ふわふわドームがあって、ターザンロープがあります。さらに実質ネット遊具ということになって、かつコンビネーション遊具の要素もある、大型のツリーハウスも見逃せません。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。富山市というか、富山県の富山平野の様子を語るのに欠くべかざるポイントになる呉羽丘陵。
多目的広場から呉羽丘陵の城山を白鳥ラインで上った白鳥城址のところ、展望台からの眺め地域を呉東、呉西に区分して、そのどちらも見渡せる呉羽丘陵の立山連峰を見渡せる方角。つまり富山市の中心市街地を見下ろす、その足許にとても充実した遊具の遊び場があります。
正確には園地は視野に入るよりもう少し奥まで基本的には少し高い位置にある駐車場の辺りから、きれいに整備された芝生の園地がおおよそ見渡せてしまうくらいの広さではあります。だから確かに多目的広場と呼ぶのがピッタリな感じ。
多目的というのは、いかにもボール遊びなどするのに適した駐車場隣のスペースだけでなく、全体が自由にのびのびと、いろいろなことをするために動き回れる様子に合った呼び名に思えます。
富山大学の五福キャンパスも近くということもあり、大学に隣接する五福公園の立派な運動施設を予約せずとも、ちょっとした運動に、気ままに利用できる点など、子どものためだけに使われる公園ではなさそうです。
それでも3種類の大型遊具が揃う点、さらにあと少しのちょっとした遊具合せて、子どもと楽しむ公園として、覚えておくとよさそう。呉羽丘陵には富山市ファミリーパークもあります。
丘陵を西側にすこし行けば、射水市の太閤山ランドもあります。それこそ見逃せないレジャーランドはあれど、呉羽丘陵多目的広場はその気になれば、一切のお金がかからない完全無料の公園。
そうした意味ではまったく存在価値が違ってくる呉羽丘陵多目的広場を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる呉羽丘陵多目的広場をしっかり解説！
芝生がきれいな園地には発展形といえそうな、ひと味違う遊具が三つ集結しています。シンプルなふわふわドームとターザンロープ、そして複雑な機能を見せるツリーハウスは、ただのネット遊具ではなさそうです。
ふわふわドームはこぶが三つの大きなもの
呉羽丘陵多目的広場のふわふわドームはこぶが三つのものです。富山駅からすぐアクセスできる冨岩運河環水公園のところにある、富山県美術館のオノマトペの屋上。
オノマトペの屋上のふわふわドーム富山県美術館の屋上の真ん中にもふわふわドームがあり、このエリアではふたつのふわふわドームを選んだり、ともに楽しんだりできることになります。
ふわふわドームがこんな分布なのは、ずいぶん密集度が高い状況といえそう。どちらにせよ、内膜のなかのエアーが常に一定に保たれ、そうした内幕を外膜で覆ったいわゆる「ホンモノ」な、ふわふわドーム。
こぶが三つある呉羽丘陵多目的広場のものは、オノマトペの屋上のよりも、大きなものだといえます。ふわふわドームのこぶは空気を入れる内膜の数になっています。
こぶの部分は空気を詰めたところの感触。こぶとこぶの間は外膜の張力によるものということになり、それぞれ微妙な違いも感じられるハズです。
そしてこぶが沢山あればあるほど、もっとも派手なアクションになる頂点が複数あることになります。
ほぼ対象年齢が児童であることが多いふわふわドームで、児童といっても１年生と６年生ではかなり体力は違います。
そういった児童が混在する時間でも、こぶによってそれぞれが場所を選んで、無理なく危険を避けて、思い切り遊べる点で優位です。
そうした事情を汲めばふわふわドームそのものが、複数あるほうが望ましいとはいえ、呉羽丘陵多目的広場では、こぶひとつ、またはこぶふたつのものよりも、理想的な状況になっています。
