小さな子どもと遊ぶ時には特に、自動車で出かけられれば便利です。世の中には大型公園であっても駅前公園という例もあり、都市の地下鉄駅などはすぐ目の前という、便利なこともままあります。
壮大なスケールの郊外にある公園になると、自動車でなくてはスムースにアクセスできないこともあります。広い敷地、普段の暮らしとは違う新鮮な環境。少し遠くの公園ならば、それは「ドライブ」そのものでもあり、まさにお出かけ! という機会になるでしょう。
公園らしく、駐車スペースが用意されて、駐車場も料金がいらないという「完全無料」(その気になればまったくお金を使わずに利用できる)ならば、とてもありがたいです。全国的には概して、いわゆる都心部でなければ、無料の駐車場が用意されて気軽に利用できるのが一般的。
どうせならば、日常とは気分一新で楽しめる公園に、車で便利に出かけられるように、駐車場が完全無料で遊べるならば、気分もスッキリ、心から満足できるというもの! ではないかと。
神奈川県の公園、駐車場事情は割と辛辣な感想に
東京、大阪などの市街地では、公園はたいていは駐車場はないか、有料になるでしょう。無料の駐車場を設けても、目的外利用も出てきそうです。ならば運営上、致し方ない面もあります。反面、東京や大阪の市街地ならば、同時に地下鉄や鉄道の駅がすぐ近くというケースがほとんどでしょう。
こういった視点から公園の駐車場を考えた時に、微妙な位置づけになるのが神奈川県。政令指定都市を3つ持つ唯一の県になります(そもそも政令指定都市が複数あるのは、あとは静岡県と福岡県のみ、大阪は府)。
日本で一番人口が多い(東京特別区の合算を除く)市となる横浜をみると、一般的にイメージする港の周囲だけでなく、市域は比較的になだらかな多摩丘陵から続く北部と、やや急峻になる三浦半島の入口付近まで、自然も多く残る丘陵地が主になっています。
地下鉄も東京(区部)、大阪と比較するとまったく別物といえるくらい、網羅度は違います。東京側に隣接する川崎市でも、多摩川上流部方面と東京湾岸ではまるで様相が違います。そんなすべてが市街地とはいえない県東部の2つの政令都市だけで、県の人口の半分以上。
市街地部分の過密ぶりも分かろうかというものです。ならば駐車場事情が厳しいこと、納得せざるを得ないのかもしれないです。ただし、利便性は車を使えなければ、落ちることも多いのです。
有名な箱根や丹沢などの手つかずの大自然も抱えるとはいえ、県央部や西湘地域にも、まとまった大きな市街地がいくつもあります。だからこそなのでしょう。楽しく過ごせる公園も多い地域。「子どもと楽しむ公園」シリーズでも、神奈川県では多くの公園をガイドしています。
衝撃のニュースが飛び込んだ2018~2019年シーズン
そんな神奈川県の公園では2018(平成30)~2019(平成31)年シーズンに、ちょっと残念なニュースが飛び込んでいます。それまで無料だった駐車場が、有料となってしまったのです。
2018~2019年シーズン駐車場有料化の流れの例
平塚市総合公園(2018年9月21日から、2時間を超える駐車が有料化)
Jリーグ、湘南ベルマーレの本拠地で、公式戦も行われるShonan BMWスタジアム平塚もある平塚市総合公園は、平塚市の中心市街地のど真ん中にあります。確かにこの立地ならば、はなから有料でもおかしくない状況。
けれども例えJリーグの試合がある時でも、臨時のスペースを活用などしながら、なんとか乗り切ってきたのです。パブリックコメントなどでも厳しい声が寄せられ、最終的には2時間を超えない駐車は無料、という形に落ち着きました。
