深い青、あおみどりともいえる色となる、碧(へき)という漢字を使った市名になっているのが碧南市。爽快に遊べる碧の山は、碧南市の山というよりも、そのものが碧になっている大きな築山で、一部には碧な絨毯が敷き詰められた場所。
人工芝の坂をソリで遊べる、碧の山となっている築山から橋で直結するのは臨海体育館や海浜水族館。そのエリアと併せて、大きな憩いの場となっているのが碧南市臨海公園です。境川の河口にして、三河湾の西側の最深部になる衣浦湾には、たくさんの港があります。
衣浦湾の東側と、矢作川に挟まれたエリアを市域とする碧南市は、確かに空も海も碧に輝く街というのがイメージの港町。西側の半田には、はやくから武豊線が引かれたことでも分かるよう、湾の港は古くからの天然の良港で、重要な海運拠点。
名古屋港や三河港が発展してきて、やや役割は薄れているとはいえ、衣ヶ浦にある港も明治の頃から、まとめて武豊港と呼ばれる開港場(外国との貿易港)となりました。改称していまでは衣浦港と変わっても、役割は健在です。
湾のなかで大浜と呼ばれていた浜辺は、すっかり工業地帯となったものの、いまは碧に相応しい臨海公園がある碧南市。もう少し奥に位置する、100円で全ての遊具に乗れちゃう! がうたい文句の明石公園も注目の街ながら、完全無料で楽しむならば臨海公園。
関連リンク:明石公園
碧の山の足元には遊具も並び、大噴水とを結ぶ水路となるじゃぶじゃぶ池など、碧な街らしい特徴も際立つ公園です。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。
水族館と体育館やグラウンド、テニスコートといった運動施設に加えて、広い敷地の真ん中にある大芝生広場は、やはりイメージどおりの色で広がっています。いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる臨海公園をしっかり解説!
いわゆる大型遊具に値するものもあるとはいえ、臨海公園で注目すべきなのはその施設。芝ソリの碧の山と大噴水、じゃぶじゃぶ池などを中心としてみれば、遊び場としての趣も強く感じられる公園になります。
碧の山とちびっこ広場、大迫力なのは芝すべり場
足元にちびっこ広場としての遊具が並ぶ碧の山。展望台の役割も持ち、公道で隔てられた体育館や水族館のほうへ渡るために架けられた、ブリッジと連絡する上りルートでもあります。
連絡のためだけならば、大きな階段も、長くゆるやかなスロープもあります。それでもこの築山、頂上からは街の碧な雰囲気をゆったり眺めるのにも最適。
クライマックスといえるソリ滑りだけが役目ではないのです。碧の山の頂上は、日よけの屋根と快適なベンチで、ゆったりと景色を堪能できます。
南側の足元付近のちびっこ広場には大型遊具などがある碧の山は、公園のシンボルのひとつとして存在感たっぷり。碧南市臨海公園には他にも、シンボル的な大きな施設が配置されています。
それでも碧の山がなんで存在するのか、その意義をひと際強調することになりそうな迫力なのが芝すべり場になります。頂上とちびっこ広場を結ぶように敷かれた人工芝だけが、碧の山の斜面に設置された遊び。
ソリを持込んだり、段ボールで滑ったりすることは禁止されています。つまり豪快な碧の山の迫力を生かして遊ぶならば、芝すべり場のところで! ということでもあります。
安全を充分担保した状況で、思いっきり碧の山を活用するための設備といえます。ここで遊ぶための専用のソリは、ゴール地点に置かれています。
まずは上って景色を眺めていざスタートという前に、芝すべり場を利用するならば、ソリを確保しておくのがここでの作法です。
碧の山のソリ滑り(持込ソリなどは禁止)
対象年齢:6歳以上(より小さな子どもは保護者と一緒の利用を推奨)
利用時間:9時~17時(11月~2月は16時まで)
休業日:12月29日~1月3日
大きさ:高さ7 m、斜面長70 m
ちびっこ広場には大型複合遊具とソフトドーム
芝すべり場のゴールのところには、大型コンビネーション遊具が置かれています。
うねりも入るちょっと挑戦的なラダーでも上れる、最上部からはチューブスライダー。
