広く大きなネットハンモックが張られています。静岡県浜松市西区の浜名湖ガーデンパークにある、遊具の遊び場となるこども広場のネット遊具は、ただハンモック状になっているに留まりません。
膜が張られたトランポリン部分が加わっていたり、飛び出た部分は明らかに、ハンモックではなくネットツリーです。おまけにネットツリーの中には隠れ家的な仕掛けもはめ込まれています。
地面から直接緩いネットスロープとなっている部分を上ってもいいです。緑色の小屋から続く回廊を使って、上のほうからアプローチを試みてもいいです。ネットが張られているのは、トンネルを作れるほどには高さのある、それでも低めの築山。
こうした趣向が凝らされてひと味違う感じになる、ネットのコンビネーションといった風情がする遊具になっています。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。
浜松市というよりも、浜名湖にあるといったほうが、分かりやすい場所です。浜名湖のど真ん中、湖に突き出ている庄内半島の先端部、埋め立てられた場所でもあり、水路で隔てられているので、ここもいくつかの島といってもいいでしょう。
庄内半島は付け根のほうには舘山寺(かんざんじ)温泉があり、浜名湖パルパルや浜松市動物園、はままつフラワーパークがあることで知られる、この辺りでもちょっとした行楽地となっているエリアでもあります。
そして浜名湖ガーデンパークも、国内でも数例しかない国際博覧会としてのほうの、花博会場跡に整備されたものです。公園の施設はそれを引き継いでいるのですから、とても充実しています。
だからただの公園というよりも、テーマパークのようであり、装いも楽しみも多彩なもの。いまでも花や植物園は重きを占めるテーマで、有料の施設、アトラクション、催しなども残っています。
それでも浜名湖ガーデンパークは基本的に都市公園で、無料で自由に楽しむことが目的になっている、まぎれもない公園です。子どもが楽しむにしても遊具だけに限られる訳ではないものの、こども広場のネット遊具は、複雑でかなり興味をそそられるものです。
築山に架けられたネットハンモックなどと、大きなネットを上るコンビネーション遊具から、チューブスライダーなどを使うのが中心の遊び場を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
すぐに予定はしていない浜名湖ガーデンパーク全体の、子どもに限らない楽しみ方の全容も、機会を設けて別に特集したいと思っています。それに関しては少々お時間頂ければと思います。
子どもが大型遊具で遊べる浜名湖ガーデンパークこども広場をしっかり解説!
こども広場の中央辺り、緑色に壁を塗られた木造小屋があります。小屋の前には注意書き。自分で考えて、怪我のないように、楽しく! といったことが書いてあります。
その裏手横の看板には、対象年齢が小学生までであることも記されています。こども広場でメインとなる遊具で遊ぶならば、それなりのアクションを伴うことになる! ということは読み取れるでしょう。
公園遊具にリスクはつきものです。それをコントロールしてもらい、日常生活でも役立つ訓練になるのも公園で遊ぶことの役割。とはいってもこども広場が、特に遊び方が難しい遊具で埋められているのかといえば、そうは思いません。
小学生までというのも、オーバーアクションで怪我をするというよりも、身体能力の違う中学生などが、思い切り遊ぶことで小学生以下の邪魔をしないで欲しい! といった意図になるでしょう。
いわゆるふわふわドームほどは、子どもの力を増幅させるものではないとはいえ、類似のものが組み込まれています。それはトランポリン部分になるものの、サイズは小さなものです。当然この上で我が物顔に暴れまくるのはよくありません。
ただ雰囲気的には、さほど心配するまでもなく、そんな行動は憚られる感じでもあります。ちょっとだけしかないトランポリン部分に対して、主な部分はネットハンモック。大きく占めるネット部分のほうが、ふわふわドームとは遊び方が類似はしています。