この立地にして完全無料の公園! とご紹介できなくなったのは、とても残念。ここにはわんぱく広場を代表とする大型遊具のある数多くの遊び場があります。
綾瀬スポーツ公園(2019年1月3日から有料化)
米軍と海上自衛隊が使っている厚木基地の飛行ルートの真下に展開している綾瀬スポーツ公園。スポーツ施設が主で、遊具は幼児向けのコーナーが作られているだけです。綾瀬スポーツ公園側としては、特に駐車場を有料とする必要はなかったでしょう。
立地的に言っても、駐車場が用意されて当たり前のような場所。今回の有料化には当事者以外の事情が絡んでいます。綾瀬スポーツ公園の隣は、大和ゆとりの森。綾瀬市の隣の大和市の公園で、敷地がほぼ一体。隣にあるというより、ひとつの敷地を分け合っているといった方が実態に即しています。
もちろん、境界部分が市の境になっているとはいえ、連絡口もあって簡単に行き来ができます。そして大和ゆとりの森のほうは、わんぱく広場に大型遊具が勢ぞろいして以来、評判を呼んで人気の遊び場になっています。
ところがさほど便利な場所とはいえないながら、駐車場は30分を超えると有料(100円)となり以降60分ごとに100円加算されて、600円が1日の最大料金になる対応をしています。
綾瀬スポーツ公園はかつて野球場などがあった場所を、改めて整備した公園。駐車場は無料でした。大和ゆとりの森のわんぱく広場と東側に道路を隔てた駐車場こそ、綾瀬スポーツ公園の西側の駐車場とは離れた場所ながら、南側の駐車場などは両公園のものが並んでいて、片や有料、片や無料という状況だったのです。
綾瀬スポーツ公園としては、公園利用以外の駐車は遠慮してもらえるよう、お願いするのが精一杯の対応だったのです。しかしながら、ついに同じ条件に揃えなければならなくなった! というのが顛末です。
厳しい駐車場事情の神奈川県で完全無料で大型遊具で遊べるのは!
もともと神奈川県は、公園の駐車場が有料であることが多い地域柄。東京や大阪と同じように、横浜や川崎の市街地なら致し方がない事情は承知の上。ただ、よく見れば神奈川の大都市は、東京や大阪とはちょっと様相が違う訳です。
また、神奈川県の場合はどう見ても自動車で出かけるのが便利な公園であっても、駐車場は有料のケースが多いのです。残念ながらこんなケースでは利用に際して、少し気楽にとはいかない気持ちになる利用者の方がいても、無理はないでしょう。
となるとやはり、神奈川県で駐車場も無料で使えて、大型遊具で遊べるような公園は、とても貴重なものだ! といえることになります。一部でそんな状況が覆ってしまったとはいえ、ありがたい公園はまだあります。
こんな神奈川県の大型公園で遊ぶ際の駐車場事情を、無料で遊べるところを中心に、まとめてしっかり解説してみることにします。
駐車場も含め完全無料で使える神奈川の大型公園!
これまで特集した神奈川県の公園で、その気になれば一切のお金を使わずに遊べる、駐車場を含めて完全無料の公園。どこにある? が一目瞭然分かります。
完全無料で遊べる大型遊具の牙城は厚木市
いわゆる神奈川県の県央部、相模湾に面する湘南の街の北側にあるのが厚木市。厚木市自体は海とは無縁の自治体です。西側に古くから山岳信仰が深く、江戸時代には庶民も村で大山講を組織して、主要な旅先となったという大山がそびえ、そこから丹沢山地が連なっています。
この大山参りの宿場として栄えてきた厚木の街。足柄道に端を発する、かつての矢倉沢往還が、ほぼ現在の国道246号線にあたり、東名高速や小田急線含めて、東京との連絡も密で便利なエリアです。
厚木市には子どもと遊ぶ時に注目した公園が、これまで3つあります。それぞれ独自の魅力あふれる公園はどれも、駐車場を含めてその気になれば一切のお金を使わずに遊べる完全無料の公園です。
