展望ちびっこ広場に設置された展望塔がローラー滑り台のスタート地点になっています。埼玉の夜景の名所としても名高いのがここ、秩父ミューズパークの旅立ちの丘。
秩父の街を見下ろす荒川の左岸(西側)方向、切り立つ尾根道に広がるリゾートパーク秩父ミューズパークの始まりの地点ともいえます。旅立ちの丘にふたつのローラー滑り台と楽しい遊具が設置されて、展望ちびっこ広場になっています。
ここは駐車場も含めて完全無料。恋人たちも愛を誓うこの丘からの眺望も、もちろん無料です。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。
長尾根スカイラインに沿って細長く展開する秩父ミューズパークは、無料の公園と有料のアミューズメント、リゾート施設が混在しています。
無料で遊べる施設を徹底解説するとともに、他にはどんな遊び方があるのか! についても簡単にご紹介してみます。
子どもが大型遊具で遊べる秩父ミューズパークをしっかり解説!
秩父ミューズパークでは完全無料(駐車料金等含めてお金がかからない)の遊びも魅力的です。
秩父ミューズパークでの無料の遊び一覧 | |
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展望すべり台 | ローラー滑り台 |
遊具 | いろいろ点在しています |
芝生広場 | 思いのままに遊べます |
展望ちびっこ広場の詳細をご紹介
無料の遊びのメインとなるのは展望ちびっこ広場の遊具でしょう。
展望塔の最上部から一段下った階から、ローラー滑り台で戻るという趣向です。名づけて展望すべり台。
自立しているローラー滑り台では、たいていスタート台は登るのが大変だったりします。基本は子ども向けで大人のスケールでないことが多い訳です。
展望すべり台は展望台でもあるので、割合にスペースがあります。もちろん階段を上る体力的な問題があるとすれば、話は別ですが…。大きく開ける展望の右手方向には武甲山。
中央やや左手には秩父公園橋も見えています。大きな吊り橋は通称ハープ橋と呼ばれ、鳴き竜現象が体験できることでも知られています。
寺院などで、天井絵が鳴いているかのような反響音が知られる現象です。同様の面白い現象は、横梁に響いて起こっているといわれます。秩父の新旧のシンボルをしっかりと一望できるスポットになります。
ローラー滑り台は最上階ではありませんが、充分に高いです。地上9 mとなり、それだけにガードもしっかり。
スタート地点の高さは塔の上ということもありますし、そもそも山の上です。この眺望はなかなか他にはないものです。
滑走した先で合流するのも面白いところ。
同様の合流するローラー滑り台、例えば神奈川県秦野市にもあります。
関連記事:子どもと無料で楽しむ秦野市立中央公園
もうひとつのスタート台は比べてみればかなりお手軽。
合流する滑り台は、どうやって遊ぼうか想像力を刺激します。秩父ミューズパークの展望すべり台、心踊る高さがあり、見た目の形状も面白い、特徴のあるロングスライダーになっています。
塔の一層目もデッキの上になっています。デッキ上は実際にはすでに2階相当です。デッキの形はグランドピアノだそうです。
地上部には飲料とアイスの自動販売機が備え付けられています。
デッキの上には音に関係する遊具があります。秩父ミューズバークは、ギリシャ神話に登場するミューズ(人間の知的活動を司る女神)にちなんだ公園とのこと。
ミューズが語源となった音楽(ミュージック)、博物館(ミュージアム)、娯楽(アミューズメント)と関係する公園だと看板に書いてあります。読み進んでゆくと最後の言葉が少し曖昧! ちょっと意味不明ながら「そのような」とは音楽や楽しみに関係するようです。
展望ちびっこ広場の滑り台は、滑走した時の音が野鳥のさえずりに聞こえるように作ったといいます。ちょっとした仕掛けなので、忘れずに耳を澄ませてみて欲しいところです。展望すべり台は年末年始以外の9時から17時(7月~8月は17時30分)まで、自由に使えます。
展望ちびっこ広場には、もうひとつオレンジ色と緑がまばゆい、小さめのローラー滑り台もあります。こちらにも音の仕掛けがあります。
釣り下げられた赤いボールで遊ぶのは、ボールスウィングと呼ばれる遊具です。公園遊具の中で、ブランコの発展形のひとつになります。
幼児向けの遊具と休憩スペースも用意されています。
幼児向け遊具の先にはトイレ棟が立っています。
多目的トイレもきれいで明るい作り。オムツ交換台もしっかりしたものです。
展望ちびっこ広場を利用する場合は、P12となる展望ちびっこ広場駐車場を利用して下さい。
巡回バスぐるりん号で訪れた方は、旅立ちの丘停留所を利用します。
P12 は普通車37台、身障者用1台の駐車場です。ゲートもありませんし無料です。
ちょっとだけ階段を登れば、展望ちびっこ広場になっています。
ところでこの旅立ちの丘、展望すべり台のグランドピアノ型展望デッキの他に、ハープ型の展望デッキがあります。
ハープ型デッキは斜面に突き出るように設置されています。
記念に鈴を買って願掛けをできるようになっています。
実際には「愛の南京錠」の風習の方が根強いようです。
大きな秩父ミューズパークにはどんな遊びが?
