常願寺川の河川敷を利用した富山県常願寺川公園には、わんぱくひろばと呼ぶ遊具の遊び場があります。遊び場の中心には大型コンビネーション遊具。ローラーすべり台で駆け降りていけます。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。わんぱくひろばのあるところは立山町、富山県の公園であることで示唆されるように、北側の運動施設のところは富山市です。
富山湾に流入する河川はいろいろあれど、富山県で富山市を中心とする富山地域を代表するのが神通川と常願寺川。河口こそ富山市ながら常願寺川は、海には面していない立山町と富山市のほぼずっと境界。
ふたつの川のうち常願寺川こそが立山・黒部からの流れで、流域はまさしく立山連峰からの恵みを受ける場所! ということになります。常願寺川の環境をしっかり利用する常願寺川公園。
いろいろなスポーツに対応する長い園地を持った公園で、子どもの遊びが目的ならば中央入口付近の南側、南入口とのちょうど中間点くらい、冨立大橋を見上げる辺りに向かうことになります。
大型遊具が揃って子どもにとって魅力あるわんぱくひろばがある常願寺公園。いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる常願寺川公園をしっかり解説!
遊具の遊び場はわんぱくひろばだけ。ローラーすべり台が備わる大型コンビネーション遊具のほか、ターザンロープやちょっとした遊具も並んでいます。特に大型コンビネーション遊具の構成が盛り沢山なのが特徴です。
ローラーすべり台も備わる複合遊具は盛り沢山
お約束のように目立っているもののローラースライダーは17 mのもの。冒険の山とされる常願寺川公園の大型コンビネーション遊具で模られるふたつの峰のうち、高いほうのひとつから滑走します。
ローラーすべり台で17 mというのは、ものすごいとはいえず、さほどの長さではないというのが本当のところ。このローラースライダーは常願寺川をモチーフにしているものと解説されています。
複雑な構造で遊びもいろいろ仕組まれた冒険の山。ローラースライダーを堪能しようと、スタート地点まで上っていく過程は楽しさがこもっています。
最も高いところから、短めに下りるところは確かにさもありなん。56 kmを3000 mの高低差で流れているとされる常願寺川は、日本一の急流であることが知られています。
当然のように冒険の山は、立山連峰をモチーフにしています。二つの峰のリアリティはいざ知らず。むしろ注目したいのは激流下りと名前の付いたワイドスライダー。
象徴的な塔の屋根よりも、激流下りと連携するクライミングウォールになるマウンテンクライムとのセットほうが、シルエットは立山連峰を思わせます。
なんとなくではありますが、ご当地ムードの込められたモチーフはいろいろ。いろいろあるだけに、遊びもたくさん詰め込まれる結果になっています。
面白いモチーフが次々に展開するだけに、ローラースライダーが劇的に大きくなくとも大丈夫。むしろ次々に挑むためには好都合でさえあります。
激流下りにもモチーフがあって、それは称名滝で350 mの落差でこれまた日本一の落差を誇る自然景観。もちろん立山黒部アルペンルートのみどころです。
立山連峰を思わせる造作の壁を抜けるとネットスロープ。折り返しにウォールを上って激流下りに向かうのもひとつ。搭をさらに上ってローラースライダーを目指すのもまたひとつ。
高さでは目立つふたつの峰のようなところのうち、低いほうとの連絡も冒険の山での選択肢のひとつになります。
高い峰のほうはローラースライダーか激流下りに向かうのが主要な目的だとして、その過程はどんな様子でしょうか? 始まりは斜めに架かるラダーの橋になります。
始りの地点には、雲梯で渡る足場のオプションもあります。黒部ダムへは立山黒部アルペンルートに加え、宇奈月から欅平の先が2024(令和6)年開放(黒部宇奈月キャニオンルート)されるのが話題です。
赤いラダー橋を上ったあとは螺旋状の階段でローラースライダーに続きます。途中からスパイラルスライダーに向かって、一旦途中離脱も可能。一回転する樹脂製のすべり台です。
離脱しなくとも複雑に段差が連絡されて、低いほうの峰へのルートもあります。激流下りとクライミングウォール、ウォールを抜けるネットスロープのセットからも連絡されています。
そもそもが赤いラダー橋は、高いほうの峰の最下段でなく、明白な分類でないものの、繋がっているのは2層目といえる部分。ローラースライダーの真下の短い階段は、入口はここ! ともいえます。
短い階段からは激流下りに向かう順当なルートでもよし。一気にザイルでローラースライダーを目指すこともできます。激流下りの方に向かうならば、先は短い峰への連絡部分の方向でもあります。
