子どもが遊びに出掛けるためにあるのが、栃木県営のとちぎわんぱく公園。9ヵ所ある県営公園の中でも特にそうだと言えます。一般的に言えば市町村が運営する公園よりも、どうしても都道府県が運営する方が、そして都道府県が運営するよりも国営公園の方が、ふんだんに予算が使われて充実している傾向があります。
正門付近のこどもの城、テーマパーク風のぱなぱなのまち、道の駅みぶハイウェイパークの所にあるピッピとピコの門、その近くのみどりの丘に展開するたぬきのめいろや木製遊具、東門付近のふしぎの船やはてなの広場など、県営公園の限界も突破しているのでは? とさえ思わされる充実ぶり。
それも、子どもと楽しむ公園として特化している公園の性格が寄与しているのでしょう。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。栃木県壬生(みぶ)町のとちぎわんぱく公園は充実の公園ながら、さらには隣接する壬生総合公園の大型遊具に、壬生町おもちゃ博物館までもあります。
ここは何と、すべてが道の駅みぶでもあります。つまりこの地の充実ぶりには、国の補助金も注ぎ込まれていることになります。とちぎわんぱく公園ピッピとピコの門サイド編は正門サイド編の続編といえる記事です。
正門近くのこどもの城、ぱなぱなのまち、とちぎ県営公園のあらましなどは前編ともいえる関連記事をご参照ください。
また、おもちゃのまち壬生町周辺の遊びについては、他にも関連記事がいくつかあります。
おもちゃのまち、壬生総合公園の大型遊具、おもちゃのまち誕生秘話は
関連記事:子どもと無料で楽しむ壬生総合公園
壬生総合公園にあるおもちゃがたくさん展示され、大型遊具で遊べる壬生町おもちゃ博物館は
関連記事:子どもと格安で楽しむ壬生町おもちゃ博物館
すべてが道の駅みぶ! という事実の詳細をまとめたもの、さらに約1,6000台の無料駐車場がある訳は
関連記事:よく分る道の駅みぶのこと【便利な公園の駐車場にある背景】
それぞれをご参照頂ければと思います。
子どもが大型遊具で遊べるとちぎわんぱく公園をしっかり解説!
とちぎわんぱく公園に4つある門は料金徴収のためにあるのではなく、開園時間が決まっているためのものです。それもあってとちぎわんぱく公園駐車場もまた、ゲート同様閉まっている時間があります。
開園時間:8時30分~18:30分(10月~3月は17時30分まで)
休園日:なし(公園内施設に一部定休日あり)
とはいえピッピとピコの門を利用して入場する場合、利用する道の駅みぶハイウェーパークの駐車場は、閉門することはありません。24時間駐車場が利用できることは、道の駅を名乗る条件になっています。
さらに場合によっては壬生サービスエリア直結ともいえます。双方の駐車場は連結されていません。けれども人は行き来できて、壬生S.Aの施設はみぶハイウェイパークを利用するようになっています。
一部の乗り物とふしぎの船という科学展示館が有料ながら、基本的に遊具も、入場料も、駐車場も無料で使えるのがとちぎわんぱく公園です。
ピッピとピコの門から入るとガリバーの山から下る斜面にみどりの丘の遊具
ピッピとピコの門は木でシンプルに作られたゲート。正門にあるようなちょっと驚く仕掛けはありません。
中に入ると傍らには、蒸気機関車が展示されています。園内を走るわんぱくトレイン(園内バス)の乗車ターミナルにもなっています。
ちなみにわんぱくトレインは土日祝日に20分ごとに運行。園内のテーマパーク風の仮想タウン、ぱなぱなのまちからピッピとピコの門のところ(ハイウェイパーク入口乗り場)、正門先のこどもの城とおもちゃ博物館前ゲート横の虹の広場、そしてぱなぱなのまちに戻るという一方通行で周回しています。
わんぱくトレイン料金:1区間100円
(中学生以下50円、3歳未満無料、1区間は乗り場から乗り場)
運行時間:ぱなぱなのまち始発9時20分~ぱなぱなのまち最終発16時20分、
