関西でも指折りの遊具のある公園が淡路島にあります。本州側から明石海峡大橋を渡って、島の入口となっている所から、ほど近い場所にある淡路島国営明石海峡公園は、名前の通り国が運営する公園。全国で17ヵ所しかない場所のひとつです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。神話では日本の最初の国土とされ、面積で第5位、人口で第2位(主要4島と北方領土を除く、面積と人口1位の島は沖縄本島)という、まさしく日本を代表する島のひとつが淡路島。
国営公園らしいさすがの広大な敷地は、淡路島の景観や自然、隣接する淡路夢舞台などの施設もあってリゾート気分も満点。決して遊具だけのスポットではないにせよ、遊具の充実度だけみても、注目すべきものがあります。
淡路島国営明石海峡公園で遊具を使って楽しみたいならば、チェックするべき場所はふたつです。それが夢っこランドと子供の森。いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけの時、特に遊具に的を絞った場合に、役立つようガイドします。
淡路島国営明石海峡公園の概略やアクセスなどについては関連記事をご参照ください。
関連記事:子どもと楽しむ淡路島国営明石海峡公園
子どもが大型遊具で遊べる夢っこランド・子供の森をしっかり解説!
国営明石海峡公園の園地は、ふたつの離れた場所にあります。淡路地区となる淡路島国営明石海峡公園と、神戸地区となるあいな里山公園は、当日であれば大人の入場、駐車場が同じ券で共通利用できます。
少々距離があること、本州と淡路島に分かれていて、連絡に一般道路はないことなどから、あまりどちらも一度に回ることに、価値は見いだせないのが実際のところ。
そんな中で遊具に的を絞るならば明石海峡公園で一番魅力となるのは、淡路島国営明石海峡公園で、それも夢っこランドということになるでしょう。(しあわせの村というキーワードに着目するならば、事情は少し変わります。それがどんなことなのかは、関連記事をご覧になると分かります。)
夢っこランドの遊びの特徴って?
関西最大級と自らアピールするだけのことはある、とても大きなコンビネーション遊具は空中廊下になる花回廊で、さらにスケールを拡大しています。その上で周囲にもいろいろな趣向の遊びが散りばめられているのが夢っこランドです。
夢っこランドのテーマは風・花・水だといいます。ただし、いかにもな具体的なイメージが施されているのではなく、見た印象で言い直すならば、爽快に風を感じられる遊びがメイン。それを花をイメージしたビックフラワーデッキを挟んで花回廊で繋ぎ、海のイメージもある水がテーマの遊び場を添えるといったふうです。
ならばどんな爽快感が味わえるのか、楽しさを盛り上げる演出はどんなものなのか、夢っこランドはいくつかのパートに分けられます。それぞれのパートをみてみます。
夢っこランドの主要パート
- 夢っこランド遊具のパート一覧
- 3大主要パート
- メインタワーとラウンドデッキ(大型コンビネーション遊具)
- 淡路ドーム(屋根つきの建屋部分)
- 元気の帆(船の形のコンビネーション遊具)
- 花がテーマの空中廊下部分
- ブックフラワーデッキ×2
- 花回廊(大型コンビネーション遊具と淡路ドームを結ぶ道)
- 花のくるくるパネル(花回廊に仕組まれたパネル遊具)
- 水がテーマの遊び場
- ウォータードーム(流れる水の遊具)
- ウォーターツリー(水を発射)
- 大型遊具周囲の遊具他
- ウィンドメイズ(低い壁で仕切られた遊具の迷路風の場所)
- 飛び込むクジラのロープウェイ(ビックフラワーデッキ横のターザンロープ)
- コミュニティ広場(休憩所と幼児向け遊具エリア)
- 亀の砂場(メインタワー脇にある砂場)
まずは全体の様子を把握!夢っこランドのスペック
夢っこランド大型遊具の公式スペック
規模:長さ130 m、高さ14 m、幅40 m
遊具数:150
各パートを見る前にどんな全体像なのかは、大まかに把握した方が分かりやすそうです。そもそも公式サイトで案内されている規模のスペックは、あまり親切ではないのです。
現地で見れば一目瞭然、高さの14 mは上昇気流スライダーの発進している、メインタワーのものでしょう。これは間違いなし!
