格段のスペースがあって、ありきたりでない時間を過ごせるのは、国営公園でもあり当たり前。とはいえ、その中身が国営らしい飛び抜けたスケールだけでは、説明し切れない魅力に溢れたものになっているのは、やはり安曇野の大地がもたらす恩恵が故のことです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。約20 kmほど離れた、ふたつの地区から成り立つ公園。とはいえ共通する持ち味はあって、それはまさしく公園が名付けられた「アルプスあづみの」という言葉がキーワードになっています。
どちらにも極めて魅力的な遊具がある点は、子どもと遊ぶうえでは頼もしい限り。さらに安曇野の特徴が生かされて、この地の大自然に思う存分親しめ、日本アルプスの山々を借景とする並外れた景観を堪能できる公園です。
その意味では、子どもの喜ぶ顔を見れたり、大満足の心に共鳴することだけが、この公園の価値でなく、大人にも訪れたからこその、充分な感動をもたらすものがあります。まさしくリゾートの地ならではの場所といえます。
遊具での遊びはもちろん、そんな感動もできる限りお伝えできるように、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
国営アルプスあづみの公園については、各地区それぞれに分けるだけでなく、特徴に焦点を当てた特集も加えて、お届けしています。
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子どもが大型遊具で遊べる国営アルプスあづみの公園をしっかり解説!
- アルプスあづみの公園地区別の概要
- 堀金・穂高地区
- マシュマロドーム(ふわふわドーム)
- こどもの森・冒険の森(アスレチック)
- 野原でサイバーホイールや玉遊び
- 冬は屋内で特別企画の遊びあり
- 大町・松川地区
- 大草原の家(室内遊戯場)
- 休憩棟レストラン(キッズスペース有)
- 林間アスレチック
- マウンテンバイク
- ゲレンデ(冬期そり、スキー、ボード等)
2つの地域は、同じ日なら入場券を提示で共通利用可能。
景観と水の恵み、里山文化がテーマになる堀金・穂高地区
堀金・穂高地区は、北アルプスの景観、里山の景観、それぞれに見どころのあるエリアに分かれています。より遊具で遊べるのは、田園文化ゾーン。穂高口から入った周囲が、主な遊具での遊び場です。
とはいえ、ガイドセンターやレストランのある中央口においても、あづみの学校には注目安曇野の自然の魅力を知る理科教室、各種体験とともに、いろいろな工作に取り組める芸術教室など、学習というよりエンターテイメントとして楽しめる場です。
遊具は絶景のふわふわドームになるマシュマロドームの他、アスレチック風のものが揃うこどもの森、冒険の森や、堀金・穂高地区、大町・松川地区、どちらにも共通の遊具となる、サイバーホイールなどを利用できます。
大自然に溶け込む体験と冒険がテーマになる大町・松川地区
安曇野を北に進んだ場所になる大町・松川地区。山中の森に位置してまさしく大自然の中で遊ぶことになります。こちらにもある、サイバーホイールの置かれた芝生のアルプス広場に、隣り合わせて設置されるのが林間アスレチック。
そしてアルプス広場とアルプス大草原に挟まれるように建っている、大草原の家こそは特に注目の遊び場。公園入口からはだいぶ森の中を進むことになる、この屋内遊具場のもの。
これと、エリアを繋ぐように森を渡る、空中回廊の途中にある屋外のもの、設置環境がまるで違うネット遊具は、遊び比べてみると、同じネット遊具として括ってしまうのが間違っている! と感じるくらい違う遊びを発見できるものです。
夏には川で水遊び、冬には雪での遊びと季節によって大きく異なる環境の中での遊びもあります。入場料のみで利用できるデイキャンプ場を利用するのもよし。広い園内には無料のロードトレイン(11月下旬~4月中旬は運休)も走っています。
全国の国営公園の中でアルプスあづみの公園の特徴は!