展望ちびっこ広場が、秩父ミューズパークの始まりの地点でもあると書きました。秩父ミューズパークを貫く、約3 kmにも及ぶ遊歩道スカイロードの北端という点ではそうなります。
ただし実際には、秩父市街地から秩父公園橋を渡ってすぐの公園入口交差点から長尾根スカイラインが始まっています。ここが秩父ミューズパークの北口ということになっています。坂を上る途中にも、展望台があったり植物園があったりします。
長尾根スカイラインの尾根道を進んでいくと、スカイロードの南端でもある、南口に到着します。秩父市街を南に進んだ荒川上流域の巴川橋以南方面から、山にアクセスした場合のゲートが南口です。
巡回バスは南口から回るルートでも走っています。ですから正確には、どちらが始まりとは決められないのです。中心市街地に近いのは北口だというだけです。
南口までには、駅からの巡回バスぐるりん号の停留所が8つ配置されます。駐車場は尾根沿いに12か所、斜面や奥に入った広場に4か所の計16か所設けられています。
展望ちびっこ広場以外に尾根沿いならば、隣のエリアとなる芝生広場、音楽堂のある中央口付近に遊具が設置されています。写真は芝生広場の遊具です。
秩父ミューズパーク施設一覧 | ||
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遊具 | 展望ちびっこ広場、ステンドハウス横、芝生広場、渓流広場 | 無料 |
プール(夏季営業) | 波のプール、流れるプール | 有料 |
スポーツコート | スポーツの森(テニス、フットサル) | 有料 |
サイクリング施設 | 貸出、サイクルランド | 有料 |
温浴施設 | 秩父樹音の湯 | 有料 |
レストラン&カフェ | 森のカフェ&ダイニング、ステンドハウス、ピエリア、シュガーハウス | 有料レストラン、売店の他無料飲食スペースあり |
ジップスライダー | フォレストアドベンチャー | 有料 |
カート場 | F1リゾート秩父 | 有料 |
宿泊施設 | PICA秩父 | 有料 |
売店 | 農林産物直売所 | 売店 |
音楽施設 | 野外ステージ、音楽堂 | イベントによる |
展望台 | 旅立ちの丘、展望すべり台 | 無料 |
植物園 | 百花園、大庭園、武甲見広場、斜面広場、昆虫の森 | 無料 |
アスレチック | 森のキャンパスアドベンチャーコース | 団体向け有料(事前予約) |
駐車場も無料で利用でき遊具も無料。秩父ミューズパークは公園でもあります。ただしそれはほんの一部さまざまな遊びが詰まったリゾートだというのがほんとうの姿です。
(夏のプール営業中はスポーツの森駐車場は有料になります。)
巡回バスを利用した場合、園内移動は?
細長い敷地は自動車で訪れたならば、行きたい場所の最寄駐車場を移動するのが一番です。
そうでない場合、公共交通機関を利用して巡回バスで来た場合はどうでしょうか。巡回バスは右回り(南口から)、左回り(北口から)それぞれ1日4便、合計8便です。そこで活躍するのが、スカイトレインとレンタル自転車になります。
スカイトレイン運行時間:9時から16時まで毎時4本運行しています。
スカイトレイン料金:大人400円、こども(4歳以上中学生まで)200円、幼児無料
(火曜定休、12月~2月は土日祝日のみ営業)
北口と南口にはサイクリングセンターがあって、自転車を借りられます。
四輪の自転車もあって幼児でも安心です。
レンタル自転車料金:一般車500円、2人乗1000円、3~4人乗1500円(2時間まで)
一般的な形の自転車は500円で延長可能です。返却は借りたゲート。子どもヘルメット無料。
利用時間:9時~17時(12月~2月は16時30分まで)火曜定休
北口のサイクリングセンターは案内所も兼ねています。展望台で使う鈴を買いたいならここで。
展望ちびっこ広場と南口の間の遊歩道スカイロードを歩くのか、スカイトレインでいくのかサイクリングするのか
巡回バスの利用と併せて状況により選択することになります。
中央口にはP7中央広場駐車場(普通車100台)、スカイトレイン音楽堂駅、巡回バスのミューズパーク中央バス停があります。ここに休憩所のステンドハウスがあります。
利用は無料ですし、お弁当などの持込も可能です。およそ500人利用可能とのこと。
ステンドハウスの奥には食堂のピエリアもあります。予約すればバーベキューもできます。
ピエリア営業時間:10時~15時(冬は11時~14時になります)水曜定休、雨天休業
飲み物の自動販売機も立ち並んでいます。
中央口の遊具というのはステンドハウスの横にあります。
駐車場はP6でも大丈夫だと思います。
渓流広場にあるという無料遊具は?
