こども広場には大きなローラーすべり台がふたつ。横浜の主要な動物園のひとつ、金沢動物園のある金沢自然公園で、子どもが無料で楽しめる部分になるこども広場。なんといっても見どころは市内でも最大級となるロングスライダー。
ふたつのうちひとつは横浜市内といわず、神奈川県内でみても大きなもののひとつ。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思えた場所をご紹介しています。金沢自然公園はお出かけに当たって、とてもおすすめできる場所。
それはローラー滑り台が、エリア屈指の長さになっているだけでなく、その滑り味もが括目のものであること。ロングスライダーの宿命となる、もう一度滑りたくなったら? という問いかけに、素晴らしい答えが用意されていること。
さらに雄大な丘陵地を、遊具のみならず生かして、自然や生き物とたっぷり触れ合える環境のよさ。そして金沢動物園というレジャースポットでもあるため、いわゆる公園的なものに加わわる、利便性と施設があることが挙げられます。
ただし、神奈川の公園らしく駐車場は有料。園内の金沢動物園もまた有料施設です。またアクセスも便利な公園ながら、駅のすぐ目の前にあるという意味ではないです。それでいて三浦半島のとてつもない自然の真っ只中。
大枠を理解するにも、ちょっとした知識があるとよい、なかなか複雑な存在の金沢自然公園です。いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる金沢自然公園をしっかり解説!
金沢自然公園を訪れて遊具で遊ぶならばこども広場。いろいろな楽しみがあって複雑な公園において、この点はシンプルな結論になります。それもツインのロングスライダーがすべて。その上でぎっしり詰まった見どころ、遊びどころはいっぱいです。
大きなほうのローラーすべり台は最大級
ふたつあるローラー滑り台(金沢自然公園ではどちらもローラーすべり台と呼んでいます)のうち、黄色く塗られて右に左に何度も旋回しているほうは、無料で滑れるローラー滑り台としては、横浜市で最大(100 m)のものといっていいでしょう。
金沢自然公園の長い方のロングスライダー滑走動画
神奈川県ローラー滑り台長さランキングトップ5一覧表 | |||
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順位 | 場所 | 長さ | 料金 |
1位 | おだわら諏訪の原公園(小田原市) | 169 m | 無料 |
2位 | こどもの国(横浜市青葉区) | 110 m | 3歳以上入場料が必要 |
3位 | 吾妻山公園(二宮町) | 102 m | 高校生以上1回100円 |
4位 | 中井中央公園(中井町) | 101.7 m | 無料 |
5位 | 金沢自然公園(横浜市金沢区) | 100 m | 無料 |
5位 | 観音崎公園(横須賀市) | 100 m | 無料 |
長さだけ比べれば、青葉区にあるこどもの国のもの(110 m)が若干長いのです。ただし、こどもの国は入園料のかかる施設。
その上で入園料を払って利用するのだから、面白さが相当違うのかといえば、そんなことはありません。こどもの国ではスライダーは、ぐるりと大きく一回旋回しています。
右に左にカーブが連続する、金沢自然公園の大きなほうが、体験したうえで劣っていると思う人はいないでしょう。どちらもそれぞれの面白さがあるロングスライダー。
神奈川県最長のローラー滑り台滑走動画(おだわら諏訪の原公園)
また、神奈川県で見ても、おだわら諏訪の原公園のものが飛び抜けている他、次点となるのは同じくらいです。
そもそもローラー滑り台というものは、どちらかといえば、ゆるやかな傾斜でも快適に滑れるのが特徴の遊具。敢えて違いを云うならば、ぐるりと一周する遊覧性が高いこどもの国に対して、金沢自然公園のほうが、斜面を駆け下りるスピード感を狙っているように思います。
そう思うともうひとつある、小さめのほうの赤いスライダーも、ストレートに近いタイプで、一気に滑る爽快感が大切にされているといえます。これは共通のテーマなのかな! と感じるところです。実はちょっと挑戦的なところ、一度滑ったのち、もう一回挑む場合の経路にも、そんな要素ありなのです。
もう一度滑るモチベーションにも発育にもよさそうな斜面
ふたつのロングスライダーの間の斜面には、いろいろな遊具が並んでいます。この斜面にも周囲にももちろん、階段で坂を上る道は用意されています。
とはいえ、斜面の遊具を目にすれば、使ってみない訳にもいかないでしょう。色もカラフルで楽しげ。チャレンジの内容も随分多彩です。
挑戦しがいも、体を鍛えるという意味でもよさそうな、かなりなアスレチックテイスト。それが無機質ないわゆるフィールドアスレチック風というよりも、あくまで遊具テイストが溢れるのがいい感じ! になっています。
中間部分はネット遊具が、いろいろと設置されているのも特色になっています。
意外にこんな風に4種類が揃っているのは、稀なのではないかと!
