とても大きなコンビネーション遊具があります。それもちょっと珍しい感じ。群馬県藤岡市の藤岡総合運動公園には、子どもの遊び場として専用といっていいおとぎの森という、遊具遊びの丘があるのです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。おとぎの森のコンビネーション遊具が珍しい感じになるのは、ちょっと古めかしいことにも由来しています。
人の度肝を抜くような大型遊具に該当する、コンビネーション遊具をみることも多くなってきました。それだけに大型のコンビネーション遊具があるのだと聞けば、どちらかといえば藤岡総合運動公園にあるようなものは、思い浮かべなくなっているはずです。
強く意識されていたかどうかはいざしらず、結果としてとてもアスレチック要素が高くなっています。そもそも遊具に秘められた挑戦といった意味からすれば、高く遊びが積み上げられたコンビネーション遊具ならばいずれにせよ、アスレチック要素は含まれます。
ただし今風とでもいうものは、どちらかといえばあくまで遊び寄り。おとぎの森の大型遊具のように、生々しいまでにアスレチックテイストをむき出しにする例は、あまりみないです。
ただそうであるがために結果として、珍し気な個性が生まれて、こののち他で、あまり企画されることがないことも予想されます。加えて公園を訪れておとぎの森になっている丘を上ると、そこでは思う存分体を動かせるものが、いろいろある状態です。
そうした遊具の面白さに加えて、特筆すべきものが藤岡総合運動公園にはあって、それもまた運動公園らしい特徴にも思えます。
芝生の大きな斜面は、まるで芝ソリ場。他での例をみても大きな芝ソリゲレンデがあったら、それは公園の目玉になっています。
いつものように独自に撮影した写真を満載して、子どもが楽しめる部分を中心にして、特におとぎの森の遊具と、大きな芝生の斜面のある芝生広場含めて、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べるおとぎの森(藤岡総合運動公園内)をしっかり解説!
芝生広場の大斜面の方向へ、視界が大きく開けた丘の上に、高く聳える鉄骨が目立つ大型コンビネーション遊具が中心になって、いくつかの遊びの用意されるおとぎの森。園内の森になっていて、森の小径を上っていくルートもあります。
おとぎの森の主役になる遊具は
展望塔となっている主役の遊具は、眺望を得るための冒険の序章になる、いくつもの遊びが組み込まれたもの。そうした意味ではまごうことないコンビネーション遊具に分類されます。
周囲に配置された遊具含めて、いろいろな楽しさの末に向かう主塔のほか、上るにはそれなりの難易度を感じさせるやや低めの塔も、ふたつが寄り添っています。遊び場がおとぎの森と名付けられているとおり、どこかファンタジーな世界観を感じます。
古典的なロールプレイングゲームのお城のようなイメージでもあり、同時にいまとなっては武骨な鉄塔でしかない面もあります。それでも夢のような世界を体験できそうなのは、豪快な遊びが揃っているからでしょう。
展望塔に上って景色を堪能したあとは、ひとつ下の階層から地面まで、一気に滑り降りるロングスライダーが待っています。こうした標準的、古典的なステンレスの滑り面で長大に作られたものは、そう多くみられるものではありません。
動画にある、大阪府堺市の大泉緑地のものにも負けないスケール。すべり台のバリエーションでいえば、大泉緑地のようにジャンボスライダーにも挑んでみれるのは同じ。
だだし大泉緑地の超弩級とまではいかず、それでもワイドタイプでありながら、2レーンにもなっているという代物です。
それ以上に別の特徴として、おとぎの森の主役になるコンビネーション遊具には、まだまだいろいろな仕掛けがあります。階段も渡されている最初の階層こそ、いくつもの遊びが接続されているのです。
すぐ隣には大きなネットスロープが掛かり、低めなほうのふたつの塔に挟まれています。最初の階は割合高さがあります。だからジャンボスライダーもネットスロープも途中からといっても、かなりの迫力。
この階には、低めのほうの塔を使ってもアクセス可能。この低めのふたつの塔については、内側の足場のようなリングと外側のリングを使ってもっと上に行ってもいいです。その挑戦は、テクニカルに難しいというよりは、心理的に怖そうな感じ。
ロングスライダーの真下の部分の床下は、ジャングルジムになっています。最初の階層に穴が開いていて、そこに通じています。
そろそろ懐かしの遊具になりそうな、ジャングルジムが丸ごと入っていることからも、最初の階層の高さが伺えるというもの。上の段に向かって狭くなっているのも、かつてのお約束通りといえるでしょう。
到達したのち、ちょっと腰掛けて周りを眺めてみるのではなく、最初の階層にたどり着くという珍しい様式。眺望はもっとスゴイものを手に入れるために主塔を進むことになります。
低めのふたつの塔の対面になる部分には、ここはここでコンビネーション遊具として成立する、回廊部分が接続されています。回廊を挟むようにして、ブランコが置かれています。こちら側はどちらもよくある座板タイプのもの。
ちなみに、ジャンボスライダーやネットスロープ側には、幼児向けの座椅子タイプのものも置かれています。全般的にアスレチックテイストで、難易度高めの遊び場ながら、幼児もまるっきり無視されてはいません。