幅 40 mといっているのは、該当するとしたらメインタワーを取り囲むラウンドデッキを含めてのことで、デッキに配置される小塔からのスライダーを含めた幅です。
花のイメージで装飾された、名前もそのものの花回廊や、それで繋がる遊具などの、夢っこランドで遊具が広がるエリアは、とてもそんな幅にはおさまりません。どうやら120 mで長さといっているのが、空中廊下で繋がった全体のことになりそうです。
夢っこランドエリア全体についての長さではないです。エリアはMにも見えるいびつな瓢箪のような形で、どこかのパートでなければ該当せず、端から端までとか、周囲長ならば、やはりもっと長くなるはずです。
いずれにせよ、数値で示されてもピンとこないものです。夢っこランドのスケールについては、こんなに大きく、高さのある、いわゆる複合遊具があり、さらにそれは長い通路で連絡されているということです。
付け加えるならば、それに含まれない遊具もまだまだいろいろあります。それらすべてが夢っこランド。遊具建築物とでもいえる、普通に大型遊具の子供の森は別とした、淡路島国営明石海峡公園の遊び場のひとつです。
滑り台が大集合、4つの塔と周囲のデッキからなるメインタワー
複合遊具のイメージそのものな、とても大きなメインタワーとラウンドデッキ。テーマとなる風を感じる手段はすばり滑り台。いろいろなスライダーが発進しています。
まず一番長いものは、順当に一番高い塔、メインタワーからの、上昇気流スライダーになります。
屋根が掛けられているのも珍しい仕様ながら、注目したいのはローラー滑り台ではないこと。このスライダーでは、一気に滑って欲しい意図が見える素材を使っています。
周囲のラウンドデッキには、4つの塔があります。メインタワーに準ずる高さで並び立つようなところからは、3旋回するチューブスライダーの、竜巻スライダーも発進しています。
隣の波を意図したような、青い壁に囲まれた階段でデッキに上って、さらに縦のリングラダーをゆく道が地上から直接のルート。
そよ風スライダーもデッキの別の塔からのローラー滑り台になっています。ローラー滑り台らしくゆったりと長い距離を滑ります。
さらにつむじ風スライダーなど、これにしたって相当大きなもの。加えてちょっとしたものまで、まだまだいろいろな風を感じさせてくれる仕掛けになっています。そしてデッキと地上を結ぶところにも面白さは一杯です。
つむじ風スライダーの隣の青いネットの斜面にしても、チューブが組みつけられた、ちょっと変わった工夫のあるものです。
遊具の下にはパネルや音の遊びなど、幼児向けのものがある反面、中央付近の縦のチューブはそれなりの難易度。
階段はもちろん、ラダーよりはるかに難しそうです。
ちなみにこのチューブはもっと上に続いています。さらにその脇にあるのは…
そう、隣の赤いものも旋回チューブの滑り台です。他にも細々としたアイテムが沢山!
大きな仕掛けだってまだ、クライミングウォール風のデッキやネットの道を渡り継いでいったりするものもあります。
目の粗いザイルでの上りもあります。
デッキとの間にはネットトンネルが渡っていたりします。
垂直な上りについては、難しいチューブやラダーの繰り返しで基本的にある程度の難易度のものがあり、それだけでなくメインタワーは階段でも大丈夫です。さて、随分盛り沢山ですが、まだまだ遊具は続きます。
屋根の掛けられた淡路ドームにあるものは?
公園名が大きく書かれた壁面には、クライミング用のステップが取り付けられています。丸い3つ穴からでも、建屋には入っていけます。
中にあるのは、やはり滑り台。赤いふたつのチューブもながら、背中合わせのステンレスの幅広のものが4連なのは、豪快そのものです。
ドーム内には2階相当の通路がぐるりと巡っていて、クライミングの外壁の穴が繋がっていたり、いろいろな上りが接続されています。
4連の滑り台と反対側は、太い縄渡りになっていたり、うねうねしていたりと変化があります。地上部分にはパネル遊具という、定番の優しい配慮もあります。
花回廊はビックフラワーデッキを経由して大型遊具を接続
メインタワーのところのコンビネーション遊具と淡路ドームを結ぶのが花回廊。
途中には花を模した屋根の、ビックフラワーデッキがふたつ。片方はチューブスライダーで離脱も可能です。
壁面にはボールをくるくる回して遊べる花のくるくるパネルも!
飛び込むクジラのロープウェイはターザンロープ
淡路ドームの脇から発進するターザンロープ。飛び込むクジラのロープウェイの意匠はクジラと波。飛び込んでいるのはクジラのほうです。ターザンロープは、飛び込むというほどではない穏健なもので、スタート台も低いです。
元気の帆の立つ船型遊具の主眼はやはり風
さて、淡路ドームを抜けて空中廊下はまだ続きます。
向かう先は元気の帆という船型の遊具。
滑り台はここにもまだあります。
しかも船尾のチューブのものだけではなく、横のほうからも滑れます。
それはローラー滑り台。船底のところからはリングラダーでもデッキに上れます。チューブスライダーの横にはネットのぼり。さらにゆるやかなデッキもあり、規模からいってもどちらかといえば幼児向けの遊具です。
船の隣にあるネットでできたミノムシブランコ、これなどはかなり小さな子どもでも遊べそうです。
ウォータードームとウォーターツリーは水がテーマの遊具
ここは公園テーマのうち水に該当する場所。元気の帆の舳先にあるユニークな遊び場です。
水を使った遊びがふたつ用意されています。水の発射台から狙うのはウォーターツリー。水の流れを潜るのが、ウォータードームです。この奥にはじゃぶじゃぶ池があります。ただ、そこは公園としては夢っこランドの範囲ではない模様。
ウィンドメイズで目隠しの中に遊びを発見!