さて、中央口付近からネイチャービレッジと呼ばれるエリアに向かって、下りていく道があります。先には渓流広場があって、そこにも無料の遊具があります。
どんどん斜面を下っていきます。尾根道はワインディングロードながらスカイラインと呼ぶにふさわしい道路。ですがこちらは完全な山道です。
最後にP16 の駐車場に到着します。ここからは徒歩です。
普通車4台とあります。実際停めるためには、かなり詰めないといけません。
さらに歩いて渓流広場に向かいます。
ありました! ネットロープの遊具です。ですが高さもないですし、なんだか荒れ放題ですね。
4つのテーブルのうち3つの椅子は… 倒れていますよね?
トイレらしきものも故障中です。
秩父ミューズパークは有料施設も充実のリゾート
リゾート地として楽しむならばどんなものがあるかも見ておきましょう。
秩父ミューズパークの有料の遊び一覧 | |
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プール | 水遊び、遊泳 |
サイクリング | 貸出場 |
おもしろ自転車レンタル | サイクルランド |
園内バス | スカイトレイン |
テニス | テニスコート |
フットサル | フットサルコート |
ジップスライドで森を冒険 | フォレストアドベンチャー |
レンタルカート | F1リゾート秩父 |
スポーツの森には夏の大規模プールとテニス、フットサルコートなどが!
スポーツの森と長尾根スカイラインを隔ててPICAのリゾート施設(コテージ、レストラン、温浴施設)、レンタルカート場とフォレストアドベンチャーがあります。
スポーツの森のセンターハウス付近には売店や軽食コーナー、有料のゲームや乗り物があります。
この一帯は夏のプール営業中、もしくは土日祝日のみの営業になっています。
スイーツを楽しむならメープルベースは注目です。こちらは通年営業(水曜定休)。
パンケーキやフレンチトーストがおいしそう!
アウトドア施設で知られるPICAの施設があります。
コテージに泊まってキャンプ気分を満喫したり、日帰り入浴を楽しんだりします。
入浴料金:大人520円、子ども(3歳から小学生まで)210円
(日帰り利用の場合にはタオルは持参、もしくは購入となります)
営業時間:15時~20時30分(4月~11月の金土日祝、7月19日~9月は22時まで)
定休日:木曜
レストランも本格派です。
ジップスライドや高所での渡りなど、緊迫感あふれる森の冒険となるフォレストアドベンチャーがここでも体験できます。安全器具を自己管理で使いこなします。インストラクションがあるので使いこなせるかの心配は無用です。
料金は高めですが体験する価値は充分あると思います。小学校4年生からチャレンジできます。
レンタルカート場もあります。
ショートコースからになりますが足が届けば(身長125 cmが目安)小学生でも利用できます。ちゃんと運転できれば本コースにもチャレンジ。
キッズカートはカート場によっては4歳から始めています。小学生のチャレンジが特に早すぎる訳ではないです。ただ怖いと感じるならバッテリーカーが無難です。
秩父ミューズパークを訪れるには(アクセスについて)
秩父ミューズパークのための巡回バスがあります。公共交通機関でも便利なのはさすがリゾートパーク。自動車でもどちらでも問題ないでしょう。
【自動車を利用する場合】
最寄インターチェンジ:関越自動車道花園インターチェンジ約50分
秩父盆地までは高速道路は通っていません。関越道から向かうか飯能から国道の峠を越えるか山梨から雁坂トンネルを抜けるかいずれかのルートとなります。
関越道から便利なのは皆野寄居有料道路になります(普通車420円)。一般国道は長瀞方面からアプローチ。関越道嵐山小川インターから眺めのよい峠道を抜けるルートもあります。
【公共交通機関を利用する場合】
秩父の人気の遊び場については秩父キッズパークがありました。雨の日でも安心の遊び場についての関連記事でふれたように秩父の街には秩父駅がふたつあります。
ただし秩父ミューズパークの利用に関してはどちらの駅を利用しても大丈夫。西武秩父駅から必ず秩父鉄道の秩父駅を経由します。循環バスぐるりん号で15~20分ほどで到着です。
先にふれた通り南回り、左回りがあります。北口から入る左回り(音楽寺先回り)がやや便利かと思いますが同時刻で選択はできません。どちらのルートでも乗れるバスに乗るべきです。8時20分から16時55分の便まで両ルート併せてほぼ1時間に1本の運行です。
利用料金:(1日何回でも乗車可能なパスを買うのが得です)
大人500円、こども(小学生)250円、小学生未満大人一人につき二人まで無料
往復すれば通常料金よりもお得です。パスモなどを利用すると通常料金となります。ご注意を。
まとめ:リゾートパークながら無料利用も気持ちいい公園
秩父を代表するリゾートとなった秩父ミューズパークです。お金をたっぷりかけて楽しむのもいいですが、展望ちびっこ広場の眺めや展望塔から下りる豪快さは完全無料で楽しめるものです。眺望は夜景の名所として折り紙付き。
音の仕掛けも面白いローラー滑り台を中心に気持ちのいい遊び方ができます。公式サイトもリンクしておきます。ゆっくりそれぞれに合ったプランで楽しんでみて下さい。
公式サイト:秩父ミューズパーク