一緒に遊んでもいい!あつぎこどもの森公園と荻野運動公園
あつぎこどもの森公園と荻野運動公園は、厚木市の中心市街地の北やや西側、圏央道の開通でできた圏央厚木I.Cから西に向かった辺りにあります。そこはちょうど人の住む街と、丘陵地に残る自然の境目になっている場所。
道を隔てて街の側に荻野運動公園が、自然の残る丘陵地側にあつぎこどもの森公園があります。
それぞれに駐車場があるものの、どちらも共用となると公式に案内されています。そうできるくらいに近くにあり、一緒に遊ぶのに何ら支障のない公園です。ただし公園としての性格や様相は全く違います。
立派な競技場や体育館、プール施設などがある荻野運動公園に対して、大自然を堪能できるように設備の整ったあつぎこどもの森公園。
あつぎこどもの森公園ロングスライダー
ただし、どちらにも無視できない名物的な遊具があります。比較もでき代表的なものがロングスライダー。グリッサンド素材を利用したタイプで日本一として誕生した、あつぎこどもの森公園のものに負けないものが、荻野運動公園にも設置されています。こちらもローラー滑り台から、同じグリッサンド素材を利用したものに生まれ変わっています。
荻野運動公園のロングスライダー
一気に駆け下りる、爽快な滑りが特徴のグリッサンド滑り台。その持ち味を複雑にするスパイスになるのが、設置されている状況です。それぞれがまったく違う環境で、これまた比較するのが面白いのです。
そして、なんともレアな遊具が組みこまれる冒険デッキと陣屋コンビネーション(荻野運動公園)、リスの道、ムササビの道(あつぎこどもの森公園)なども、忘れてはならない公園です。
ここはフルセット!ぼうさいの丘公園
厚木市にあるおすすめの完全無料の公園、もうひとつはぼうさいの丘公園。厚木の中心市街地にも近く、それでいながら完全無料。ここは商業地ではないながら、素晴らしい利便性です。
地域の防災戦略を担う公園で、そんな機能は充分。けれども遊びに注目しても、かなりな充実度を誇ります。ひとつひとつの規模はやや控えめで、度胆を抜くようなスケールのものはないとはいえ、ぼうさいの丘公園は「子どもと楽しむ公園」シリーズでも、多くは挙げられないフルセットとしている公園なのです。フルセットの公園については関連記事をご覧ください。
県内随一も最大級も主要なローラー滑り台の公園は完全無料
公園遊具の中でも、魅力ある代表格がローラー滑り台。構造上、ロングスライダーの中でどちらかといえば、展望も楽しみながら滑るタイプです。そんなローラー滑り台で神奈川県を代表するものは、うれしいことに完全無料の公園にあります。
神奈川県最長のローラー滑り台はここ!小田原諏訪の原公園
神奈川県最長のローラー滑り台は、長さが169 m。関東でもトップ3にランクされ、県内の次点となるものが100 m前後で争う中、圧倒的な規模を誇ります。おだわら諏訪の原公園の場合は、足柄平野を眼下に望む景観も、抜群の斜面に設置されています。
神奈川県でも富士山の見える中井中央公園
東名高速道路の秦野中井インターチェンジがある、小さな町が中井町。小田原市と平塚市と秦野市に囲まれた場所の、穴場的な公園が中井中央公園。売り物は何といっても県内最大級のローラー滑り台。
長さは101.7 mで、なおかつ富士山を見渡す眺望のよさも特徴です。神奈川県では、2番手グループを形成する長さのローラー滑り台。眺望のよさまで考慮するとこれぞ穴場。季節にはきれいな水遊び場も魅力。その充実ぶりに加えて、駐車場は無料です。
富士山の見えるお出かけをまとめた関連記事もあります。登場するのは完全無料の公園のみ!
