子どもと無料で楽しむ遠州灘海浜公園【静岡県浜松市南区、人気の遊び場】



遠州灘を見渡す著名スポットといえるのが中田島砂丘。静岡県浜松市の海浜にできた砂の丘は、確かに見どころのある景観といえます。この大自然を含む一帯は、遠州灘海浜公園となっていて、とはいえ防砂林で隔てられた街側は、芝生の広がる大きな公園なのです。

子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。もちろん中田島砂丘に一緒に繰り出すのも、どこでもできる訳ではない、貴重な体験で興味深い場所。ただしアカウミガメも産卵に選ぶ、この地の売り物は自然だけではないです。

公園を砂丘側と中田島北地区に隔てる、馬込川の対岸には江之島プール・ビーチコートもあり、海岸沿いでは他に、浜松まつり凧場となる白羽球技場自由広場もあります。国道1号線浜松バイパスは、浜松の中心市街地を大きく海岸方向に迂回しています。

特に中田島北地区の入場口は、その迂回した国道1号線浜松バイパスから入って100 mもないところ。街からさほど離れていない場所で、まさにその中田島北地区となるのが、石人(せきじん)の星公園。大型遊具で子どもが遊べる公園になります。

貴重な自然景観を背景に、遊び場、スポーツ施設、地域の名物イベントの会場で、生き物のための保全地区でもある遠州灘海浜公園を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。

子どもが大型遊具で遊べるのは中田島北地区

遠州灘海浜公園中田島砂丘側から、防砂林と道路を隔てた中田島中地区。砂丘に隣接した海岸沿いに白羽地区。東側の馬込川河口の対岸がプールなどのある江之島地区、そして大型遊具があるのは、馬込川と合流する芳川に挟まれる、中田島北地区になっています。

中田島北地区にあるのは石人の星公園、遊具広場に大型遊具あり

いくつかの石のモニュメントは、確かに印象的。子どもたちを中心に、442案集まった公募の中から愛称が決まった時にも、採用されたのは、公園を貫く中心軸に据えられたモニュメントを題材にしたもの。

入口広場にあるのが石人の星で、そこから遠州灘の方角に石人の泉の道が伸び、水路を挟む石畳の道を石人を横目に上って行くと、水の湧き出る石人の泉があって、芝生の憩いの広場を見下ろす場所になっています。

16体が並ぶ石人は、石人の星から抜け出して、海へと向かっているという設定。坂の上の石人の泉から流れる水路は、こうしたモニュメントが表現する世界の一部であって、遊び場ではありません。

立ち入りは滑りやすいこともあって、しないようにとの注意書きがあります。遠州灘海浜公園として意識されているのは、そもそもはかなり広い範囲で、天竜川の河口から、舞阪(浜名湖の海と繋がった部分を示す今切の東側の町)までの海浜を対象としています。

ただし、公園としてのまとまった施設があるのは、中田島砂丘の周辺になります。園内としては、遠州灘からも海浜部からも一番離れた場所になる、中田島北地区は、静岡県営の広域公園(市町村を超えたエリアからの利用を想定する、面積50 ha以上の公園)です。

遊具広場は駐車場の隣、入口広場を経由せず直接でも行ける場所

遊具でいろいろ遊べるのは、この石人の星公園と呼ばれる部分になります。大型のものや幼児用のコンビネーション遊具などが揃う遊具広場と、持込自転車で遊ぶ(利用フリーのものの用意もあり)サイクル広場があります。

遊び場に挟まれた、管理事務所のところに売店もあります。大きなほうは特に、また、小さなほうでさえコンビネーション遊具は、違った種類のスライダーが備わるところが、注目できるところ。石人の星公園の遊具での遊びについては、別に特集編を用意します。

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石人の星公園で遊具広場以外は?

遊具広場に目をくれずに、石人の泉の道のほうに進んだならば、中田島中地区を隔てる馬込川の手前辺りに、観察できる野鳥は180種類ほどという水場があって、自然生態観察園として眺められるようになっています。

この水場は馬込川と繋がっていて、すぐ下流で遊具広場の脇を流れる芳川と合流します。そして、そこはもうすぐ河口になります。

自然生態観察園石人の泉のある丘に挟まれるのは、芝生の憩いの広場。木陰にベンチも置かれ、小さなものながら石人のモニュメントは、ここにもあります。

その東側(遊具広場側、芳川沿い)には、木立もある芝生や生垣の散策路になる観察広場

西側は県営の立派なスタンドを備えた球技場があり、駐車場との間、入口広場に隣接して、球技場のサブグランドとしても使える、やはり芝生の多目的広場があります。

遠州灘海浜公園の各エリアでできること

県営の広域公園になる石人の星公園に対して、遠州灘海浜公園には加えて、浜松市の公園、施設になるエリアがあります。

それぞれの公園名は地区ごとの愛称

それぞれの地区に愛称として名前がついたのは、2015(平成27)年のことで、中田島砂丘(国の海浜保全地域、静岡県が管理)が隣接するうえに、園地も場所によって管理者が違い、何より馬込川の右岸と左岸は橋で隔たっています。

