全国でも極めて稀な景観の中に、これまたエリア屈指級に大型遊具が揃う遊び場があります。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。木曽川のほとり、河畔砂丘を生かした愛知県稲沢市の県営木曽川祖父江緑地になります。
大型遊具のスケールもさることながら、難易度の違いや対象年齢の幅などに対応できるだけの、遊具の種類の豊富さもまた、とてもうれしい特徴になります。バーベキュー場のほか、有料となる屋外プールとテニスコートも備える公園。
とはいえ、やはり遊具の充実ぶりが特筆になります。そして、それはサリオパーク祖父江で、手軽に無料で子どもと遊ぶ時の主役になる場! であることも意味します。国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ、市営ワイルドネイチャー緑地を合わせた3つの公園の総称となるのがサリオパーク祖父江です。
だからサリオパーク祖父江では、同時にまだまだ違った楽しみが見つかるということでもあります。その中で大型遊具で遊ぶ場合には、木曽川祖父江緑地に注目する! ということ。いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
これはすなわち、サリオパーク祖父江での遊具徹底解説編になります。国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザを含むサリオパーク祖父江には他にも、どんな楽しみがあるのかは、関連記事をご参照ください。
関連記事:子どもと無料で楽しむ木曽三川公園サリオパーク祖父江
子どもが大型遊具で遊べる木曽川祖父江緑地をしっかり解説!
意図して作ったのでない自然が作りあげたものにせよ、巨大な砂場であるというのが木曽川祖父江緑地で遊具の立ち並ぶ冒険広場のありのままの姿です。隣合わせて同じく砂場にあるアドベンチャー号と、冒険広場と園路を挟んだちびっこ広場が木曽川祖父江緑地の遊具での遊び場です。
ここが地域でも有数の遊具が揃う場所であること、関連記事をご参照ください。
関連記事:コンビネーション遊具徹底5選近畿・中京編
大きな船の遊具、アドベンチャー号はアスレチックに冒険
木曽川祖父江緑地の第1駐車場から冒険広場を見渡すと、一番手前に見える大きな船形の遊具がアドベンチャー号。まさしく、冒険への船出にピッタリの遊具はかなり巨大です。
大きめとはいえ、多くの船形遊具を踏襲した構造をしています。船首と船尾に上る坂があり、マストとも連絡する形です。加えて特徴的なのは右舷部が階上の通路で連絡されていること。赤い円形のものは、いわゆる外輪がモチーフでしょう。
本物の船で、舷側に置かれた推進機となるのが外輪。スクリュー式に比べると旧式ながら、外輪式のものは喫水が浅く、河川での運行に向くという特徴があります。これは木曽川の公園には、ピッタリのプレゼンテーションです。
両端部の内部で甲板に上る遊びがあるのも、大抵の場合と同じ。アドベンチャー号では舳先には、滑り台が付いています。
片舷が通路になっているため、クライミングウォールを作るには格好の構造です。
ネットによるものと、ロープを使って上る木の斜面が用意されています。
船尾に向かう斜面もいろいろ。ネットもあれば、足場を頼りに上る斜面も種類があります。
船首側にももっと緩やかながら同様のもの。さらにはジャングルジムになっている部分も! もし、普通に階段を使いたいならば、真ん中のマストへ向かうものを使うことになります。
やはり上にゆくのに一番難しいのは、内部にある垂直のリングトンネルになるでしょうか。
遊具の中は迷路風であり、隠れ家ふうであり、いずれにせよ砂場でもあります。
大きなものだけに、ただ船型のアスレチックには留まらない魅力が仕込まれています。
祖父江砂丘の斜面を利用して大型遊具を設置
木曽川の河川敷に点在する木曽三川公園のうち、ひとつがワイルドネイチャープラザ。水上スポーツやバーベキューの他、祖父江砂丘が保存されて砂を使ったイベントなども毎年恒例のものです。
関連記事:よく分かる国営木曽三川公園
ワイルドネイチャープラザがある河川敷から、堤防の外側に位置する木曽川祖父江緑地でも、ちょうど遊具の置かれる砂場は、砂丘の形をしっかり残しています。