秦野の市街地でも完全無料なペコちゃん公園はだの(中央こども公園)
厚木市同様に大山の麓、また丹沢の表丹沢、東丹沢エリアの玄関口になっているのが秦野市。やはり県央部で国道246号、東名高速、小田急線の通る街になります。
市街地は秦野盆地にあり、どちらも主要駅である秦野駅、渋沢駅のほぼ中間地点辺りの北側、盆地を流れる水無川の沿道脇の街の中に、ペコちゃん公園はだのという愛称を持つ中央こども公園があります。
ペコちゃん公園はだのは、中央運動公園というあらゆる運動施設が並ぶスポーツ施設に加え、文化会館、図書館、じょうや児童遊園地(対岸の少しだけ遊具のあるスペース)などがあるカルチャーパークの一部になっています。
そもそも秦野市の一大レジャースポットなので、ペコちゃん公園はだのの大型コンビネーション遊具のある隣だけでなく、無料の駐車場が随所に設けられています。
行政の分類との関わりからの駐車場事情、大型公園とは、あいまいな言葉
「子どもと楽しむ公園」シリーズでは、一言でいえば主に大型公園をご紹介しています。公園遊具には御三家遊具と標準セットがあると考え、その発展形となる大型遊具が注目に値する公園を、独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドしています。
御三家遊具であるとか、それと砂場で標準セットと考えるとか、発展形で新御三家とまとめられるとかいう分類は、あくまで独自の見解。行政上のものではないです。そのような意味では、大型公園といっているのも独自の見解。ただ大型公園といえば大きな規模の公園と同じ意味で、これは一般的な言葉として明確です。
また、大型公園というのは便利な言葉でもあり、正式な法律等に基づく行政上の分類を飛び越えて、「子どもと楽しむ公園」シリーズがご紹介したい公園を、的確に表す言葉でもあります。ただ、駐車場事情を考える時に行政の使う用語を知っておくと理解が深まる面もあります。
公園についての用語の分類と駐車場の関係
都市公園法(法律)で定められた都市公園は、都市公園法施行令(政令)で、具体的にどのように整備するのか決められています。現行の政令では、国の設置する公園以外は、地域の事情に応じて自治体が独自に条例で定める方針になっています。
条例は法律と政令にある基準を、参酌(比較して参考)することになっています。以前定められていた基準を知っておくと、現状にもいまだ反映されていることもあり、分かりやすいです(最新の公園の分類は、公園総まとめをご参照下さい)。
かつての都市公園法施行令にあった分類表と定められた標準面積
大規模公園 想定対象エリアは市町村の区域を超えた広域的なもの |
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レクリエーション都市 | 大都市圏その他都市圏から行ける全体規模1,000 haを標準とする |
広域公園 | 地方生活圏等の広域ブロックに面積50 ha以上を標準とする |
都市基幹公園 想定対象エリアはひとつの都市 |
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総合公園 | 都市規模に応じた10 ha~50 haを標準とする |
運動公園 | 主に運動の目的で都市規模に応じて15 ha~75 haを標準とする |
住区基幹公園 想定対象エリアは街区、近隣、徒歩圏 |
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地区公園 | 1 kmを利用範囲(誘致距離)として想定し4 haを標準とする(特定地区カントリーパークではこれ以上) |
近隣公園 | 500 mを利用範囲(誘致距離)として想定し2 haを標準とする |
街区公園 | 250 mを利用範囲(誘致距離)として想定し0.25 haを標準とする |
国営公園 想定対象エリアはひとつの都府県を超える広域。300 ha以上を標準とする |
1 haとは、10,000平方メートルになります。つまり一辺が100 mの正方形の土地があったならば、面積は1 haです。国際試合が開催できるサッカーコートで、長い方のライン(タッチライン)で作られる正方形より、ちょっとだけ小さいくらいが該当します。
駐車場が必要とされる境界は分類上のどこ?