同じように、おのずと身体能力が試されることになりそう。広ければ広いほど、そうした意味合いは強くなるネットハンモック、沖縄の海洋博公園ちびっことりでや、東京の昭和記念公園虹のハンモックなど、国営公園のものが、本格的な事例になります。
程よい規模のネットハンモックならば、浜松同様に広い意味では中京圏といえなくもなさそうな、滋賀県甲賀市の鹿深夢の森のものなどは、コンビネーション遊具の一部という点で、類似性が高いです。
浜名湖ガーデンパークこども広場の主役で、ほとんどを占めるネットハンモックは、程よい規模であることで使いやすく、あたかもコンビネーション遊具の一部であるという特徴があることで、とても秀でた面がある遊具だといっていいでしょう。
トランポリン部分が組み込まれていることもいざ知らず、注目したいのはさりげなくネットツリーも一体となっていること。このネットツリーはさほど高さは主張することなく、全体の魅力を高めるのに貢献しています。
ことによってはハンモック部分も広いものの、やはり主役はネットツリーのほうになるのかもしれません。3つあるネットツリーは、それぞれ違う様式になっています。注目したいのは円形のものが組み込まれていること。
高さはないもののいわゆるシンプルにネットツリーとして、木登りの疑似体験ができるものを挟んで、穴の開いた樹脂の球体がはめ込まれています。ひとつは柱に貫かれています。
串刺しになった玉のほうは、上と下どちらからでも進入できて、中を上下移動できます。
もうひとつのほうは、ツリー内部の上っていく階層に、いくつも鈴なりになっている感じです。ちなみにのぼらないで欲しいという注意書きは、外側についてのことです。それはネットツリーでは共通のこと。網目を細かくして上れないようにもしてあります。
ネットハンモックが架けてある築山にはトンネルも作られています。くぐり抜ければ緑の小屋の裏側。
小屋から木の質感で造作された、すべり台を下りた付近に合流します。そしてそこにあるのは、すべり台の遊具。
チューブスライダーと樹脂の通常タイプの2本が、ラダーや手掛かり足掛かりのあるスロープなどと組み合わされています。いずれにせよ、さしたる高さはなく、ネットハンモックよりも幼児向けになるでしょう。
そして、こちらも大きく張られたネットを使って、上ってみてもいいです。こうしてこども広場は、ネットにこだわりのある遊び場! ということになっています。
テーマパーク風の楽しみがある浜名湖ガーデンパークでは、いわゆる遊具の遊び場は、このこども広場のみ。
他にはスプリング遊具がふたつ。
ほとんど2連のすべり台がひとつ。こちらはネットでなく階段を使うもので、さらに小さな幼児向け。ぐるぐる回す手技の遊びが付いています。
幼児用すべり台のトンネル側にある変形の遊具は、意外と言っていい感じでスプリング仕様ではありません。形状からすれば上ってみたらどうか? という提案を感じるものになっています。
さらにトイレ棟が建っていて、飲料とアイスの自動販売機があります。
もちろん多目的トイレも備わり、広く大きく清潔でイイ感じです。
近くにあるレストランが食事処のたね
テイクアウト売店として3台のキッチンカーが季節によって場所を移動したりする、浜名湖ガーデンパークで、常設の飲食店といえるのは食事処のたね。コンテナで営業するTIME DRIP COFFEEも季節によっては不定期営業のため、いつでもというならここです。
のたねがこども広場に隣接しているのは、子どもと一緒に利用する時には便利。飲み物やソフトクリームなどのカフェメニューに加えて、うなぎ丼、はもカバ丼といった和食中心に提供しているお店になります。ファミリー自転車の貸出ものたね前です。
食事処のたね営業時間:10~16時
ファミリー自転車(4人乗り自転車)利用料金:1,000円(1時間)
こども広場以外で子どもとあそべそうなのは
浜名湖ガーデンパークで、特に子どものためになりそうな遊び場は、季節によるものながら、水遊び広場が挙げられるでしょう。6月下旬~9月中旬、噴水や手押しポンプでびしょぬれになりながら遊ぶ場所です。水着が推奨されています。
