こんな環境にあって、いろいろな楽しみを見つけ出せる公園はなかなかない! と言い切れるようになりました。東京都町田市にある鶴間公園は令和元年、グランベリーパークパークサイドとなることで、装いが新たになり相当パワーアップしたのです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。エリアも少々拡張したとはいえ、パワーアップの内容は園地云々というよりも、大型遊具を含めたいろいろな遊びが加わったところです。
園地に関して言えば、鶴間公園としてはむしろ、線路際を道路に提供したため、減った部分もあるほど。その代わりといっては何ながら、隣接していた商業施設と連絡する部分は、道路を廃止して、直接連絡されるようになった場所(パークライフ・サイト)です。
グランベリーパークの商業施設と公園(パークサイド)との連結点は、鶴間公園との関わりの中で、さらに価値を増す施設が揃っています。そうして広場や芝生で過ごす楽しみもさることながら、とにかく遊具に関しては無から、大変な価値が生まれてしまった状況。
子どもが自由に楽しむ公園としての充実に留まらないのは、運動施設の拡充にも! 受付して使うスペースながら、子ども向けプログラムも用意された人工芝のコートは、南町田グランベリーパークの街づくりで拡張した部分に当たります。
そんなグランベリーパークの鶴間公園、子どもの遊びにとって価値が増した部分を中心に、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる鶴間公園をしっかり解説!
鶴間公園はもともと、この地の里山の名残りの林間と、大きなふたつの芝生広場のあった公園。うち林間地がつるまの森として整備されて、大型遊具のある森のあそびばができました。さらに遊具のあるキッズエリアは、星のあそびば、水のあそびばが加わっています。
つるまの森には巨大遊具が出現!森のあそびばに
ウッドチップが敷き詰められて、快適な遊び場になった林間スペース、つるまの森に待望の大型コンビネーション遊具が出現したのは、南町田グランベリーパークのまちびらきと伴にのこと。
水道みち(横浜水道道路の一部区間)になっている鶴間公園を貫く、幅広い園路の中ほど。グランベリーパークの商業施設や、パークライフ・サイトから、斜面で続く林間の森のあそびば。水道みちを挟んで対面する星のあそびばと共に、遊具が充実した場所です。
水道みちのところからロープを使って、足場付きのうねるスロープを攻略する部分と
長く垂直方向にも続くネットトンネルを経て
縄が吊られた一本橋を渡り
丘の上で階段を使って地上と連絡する部分を結ぶ、斜面部分の一本道の空中回廊。
さらに、長めになっているすべり台つきの砦のような遊具が並びます。ふたつの大型コンビネーション遊具が、森のあそびばの主役になります。
すべり台としてはよくあるステンレス座面のものとはいえ、ロングスライダーのある砦のようなほうは、グランベリーパークの商業施設やパークライフ・サイトからはまず滑り下りるもの。
鶴間公園駐車場や水道みちからは、丘の斜面の空中回廊遊具の次に控えるものになる位置関係。砦のようなほうは、上る手段はさまざまながら、目的は滑ることに違いはありません。
機能は渡りと簡潔に説明できる空中回廊のほうは、どちらから挑むものなのか、指定もなければ、簡単に決められるものでもなさそう。ただどちかといえば、やはり上りルートとして使うのが順当な感じではあります。
焦点となるのは、挑戦的なパートになっているトンネルリングの部分でしょう。垂直なネットの部分が、長めに設定されています。
上るのか下るのか、正解はないこうした部分。相互に行き来をすれば当然、鉢合わせになることもあります。そんな時にどういう対応をすればいいのか、実はこうした遊具には、そこで発揮される社会性を育てることも意識されています。
譲り合うことでアクションも、ただ進むよりも複雑になって、普通ではない身のこなしを経験することになります。保護者が一緒に進むのは、ちょっと大変なルートになっています。ただし、横からの見守りはしやすい構造。
だから、そんな意図もあることを承知の上で、子どもには声掛けしたり、相互のコミュニケーションを呼び掛けたりして、使いこなすのがいい感じです。決まりきった通路でしかないのならば、遊具らしくはありません。
