、三河線豊田市駅バス便約20分
最寄バス停留所:鞍ヶ池公園前(名鉄バス豊田市~足助)
運賃:大人400円、小児200円
豊田市駅東口の1番のりばより足助もしくは鞍ヶ池東行バスを利用します。午前中は毎時1本、午後は毎時2本ほどの運行です。
まとめ:屋外はダイナミックに自然や動植物とのふれあいを楽しむ公園
天気が悪くとも建物の中や、大きな屋根の下で、しっかり遊べるのが他とは違う大きな特徴になる公園。そんな特徴が加わっているとはいえ、そもそもは大自然を満喫できる場所でもあります。鞍ケ池公園では、そんな遊び方だってダイナミックで魅力的です。
公式サイト:鞍ケ池公園