その間20分ごと運行、季節による変動あり、ペットは乗車不可。
わんぱくトレインの乗車ターミナルの先、公園外周路の道になっている向うは少し盛り上ったガリバーの山からみどりの丘に向かって斜面になっています。このみどりの丘がとちぎわんぱく公園のワイルドな遊び場です。
みどりの丘にあるのは、大きな2本の木を取り囲むデッキとなっている大型コンビネーション遊具。そして、その周りにいろいろなアスレチック風の遊具。生垣と模型の山でできたたぬきのめいろもあります。ユニークな音楽遊具も興味を惹かれます。
みどりの丘の遊具は木をふんだんに使っていることも特徴。大型コンビネーション遊具も、木製遊具らしい優しい感触の遊具です。
手前の丘をガリバーの山というのは、ドラゴンクエストのモンスター、ゴーレムのような形の(けれども石ではなく)木でできた巨人像が立ったり寝転んだりしていたからです。
木製遊具の問題はたいてい耐候性。やはり腐食が進み危険なため、巨人像は今では撤去されています。オブジェ系の遊具は遊具の新潮流ともいえ、残念ですが再現する予定はないそう。
抽象的なオブジェ系遊具の例はこちら
大型の木製遊具は高さのあるデッキだけでなく、デッキに上る遊び、滑り台で下りる遊びが組み合わされています。北側になるたぬきのめいろに面したところは、ロープもしくは足場、上部はともにネットで上る手段があり、さもなくば普通にゆとりのある階段で上れるようになっています。
西側は若干の盛り土とそもそもの傾斜があるため、若干距離は短くなるすべてをネットでこなす斜面。そうして南西の角は塔になっています。塔は内部から上る仕組みになっています。
南側には上る仕掛けは特になにもありません。デッキからはガリバーの山を見渡しています。ピッピとピコの門方面を眺められるようになっています。
東側はデッキの遊具としての目的ともいうべき滑り台です。ステンレス製で少し幅広いものです。2階から下りていますが、このデッキは少々高さがあります。一般的な2階よりもうちょっと上から滑っている感覚になるでしょう。
さりげなく難易度が分布する北側の板張りの斜面。足場による上りも手すりと整列した足場の右端は割合とっつき易いです。逆にロープとランダムに並ぶ足場は歯ごたえあり。
全てがネットの斜面は横は転落などないようにガードされています。
南西の塔はデッキそのものが高さがあるため、なかなか面白い作りです。
隠されたハイライトになるのが塔の内部でしょう!
傍らにはこれもまた木製となるターザンロープ。幅があってレーンが2本。並んで滑走できるタイプです。
他にも、いくつかアスレチック風の木製遊具が並びます。
一見、意味不明なのが縦棒と横棒の遊具。横棒が紐で結ばれています。
看板をみればこれは障害飛びを目論んでいることが分かります。高さを好きに設定して入口から順に飛んでみてくれと書かれています。
なるほど出口からいったのでは、場合によっては引っかかって危険です。反対側(入口)からなら棒が落ちてくれる仕組み。それにしても3段目はかなり高いように思います。挑戦の余地は残す! ということでしょうか。
意欲的な仕掛けはまだあったようで、絶滅種の痕跡が見受けられます。恐らく籠のようなものがぶら下がっていたのでしょう。木製巨人像のことも考えて想像するに、危険性が高かったというよりも老朽化で外したのでしょう。
痕跡となるものをみても籠渡りのような滑走する仕組みではないです。回りの囲いから考えると籠ブランコだったのかな? と思います。
大型遊具の北側は生垣でできたたぬきのめいろ。
中心部に大きな木の根元らしきオブジェがあります。本物だったとしたら、かなりな大木の切り株ながら、木ではないようです。コンクリート製になります。
根元に潜ると内部は壁のようにそびえ立っています。なかなかリアルな木目で、本物感があります。ただし、そもそもの切り株オブジェの目的は、迷路の結節点として向かう方向を探るものです。