いろいろな状況に対応する場面に直面して、自由な発想で柔軟に遊んでこそ価値があるというもの。挑戦的なのはそんな意味含めてのことです。
そういう意味では、連続している一本橋の部分も同様。果たして両端で鉢合わせた時に、どうしたらよいのか、互いに積極的に声かけできるようになれば、遊びに留まらない価値が生まれるというものです。
丘の下の端っこは、ロープを使った足場付きのうねうね斜面。
丘の上の端っこは、ラウンドしている階段になっています。垂直ネットトンネルを目にして引き返すとしたら、上からのほうが簡単な感じにはなっています。
すべり台付きの砦のほうも、ただ滑る、眺めるだけではないです。外階段からでない、複雑な上りルートもあります。
すべり台の裏側に回ればすぐに目立つのは、砦本体といっていい部分のすぐ脇の階段の他、足掛の付いた空中スロープで突き出ている台場もあること。よくあるすべり台に上っていくような、ステップ風の階段を使ってのアクセスを経ることになります。
一端たどり着く台場のところには、対面してネットのスロープもあります。ネットスロープはある程度の長さがあるため、手すりも付いているのが特徴です。
さらに足掛かりもある赤いスロープの部分を使って、すべり台のほうへ向かえます。広いスペースの端の一画に、さらに立ち上がった部分があります。
階段で向かう先は、ただ上れる場所なだけ。少しだけ高くなっている分だけ眺めはいいです。そしてよく見れば気づくのが、ことさらな機能ではないとはいえ、この高さには違う意味も隠れていること。
この場所でなかったとしても、囲いもあるためいきなり嵌ることはなさそうながら、真下に穴が開いています。
穴にはネットが垂れ下がって張られています。中に入れば、吊り下げられた状態のため、上は砦の一番高いところからの眺め、下はまた違った感じで見渡してみるという趣旨になります。
こんな感じで冒険要素や面白要素も、さりげなく組み込まれています。
星型を目指すはんとうロープとでもいうべきものは、足が掛かるものがついていて、鉄棒をよじ登る、はんとう棒とはちょっと違う遊び方。3つが並んで、据えつけられています。
こうした仕組みになっている砦風の台のうえは、それなりに広いデッキになっています。
そして真ん中には、秘密の通路風のアクセスも用意されています。
砦のデッキの真下から螺旋を描く道は、階段ではあるものの、ちょっと変わったタイプ。急な上りのためステップの段差が大きく、補助的な足掛も付くものです。
実は一旦、外階段の途中とも連絡しています。砦のほうは、さりげなく回遊性も隠されているのです。
連絡される1段目とでもいうところからゲートをくぐると、この仕掛けの真骨頂を味わう部分に至ります。
コンパクトなスペースをうまく利用して、急激な上りの楽しさを見事に仕込んでいます。ただし、ルートのコンセプトは同じでかつ、ゲートの前後ではやや難易度が違います。一番下から進んで、ゲートの前でやはり外階段という選択も可能ということ。
ただの展望デッキ、とりあえずロングスライダー付きなだけにみえて、それ以上に複雑なもので、しっかりコンビネーション遊具といえるレベルになっています。
迫力は満点のロングスライダーも、素材はローラーすべり台であるとか、グリッサンドすべり台であるとかいった、新しい素材でなく古典的なもの。
森のあそびばという命名にマッチした、自然に溶け込むカラーで、奇など一切てらっていない振りをした見かけによらず、かなりな意欲が秘められた砦風の遊具です。すべり台は、もし混雑しても待つスペースもたっぷり。
その間の時間も、森のあそびばを見渡して過ごせます。ふたつは繋がっていないため、巨大なコンビネーション遊具には当てはまらないレベル。といっても、優しいウッドチップの斜面全体が遊具と思えば、随分大きなものになります。
森のあそびばにはほかに、林間のイメージに違わない茶系の色をベースにした、単独の遊具が3つ置かれています。吊られたボールはカラフルな、渡りの遊具がひとつ。
くもの巣のようなネットが張られたものがもうひとつ。
なんと説明したらよいのか分からない、柱とパイプを組み合わせたもので合計3つです。
星のあそびばは、開放的な平坦地で、どちらかといえば幼児対象
斜面の林間にある森のあそびばとは対照的に、境川から続く平坦地になっているのが星のあそびば。
スポーツエリアを隔てる一般道、鶴間パークウォークと水道みちに挟まれたエリア。グランベリーパークとしてしっかり整備された、芝生のにぎわい広場と連続した開放的な空間です。
