一見すると、とても巨大な遊具。ところが近づいてみると面白いことが分かります。小山総合公園わんぱく広場にある、いろいろな遊びが集まる大型遊具には、注目すべき点があります。
まごうことなきコンビネーション遊具ながら、ひとつの大きなものではなく、小山市に築かれた小山にたくさんの遊具が並んで集まっている! というダジャレのような状態です。
いえいえ、そんなダジャレが興味深いんじゃあありません。この遊具とても挑戦のし甲斐があるのです。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。
築山された斜面をぐるりと周回するように、コンビネーション遊具や大型遊具が並んでいます。ジャンボ滑り台も巨大ネットリングも、一風変わったザイルネットも、斜面を存分に活かした冒険心溢れるもの。
そして、極めつけのアスレチック風コンビネーション遊具には、絶滅危惧種として保護したくなる仕掛けまで見つけることができました。
公園のレア度ランキングに入れたくなるようなパートも含まれた、わんぱく広場のコンビネーション遊具。そんな遊びを始めとする、小山総合公園の楽しさをいつものように、独自に撮影した写真をふんだんに使ってご案内します。
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子どもが大型遊具で遊べる小山総合公園をしっかり解説!
小山総合公園で遊具があるのが、わんぱく広場。公園を貫通する県道からも大きな遊具が確認できるので、場所はすぐ分かるはずです。無料で遊ぶメインはここ! まずは詳しく見てみます。
わんぱく広場はあらゆる大型遊具が揃った遊具の山が中心
遊具からなる山とでも呼びたくなる山体には、考え得る限りの大型遊具が揃っているといってよいです。ふわふわドームこそありません。ただ充分遊べる大きさのふわふわドームを山の頂上に作るとしたら、こんな程度の山では済まなくなります。
とはいえふわふわドームがなくたって何の問題もありません。わんぱく広場の築山の頂点に据えられているのも、これはこれでユニークなザイルクライミング。鉄のパイプを組んだ中に吊られているのは珍しいです。
お蔭でザイルネットの構造が、一般的な芯柱から三角形に張られているものと全く違います。広がりがあって、よりジャングルジムに近い感覚です。
公園の築山の頂上が、ふわふわドームを設置できるほど広かったら、築山の雰囲気がでません。それではまるで台地のようになってしまいます。築山の頂点にふさわしいという意味でも、このザイルネット大正解に思います。
築山周囲の斜面にぐるりと配置される大型遊具が他にも目白押し
周囲の斜面にあるのは、アスレチック風コンビネーション遊具、ネット遊具、滑り台がステンレスとローラーのふたつで、どれもが大きなものです。
主に下山に使われるだろう滑り台は、やや高く設置された急斜面の長いステンレスタイプのもの。
頂上の地表面から緩い傾斜でローラー滑り台と、適材適所に使い分けられています。
ネット遊具もなかなか巨大かつ、斜面にマッチしています。もちろん、どちらからいっても構わないとはいえ基本は上るものでしょう。
特に上のほうでは、複雑な構造が途中での眺望も楽しめるようになっているのがよい感じ。
これら単独の機能の遊具に加えて、もうひとつアスレチック風のコンビネーション遊具があって、それで山の斜面のものはすべてとなります。
中央に君臨するザイルネットというか、ザイルジャングルジムとでもいいたくなる、オリジナルな形状のザイル遊具。これが築山の頂点の高さをより生かしているとすれば、複雑なルートが選択できるリングネット遊具は斜面上りを格別なものにします。
大型コンビネーション遊具の方のネットは、同様にルート選択がありながら、上り下りを自由に楽しめそうな横行き中心です。
ただし、このコンビネーション遊具、印象に残る見どころとなるのはリングのみのトンネル部分でしょう。これまた斜面をうまく活用しています。
そしてここは、上りに使った方がよさそうな雰囲気です。このリング間隔が割合広いのにネットが被されていたりしないのです。すぐ隣にはネットのリングがあるのですから、意図して設置したのでしょう。
もちろん、このくらいの幅があったからといってワザと落ちようとしなければ、すり抜けるような隙間ではないです。無茶も油断も厳禁ながら、しっかり踏ん張って進んで行けば、この長さだってコンプリートできるパートです。
ただし風潮としては、このようなものを設置することは、今後ないのではないかとも思えます。事の是非は別として、こんなチャレンジがここには残っていることに違いはないのです。
ふもとにはやや小さめのコンビネーション遊具も
さらに山の麓とでもいうべきところには、やや小さめな複合遊具が平らな地面に設置されています。
このパターンの場合は大抵、こちらを幼児向けとするものです。この遊具階段を上って滑り台に行く真ん中には、確かにそんなニュアンスが感じられます。
ところが、そこからネットで通じている先に進むとちょっと違った感じになります。吊り下げられているネットからは、幼児向けという雰囲気はあまり感じられません。
このネットぶら下がるやつじゃあなく、這い上がるものです。大きさの割には、ハードな面のあるコンビネーション遊具です。
さらには、反対側の端には廃止になった遊具の痕跡まで認められます。小山総合公園の遊具は全般的にチャレンジ志向なので、老朽化とか壊れたのではなく何らかの事情で撤去されたのではないか? と推測したくなります。
吊り下げ系? 渡り系? と以前の姿を知らない以上、謎のままながら、いずれにせよもう補修や追加はないのか気になる部分ではあります。
森のフォーラムの噴水が気持ちイイ!
