子どもと無料で楽しむ公園 コバトンの森(しらこばと公園)【埼玉県さいたま市岩槻区、人気の遊び場】



1979(昭和54)年に開設されたのが、埼玉を代表する夏の屋外プールのひとつしらこばと水上公園。そこに2015(平成27)年、越谷市とさいたま市にまたがるエリアのうちさいたま市の部分にコバトンの森が加わったことで、もはやしらこばと水上公園は夏だけのものではなくなりました。

子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。スポーツ公園でもあり、大きな芝生広場もあるしらこばと公園。なんといっても、子どもと遊ぶ時の注目はコバトンの森です。大型遊具が楽しいこの場所には幼児用のにぎわいの水辺も用意されました。

ギュッと密度の高い、遊び甲斐のある遊具が特徴のコバトンの森を中心にしらこばと公園をいつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。

子どもが大型遊具で遊べるコバトンの森をしっかり解説!

埼玉県の県営プールで2番目にできたのがしらこばと水上公園。その南側に位置するコバトンの森には遊具広場、芝生広場、多目的グランド(有料で貸切)、ジョギングコースがあります。

プール部分のエントランスと隣接する市営しらこばと運動公園が越谷市にあり、コバトンの森ゾーンは浦和レッズの埼玉スタジアム2002を遠望できるさいたま市に位置しています。ここはいまだ、県都さいたま市でも田園風景が残る地域です。

陸上競技場、野球場、テニスコートに、子どもが遊ぶ遊具も少々ある越谷市営しらこばと運動公園を含めて公共施設が一帯を成す中で、西側の公営プールとなる水上公園コバトンの森ゾーン県営しらこばと公園ということになります。

プールの利用や運動公園の競技場はもちろん有料となります。コバトンの森ゾーンに関しては多目的グランドが基本は貸切利用者用、プール営業中はコバトンの森の駐車場も有料として対応となるながら、基本的には完全無料(その気になれば一切のお金を使わずに利用できる)の公園です。

大型遊具が飛び抜けたスケールとは言えないけれども、遊びの密度が詰まっているな! という印象です。そのため高い満足度を期待してもらってよい公園です。いつもの通り、独自に撮影した写真で詳しくご紹介します。

コバトンの森ゾーン、コバトンアドベンチャーのエリアと対象年齢
コバトンの森(6~12歳)
にぎわいの水辺(3~6歳)
ターザンロープ(6~12歳)
タワーネット(6~12歳)

コバトンがシンボル、遊具の森での冒険がテーマの広場

しらこばと公園コバトンの森ゾーンの遊具広場がコバトンアドベンチャー。そこにある大型遊具は、これまたコバトンの森と命名されています。要するに、やはりこれがメインということ!

そもそも、しきりに出てくるコバトンとは何かといえば、公園内で遊具に看板に登場してるキャラクターの名前。ここが越谷ナントカ公園でも、さいたまナントカ公園でもなく、しらこばと公園というのはコバトンのモデルになっている鳥、しらこばとが埼玉県の県鳥だから。

羽生水郷公園の大型コンビネーション遊具、水辺のワンダーランド羽生水郷公園の大型コンビネーション遊具、水辺のワンダーランド

コバトン誕生の裏話は、しらこばと公園と同様、コバトンが登場する遊具のある羽生水郷公園についての関連記事で触れています。

関連記事:子どもと無料で楽しむ羽生水郷公園とキャッセ羽生

コバトンの森は遊びの密度が高いのが特徴

コバトンのおうち、ということになっているコバトンハウス。櫓のような塔の上からは、コバトンアドベンチャーを貫くようにローラー滑り台が伸びています。

このローラースライダーは全長40 m、最長クラスのローラー滑り台にはまるで及びません。けれども、平地に立てられた塔から、これだけの長さが伸びるのも稀です。

コバトンハウスからは他にもスピードスライダースパイラルスライダーといったロングタイプが発進!

コバトンハウスジャンボつり橋で連結されたデッキからも滑り台はたくさん。

ワイドスライダーシングルスライダーダブルスライダートリプルスライダーという短いながらも特徴のある滑り台。

広さ、単路、2連、3連というそれぞれの持ち味を主張しています。

一番長く、その分ゆるやかなローラースライダーにはローラー、急傾斜のスピードスライダーに高分子ポリマーのような素材と、適材適所に使い分けて持ち味を存分に発揮しているのが好感度高いです。

ローラースライダーに向かう、ロングトンネルはコバトンハウスの中でも極めつけの冒険度。この刺激は見逃せない部分です。

コバトンハウスの中心を貫くだんだんネットクライムもまた同様の趣。高さをダイレクトに感じられるネット遊具です。

地上から最下層に至るには、定番的なジャンボ壁のぼりも種類があります。2層目にはジャンボネットで、ネットの斜面を上ってもよいです。

デッキ部は最初から進めば、長いルートになります。吊り下げられた足場を渡るバランスストーンから雲梯を伝わり、波をイメージしたウェーブネットに!