比較すると呉羽丘陵多目的広場のほうが、オノマトペの屋上のような囲いを設けたり、一時の利用者数といった制限が表立っていないのは、こうした事情も影響していると思われます。
そもそも来園者数の想定が、違うのだろうとも思います。それを含めて現状自由に遊べるのは、呉羽丘陵多目的広場のほうだといえます。
ターザンロープは素朴かつ豪快なタイプ
駐車場側からはふわふわドームの先、隣になる辺りの少し斜面を上ったところ。園内の周回路に沿ったなだらかな傾斜を使って、ターザンロープが設置されています。
太い木材で組まれたものに、ロープウェイが渡されている素朴な外観。傾斜があるため、スタートは明らかに上にあるほう。そして特にスタート台はありません。
人工芝で保護された、蹴りだしできる斜面がスタート台がわり。ターザンロープはゴール地点の過剰なアクションを避けようとするほど、敢えて傾斜のない地面に作られることになります。
そうであればスタート台は必須。そしてスタート台はただ高くなっているだけでなく、スイングを調整できるように、蹴りだし方向に傾斜がついているとよいです。
呉羽丘陵多目的広場のターザンロープは、スタート台でなく、そのままの地形が充分な機能を果たします。そして傾斜があるためにちょっと大胆なトライになるものだ！ といえるのです。
ツリーハウスはネット遊び中心の複合遊具
ツリーハウスというだけあって、見た目はなにかの目的の建物のようでもあります。木製の廊下から続く板張りの短い橋は、周回している回廊にアクセスします。
屋根の架かった円周路の中には、ネットが掛けてあります。してみると、なかなかの規模のネット遊具なのが、ツリーハウスということになります。
廊下が連絡しているところは、地面が盛り上がっていて、そこ以外は高低差があります。ツリーハウスは、この高さを利用したすべり台つき。
すべり台はチューブタイプだけでなく、幅の広いワイドタイプのものもあります。これだけみてもやはり、ただのネット遊具として片付けられないものです。
ふたつのすべり台の間には、これも幅広でクライミングに挑める、ステップ付きのスロープもあります。
手すりの部分がついでにというか、有効利用されて音遊びに使える伝達パイプでもあるので、このスロープの上り下りは無理でも、違う遊びに使えます。
さらにはんとう棒も使える仕組です。回廊の下の姿が見えないところとの、音の伝達パイプも通されていたり、細かい仕込みも盛り沢山。
スロープとはんとう棒の間には、階段もあって周回路と繋がっています。見れば見るほど、コンビネーション遊具として機能していることが分かる複雑さです。
周回回廊に張られたネットそのものにも、中央部に上下の連絡路があり、ぶらさがるところ、樹脂製の入り込める球状のものがはめ込まれたりしています。
ネットの下部にはぶら下がって遊べる仕組や、ごく低いものながら上ってみるオブジェのようなものも置かれています。
こうした回廊部と地面との連絡に限らず、ツリーハウスの仕掛けは屋根裏のようなところにも及びます。
ネットの上の方への延長部や梯子、階段といった手段で行き来ができる状況。屋根裏部は二ヵ所です。お約束的に伝達パイプでお話できるほうがひとつ。
こちらは拡声してみる趣旨になるのか、違う音遊びの遊具や天窓があるほうがもうひとつです。
こうしてみると、秘密基地といった装いになっていると思えば、イメージはピッタリ。大まかにみれば大型のネット遊具。それでも、アクション要素だけでないです。
その他諸々な冒険も盛り込まれたコンビネーション複合遊具ということになるでしょう。シンプルな見かけによらない、充実ぶりはどこにでもはない遊具といえます。
ビジターセンターの向かいに幼児用な感じの遊具あり
駐車場からは幅の広い舗装路も連絡していて、目に入る建物がビジターセンター。呉羽丘陵多目的広場の便益施設は、ここにまとまっています。
線路のほうに下っている斜面の途中、ふわふわドームの隣に、遊具が三つと砂場が並んでいます。スケール的にも機能的にも幼児向けな感じです。