しっかりしたジャングルジムがある代わりにザイルネットはありません。もちろん、だからといって何のことはありません。
ザイルとネット遊具については関連記事もご参照ください。
最上部もネットの回廊、ジャングルジムかこのネット廊下が斜面の一番上です。
ある意味小さな方の赤いローラーすべり台は、こうした再登坂ルートのひとつともいえます。急降下とぐねぐね旋回、心ゆくまで何度でも楽しむモチベーションが、ふつふつと沸き上がるこども広場です。
ののはな館やカフェ、売店に無料休憩所
金沢自然公園にはフードコート風のカフェもあります。公園のある円海山の周辺の、動植物や自然を展示するのがののはな館。それとひと続きの建物になっています。メインゲートのにこにこプラザを抜けると見えてきます。
ののはな館には、ちょっとした遊びも用意されています。全天候型の屋内の遊び場でもあるのです。
貸出には応じてないものの、関連する図書が揃っています。本を読みながら時間を過ごすにも適した場所です。
ベビーカーの貸出を受けたい時には、ののはな館の受付を訪ねて下さい。
建物の中には、売店と無料休憩所もあります。お弁当やおやつは、眺めのよい屋外ベンチでも、屋内でも自由に利用できます。
園内には植物区と呼ぶ、森の散策路も広がっています。ところがそれはこの一帯の緑地のほんの一端。隣接する金沢市民の森や釜利谷市民の森、横浜自然観察の森、連絡している瀬上市民の森、氷取沢市民の森など、鎌倉市の周囲の丘陵含めて広大な森の玄関にもなっています。
バーベキュー場は30卓、料金は一緒ながら眺めはそれぞれ
また、斜面の途中のバーベキュー広場では、たっぷり時間をとって野外での食事を楽しめるようにもなっています。バーベキュー広場は有料施設になります。
バーベキュー場の売店で用品や食材も購入できます。貸出してもらえる卓は、それぞれ眺めも設備や売店までの距離が違います。使い勝手は相当違うので、気になるならしっかり選択すべきです。
バーベキュー場利用詳細
利用期間:3月1日~11月30日
営業時間:10時~16時
休業日:月曜日(祝日の場合は翌日)
利用料金:一卓2,500円(平日は2,000円)
関連リンク:横濱グリル金沢自然公園バーベキュー広場
バーベキュー広場は完全予約制です。テーブルの位置など予約の詳細はリンク先で確認できます。
横浜の主要な動物園のひとつが金沢動物園
併設されている金沢動物園も、有料とはいえリーズナブル。一緒に楽しむプランでも、格安といえます。横浜市の動物園3つの特徴をまとめておきましょう。
入場料 | 動物数 | 特徴 | |
金沢動物園 | 大人500円 子ども200円 |
約50種310点 | 草食動物の中心でのどか |
ズーラシア | 大人800円 子ども200円 |
約100種450点 | 肉食動物と草食動物の混合展示など |
野毛山動物園 | 無料 | 約100種2500点 | 横浜中心市街地にある |
入場料は小学生未満は無料です。
横浜市の動物園といえば、京急日の出町近くの横浜市の中心市街地のど真ん中にある野毛山動物園が、1951(昭和26)年から親しまれてきました。みなとみらいの玄関口でもある桜木町駅からも近く、入場料も無料。場所柄駐車場こそないとはいえ、ズーラシアが開園した今でも、動物園としての充実ぶりは変わりません。
また野毛山動物園の分園として、旭区のこども自然公園には小動物とのふれあいの場となる万騎が原ちびっこ動物園があります。
こちらは砦のような大型コンビネーション遊具とともに特集した記事があります。
旭区にズーラシア(横浜市立よこはま動物園)が、1999(平成11)年に開園して以来、話題はすっかりさらわれてしまった感のある横浜市の動物園事情。そうはいっても1982(昭和57)年に開園した金沢動物園は、草食動物を中心とした展示で特色があります。
金沢動物園営業時間:9時30分~16時30分
動物園定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月1日
金沢動物園も野毛山動物園同様、それぞれの特色を生かして、決して色褪せることなく存在しています。有料施設の金沢動物園も、土曜日は高校生以下は無料です。
金沢自然公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:横浜市金沢区釜利谷東5-15-1
連絡先:045-783-9100