または、クライミングウォールから、トリッキーな鉄棒のルートもあります。

木の形の台場で一息ついたら、オクトパスネットとラダー部分を進みます。

トリプルスライダーを経た、もうひとつの木の形の台場には、ぐにゃぐにゃわたりでのショートカットも可能です。グリップタイプの雲梯もあり、難易度ちょっと高めのクライミングウォールになっています。

さらにゆらゆらブリッジを進めばダブルスライダー。ここからジャンボつり橋に向かう道には、丸太のぼりクライムロックなどのショートカットルートが設置されています。

種類が豊富でひととおりが抑えられたデッキ部分は、保護者が付き添えば対象年齢以下でもさほど問題はないように思います。

おのおののパートすべてを、クリアする必要もありません。やってみて支えてあげて、万が一ダメならリタイアすればいいだけ。

ただし、コパトンハウスロングトンネルを頂点とする挑戦の中には、途中で怯んでしまうと対処に困りそうな部分はあります。どのパートも大きな危険はないと考えます。ただし、熟考はすべき難易度。その点大きめの子どもには、納得の満足感があると言えるでしょう。

何かと濃い大型コンビネーション遊具、どことなく同規模の中でも好感度の高い密度を感じるものです。

にぎわいの水辺は幼児を意識!

しらこばと公園の幼児を対象にしたコーナーはにぎわいの水辺

なにより目立つのはかめのこドーム。日差しが遮られて幼児に優しい環境です。よく見ると周囲のゴムチップの床にはカメの手足が描かれ、かめのこヘッドという頭部を模したでっぱりが作られています。

ちなみにドーム内の白いものはただのクッション。ふわふわドームではないです。あくまで幼児向けのもの。

幼児向けのコンビネーション遊具もたくさんの滑り台が並ぶ豪華版。それだけでなく、いろいろギュッと詰まっています。コバトンの森と同様に密度が高いです。

通路も複雑、脇には雲梯が飛び出ています。大人が手伝ってチャレンジするのにちょうどよい高さ。

この複合遊具の名前は、トンボとてんとう虫が掲げられていることもあり昆虫の複合遊具です。

ゆらゆらコバトンはスプリング遊具。

岩のぼりという人造岩は3つ。

砂場はかめのこドームの横、にぎわいの水辺の一番端にありました。

渡る部分が短めの平均台はハスの葉へいきんだい。蓮の花の足場とセットですね。

確かに水辺には違いないエリア。海辺なのか水辺なのか、判然としないのは環境を忠実に再現している訳でもないので考える必要もないです。

ただ、気になるのは強烈に海辺感を主張するゆらゆらシップにぎわいの水辺でこの遊具の名前だけは独自の命名ではないです。ゆらゆらシップというのは製品名。しかもこれはいわゆる舶来品なんです。

この大掛かりな船の形の遊具、スプリングが仕込まれてゆらゆらします。森だから水辺なのか、はたまたゆらゆらシップを置きたいから海辺のような水辺なのか興味深いです。

かめのこドームの発想もゆらゆらシップの後付けなのか、共通のイメージなのか。複合遊具が、魚や海獣ではなく昆虫なこともあって気になります。何しろゆらゆらシップは「子どもと楽しむ公園」シリーズでご紹介した中でも、特に財政的に恵まれていると思しき公園にしかありません。

コバトンの森ゾーン、ふたつのトイレコバトンの森ゾーン、ふたつのトイレもキレイで充実

この点からすれば、宝くじの資金がたっぷり注ぎ込まれているらしき霞★ゆめくじらや国が管理している国営昭和記念公園などと、しらこばと公園は並び立っていることになります。遊んだ感じでゴージャスに思えるのは、思い過ごしではないようです。