北側にもう一方の迷路のゲートがあります。正門からこどもの城、ぱなぱなのまちなどを抜けてここまで来たならば、こちらが入口という訳でしょう。
随所に通行止めの規制があります。大人なら簡単に乗り越えられます。大人のための迷路ではないので当たり前。見通しが効くので、いたずらに不安にならず、希望を持って攻略に励めます。
みどりの丘の向うにはテーマパーク風の仮想の街ぱなぱなのまちがあります。このふたつのエリアに挟まれるのが風のはらっぱ。みどりの丘の風のはらっぱとの境界付近には平たい芝生のはらっぱの延長のようなところにちょっとした遊具が並んでいます。
飛び石もよく見るとスプリング仕掛けです。
音楽遊具とでもいうか、ユニークなものも! 長さの違う鉄棒を叩いて音楽を奏でます。
「さくら」と「ジングルベル」の楽譜付き。順番に番号を叩けば曲になります。ただしリズムは読み取る必要があります。もし子どもが知らなかったなら、歌ってみてあげたほうがよさそうです。
みどりの丘のよいところは木陰がたくさんあるところ。随所にテーブルとベンチが設置されています。お弁当などをひろげるならばこの辺りが一番かも。
風のはらっぱは芝生の広場。そして水の流れもある場所です。
周囲にはメルヘンファームなどもあります。
動物が飼われています。そして近くで眺められます。
冒険の湖はカヌー体験もできる大きな湖。赤い屋根の建物がカヌーの家です。
対岸には冒険の島があり、橋で渡れます。
この小島には、これまたアスレチック風の木製遊具があります。
小さくて低いものながら、展望台を兼ねるような遊具。
ネットやロープを使う斜面など、ちょっとしたトライが仕掛けられています。台の上からは湖を一望です。
東門エリアには有料となるふしぎの船、無料なのははてなの広場
みどりの丘の方面から冒険の湖の先に進むと、正門付近の虹の広場方面に戻ります。途中にあるのが壬生総合公園に抜ける東門。
東門エリアにあるふしぎの船は有料となる科学展示館。入場料が別途かかります。
体験できるのは8つの不思議。モアレのふしぎ、鏡のふしぎ、水玉のふしぎ、レーザーのふしぎ、赤外線のふしぎ、残像のふしぎ、反射のふしぎ、トリックアートといった種類になります。
ふしぎの船の利用について
利用時間:9時30分~17時(10月~3月は16時30分まで)
利用料金:100円(小・中学生)、200円(大人・高校生)
ふしぎの船の正面にあるのは、はてなの広場。特にクイズなどが出題されるのではないです。いうなればモアイがテーマの空間。
意味はありません。そして意味なんかなくてもいいです。ただし、子どもが想像を巡らせるような刺激となるヘンテコさはあります。
滑り止めのあるところは上って見たり、
滑らかなところは下りてみたりもいいでしょう。あるいは潜ってみたり!
とちぎわんぱく公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:栃木県下都賀郡壬生町大字国谷2273
連絡先:0282-86-5855
駐車場:無料(とちぎわんぱく公園分約1,000台)
無料の駐車場がたくさんあります。最寄り駅となる東武宇都宮線の国谷駅、おもちゃのまち駅ともに約2 kmほど。電車できたならタクシーがおすすめです。バス便はありません。また貸自転車を利用する方法もあります。前編となっている関連記事をご参照ください。
これに加えてさらに無料駐車場が利用できる事情は道の駅みぶに関する関連記事でご説明しています。
まとめ:ワイルドに遊べるピッピとピコの門サイドもとちぎわんぱく公園の魅力
正門側のこどもの城やぱなぱなのまちが全天候型なのに対して、ピッピとピコの門サイドは芝生や木々の中でダイナミックに遊ぶ場所。お天気に恵まれたならばこちら側も存分に楽しみたいところです。
とはいえ、有料ながら東門付近のふしぎの船ならば、雨でも大丈夫です。ピッピとピコの門サイドはまた道の駅みぶハイウェイパークも活用しやすい場所になります。
公式サイト:とちぎわんぱく公園