風車公園(中田島中地区)から、馬込川越しに見る石人の星公園の球技場

右岸(中田島中地区など)と左岸(中田島北地区)は園地を出て、一般道の中田島橋を渡らねばならず、馬込川河口付近の左岸は、中田島中地区中田島砂丘の間を走る一般道から、やはり橋を渡らねばなりません。右岸の白羽地区も少し離れています。

同じ左岸どおしでも、河口付近で馬込川に合流する芳川があるため、石人の星公園から江之島水泳場方面には、芳川を渡り迂回するように行かなければならないのです。こうした諸々の事情もあって、各地区を混同しやすいことを解決するため、愛称がついたのです。

遠州灘海浜公園各地区の愛称名
中田島北地区 石人の星公園
中田島中地区 風車公園
白羽地区 凧場公園

中田島中地区には風車公園

風車公園大芝生広場に、風車と眺望の良い丘がある浜松市の施設になります。さらに馬込川河口方面は、野鳥の森になっています。天竜川や馬込川の河口付近は多くの野鳥が飛来する場所、野鳥観察小屋が置かれ、こちらにも展望台があって、景色を眺められます。

基本的に遠州灘は凧あげに適した風が得られる地域

昼は初子を祝う凧あげ、夜は駅前付近での御殿屋台の引き回しに、市内多くの町が参加する浜松まつり。いわれは子どものお祝いから始まるこの祭りは、5月3~5日に行われる浜松の風物詩になっています。

風車公園にある浜松まつり会館は、祭りに関わる展示館です。

入館料:大人400円(中学生以下無料)
休館日:年末(12月29~31日)

関連サイト:浜松まつり

中田島砂丘の入口の交差点対面が、メインゲートになっていて、砂丘を訪れるために便宜を図る公園でもあります。駐車場は風車公園のものを無料で利用するように案内されています。

また砂丘を訪れたのちの、手足洗い場などもメインゲート付近に用意されています。風車公園がある主要な意義のひとつになります。中田島砂丘訪問の際には、遠慮せずにどんどん利用して大丈夫ということです。

風車の近くに、「子どもと楽しむ公園」シリーズでいう、御三家遊具のうちの一部となる小さな遊具があります。ブランコとすべり台で、ブランコはごく一般的なものが4連で、すべり台は小さなコンビネーション遊具といっても、間違いではないようなものです。

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白羽地区には凧場公園、グラウンドと自由広場あり

風車公園中田島砂丘に挟まれた、一般道のさざんか通りを西に約1.1 kmほど進むと、これも浜松市の施設になる凧場公園の入口に到着します。この白羽地区には浜松まつりの凧場になる自由広場、4面取れる白羽球技場があります。奥はひょうたん池です。

利用したい場合は浜松市の予約システムまつぼっくりにアクセスします。

江之島プール・ビーチコートも公園の一部

ビーチコートはビーチバレー、ビーチテニス、ビーチサッカーのためのもの

江ノ島地区には、市民プールの江之島水泳場があります。2019(平成31)年の夏に江之島ビーチコートができ、本格水泳施設は西のほうにトビオができたため、ここは江之島プール・江之島ビーチコートと呼ばれるようになってきました。

江之島水泳場(遠州灘海浜公園プール)
利用料金:無料
利用期間:7月第3土曜日~8月末まで
利用時間:9時30分~12時、13時~16時

屋外25 m、児童プール、徒渉池(幼児用水遊びプール)があります。水泳帽、水着着用で利用することになっています。ただし徒渉池は水に浸からない場合、この限りではありません。

江之島ビーチコート

利用時間:9時~17時
休場日:月曜日(休日の場合翌日)、12月29日~1月3日
利用料金:(2時間)一般2,160円(半面1,080円)、小中高生1,080円(半面540円)

これもまつぼっくりが利用(利用者登録後まつぼっくりシステムで抽選)できます。プールが開場して現地事務所が開いている時には、現地でも受付可能です。

名高い中田島砂丘はどんな感じ?