かつての住区基幹公園に属する3つ(地区公園、近隣公園、街区公園)は広さや利用想定範囲をほぼ踏襲する形で参酌基準とされて、条例で定めることになっています。その基準から言えば、行政からすれば駐車場が必要とは、言い切れない公園になります。
微妙な事情が生まれるのは、こうした住区基幹公園に該当していたスペックであったとしても、大きめのコンビネーション遊具などがある場合。それなりに魅力があるため、自動車を意識せずとも、多くのいろいろな事情の人が利用する前提であるため、小さな駐車場があったりするケースが生じます。
すると意図していないことであっても、広い範囲から利用されることになるケースもあります。何しろ街区公園相当であっても、大型コンビネーション遊具が設置されたりすれば、現実には当たり前のように、駐車場設置の要望が舞い込むことになります。
行政側の対応としては、用地の問題など対処が難しいこともあり、こうした例でも駐車場は必要ない! という対応に終始することになります。これを魅力ある遊具など設置するからいけないのだと言ってしまったら、身も蓋もないということになります。
都市基幹公園より大きい場合は駐車場は必須
逆にそもそも広い範囲の利用者を想定する規模があれば、充分な数の駐車場を用意しようとするのは、当然だといえます。想定する利用者の利便性を考えれば必要だからです。
総合公園や運動公園に当たっていた場合、大抵は公園名に「総合」とか「運動」という言葉が、地域名と一緒に冠されています。だから、規模を考えれば自ずと分かることとはいえ、どこが該当していたのかは、概ね分かり易くなっています。ちなみに運動公園となっていても、荻野運動公園や半田運動公園のような魅力的な遊具が置かれた公園はあります。
国営公園の多くには有料の駐車場、それでも完全無料の場合も!
国営公園は、名前の通り国が運営する公園です。駐車場はない場合の方が珍しい代わりに、ほとんどが有料です。その中で駐車場を含めて、完全無料の稀な例となる国営木曽三川公園についての詳細をご覧になれます。
全国に17ヵ所ある国営公園の概略は、一覧を載せている国営明石海峡公園をガイドした記事や、それぞれを個別に特集した記事で分かるようにしています。
ちなみに、神奈川県には国営公園はありません。
駐車場は基本ない種類の公園は?
都市公園には特定の目的の公園というものもあります。緩衝緑地、都市緑地、緑道なども都市公園のひとつのジャンルです。風致公園、動植物公園、歴史公園、墓地などもあります。基本としては特に大きな遊具などは、設置されることがない種類といえるでしょう。
稀なケースとして、墓園であっても遊具の充実した嶺公園もガイドしました。特定の目的の公園では、駐車場はあるケースも多いでしょう。嶺公園にも無料の駐車場はあります。緩衝緑地等には駐車場を設ける理由がありません。
国立公園、国定公園などは、こういった営造物公園にあたる都市公園ではないのです。自然景観を守るためのものになります。国民公園とは京都御所や皇居外苑、新宿御苑などのことです。
子どものためだけにある公園とはどんな分類?
他に子どもと関係する遊び場といえば、こどもの国や、児童遊園、児童館が挙げられるでしょう。これらは児童福祉法における児童厚生施設となるものです。
児童福祉法においては、児童とは18歳未満すべてを含みます。その中で1歳未満が乳児、それ以外の未就学児が幼児、小学生以上を少年としています。児童厚生施設としてこれら児童が、こども園関連や学校で過ごす以外の時間のための施設を規定しています。
児童厚生施設のうち、屋内にあるのが児童館、屋外にあるのが児童遊園。それぞれ児童館には集会室、遊戯室、図書室、便所を、児童遊園には広場、遊具、便所を設けることが定められています。
こどもの国は、主に大型の児童遊園、児童館についた名前と思ってよいです。神奈川県横浜市青葉区のこどもの国の例では、入園料も駐車料金も必要です。
全国には他にも、多数のこどもの国があります。完全無料の場合もあれば、入園料、駐車料ともに掛かる場合それぞれです。いずれにせよ、都市公園は子どものためと決まっている訳ではない場所。けれども児童遊園は、あくまで子どものためのスペースです。
紛らわしいケースも、着目点が分かれば判別可能
児童遊園を含む児童厚生施設には、一定の要件を満たす児童の遊びを指導する者を置かねばならないとも定めらています。小さな遊び場を作る場合に、実際には街区内の人のための公園の参酌基準を満たすよりも、このことのほうが課題になりそうです。
実は児童福祉法の分類である児童館、児童遊園でなくても、そのように名乗っているケースがあります。つまり指導する者のいない場合が、このケースとなります。こうした場所は、都市公園なのか、はたまた公園的ななにかなのかいろいろです。
2004(平成16)年の法改正で自治体が賃借している土地にある公園について、賃貸借契約の終了に伴い廃止できることが明文化されました。それでもなお都市公園は、安易に廃止したりできないように、決まっています。
そういった事情で都市公園ではなく、ただの遊び場で、自前で土地が所有できていないような場合は、駐車場の設置は極めて難しい場合がほとんどでしょう。(写真の北本市子供公園は駐車場含めて完全無料の都市公園)。
民間企業が大活躍!指定管理者制度とは?