小山総合公園は遊び場のあるエリアと県立の運動施設のあるエリアが、県道荻島白鳥線で隔てられています。県道を跨ぐように架けられているのがふれあい橋。遊び場側の橋のたもと、北詰になるのが森のフォーラムです。
ここは夏にはうれしい、噴水が気持ちよく湧き出す水遊び場になります。湧き出す強さが変化する噴水口が、いくつも並びます。季節には濡れてもよい準備をして、思う存分楽しみたいスポットです。
稼働時期:ゴールデンウィークから9月末までの雨天を除く毎週土日
稼働時間:10時~16時
夏休み期間は毎日噴水されます!
小山総合公園の有料施設もご案内
わんぱく広場と夏の噴水の水遊び、自由に遊べる芝生の森のはらっぱで完全無料(その気になれば一切のお金を使わない)で遊べる小山総合公園。ただし、全容を見ればそれだけではありません。
まず、ふれあい橋を渡った向かい側にある、県立の運動施設は体育館と温水プールとなり、各設備の利用は有料です。
さらに無料の遊び場となっているエリアの傍らにも、貸自転車やバーベキューが楽しめる有料施設があります。
ユニークな車両がいろいろ!サイクリングセンター
貸自転車は、小山総合公園の大きな特色と云えるほどのものです。いわゆる交通教育のための交通公園にはなっていません。では何が注目なのかといえば、遊覧に特化したコース設定があること、用意される車両の種類が豊富ということになります。
森のはらっぱ、バーベキュー広場、記念樹の森、ほたるの館学習館のある森の家を取り囲むように設定された、1周867 mのサイクリングコースを貸自転車(周回用変形自転車)で走れます。
受付は広い芝生広場となっている、森のはらっぱの西側のサイクリングセンター。車庫には、さまざまな貸出用の変わり種車両が並んでいます。
車両はAタイプからGタイプまで7種類、乗車定員も1人乗りから6人乗りまでいろいろです。それぞれ対象年齢が違い、注意事項があります。どれで遊ぶのか、事情に合わせて選ぶことになります。
傍らのサイクルスポットでは貸自転車(変形自転車、変わり種自転車)に加えて、コイン式のバッテリーカーを利用できます。
利用時間:9時~16時
休業日:年末年始(12月29日~1月3日)
使用料:変形自転車、変わり種自転車20分100円、バッテリカー約2分100円
連絡先:0285-21-3190
使い易いバーベキュー広場も公園の使い道
全部で20炉(最大9名程度の席)あるバーベキュー広場はほぼ、連日バーベキューを行える場所です。当日でも使用可能ながら、7日前まで予約受付があるので申し込むと確実です。
利用時間:10時~16時
休業日:年末年始(12月29日~1月3日)
使用料:1炉1,000円、炭3 kgごと400円、着火剤1個100円
連絡先:0285-21-3190(サイクリングセンター)
公式競技会も行われる県立運動施設
- 県南体育館
- メインアリーナ(競技スペース1,900 ㎡、観客席2,020席)
- サブアリーナ(競技スペース735 ㎡)
- 剣道場(2面)
- 柔道場(2面)
- トレーニング室
利用時間:9時~21時
休館日:毎月第1月曜日(祝祭日の場合翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
連絡先:0285-21-0021
利用できる競技:バスケットボール、レスリング、バレーボール、フェンシング、バドミントン、空手、ソフトテニス、トランポリン、ハンドボール、バウンドテニス、卓球
利用料金は1日3枠のうち一回利用につき210円~530円の普通利用と、貸切で利用する専用利用があります。専用利用の料金はアマ・プロ、入場の有無などで料金が変わります。
他に研修室の利用料や諸設備の使用料が定められています。
県立温水プール館
国内公認の50 m(水球可能)と25 mのプールがあります。