公式サイトからの引用
京浜急行金沢文庫駅より 京急バス野村住宅センター行
京浜急行金沢文庫駅西口・①番バス乗り場より乗車し約12分、バス停夏山坂上下車
動物園入口まで徒歩6分京急バス急行「金沢動物園」行(土日祝日のみ運行)
京浜急行金沢文庫駅西口・①番バス乗り場より乗車し約10分、終点(金沢動物園)で下車JR洋光台駅、京浜急行京急富岡駅より 京急バス金沢文庫駅行市民の森入口下車
正面口駐車場からシャトルバス利用一般道路から正面口駐車場
一般道路(笹下釜利谷道路)から入ることができます高速道路から高速側駐車場(動物園の開園日のみ営業)
高速道路から入ることができます
公園正面口に大きな立体駐車場(有料)があります。そこから丘陵地のつづら折りの道を、コアラバスが運行しています。
コアラバスとは無料で利用できる園内バスのこと。また丘を上った先にある駐車場(こちらも有料)は、横浜横須賀道路に直結しています。
コアラバスの丘の上の発着場や、高速道路直結の駐車場があるのが、メインゲートのにこにこプラザになっています。
笹下釜利谷道路は、上大岡の付近から港南区を抜けて、公園近くの能見台の下で大きなトンネルに至り、金沢自然公園の正面口を通った後、金沢文庫付近までを結ぶ横浜市の主要道路のひとつです。
公共交通機関で金沢自然公園を利用する場合、特にこども広場を目指すならば、丘陵を開発したニュータウン、野村住宅の一角にある公園夏山口を利用するのが便利です。
夏山口からなら、大きなほうのローラーすべり台のスタート地点まで、ほぼフラットな道です。距離的にもすぐそこ。こんな遊び場が、このロケーションです。夏山口の近隣の方は、なんと恵まれているのでしょうか。
【自動車を利用する場合】
駐車場:有料(1,200台、1回600円)
駐車場営業時間:9時~17時(最終入庫16時30分)
笹下釜利谷道路に面する正面口には、立体駐車場があります。屋上からコアラバスが発着しており、駐車したのち、乗車して丘を上って行きます。途中に展望台のある、海の見える小径という、徒歩ルートもあるとはいえ、挑戦するなら下りが無難。
そんな難所を往復するコアラバスに乗るのもある意味、金沢自然公園の楽しみといえます。ただし、高速道路を利用してきた場合、高速側駐車場は丘の上に直結しています。高速道路のP.Aではないため、高速道路料金の他に駐車料金が必要です。
注意しなければならないのは、高速側駐車場は横浜横須賀道路から釜利谷ジャンクションで金沢支線に進んだのち、釜利谷料金所左端の専用ゲートからしか利用できません。
帰り道も、横浜横須賀道路に抜ける方向しか利用できません。首都高速湾岸線などを利用して、並木方面からは入ることも、その方面に出ることも不可です。また、動物園の休園日は高速側駐車場は閉鎖されます。
最寄りインターチェンジ:横浜横須賀道路朝比奈
湾岸線から来たならば、連絡道の金沢支線を経由して、釜利谷料金所から横浜横須賀道路本線に抜け、最寄I.Cとなる朝比奈I.Cを利用します。朝比奈I.Cからは駐車場のない、こども広場近くの夏山口を横目に見ながら、大きく迂回して正面口まで向かうことになります。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄り駅:京浜急行本線金沢文庫駅バス便12分
最寄バス停留所:夏山坂上(他に土日祝日のみ園内停留所あり)
土日祝日限定で、公園内動物園ゲート近くまでのバスがあります。厳密には最寄バス停留所はここになります。
こども広場に近い夏山口は、公園行方向側の夏山坂上停留所まで300 m弱で、公式サイトの6分は余裕をみた時間になっています。帰りの停留所は少しだけ公園寄り、いずれにせよすぐ近くです。
関連リンク:京急バス時刻表 金沢文庫駅~野村住宅センター
敢えてコアラバスに乗りたい場合、向かうのは正面口駐車場で、JRの洋光台からバス便です。金沢文庫駅と同じ路線の京急富岡駅からも、バス便で正面口駐車場に向かえるとはいえ、富岡駅の利用が便利な方以外は、特に目指す方法とはいえません。
まとめ:ローラー滑り台が主役、自然とのふれあいも注目
こども広場のロングスライダーの質が高く、規模も有数ながら遊具は、再チャレンジの上りの過程も含めるとこれだけといえます。ただし良好な環境と施設も特筆の公園、有料の動物園を使わなくてさえ、散策にはたっぷり時間をかけても楽しめる公園です。
公式サイト:金沢自然公園金沢動物園