されに連絡された低い部分では、小さなすべり台も異なる素材でふたつあります。
ザイルの橋で繋がるトランポリンまでが、コンビとなっているといえるでしょう。
チューブスライダーと、小さなすべり台の間の通路も、なかなか意欲的。地上からはまず、どちらの小さなすべり台に向かうかの選択肢でもあります。
ステンレス滑走面の小さなものを利用しないならば、さらに上ってチューブスライダーへ! うねったラダーならスタート地点へ直結です。
樹脂素材のすこしだけより小さなほうをスルーすると、ザイルのトランポリンへと粗い網目のザイルを渡ります。
簡単に小さなすべり台で終わることもできれば、すこし歯ごたえのある遊びにも向かえる仕様になっています。
ソフトドームはあくまでソフトドーム
コンビネーション遊具のザイルのトランポリンの隣にあるのは黄色いドームのようなもの。いわゆるふわふわドームと呼ばれるものではなく、ソフトドームといったほうがよさそうなものです。
こういったものをふわふわドームだと主張することに問題はありません。ただ、あまりふわふわしているともいえず、そもそも空気を送り込む仕組みがあるものとは違います。
碧の山に対して、碧南市臨海公園の小さなほうのお山とでも位置付けられるもの。ソフトな素材なので、気軽に上ったり下りたり戯れるにはいい感じ。より小さな子どもにピッタリです。山もふたコブあります。
ちびっこ広場にはスプリング遊具も
黄色いソフトドームとは大型コンビネーション遊具を挟んで反対側には、スプリング遊具が並びます。小さな幼児が遊べるものが、複合遊具を挟むような配置です。
健康ひろばは大人むけ?
他に碧の山の南側には、黄色いソフトドームの隣に、健康ひろばがあります。なかなかの充実ぶりをみせるコーナーで、足つぼマッサージになる自然浴さんぽ路という回遊コーナーや、健康遊具と呼ばれるようなものがあります。
遊びというよりも、身体機能を向上させる明確な機能が盛り込まれたものが、揃っています。ちびっこ広場と共に、碧の山の裾野として一体化しているような場所です。それでも健康ひろばとなっていて、どちらかといえば大人向けの意図があるコーナーといえそう。
体育館や水族館との連絡はいろいろ
碧の山の北側には、臨海体育館や海浜水族館のあるエリアがあります。ただし一般道が通っていて、渡った先になります。
碧の山の頂上も結ぶ連絡橋を使わなくとも、地上に横断歩道もあります。ただし園地の脇を流れる水路の先。国道247号線側でない、住宅地側の道路の横断歩道です。体育館へはわずかながら行って戻ってになります。
国道247号線のサイドでは公園側に横断歩道がなく、国道の向こうで体育館側に渡り、再び戻ることになります。主要国道で幅も広くちょっと面倒。ただこのサイドは、地下通路でも連絡されています。
連絡橋か地下トンネルを利用するのが便利そう。傾斜はどちらもゆるやか。橋は体育館の入口に直結しています。
さらにはビオトープを備える碧南市海浜水族館があります。屋外にビオトープ、屋内に生き物展示エリアと科学館エリアがあります。
碧南市海浜水族館利用案内
開館時間:9時~17時(最終入館16時30分)
休館日:月曜日(祝日の場合、翌平日)、12月29日~1月1日
入館料:大人500円、中学生以下200円、年少組の幼児以下無料
覚えておくとよいのは、くつろぎエリアは入館関係なく誰でも利用できる屋内の休憩スペース、同じようにレストランやミュージアムショップもそれぞれ利用できます。
大噴水とじゃぶじゃぶ池がある臨海ドーム周囲
碧南市臨海公園は体育館側とは反対側に、まだまだ施設が作られています。碧の山と同じくらい目立つ存在の、臨海ドームやテニスコートなどのスポーツ施設。臨海公園グランドは、スタンドのある野球場です。
臨海ドームはドームというより、膜屋根の雨でも使えるスポーツ施設。臨時の駐車場になる多目的広場、土広場と大芝生広場と合せて、個人が思い切り自由にも、競技的にもいろいろな目的に対応します。
このどちらかといえば大人エリアに挟まれて、大芝生広場があります。そしてその傍らのじゃぶじゃぶ池となる流れが、大噴水まで続いています。水遊び施設が大芝生広場に平行に置かれているような関係です。