利用時間:10時~21時(7月、8月は9時から)
休館日:毎月第1月曜日(祝祭日の場合翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
利用料金:高校生以下300円(その他610円)
連絡先:0285-22-4617
他に競技など貸切の専用利用は別途料金が定められます。
小山総合公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:小山市大字外城371番地1
連絡先:0285-21-3190
小山市は道路網、鉄道網共に事情が複雑です。とはいえ、小山総合公園はすぐ近くを国道4号線と50号線が走る他、JR小山駅も近く、コミュニティバスも通っています。市街地(の一番端)といってよい便利な場所です。ただし、地図を見ただけでは分かり難い点があります。そこを詳しく解説しておきます。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(1008台、内大型11台)
遊び場側にあるのは第2駐車場(普通車626台)
県道を挟んで温水プール館横に第1駐車場(普通車141台)
同じく県道を挟んだ第2駐車場の向かい側に第3駐車場(普通車230台)
最寄インターチェンジ:なし(東京、宇都宮方面からは国道4号線バイパス推奨)
小山市は北関東を横断する主要道路となる国道50号線の沿線の街です。ところが同じく北関東を横断する北関東自動車道がほぼ国道50号線と並走する中、なぜか小山市付近だけこの高速道路が北に迂回しているのです。
もっとも北に迂回した辺りが北関東自動車道路の宇都宮上三川I.C。このインターチェンジは、とてもよく整備された快適な国道4号線バイパスに接続しています。この場合、いずれにせよ4号バイパスで向かうことになります。北関東自動車道で近いI.Cは他に壬生、桜川筑西になります。どれも最寄というには距離があります。
東北自動車道路のI.Cを見てみると栃木、佐野藤岡(佐野スマートも)が考えられます。宇都宮方面から向かう場合は栃木I.Cを利用するのがよさそうです。
ただし、東京からの場合はどうでしょうか。国道4号線バイパスが快適な事を考えると、圏央道五霞I.Cもしくは、国道16号線までの整備が完了した現在、東北自動車道岩槻、常磐道柏などから4号バイパスを目指した方がよいのではと思えます。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄り駅:JR小山駅西口バス約10分
最寄バス停留所:小山総合公園
(小山コミュニティバスおーバス間々田線小山駅~間々田駅路線)
関連リンク:小山コミュニティバスおーバス間々田線時刻表
鉄道の便を見た場合、JR小山駅はまさに交通の要衝です。そのため東北新幹線の停車駅であり、東には水戸に通じる水戸線、西には前橋、高崎に通じる両毛線が走っています。また小山駅は東北本線のいわゆる宇都宮線の区間になります。首都圏とのさまざまな連絡車両が走っています。
駅からのバスについては、公園を通過するコミュニティバスがあります。ただし、大都市ではないので本数は限られています。時間表のリンクをご参照のうえ、ご計画ください。家族連れの場合は、タクシーを利用してもさほど負担のない距離(3.2 kmほど)でしょう。
まとめ:わんぱく広場のチャレンジ志向、どこかなつかしい貴重種の遊具あり
築山を使い倒すという意味でも、なかなかやるな! と感心させられる遊具が、ずらりと並ぶのが圧巻です。少し費用を使ってサイクリングも、森のはらっぱで自由に遊ぶのも、夏には水遊びも楽しい遊び場。
けれども、印象深いのは遊具のチャレンジ志向が強いところ。一部のパートはホントにこのまま残してもらえるのだろうか? と心配したくなるレベル。いずれにせよ、こんなテイストは大事にして欲しい公園に思います。