水遊び広場
営業時間:9時30分~16時
水遊び広場がオープンしている時期には、テイクアウト売店のうち、花木園売店とクイーンバーガーが、広場の周囲に移動しています。遊覧船ガーデンクルーズの西船着場があるものここです。東西水路を通って花の美術館(モネの庭)の東船着場まで運行です。
遊覧船ガーデンクルーズ
料金:片道600円、往復1,000円(子どもは半額)
浜名湖ガーデンパークを訪れるには(アクセスについて)
住所:静岡県浜松市西区村櫛町5475-1
連絡先:053-488-1500
公式サイトからの引用
ルート(1)東名高速 浜松西ICより約30分、浜松環状線、志都呂経由
ルート(2)東名高速 浜松西ICより約25分、はまゆう大橋(有料道路経由)
ルート(3)東名高速 舘山寺スマートICより約20分
ルート(4)浜名バイパス坪井ICより約15分
ルート(5)浜名バイパス新居弁天ICより約15分
いまでは大きな市域となっている浜松市も、北側の大部分が加わったのは、いわゆる平成の大合併の時のこと。庄内半島が加わったのは1965(昭和40)年ながら、他の浜名湖の西側も大合併によるものです。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(1800台)
最寄インターチェンジ:東名高速道路舘山寺スマートIC
市街地からは距離があるものの、自動車を利用すれば比較的いろいろなルートで訪れることができ、無料のルート含めて選択肢はいろいろです。東名高速は架橋されて浜名湖を横断しており、舘山寺スマートICも作られています。
浜名湖SAは橋を渡った西側のため、スマートICはそれだけで独立したものです。東名高速のICは浜松西ながら、この地域の事情として、浜松ICから国道1号線浜松バイパスから無料開放された浜名バイパスへ抜ける方法があります。
その場合は湖の南側から、浜名湖大橋を利用できます。浜松西ICから向かうと有料道路のはまゆう大橋(普通車210円)を使った方が便利という面があります。駐車場があるのは、緑地広場のある西側エリアと呼ばれるところ。
緑地広場の北(北駐車場約390台)、南(南駐車場約210台)、西(西駐車場約840台)に分かれています。どの駐車場に向かうにも、北ゲート、南ゲートどちらを利用しても大丈夫です。さらにその他、約360台の駐車場があります。
さして変わりはないものの、こども広場を利用するならば南駐車場が、一番近い駐車場です。水路を橋で渡ると食事処のたね、さらに少し先に進むと、こども広場になっています。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:JR弁天島駅約4 km
最寄バス停留所:ガーデンパーク(遠鉄バス舘山寺線、JR浜松駅より60程で運行)
バス料金:700円(小人350円)
関連リンク:バス時刻表
室町時代の大地震で、浜名湖が今切で海と繋がった時にも残っていた、南側の弁天島にある駅が最寄になります。ただし、この駅からはタクシー以外に交通手段はありません。公式サイトでは弁天島からのタクシーは、1500円程度と案内されています。
バスを利用するならば、浜松駅からになります。バスは舘山寺温泉を経由します。舘山寺温泉まではガーデンパークから380円(小人190円)舘山寺温泉エリアと一緒に利用するのは、ひとつの手といえるでしょう。
まとめ:舘山寺温泉も近い周辺の一大娯楽スポット
名前からして公園らしかぬ面のある、浜名湖ガーデンパークはなにしろ浜名湖畔。それも舘山寺温泉のある庄内半島に位置しています。テーマパーク的に盛りだくさんな都市公園は、周囲も含めて楽しむならば、もっといろいろな楽しみを見い出せます。
そんな場合には宿泊も検討したいところ。13軒による宿泊施設がある舘山寺温泉は、温泉そのものは1958(昭和33)年の開湯ながら、行楽地らしい対応を準備したホテルが、立ち並んでいます。一緒に利用するのも一考になります。
公式サイト:浜名湖ガーデンパーク