傍らにターザンロープ、タワーネット(ザイルクライミング)も

高低差は足場のみのかなり穏健派のターザンロープ。

小さめのタワーねっとという名のザイルクライミングもあります。小さめだけに上の方を積極的に活用する仕様。

芝生広場でゆったり過ごせるのもよし

駐車場とコバトンアドベンチャーの間は広い芝生の広場。

大きな屋根で日陰になる休憩スペースを使っても、持込テントで過ごしても問題ありません。

季節以外にも遊べるしらこばと水上公園

プール同様有料となるとはいえ、夏以外でも施設の有効利用が図られて、遊びが用意されています。自転車系の乗り物で遊べる自転車広場バッテリーカー卓球場ボールプールミニチュアゴルフプールフィッシング(釣り)が楽しめます。ホワイトビーチを貸切ればビーチバレーのプレイもできます。

コバトンの森(しらこばと公園)を訪れるには(アクセスについて)

住所:埼玉県越谷市小曽川985(しらこばと水上公園)
連絡先:048-977-5151

越谷市とさいたま市に跨るしらこばと公園水上公園のエントランス部分の建物と第1駐車場は越谷市、コバトンの森水上公園のプールそのものはさいたま市岩槻区です。公園周辺の事情を把握するまでは、まずはエントランス付近である越谷市の住所を頼りに確認頂くのがおススメです。自動車の利用が便利とはいえ、特に夏季シーズンはバス便も多数運行します。

【自動車を利用する場合】

駐車場:無料(1900台、ただし夏季プール期間は有料(1台820円)となります。)

しらこばと公園の夏季プール期間はほぼ夏休みの期間(前後の土日に掛かることが通例)。

コバトンの森にある第2駐車場第2駐車場はコバトンの森にある駐車場

混雑時には大きな第1駐車場の利用も視野に入ります。とはいえコバトンの森の利用に便利なのは第2駐車場。その場合車両での入口が、敷地西側からになることに注意してください。水上公園の正面入り口からすれば、裏側になる感じです。

最寄インターチェンジ:東北自動車道浦和

夏季のプール利用にも応えるしらこばと公園の大きな第1駐車場夏季のプール利用にも応える大きな第1駐車場

水上公園の入口となっている交差点には、国道4号線の南荻島交差点から、県道48号線を岩槻方面に3 kmほど進みます。国道4号線には、浦和I.Cから国道463号線を東に進むことになります。

浦和I.Cは接続含めて事情が複雑です。東北自動車道を北からきた場合は浦和I.Cを降りて国道463号線に向かい、東京方面から来たならば浦和I.Cの手前で側道に降りて国道463号線を目指します。

国道463号線からは、国道4号線に辿り着く前に北上すれば公園に向かえます。ただし、シンプルに示せる道ではないです。東北道を南下して向かう場合は、国道463号線から直接向かう道が分からないならば、岩槻I.Cで降りて一般道を使った方がよいでしょう。

【公共交通機関を利用する場合】

公共交通機関はバス便になります。プール営業期間とその他で大きく事情が違います。

夏季プール期間中は直通バスが運行

利用駅:東武スカイツリーライン(伊勢崎線)北越谷駅、埼玉高速鉄道浦和美園駅

朝日自動車バスによる北越谷駅との直行バスは少ない時間帯でも毎時2本、多くて4本(土日祝は最大6本)と不自由なく運行しています。

バス運賃:240円(IC運賃は238円、小学生120円IC運賃119円)

比較すると本数は少ないながら、午前を中心に公園行、午後に駅行のバスが浦和美園駅との間で運行(国際興業バス)します。

バス運賃:210円(IC運賃206円、小学生110円)

夏季プール期間外は路線バスを利用

利用駅:東武野田線岩槻駅、東武スカイツリーライン越谷駅

朝日自動車バスが岩槻駅~越谷駅間と、しらこばと水上公園発着便を運行しています。水上公園発着便は公園ロータリー内にバス停留所があります。ただし、この便は本数が限られます。水上公園入口バス停留所まで歩けば両駅間を運行するバスを利用できます。これを含めれば毎時数本の運行が確保されています。

バス運賃:越谷駅280(IC運賃279)円、岩槻駅320(IC運賃同額)円(小学生半額)

まとめ:どこか濃いのが遊具の密度、ゴージャスさが隠された満足感

主力の大型コンビネーション遊具コバトンの森もどこか密度が高いです。それは幼児向けのにぎわいの水辺でも同じ。場合によっては、おざなりなこともある幼児向けのコーナーにも、しらこばと公園ではゴージャスさが隠されています。

東京に近いエリアでこの満足度、どこか心に留まる面白さがある公園です。ただし、水上公園の屋外プールは大規模ながら、コバトンの森の遊具ゾーンコバトンアドベンチャーはコンパクトです。目を見張る迫力よりも内容の充実度に目を向けたい公園です。

公式サイト:しらこばと公園