星の形の砂場をシンボルに、いくつかの遊具が並んでいます。中心になると思しきものは、白いおやまの遊具。ごく低いもので高さはないものの、斜面部にぐるりとさまざまな加工が施されています。大きさから言ってもどちらかといえば幼児対象。
公式な仕掛けが告知されていて、アリが何匹いるのだろうか? という問いかけがされています。アリは随所に描かれています。
円周の斜面の変化は実にいろいろ、小さな踊り場を経由する階段含めてどれもが上り下り、どちらのルートでもトライできそうな規模です。強いて言えば幅広のコンクリート面になる、すべり台の形状のところは下りルートかな? というくらい。
団子のような突起があったり、穴がへこんでいて渡る溝が彫られていたり、盛り上がったウネウネがあったり、足場には事欠かず。アリを数えてみながらくまなく探検すると、意外に奥が深い遊びになります。
また周囲に置かれた遊具と、何度でも連絡して遊べそうです。星のあそびばとしては、星の形の砂場のほか、おやまの周りにブランコ、スプリング遊具があります。
それと、ちょっとだけ離れた感じで置かれるのはクライミングウォール。なぜか他の遊具には、背をむけて設置されています。
遊具の向き云々よりも、片面だけ使うもので、乗り越える意図はまったくないというほうが正確か。渡って遊ぶ分にはこれもまた、幼児対象といってよさそうです。実は他に、グランベリーパークの周回路に、上る意図が明確な壁もあります。
ブランコは相当小さな子どもでも遊ばせられる、すっぽり嵌る座椅子型が片方の2連のもの。
スプリング遊具は乗り物の意匠で、カラフルで楽し気なものが、砂場の近くに置かれています。
ウッドデッキのスペースを挟んで、芝生のにぎわい広場が整備され、水道みちの向かいは、森のあそびばから抜けたさわやか広場。ここは従来からの芝生広場で、グランベリーパークのパークプラザやパークライフ・サイトに直結されています。
令和の拡張部分にも大型遊具を設置!水のあそびばの用途は他にも
グランベリーパークのまちびらきで、いろいろと手直しがされた鶴間公園。商業施設と隔てられていた街路を廃止したことと、運動施設が住宅地を換地してまで拡大されたのが、大幅に変わった部分です。そこにできた水のあそびばにも、大型遊具が置かれています。
いわゆるザイルクライミングを、ロープジャングルジムということがあります。「子どもと楽しむ公園」シリーズでは、新御三家として発展形とするザイルの構造体は、鉄棒の流れで、ラダー、ジャングルジムなどから素材を変えた分類になると考察。
その中で金属のフレームにザイルを巡らすのは、こちらこそがロープジャングルジムといえるものでしょう。ザイルクライミングを高く大きく作れば、とても派手で目立ちます。そのためか、どちらかといえばザイル遊具で主流なのはザイルクライミング。
比べれば一見ちんまりとした感じがしても、遊んでみれば勝るとも劣らないというか、遊びの使い勝手では上回っていてもおかしくないのが、こういったロープジャングルジムといえそう。いずれにせよ、鶴間公園で主役になる遊具のひとつです。
遊具のみならずパワーアップした鶴間公園のアクティビティ
グランベリーパークとの連携でも、魅力を増した鶴間公園。まちびらきでは、それに限らず公園自体のパフォーマンスも上がっています。
水のあそびばは水遊び場だからこその命名
カラフルな床面になっているロープジャングルジムの設置エリアは、スポーツエリア。そう名前が付くのは隣の人工芝のグランドがあるこそに思えます。ただし水のあそびばは、そう呼ぶ通りの噴水設備のある水遊び場でもあります。
一般公道の鶴間パークウォークでエリアが分かれている境川沿いでもあり、ビオトープが置かれるせせらぎ広場と合せて、水とは縁のある場所でもあります。
人工芝のスポーツエリアは照明施設までついた本格運動施設
スポーツエリアの拡張は、鶴間公園としてのパワーアップの大きなもうひとつの面です。照明施設付きのグランドとテニスコートはとても立派。グランドは少年少女のサッカーコート1面としても、フットサル3面としても使えます。
テニスコート部分含めて、軟式野球など多目的利用が可能です。カフェも営業する(予定)クラブハウスでの、フィットネスや町田ゼルビアのものなど、スポーツ教室など有料アクティビティは、大人から子どもまで充実なのです。