全国に17ヶ所ある国営公園。目的も特徴もそれぞれながら、中でもアルプスあづみの公園では、高原の雰囲気が持ち味。それは公園がふたつの地区に分かれることで、さらに際立つことになっています。
木曽川の流れに沿って、いくつものエリアに分かれる木曽三川公園は、中京圏の生活の中を貫いていて、ひとつひとつが広大であったり、手つかずの大自然がある訳ではありません。
アルプスあづみの公園と同じように、ふたつの地区に分かれるのは明石海峡公園(兵庫県)。ロケーションからすれば、神戸地区(あいな里山公園)は、かなり似たところはあります。ただし、大自然の中にあって、それが活用される点では、相当な違いもあるといえます。
大規模遊具が目立つことも多い国営公園の中で、特に大町・松川地区での遊具の遊びは、大自然も相まって冒険気分が際立つことは、子どもの遊びの観点からみる特徴になるといえます。
全国の国営公園の一覧と、それぞれの特徴は次のとおりになります。
全国の国営公園一覧 | |||
名称 | 所在地 | 施設内容 | 入園料 |
武蔵丘陵森林公園 大型遊具あり!! |
埼玉県 | むさしキッズドーム(超巨大複合遊具)、ぽんぽこマウンテン(超巨大ふわふわドーム)、冒険コース(フィールドアスレチック)、水遊び場
比企丘陵の豊かな自然を守り、かつ有効利用し継承するための都市公園。 |
大人あり |
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飛島歴史公園 | 奈良県 | 甘樫丘、石舞台、高松塚、祝戸、キトラ古墳各地区の文化的遺産、自然を守る歴史公園。 | なし |
関連リンク:国営飛鳥歴史公園公式サイト | |||
淀川河川公園 | 大阪府 京都府 |
淀川の河口から、京都府内で川の名前が変わる辺りまでに点在。川辺の環境を守り憩いの場として活用するための都市公園。施設はスポーツ関連が中心。 | なし |
関連リンク:国営淀川河川公園公式サイト | |||
海の中道海浜公園 大型遊具あり!! |
福岡県 | スカイドルフィン(大規模複合遊具)、ちびっこ広場(大型遊具を揃えた遊び場)、ローラー滑り台、くじらぐも「ふわんポリン」(ふわふわドーム)、森のトリム(アスレチック)、じゃぶじゃぶ池、ちびっこすくすくスペース(屋内遊戯場)、動物の森(小動物園)、サンシャインプール(有料)、キャンプ場(有料)、スポーツ施設、ワンダーワールド(有料遊園地)
海軍施設を経て米軍基地となっていた施設が返還となり、国営公園として活用されることになった施設。 |
大人 あり |
関連リンク:国営海の中道海浜公園公式サイト | |||
滝野すずらん丘陵公園 大型遊具あり!! |
北海道 | こどもの谷(ネット遊具、迷路風遊具、ふわふわドームなど大型遊具、複合遊具が揃うエリア)、スポーツ施設、オートキャンプ場
北海道開拓以来、さまざまな利用のあった周辺は最終的に国営公園として整備されることに。ゲレンデとなるホワイトシーズン(冬期)は利用料が全面無料。公園内渓流ゾーンは通年無料。 |
大人あり |
関連リンク:国営滝野すずらん丘陵公園公式サイト | |||
昭和記念公園 大型遊具あり!! |
東京都 | こどもの森(ふわふわドーム、ネット遊具など大型遊具が揃うエリア)、わんぱくゆうぐ(複合遊具)、水あそび広場、レインボープール、ボートハウス
スポーツ施設戦前の軍事施設だったこの場所は、戦後米軍が接収。その後、返還を機に一部を国営公園として整備することに。昭和天皇御在位50周年記念事業としても位置づけられた公園。 |
大人あり |
関連記事:子どもと格安で楽しむ昭和記念公園 | |||
木曽三川公園 大型遊具あり!! |
愛知県 岐阜県 三重県 |
木曽川流域13の公園の総称。
大型遊具のある公園 他、水辺の自然、治水や歴史的建造物、スポーツ施設など。 |
なし |
関連記事:よく分かる国営木曽三川公園 | |||
みちのく杜の湖畔公園 大型遊具あり!! |
宮城県 | わらすこひろば(大型遊具、ふわふわドーム、足漕ぎカートなど)、ちびっこドーム(屋内大型ボールプール)、水遊び場、ボートエコキャンプみちのく(オートキャンプ)
地域の水がめ、釜房湖(ダム湖)のほとりを憩いの場として整備。 |
大人あり |
関連リンク:国営みちのく杜の湖畔公園 | |||
ひたち海浜公園 大型遊具あり!! |
茨城県 | プレジャーガーデン(有料遊園地)、おもしろチューブ(大型複合遊具)、アスレチック、水遊び場、BMXコース(マウンテンバイク)、遊園地(有料)
ひたちなかの港に隣接する公園で、本格的な遊園地があるのが最大の特徴。 |