回廊のほうは長い丸太橋が渡されて、主塔のあるところの最初の階層に接続されています。丸太橋はしっかり組まれていて、間隔のある渡りではなく、グラグラを楽しむもの。長い橋であっても、安心感のあるほうのタイプ。
主塔のところへの接続部は段々になっています。やはり最初の階層はそれなりに高さがあるのです。
接続部でないほうのもう一端は、曲面のラダーか、垂直に上るリングラダーのいずれか。リングラダーには、やや狭くなった通路になる橋が渡されています。こちら側には、いわゆる階段はありません。
大人の手助けがあれば、ジャンボスライダーとネットスロープの横の階段を使ってだけでなく、全体をあまねく利用して眺望を得ることも、さほど無理なく可能。とはいえ確かに少し強度は高くなっているとはいえそう。
東西と北側の様子は、こんな様子の主塔のあるコンビネーション遊具。残る南側は、豪快なターザンロープになっています。
蹴り出しにもなるスロープの長さも物語るように、最初の階層からですから、かなり大きく高いタイプです。これもちょっと難易度は高めです。
おとぎの森には少しだけ他に加わる遊具もあり
すでに見た通り主塔のある遊具の周囲には、幼児向けの座椅子タイプを含むブランコが、合計3セット置かれていました。さらにさりげなく、ザイルとゴムマットを使った、トランポリン的な遊び方になる遊具があります。
スプリング遊具はほんのささやかに、動物の形をしたものがふたつ。どうしても存在感のあるものは、展望塔のあるコンビネーション遊具ということになります。園内の他の場所に、遊具はありません。
芝生広場からおとぎの森には大きな斜面が
こうして遊具の面だけとってみれば、大きなコンビネーション遊具ひとつが、ほぼ全ての藤岡総合運動公園。そうであっても、子どもの遊び場として注目になるのは、それだけには留まりません。
自由に遊ぶための芝生エリアが秀逸なのも、藤岡総合運動公園の特徴。おとぎの森と芝生広場を結ぶ大斜面も、とてもきれいな芝生になっています。自由に使えて天然芝のこんな大斜面、どこにでもあるものではないのです。
藤岡総合運動公園の概要は
アスレチックテイストの強い遊具を含めて藤岡総合運動公園は、やはり運動がテーマになっている公園といえそう。芝生の大斜面もその線で考えると納得の場になります。明確な運動施設としてあるのが、市民球場、陸上競技場、弓道場になっています。
運動施設は基本的に市民のもので市外の利用者は、倍の料金になります。よくある運動公園にはたいてい、体育館やテニスコートなどもついてくるものです。藤岡総合運動公園では、そういったものはなく、市内ではもっと街よりの庚申山総合公園に置かれています。
関連リンク:藤岡市 庚申山総合公園
庚申山総合公園も子どもにとって、ミニ動物園や、50円の格安の乗り物があるミニ遊園地、ちょっとした遊具など、藤岡総合運動公園とはひと味違う楽しみがある場所になっています。
もっとも補完的関係を築ける両公園は、少し距離は離れています。とはいえ訪れるには車が便利なことからすれば、さしたる距離ではないともいえます。併せての利用を視野にいれるのもよいです。
藤岡総合運動公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:群馬県藤岡市三本木530(おとぎの森)
連絡先:0274-23-9850(市民体育館)
自動車での利用が便利です。ただしコミュニティセンターが隣接することもあり、街からは離れていても、バス便でも利用できる公園です。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(南口駐車場141台、北口駐車場81台)
最寄インターチェンジ:上信越自動車道藤岡約7.3 km
道路に面した南口広場のところの駐車場のほうが、分かりやすい場所にあります。ただしおとぎの森が目的地の場合は、市民球場入口になる北口広場に面する駐車場でも、距離はほとんど変わりません。
北口広場から向かえば芝生広場のほうからのアプローチ、陸上競技場脇の南口広場からならば、トラックを回り込むと、森を抜ける連絡路が見えてきます。
陸上競技場の北側、中央広場から含めて、いずれも弓道場のほうに向かった裏手の丘がおとぎの森です。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:JR八高線群馬藤岡駅約6.3 km
最寄バス停留所:コミュニティセンターやすらぎ(めぐるん三ツ木~高山線)
めぐるん三ツ木~高山線で、群馬藤岡駅よりバスを利用できます(28分で運行)。ただし1日6便の運行です(行き帰りとも3便づつ)。隣接する清掃工場の余熱を利用したコミュニティーセンターやすらぎには、温浴施設もあります。
まとめ:懐かしの?テイストのメイン遊具、だからこその個性も
間違いないのは最新の大型遊具、コンビネーション遊具ではないということ。逆にそれでいてこれだけの規模になるのも珍しいといえます。全体的にアグレッシブに仕組まれていることもあり、個性は際立っています。
また、芝生の大斜面はなかなか得難い魅力を放っています。ここでどうやって遊ぼうか、ぜひ思案してみて頂ければと思います。
公式サイト:藤岡市 おとぎの森