ふたつの公園は丘の上にも連絡する場所があり、堤防とはちょうど一体化した辺り。木曽川祖父江緑地側は多目的芝生広場などを見渡す展望広場で、ここにもトイレがあります。
隣合わせて置かれる、その傾斜を生かしたローラーすべり台やターザンロープも楽しみのひとつ。砂丘の斜面に遊具が並ぶのが冒険広場。さらに対象年齢別にふたつのエリアに分かれています。
斜面の上の部分がいちょうランド
いちょうランドとして、6歳~12歳対象の児童遊具エリアを設けています。ローラーすべり台やターザンロープを始め、大型コンビネーション遊具がふたつ。アスレチック回廊が付属するちょっと小さめのコンビネーション遊具がひとつ。アスレチック風の小型遊具がひとつあります。
いく種類かのビックスライダーが見た目からワクワクさせる、より大きなコンビネーション遊具がビックツリーハウス。幅広いステンレスのワイドスライダー以外はチューブタイプです。
緑と白の旋回したもの、青と白、オレンジと白のうねったものと、チューブタイプは3種類。滑り台がぐるりと取り囲むビックツリーハウスは、上層階からは滑ることはありません。
では、上層部ではどんな遊び方になるのかといえば、下から見上げる限りは4つの塔のような部分が見られます。加えて木を表現したのか葉っぱが描かれた、透明な小さな傘のようなものが2本突き出て見えます。この2本は見た目どおり、ただのオブジェです。
ふたつの黄色い球体の鉄骨の構造物は、ネットで上っていく展望塔のようなもの。
同じくふたつある黄色いとんがったものは屋根。
下から鉄棒でよじ登っていくルートです。球状の展望塔へ行くにも、とんがり屋根の下を上るのも、上層部にある円周状の通路からになります。
そして実は、この円周路から階段でも通じているところが最上部。
黄色いとんがり屋根からもアクセスできる頂点が冒険の目的地。
到達すれば、園内の一番高いところからの眺めとなっているほか、ネットの床を通しても、下を眺めてみる仕掛けになっています。このネットには、同時に乗るのは4人までという、注意書きがあります。
黄色い球状の展望塔のほうとは、連絡していません。
最上部の円形の部分や、そこに連絡する円周の通路までにも、4つの滑り台に向かっていろいろな趣向が凝らされています。
滑り台のスタート地点も微妙に高さが違っています。
心柱部の螺旋階段と、組み合わされてなかなか複雑な構造。一番下の部分には、幼児が遊べるようなオブジェや、小さなリングトンネルがあるのもお約束的な構造。
加えてちょっと難易度を上げる、ネット上りのルートもあったりします。冒険広場の主役は、やはりこのビッグツリーハウスになりそうです。
ビッグのほうと同じように、いちょうの葉の描かれた傘のある突起物のオブジェや、黄色い鉄骨の球状の部分が見られるため、ペアになっているようにも見える大型コンビネーション遊具も並んでいて、名前もツリーハウス。
わざわざスモールとは名乗らないまでも、こちらがより小さいほう。それもそのはず、ふたつのフロアのある、3階建て構造でそれなりに大きな遊具です。ツリーハウスのほうは、黄色い球状のところには、直接螺旋階段で上っていきます。
ふたつの展望台の螺旋階段を結ぶルートに仕掛けアリです。
ただ基本的には、ビッグツリーハウスと同じような部材や仕掛けです。
よく見ると、黄色い球状の部分も構造が違います。ビッグツリーハウスのほうは、鉄枠の籠のようだったのに対して、より展望台風です。
球の上半分はオープン構造。ただし網は貼られています。片側の球体のほうが、やや高めの位置になっています。
ビッグツリーハウスとツリーハウスで、共通の部材の中でも注目したいのは、緑色のホイールのような部分。
どちらでも上層階の随所にくっついているこのホイールは、床もスケルトンで中に進入できる仕組みです。
ふたつのツリーハウスから見下ろす位置にあるのが、さらに小さめのコンビネーション遊具になっているファンタジアン。
高さはないものの、全体に意図されているのはアスレチックで、小さいから簡単とは限りません。
滑り台とリングトンネルの部分の両端に、クライミングウォールが置かれ、これは乗り越えるというよりも、横渡りのルートのイメージ。両端を飛び石で結ぶ回廊でもあります。
飛び石の別ルートで、変形ラダーのおまけ付きです。