連結部分にいかずさらに先に進めば、螺旋上の階段でローラースライダーを目指すことでもあります。赤いラダー橋を上ってスパイラルスライダーに至るルートに合流するということです。
とすると下の層をぐるりと巡るだけのルートもあることになります。赤いラダー橋を下るのもいけないことではありません。上ってくる人がいたら譲り合えばいいだけです。
遊具そのものの規模は、北アルプスの山々に比するスケールではなくとも、冒険度合いは名前に負けない遊具であるのは、高い峰のほうだけでも充分いえていることです。
デッキで連絡される低い峰のほうは、大地の遊具と名前がついています。高いほうほどの複雑な段差はなくなり、難易度はやさしくなっています。ただ相互の連絡には立ちはだかるものがあるのです。
吊り下がったロープを補助にして、丸太組の急坂を乗り越えなければならない仕様です。フィールドアスレチックならば、必ずありそうな障害物的なものです。
地上からならばどちらの峰にも、いかようにもアクセス手段があるものの、直接の連絡ルートはハードなものになっています。それはそうで、ここは通らなくもいいのです。いつかは! と思うのもいいもの。
そうはいっても、油断は禁物だとしても意地悪な仕掛けではありません。いずれにせよ、冒険の山の最終目標とでもいえそうな、壁のようなものです。
低い峰との間には階段でアクセスする台場があり、緩やかなネットスロープで、ちょっと下ると低いほうの峰。ワイドスライダーと呼ぶ短いすべり台のほか、三つのルートに遊びが続きます。
ワイドスライダーは2人くらいなら一緒に滑れそうで、滑走の距離も短いため一緒でもさほど問題は起こらなそう。
隣には段差の先に吊るされたボール。跨るか立つかしてスイングしてみるのが楽しそう。
さらに一連のネットの路。ザイルの橋、中央の足場にザイルで渡るもの。ネットスロープといった流れで続きます。
この部分は飛び石とひし形連結の平均台のようなものが、組み合わされたところに続いています。
あとは大きな台場で、低いほうの峰にあるパートは終わり。低い峰の塔の床面(一層目)と同じ高さからの、ネットスロープが掛けられています。
弾力ありそうな床面を吊った橋で連絡されています。台場の両サイドはパネル遊具です。
ターザンロープやクライミングウォールも!
わんぱくひろばには、大型コンビネーション遊具のほかに、数種類の遊具もあります。その中で目立つのはターザンロープでしょうか。木製の枠組みで、設置場所にさほどの高低差はないです。
大きな板張りのスタート台は平たいもので、とにかく滑空のための高低差を稼ぐ役割だけ果たすもの。面白くて意外にあまりみないのが、ゴール側に張られた網です。
確かにストッパーのようなところが、よくみる状態よりも木枠の近くにあるようにも感じます。ここに飛び込むように! という意図ではなさそうながら、ちょっと変わった形です。
クライミング要素はたっぷりの冒険の山があってもなお、クライミングウォールも単独で設置されています。岩肌の造作のもの三つが鉄パイプで繋がっています。鉄パイプは補助の役割を果たす部分があります。
三つのうち両サイドの形はユニーク。なんというのか立体的なのが特徴。よりリアリティのあるクライミングが実現するのか、冒険の山にもただのウォールはあるので、このバリエーションは歓迎でしょう。
さらに柱を使ったクライミングもあります。それぞれの高さは違っていても、順番ではありません。このシルエットは? と思えばどうやらこれも立山連峰。この辺りは確信的な意図を感じます。
基本も抑えて加わっているのは…
遊具に共通するアイディアを見ると、幼児用の小さなほうのコンビネーション遊具もやはりと思えば、柱に乗った三角の部分はそうも思えます。ただこれについては、標準仕様なのでしょう。
幼児向けに適度なサイズのものもという配慮となりそう。冒険の山側の隣にはユニバーサル遊具と海の仲間達が置かれています。
ユニバーサルといっているのは、この頃のインクルーシブではなく、幼児も安心してという意味に思われます。小型複合遊具のもの含めて、パネル遊具が4枚あることになります。
海の仲間達はロッキングするスプリング遊具です。同じようなものがローラースライダーを下りた先にもふたつあります。
滑走面がステンレス製ではないものの、ごく標準的な形のすべり台もあります。ひとつは長めで滑走面がうねったもの。
もうひとつはかなり短めなストレートタイプ。どちらも樹脂製の滑走面でできています。
ブランコはすっぽり嵌って乳幼児でも安心なタイプ。板が吊るされた最も一般的なタイプのものはありません。冒険の山ではちょっと難易度が高い場合のための、配慮が並ぶ感じです。
いまのところは、幼児向けの遊具があって、冒険の山があって、少し難易度が高いクライミングとターザンロープが加わるのがわんぱくひろば。対象年齢はかなり幅広いです。
常願寺川公園のスポーツ施設は?