ちびっこ広場にあるコンビネーション遊具のそばの、クジラのモニュメントの水場から水路は続きます。
長い水路も快適な水遊び場。変化もあって、ここだけでも本格的に楽しめるうえに、大噴水の手前でまさしくじゃぶじゃぶ池といった風情になります。
じゃぶじゃぶ池部分ではミスト噴水やトンネル噴水があって、大噴水に続いています。
大噴水はただ大きな噴水施設というだけでなく、音と噴水の変化での演出に、夜であればライトアップもみどころがあるものです。
年間を通じて利用できる水景施設は、水と戯れるだけでなく、噴水ショーといって差し支えないクオリティが華を添えています。
このパフォーマンスなくして、碧南市臨海公園の水遊びは終わらないとも、臨海公園そのもののすべてを知ったことにはならない! ともいえるくらい。
碧南市臨海公園の欠くべかざる要素のひとつで、これを堪能できる季節はまさしく、碧に輝くときである可能性が高い、絶好の機会となることが期待できるものです。
音楽噴水スケジュール:10時から20時の毎時0分から
碧南市臨海公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:愛知県碧南市浜町2番地4
連絡先:0556-46-1189(臨海公園グランド)
落とし物などの問い合わせは、臨海公園グランドへということになっています。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料
海浜水族館の北側と臨海グラウンドの周囲、国道247号線を跨いだところなど、たくさんの無料駐車場が用意されています。
遊び場へは第3駐車場が便利で、市街地側からの公園入口になるエントランス広場から入ったところです。
第2駐車場は隣接して、臨海公園グランドを取り囲むように続いています。国道側からも市街地側からも利用できるのは、臨海公園ドームや臨海公園グランドの周囲のこちら側のみ。他はみな国道側からの利用になります。
第4駐車場も国道を渡って向かわねばならないものの、碧の山にはむしろ近い位置もありえます。また南側から来た場合には、国道には中央分離帯があるため、こちらのほうが楽です。
第1駐車場は海浜水族館最寄になります。水族館側、グランド側どちらにも臨時に利用する駐車場も控えています。
最寄インターチェンジ:知多半島道路阿久比 約13.8 km
半田ICから有料の衣浦トンネルを経ての場合、約9.4 kmで到着。料金は普通車250円、軽自動車200円。ただし名古屋方面からの場合、半田ICは阿久比ICのふたつ先になります。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:名鉄三河線碧南駅約500 m(エントランス広場まで)
くるくるばすを利用する手もあります。そうはいっても、徒歩で利用できる範疇にある公園といえそうです。
最寄バス停留所:碧南市くるくるバス海浜水族館(碧南中央駅より毎日5便)
碧南中央駅から市が運行する、誰でも無料のくるくるバスを利用できます。市内外回りの循環路線は、周回方向によってあおコースとみどりコースがあり、駅からはみどりコースで海浜水族館に向かい、あおコースで帰ってくるのがよいでしょう。
街中の大浜陣屋広場の辺りから海浜水族館へ向かい、また戻っています。大浜陣屋西停留所を利用しても、公園まではさして変わりません。同じ敷地内の海浜水族館停留所のほうが分かりやすいでしょう。両コースとも朝の第1便は、海浜水族館へは向かいません。
関連リンク:くるくるバス
まとめ:中京圏の海辺のリゾートでここも要チェック
三河湾の深部や知多半島は、中京圏の海辺のリゾートでもあると同時に、その繁栄を支える港湾も存在します。繁栄の代償に失ってしまった、古くからの景観に替わるものになるかどうか、それはいざ知らず。臨海公園は碧な色合いを残した爽快なものがある場所。
よく整備されていて、楽しい時を過ごせることに間違いはありません。この辺りはわざわざお出かけするのにも、いろいろな価値を見い出せる場所。ここもひとつチェックを忘れないほうがいい! といえるだけのことはあります。
公式サイト:碧南市 臨海公園