さらに隣に、ふたつのアスレチック要素が組合わされた、ウィンドライドも置かれています。
ターザンロープは2基。スタート台が4段あって、それなりに勢いをつけることが意図されています。
砂丘を一直線に下りるローラーすべり台は、ちょうどエリアを分ける境界にもなっています。
砂丘を下りた一帯にぎんなんランド
ローラーすべり台の横は、ごく低い擁壁ながら段差になっています。そこを境に、3歳~6歳対象の幼児用遊具エリアになるのがぎんなんランド。だいぶゆるやかにされても、まだ少し傾斜が残ります。
パネル遊具で作られた迷路になるぎんなん迷路。
幼児向け遊具に欠かせないアイテムを使って、迷路を作るという発想と、出来上ったスケールですでに喝采ものの遊具。
迷路にはチューブトンネルまで組み込まれて、アクティブにも盛り上げています。
さらにはコンビネーション遊具も接続されています。ただの迷路に留まらないどころか、小学校低学年の児童にとっても充分魅力的。幼児推奨のコーナーながら、児童禁止ではありません。
オーバースペックなほどに、幼児向けだけだとすれば充実し過ぎ! とまで云えるぎんなん迷路です。
ぎんなんハウスが、どんな遊具なのか説明するならば、基本は滑り台。
滑走面はワイドタイプ。そんなことよりもぎんなんハウスで注目なのは、愉快なおうちなこと。
滑り台に行くまでのひと工夫になる、空中ネットの浮遊感は、短めのトンネル長と大きな窓が並ぶことで、一層の楽しさを演出しているのが優れもの。
さりげなく木曽川祖父江緑地でモチーフとなるいちょうの葉は、このお部屋でもっとも明確に表現されています。2階部分はいちょうの葉が貼られた大きな窓のある部屋になっています。
地上部分は砂場であることを活かしたつくり。ビッグツリーハウスと同じオブジェの置かれたところも!
トランポリンになっているぎんなんテントも、アクティブであり、工夫にも富んでいます。
外側部分はもちろん、中央部分も使えます。対象年齢の中でも、より小さな子どもがほっこりできるスペースです。
高さもスタイルも、いわゆるジャングルジムとは違ったタイプになる、いちょうの葉ジャングルジム。
抑えられた高さの中で、雲梯部分もあります。
滑り台もふたつ組込まれています。
ユニバーサルゾーンは、逆に3歳以下でも大丈夫なのでは? と感じさせるエリア。パネル遊具よりもマットに注目。ただちょっと活用は、できてないかもしれません。同じ中京圏でいえば、あいち健康の森公園のすくすくランドくらい、突き抜けてもよかったのではと感じます。
関連記事:子どもと無料で楽しむあいち健康の森公園芝生広場エリア徹底解説
とても簡素ながら草地にはちびっこ広場も
砂丘らしい大きな砂場と園路をはさんだちびっこ広場。基本は草地の広場ながら遊具もあります。
とはいえ、小さな滑り台とスプリング遊具のみです。
県営木曽川緑地を訪れるには(アクセスについて)
住所:愛知県稲沢市祖父江町祖父江鍋島132
連絡先:0587-97-4255
管理事務所営業時間:9時~17時(12月29日~1月3日は休館日)
駐車場利用時間:6時~19時30分(10月~3月は18時まで)
駐車場:無料(140台)
最寄インターチェンジ:名神高速道路岐阜羽島
最寄駅:名鉄尾西線山崎駅約3.2 km(バス・タクシーは森上駅推奨)
最寄バス停留所:サリオパーク祖父江(森上駅より乗車)
木曽三川公園は国営公園では珍しい完全無料(その気になれば一切のお金を使わずに遊べる)の公園です。つまり駐車場含めて費用が掛からず利用できます。これはサリオパーク祖父江全体としても、もちろん変わらないことです。
つまり県営木曽川祖父江緑地も、完全無料の遊び場になっています。詳しいアクセス、有料の屋外プール、テニスコート、利用料は無料のバーベキュー場などは関連記事をご参照ください。
関連記事:子どもと無料で楽しむ木曽三川公園サリオパーク祖父江
まとめ:国営木曽三川公園関連としても注目のスケール
国営木曽三川公園でもあるサリオパーク祖父江で、実質的に遊具で遊ぶとなるとここになるのが、県営のほうの木曽川祖父江緑地。大型遊具が注目になる、多くの公園がある木曽三川公園の中で見ても、幅広い年齢が対象になること含めて、チェックを外せない公園になります。
公式サイト:木曽川祖父江緑地