淡路口方面から夢っこランドの入口にあたる、ウィンドメイズ。大抵はメインタワーを臨みながら、最初に触れる遊具になるでしょう。回廊で繋がっていないコーナーでは、一番大きなスペースです。
子どもは隠れてしまい、大人なら見通せそうな湾曲した低い壁のあちこちに障害物が仕掛けられたエリア。
そんな迷路風の道に、遊びが仕組まれた球状の鉄枠が3つあります。
コミュニティ広場と亀の砂場
ベンチがあってちょっとした休憩所になるコミュニティ広場。
ただの休憩所ではなく、砂場が隠れています。
ウィンドメイズとメインタワーからのそよ風スライダーを跨いである亀の砂場とともに、砂遊びならこの辺りです。
また、ちょっとしたパネル遊具や、小さな滑り台、スプリング遊具もあるので、ウィンドメイズ含めた、より小さな幼児向けのエリアでもあります。
子供の森にあるのは遊具建築物の雲の砦
子供の森で中心になるのは雲の砦という4階建ての建物。建築物全体が遊具を組み合わせた砦のようになっています。(3階、4階は利用中止中)
斜面の一角で、全体が掘り下げられたような敷地では、デッキで上層階、もしくは坂を下りて1階からアプローチできます。
各階を連絡する遊具があります。1階の外から目立つのは、傍らに2階からの滑り台を従えるくものジャングルジム。
1階にはその場で遊ぶ遊具もいくつか見られます。
中でもくねくねサンゴは、どんな風に遊ぶのか発想が試されそうなユニークさ。
ゴロゴロスライダーというローラー滑り台は、3階からのもの(使用中止中)と2階からのものが2本です。
各階を結ぶ連絡遊具はなかなか挑戦的です。
そのため雲の砦ではヘルメットを着用して欲しいとの案内があります。とはいえもちろん、持参の必要はありません。2つのサイズの用意してあるものを利用できます。
子供の森では、雲の砦の外にじゃぶじゃぶ池もあります。夢っこランドの隣にあるじゃぶじゃぶ池と同じように春~秋の稼働。状況を見て稼働時期は決められます。
また、ブラブラガッツンブランコも設置されています。ただし、こちらも使用中止中で修理の見込みはまだはっきりしません。レールを使って足場を飛び移る遊びは楽しそう。また、使えるようになるのが楽しみです。
利用制限中の部分:ブラブラガッツンブランコの他、雲の砦については2018(平成30)年8月4日より3階、4階部分が補修工事に入っています。そのため上層階については利用できない状況が続いています。工事完了の見通しはまだ立っていません。
- 子供の森雲の砦の遊び一覧
- 1階
- フワフワの丘
- くねくねサンゴ
- たつまきネット
- よじのぼりネット
- よじのぼりかべ
- くものジャングルジム
- 2階
- 天空のリングジャックと豆の木ぼう
- ゴロゴロスライダー(地上へのローラー滑り台)
- 3階(利用中止中)
- ゴロゴロスライダー(地上へのローラー滑り台)
- 4階(利用中止中)
- しおかぜの声
- 各階の連絡タワー
- そらのとりで(地上と2階、4階を連絡)
外部階段のそらのとりでは、上層階が使用中止のためあまり機能していないです。
淡路島国営明石海峡公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:兵庫県淡路市夢舞台8-10
連絡先:0799-72-2000
開園時間:9時30分~18時
(3、9、10月は17時まで、11月~2月は16時30分まで)
入園料:大人450円、中学生以下無料
(当日内であればあいな里山公園にも券を見せて入園可能)
休園日:2月の第1月曜日と翌日、年末年始(12月31日~1月1日)
淡路島へは一般道路からでは辿り着くことができません。島へ行くには神戸淡路島鳴門自動車道路(有料道路)で本州、もしくは四国から橋を渡るか、明石港から船を利用して、岩屋港から島内の路線バスで淡路夢舞台までを利用するしかないです。
有料道路の場合、ETC利用で大幅に値引きがされています。また自家用車だけではなく、高速バスを利用する手段も出てきます。詳しい事情は関連記事で分かります。
まとめ:大型コンビネーション遊具そのものも括目ながら滑り台には圧倒!
まごうことなき関西最大級のコンビネーション遊具には、さらに違った趣向のパートが加えられています。その全てを通して特徴的なのは滑り台。まるで滑り台の見本市のような場所です。建物全部が遊具のような子供の森のユニークな感じもまた、体験してみたいものです。
公式サイト:淡路島国営明石海峡公園