砂場は囲いもなく、ごく小さなものです。砂場の隣にはスプリング遊具。幅広い座板部分のあるちょっと大き目なもの。ふたりくらいなら一緒に乗れなくもないかな？ といったくらい。
くねくねしたチューブも小さめ。もちろんそれでも、くぐり抜けてみて欲しいのでしょう。残るひとつは、なんと説明してよいのか分からないオブジェ。
富山県美術館のオノマトペの屋上にあるものと同じような趣旨に思えます。自由に好きに戯れてみるのでいいでしょう。
この場所の便益施設として機能しているビジターセンターには、トイレはもちろん、自動販売機なども設置されています。屋内には椅子、テーブルが備え付けられて自由に使えます。
天候、季節によらず快適に過ごす休憩スペースであり、掲示板や資料などで、呉羽丘陵の情報を収集できる場所でもあります。
一体となる寺町けやき台公園にある遊具
呉羽丘陵多目的広場の駐車場からは遠いほう、南の西側には寺町けやき台公園があります。
園地の境目には一応、金網の柵があって直接の行き来はできません。一度公道にでて改めてアクセスすることになります。
寺町けやき台公園のほうからの眺めそうはいっても隣にあるというよりも、見た目だけだと繋がっているところに、なぜか柵がある感じ。もちろん柵があるのは別管理だからという事情で、寺町けやき台公園はただの草地のようではあります。
公園によくあるような砂場とブランコ、鉄棒、すべり台（ただし二方向へ向かえるのはちょっとだけ特別）があって、ブランコとすべり台は、呉羽丘陵多目的広場にはないものです。
「子どもと楽しむ公園」シリーズでいう御三家遊具と砂場の標準セットはこちらにあって、呉羽丘陵多目的広場には発展形遊具がある形になっています。
呉羽丘陵多目的広場を訪れるには(アクセスについて）
住所：富山県富山市五福4581（ビジターセンター）
連絡先：076-443-2012（富山市広報課）
西富山駅からは、最短距離では向かえないところが、やや残念。それでも電車では利用できない場所ではないです。富山駅からの複数のバス路線が、駐車場側の富山高岡線を走っています。
【自動車を利用する場合】
駐車場：無料（60台）
公園の規模からすれば、それなりな駐車場が完備しています。自動車での利用がやはり便利そうです。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅：JR高山本線西富山約850 m
富山駅からはひとつめの西富山駅を利用できます。駅舎側から寺町けや木台側へ、連絡がされていないことに注意が必要です。
園地は線路沿いなので方向の目安にそれでも富山駅側でない、婦中鵜坂駅側にある踏切まで、迂回して戻るのが最短距離です。示した距離は寺町けやき台公園との境界付近までです。
最寄バス停留所：呉羽山公園（富山地方鉄道）
富山駅との間に多くのバス路線が通っています。公共交通機関を利用するなら、バスでも利便性は変わらないでしょう。ただしバス停は目の前ではないです。駅よりは少し近いです。
まとめ：遊び場として大満足の多目的広場の未来
確かに利用価値の高い広場である呉羽丘陵多目的広場。遊び場としても、いささかの文句のない充実ぶり。なぜか公園を名乗っていないのが少し不思議です。
また、丘陵にあるというよりも、足元にあるのが実情で意図したかどうかは別として、今後はこの状況がしっくりくるかもしれない計画が待っています。
呉羽山と城山の間の切通のところに多目的広場あり呉羽山多目的広場の背景となる、呉羽丘陵南側の城山には城山公園、北側には呉羽山公園があります。ふたつを結ぶ歩道橋の吊り橋である、呉羽丘陵フットパス連絡橋が切通しの上空に完成間近。
P-PFIによる連絡橋事業が完成すれば、ますます呉羽丘陵を遊び尽くす拠点になりえます。この橋は呉羽山と城山の展望台に加えて、さらに立山連峰を見渡す名所になりそうです。
公式サイト：特にありません