無料の鍛錬を意識したモデルコースも設置
とはいえ鶴間公園、無料でそこそこ体を鍛えるという目的でも、活用できる準備があります。グランドの周りのウォーキング、ランニング路しかり、それは鶴間パークウォークを跨いだ商業施設直結のエリアに続いています。
活用してみるとよいのが、Active Design Map(アクティブデザインマップ)。南町田グランベリーパークの街全体を利用した、鍛錬(といっては大袈裟なトリム程度ながら)のためのモデルコースを示したものです。
- グランベリーパークActive Design Map
- 外周コース(南町田グランベリーパークの街外周2.26 km)
- 内周コース(水道みちから先鶴間公園とグランベリーパーク1.67 km)
- 境川ゆっくりロード(境川沿い11.68 km)
- プロムナード(駅~水のあそびば0.60 km)
ACTIVE WALLはその中に5つあるシンボルオブジェ。全部が壁になっています。
にぎわい広場に置かれた、この案内になるイントロダクションウォール、隣にある大きな黒板が告知に使えるプレイスメイキングウォール。
鶴間パークウォークからの進入路にあるクライミングウォールが、インフォメーションウォールです。
カラフルな床にいろいろなインストラクションが書いてあって、いわゆる健康遊具(器具?)が並ぶ水のあそびばに、大きなステップ(トレーニングウォール)があるのも、このうちのひとつ。
さらに大きな鏡面(ボディメイキングウォール)は目的があるのも、この線で理解できます。全身運動やストレッチのフォームをチェックするためのものなのです。
以前からあった芝生広場のうちさわやか広場は、グランベリーパークを使ったテイクアウトでの利用など、自由に使えるスペース。
もうひとつだった運動広場は、自由な利用を制限することで、思い切り運動ができる場所にしています。ここは町田市民なら平日は申し込みの上、無料で使える場所です。
ちょうど廃止した道路の代わりに、公道の外周路として作った南町田グランベリーウォークに園地を提供した部分、田園都市線の脇の丘の上が運動広場です。
鶴間公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:東京都町田市鶴間3丁目1-1
連絡先:042-850-6630(TSUMAパークライフパートナーズ)
公式サイトからの引用
電車でお越しのお客様
東急田園都市線南町田駅直結
「渋谷駅」から東急田園都市線急行で約35分
「横浜駅」からJR横浜線「長津田駅」乗換約26分
バスでお越しのお客様
町田バスセンター「町田駅」から神奈川中央交通[町89]系統 南町田駅行きで約25分
お車でお越しのお客様
東名高速道路横浜町田ICから約1分
【自動車を利用する場合】
駐車場:1時間無料、以降30分毎200円(133台)
スポーツエリアと水のあそびばに、隣接して鶴間公園の駐車場があります。グランベリーパークの商業施設の駐車場とは別のもので、こちらは商業施設を利用しても追加の無料時間などは発生しません。
平日ならば、最初に設定される無料時間も1時間少なくなります。場所を思えば確かに、遊具の目の前の駐車場といえます。ただしグランベリーパークの駐車場を利用しても、それほど不便は感じないはずです。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:東急田園都市線南町田グランベリーパーク駅
最寄バス停留所:南町田グランベリーパーク駅北口
駅はグランベリーパークの中にあります。鶴間公園はグランベリーパークのパークサイドエリアなので、改札を出たウェルカムプラザから、グランベリーブリッジを渡り、敷地内を看板に沿って向かえば公園に到着します。
遊具を目指すとして、公道を使うこと含めて、ルートはいくつかあります。ただし北口広場からや、グランベリーブリッジの下を敢えて行くのに、なにか意味があるようには思えません。グランベリーパークの混雑がひどい時には、回避するために意味がある可能性はあります。
まとめ:遊具も運動施設も充実した公園の真価に注目
遊具で遊ぶ公園としても、運動施設も、文句なしとなった鶴間公園。ただし、その真価はグランベリーパークとしての使い勝手にあります。鶴間公園が、グランベリーパークとしてはどう機能するのか? 関連記事でのチェックも必須になります。
公式サイト:鶴間公園