公園に限った話でなく、自治体が管理している施設の運営を、(公共的団体や自治体の出資法人でなくとも)民間企業に委託できるとした制度が、指定管理者制度です。小泉内閣のもとで、地方自治法244条の2を変えることで行われるようになった制度です。2003(平成15)年9月2日から施行されました。
例えば、大和ゆとりの森で駐車料金を徴収しているのも、綾瀬スポーツ公園や平塚市総合公園で料金を徴収するようになったのも、指定管理者制度で受託している企業です。多くの場合、駐車料金が必要な神奈川県の公園でも、同じように業務を行っているのがこんな公園ビジネス企業です。
これは裏ワザ!見逃せない駐車場料金の特別処置
駐車料金がいつでも無料とまでいかずとも、特別処置で無料! のケースがある場合があります。どちらも平日のみながら、裏技的なこんなケースもふたつご紹介します。
平日の冬期、無料開放する小田原子どもの森公園わんぱくランド
小田原子どもの森公園はある意味、箱根の峰から続く場所といえます。市街地からは離れた少し山深い場所。ただしそこは、それぞれが際立つ特徴を持ち、いろいろな大型遊具がある遊び場がいくつも集まった、わんぱくらんどとなっています。
とてつもない魅力があると言っていいわんぱくらんど。車で行った方がいいというよりは、車でいかなければかなり大変な場所。このスポットに向かうバス便はあるとはいえ、小田原厚木道路の荻窪I.Cが近く、その意味でも東京方面からは特に車で行きたい公園です。
小田原子どもの森公園わんぱくらんどでは、冬期の平日に限って駐車場を無料開放しています。期間は例年12月~2月の間です。
競馬が本場開催でない平日は無料の遊び場!川崎競馬芝生広場
無料での遊びを提供して下さっているのは川崎競馬場。それが駐車場まで利用させてもらえるというスポット。ここはあくまで公園ではありません。そのため利用は、川崎競馬場の営業に合わせることになります。
川崎競馬場自体は、ほぼ年中無休といえます。飲食店が売り物でもあり、施設自体はよみうりランドのもの。敷地内にあるマーケットスクエア川崎イーストというショッピングモールも同じ経営。モールの駐車場もいつでも1時間までは無料です。
無料で使えないのはいつなのかといえば、要するに川崎競馬場の主要な営業を行っている日。本場開催日とJRA馬券発売日です。本場開催日というのは、他会場の馬券を売る日ではなく、この場所で競馬が開催される日。
詳細は関連記事で詳しくお知らせしています。複雑な事情であり、開場時間も把握しなければなりません。そのためご関心のある場合、関連記事は一読をおすすめします。大まかにいえば本場開催のない平日は、完全無料と考えてほぼ間違いありません。
まとめ:実は他にも…ながら遊具や眺望、環境を加味すると結論は!
神奈川県の完全無料の公園を見ると、まさに牙城ともいえる厚木市、同じく大山に抱かれる立地となる秦野市など、県央部がこの視点でも中心となります。これに小田原市の公園を加えると、西側に片寄っているといえます。
神奈川県の西側の人にとっては、ありがたいこと。そして東側の人にとっても、駐車場分の費用を、移動に掛かる費用に充てられる! とも考えられます。完全無料としてご紹介したのは眺望や環境が良好な公園ばかり。ドライブの対象として、格好の場所だともいえるでしょう。
実は神奈川県の東側にも、完全無料の公園はあります。ただし、大型遊具の面白さまで加味すると西側のエリア、それも県央部が優勢なのが現実です。