常願寺川に沿って河川敷を南北に、約2.5 kmほど続く常願寺川公園。中央やや南寄りのところで、富山県道6号線の冨立大橋が跨いでいます。橋の北側がわんぱくひろば。
わんぱくひろばはバーベキューコーナー(カマド21基)に隣接していて、さらにその隣の花の木ひろば(花木の植栽がある散策路)含めて、遊びと憩いの場といった風情。
橋の南側には馬場があり、常願寺川乗馬クラブ(シャイニングステーブル)の活動拠点になっています。シャイニングステーブルでは、曳馬での乗馬体験、ビジター乗馬の機会を提供しています(有料)。
関連リンク:シャイニングステーブル
馬場の南側、最南端にはグミの木ひろば。自由に使える芝生広場でどちらかといえば、休息場所を想定。危険なアクションのある行動は避けて欲しいとのこと。
こうした公園の南側に対して、中央入口の管理事務所付近から北側、つまり多くは富山市になる付近は、スポーツのための場所になっています。こうして常願寺川公園ではスポーツ施設のエリアが、半分以上あることになります。
多くを占めるスポーツのための場所で、もっとも北側になるのが野球ひろば。野球場というよりもバックネットと土の内野フィールドが対角にある芝生が二面で、計四面のグランドを一度に使えます。
全天候型十面のテニスコートを挟んで天然芝の120 m×80 mのサッカーひろば、ラグビーひろばが続きます。さらに中央入口のところにある中央駐車場の南側が、芝生スポーツひろば。
芝生スポーツひろばも天然芝で、100 m×60 mで二面あります。多目的利用で使い方はいろいろ。こうしたスポーツ施設は利用料金を払って占有して使うのが基本です。
テニスコートの東側にスポーツハウスがあり、野球とテニスの受付場所。その他は公園管理事務所で利用手続きをします。
常願寺川公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:富山県中新川郡立山町利田(常願寺川公園管理事務所)
連絡先:076-463-2034(常願寺川公園管理事務所)
公式サイトからの引用
電車利用
地鉄富山駅より宇奈月方面行き
越中三郷駅下車徒歩30分
自家用車利用
北陸自動車道 立山ICから西へ5km
公共交通機関で辿りつけないという程ではないにしろ、自動車で向かうのが便利な公園です。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(825台)
公園には常願寺川右岸の堤防を走る道路に北、東、中央、南の入口があります。それぞれの入口のところに駐車場があるほか、中央と南の入口間の川沿い側に西駐車場があります。
わんぱくひろばで遊ぶときには、西駐車場の特に中央入口側富立大橋付近がひろばに面しています。富立大橋の橋脚の下にも駐車場があり、この駐車場もわんぱくひろばに面したものになっています。
わんぱくひろばを目指すときには、富立大橋が目印になります。富山市側から富立大橋を渡ったとして、ぐるりと側道を後戻りして堤防の道路を右に曲がる(道路標識、水橋方面)と中央入口に到着します。
最寄インターチェンジ:北陸自動車道立川約5.5 km
立山ICからの場合は富立大橋を渡らず、東側からのアプローチになります。常願寺川のほうを目指してのち、川沿いを走れば公園に着きます。最短距離は富立大橋を渡る県道6号です。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:地鉄(富山地方鉄道)越中三郷駅約2.5 km(わんぱくひろばまで)
北入口までであれば1.7 kmほどです。北入口からの北駐車場からは線路が見えています。わんぱくひろばを目指すならば、中央入口方向にショートカットして2.5 kmほどです。
最寄バス停留所:藤の木団地前(地鉄67藤の木循環線)約1.9 km
わんぱくひろばまでならば、バス停留所のほうが近いです。富立大橋の下の柵を乗り越えるのは、少し無理があります。そのため徒歩であっても700 mほど、入口まで迂回することになります。
まとめ:遊具の場所はひとところ、組合わせは豊富
地域の主要河川に沿って、大きな公園になっている富山県常願寺川公園。スポーツのためのいろいろなひろばの面積がかなりを占めていて、南北に長い園地で、遊具で遊ぶならば目指すのはただ一か所。
遊具の遊び場になるわんぱくひろばも、大型コンビネーション遊具がやや一点豪華な感じで、際立つのはほとんどそれだけではあります。そうはいってもこの複合遊具、組み合わされた遊びの種類も質も、豊富で楽しみも多彩です。
なんだかんだいってターザンロープもあります。ユニークな形のクライミングウォールもあります。ひとところに集まっているのは遊び易さにも繋がります。遊びの満足感はそれなりに得られそうです。
公式サイト:富山県常願寺川公園