遠州灘海浜公園として意識される天竜川河口~舞阪に限らず、東は御前崎、西は渥美半島の伊良湖岬に渡る海浜が続くのが、遠州灘に面するこの地です。中田島砂丘と御前崎の浜岡砂丘を含めて、南遠大砂丘とする考え方もあります。

広域で南遠大砂丘だとしても、中田島砂丘浜岡砂丘では、特に大きな砂のエリアになっていて、それが中田島砂丘のほうが、より顕著な特徴なのです。ただし、天竜川の土砂の減少、馬込川導流堤や保安林配置など、諸々の影響か砂丘の縮小が確認されています。

入口から階段を上り、やや下ったのち、大きく盛り上がった砂の山を越えると、海岸線が見えます。この汀線もかなり後退してしまったものです。そんな中で、堆砂垣は飛んでしまう砂を受け止めています。

そのような現状であっても、雄大な景色であることに違いはなく、強い風が吹きつける状況ならば、逆に風紋をみられる絶好のチャンスにもなります。

公園入口向かいにあるサンクチュアリネイチャーセンターは、アカウミガメの産卵地であることを確認後、調査を始め、海岸への車両の乗り入れ禁止や、浜松市の産卵地を市文化財とすることなどに貢献してきた、サンクチュアリジャパンの活動拠点。

アカウミガメや海岸で繁殖するコアジサシなどの保護だけでなく、観察会を主催したり、フェアトレードや有機栽培の食材を利用する喫茶室も利用できます。

営業時間:10時~17時
定休日:水・木曜(5~9月は水曜のみ)

遠州灘海浜公園を訪れるには(アクセスについて)

住所:静岡県浜松市南区江之島町1706

連絡先:053-442-6775(静岡県営都市公園遠州灘海浜公園事務所)

公式サイトからの引用
電車の場合
JR東海浜松駅北口を出て、バスロータリー6番乗り場より乗車。約4.4km、バス15分
中田島高丘線「中田島町」下車、徒歩5分
三島江之島線「県営海浜公園」下車
自動車の場合
東名高速道路浜松インターチェンジから豊橋方面に約11km、乗用車20分 国道1号線バイパス「中田島東」交差点を左折100m
豊橋方面より右折レーンに入り「中田島東」交差点を右折

【自動車を利用する場合】

駐車場:無料

それぞれの地区に無料の駐車場があります。駐車場の移動は、歩けない範囲とは言い切れないものの、自動車を使うほうが無難です。

中田島砂丘へも風車南駐車場を利用

石人の星公園駐車場(普通車352台、大型車9台)
利用時間:8時30分~20時
風車南駐車場(普通車168台、大型車13台)
利用時間:8時30分~19時(10~3月は17時30分)
まつり会館駐車場(普通車191台、大型14台)
利用時間:8時30分~17時30分)

凧場公園江之島水泳場にも利用時の無料駐車場があります。

最寄インターチェンジ:東名高速道路浜松

浜松ICからは国道1号線に向かい、浜松バイパスを豊橋方面に進めば、中田島東交差点に到着します。非常に分かりやすい道筋といえます。国道1号線浜松バイパスは、東が磐田パイパス、西が浜名バイパスと繋がっています。

国道1号線浜松バイパスといっても、浜松の中心市街地を通っていた旧道の国道1号線は、県道になっています。いまやバイパスが本線になっているため、国道1号線を目指せば迷うことはありません。

【公共交通機関を利用する場合】

最寄駅:JR東海道本線、新幹線浜松駅バス便(遠鉄バスターミナル6番乗り場)

最寄バス停留所:遠鉄バス
三島江之島線(5番路線)県立海浜公園停留所(約17分、340円)
中田島線(4番路線)中田島砂丘停留所(約11分、290円)

石人の星公園へ向かうなら、県立海浜公園停留所が最寄。そのまま江之島アーチェリー場停留所までいけば、江之島水泳場の前です。

風車公園中田島砂丘へ向かうならば、中田島砂丘停留所がよいでしょう。そのまま海岸通り停留所まで乗れば、白羽地区の近くです。

まとめ:中田島北地区なら大型遊具、中田島中地区なら中田島砂丘

それぞれの地区に分かれて管理者も違う遠州灘海浜公園で、中田島北地区ならば石人の星公園遊具広場の大型遊具、中田島中地区ならば中田島砂丘をはじめとする自然環境が、売り物でしょう。どちらを体験すればよいのか? と言われれば出来たらどちらも! ということになりそうです。

公式サイト:石人の星公園

公式サイト:浜松公園緑地協会遠州灘海浜公園



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