大人あり |
関連リンク:国営ひたち海浜公園公式サイト | |||
沖縄記念公園 大型遊具あり!! |
沖縄県 | 沖縄海洋博をきっかけにできた公園。歴史的な遺産となる首里城(那覇市、入館有料)と、海洋博跡地(本部町)を利用する海洋博公園に分かれる。
海洋博公園 ちびっことりで(日本最大級のネット遊具)、沖縄美ら海水族館ほか展示施設(有料、大水槽とジンベイザメで知られる)。 |
なし |
関連リンク:国営沖縄記念公園公式サイト | |||
備北丘陵公園 大型遊具あり!! |
広島県 | きゅうの丘(大型複合遊具)、きゅうの森(空想冒険遊具)、ジャンボモノレール、人工芝ゲレンデ、ツリークライミング、ビックリシャワー(水遊び場)、カヌー(有料)、オートキャンプ場(有料)、グランドゴルフ(有料)
中国山地の生活史を展示し保存するための公園。 |
大人あり |
関連リンク:国営備北丘陵公園公式サイト | |||
讃岐まんのう公園 大型遊具あり!! |
香川県 | 竜の子ひろば(ネット遊具、トランポリン、ふわふわドーム、ボルダリングなど)、ドラ夢の泉広場(水遊び場)、エックススライダー(ローラー滑り台)、キャンプ場(有料)
満濃池(日本一の灌漑用溜池)は、大宝年間(701~704年)の創築と伝わるもの。その池を見下ろす高台にある公園。歴史的な地域の風土を守り、生かして憩いの場として利用することが目的。 |
大人あり |
関連リンク:国営讃岐まんのう公園公式サイト | |||
越後丘陵公園 大型遊具あり!! |
新潟県 | 木製遊具(大型複合遊具)、ウォータープレイゾーン、ふわふわドーム
ホワイトシーズン(冬期)にはゲレンデに。そしてリフト含めて入園料無料になる。 |
大人あり |
関連リンク:国営越後丘陵公園公式サイト | |||
吉野ヶ里歴史公園 大型遊具あり!! |
佐賀県 | 遊びの原(ふわふわドームやアスレチック)
吉野ヶ里遺跡の保存と発掘物の展示などを目的に開園。その後周囲に公園区域を広げた。 |
大人あり |
関連リンク:国営吉野ヶ里歴史公園公式サイト | |||
明石海峡公園 大型遊具あり!! |
兵庫県 | ふたつの別の地区に分かれる
淡路地区(淡路島明石海峡公園) 神戸地区(あいな里山公園) 2つの地域は、同じ日なら入場券、駐車券を提示で共通利用。 |
大人あり |
関連記事:子どもと格安で楽しむ国営明石海峡公園 | |||
アルプスあづみの公園 大型遊具、屋内遊戯場あり!! |
長野県 | 本記事にてご紹介している公園です。 | 大人あり |
東京臨海広域防災公園 | 東京都 | ゆりかもめ有明駅前都立公園との複合防災施設、体験施設あり。 | なし |
関連リンク:国営東京都臨海広域防災公園公式サイト |
一覧表の並びは設立順
アルプスあづみの公園を訪れるには(アクセスについて)
堀金穂高地区
住所:長野県安曇野市堀金烏川33-4(堀金・穂高管理センター)
連絡先:0263-71-5511
大町・松川地区
住所:長野県大町市常盤7791-4(大町・松川管理センター)
連絡先:0261-21-1212
入園料:大人(15歳以上)450円、小中学生・幼児無料
駐車料金:無料(国営公園では多くない駐車場は無料の公園。)
長野県の中信と呼ばれる地域になるのは、松本平と呼ばれる盆地の平坦部。長野盆地、松本盆地、佐久盆地、伊那盆地の4つの盆地を中心に、諏訪盆地を加えたエリアが、日本の屋根に例えられる山地に点在し連絡するのが長野県。
そのうち一番広い松本盆地の北側は、かねてから安曇平として、松本平と別の名前で呼ばれるエリアで、そこが大まかに安曇野と称する場所になっています。松本平と安曇野の境目の辺りから高速道路も、長野と松本の盆地を隔てる山地に分け入ってゆきます。
そもそも現在、東京、関東と長野市は新幹線においても、高崎市から碓氷峠方面からのルートで結ばれていて、アクセスは善行寺参りの時代から、松本市を経由するルートがメインではないのです。
甲府盆地から中央高速道や中央本線も沿う、諏訪湖経由で松本平に至る道は、まさに糸魚川・静岡構造線となる道で、安曇野はその地形に繋がる場所。本州の形を決定づけるジオグラフィックな特徴は、ダイナミックな景観が充分証明しています。
中京圏から中央構造線沿いに諏訪湖に至る道を訪れても、交差するもうひとつの構造線の行く先を探る旅になります。安曇野を探索する南側の拠点となる安曇野市からは、高速道路は通じていません。
鉄道も長野市とを結ぶ篠ノ井線とは分岐する、大糸線で糸魚川に向かう路線です。約20 kmも離れた場所になるアルプスあづみの公園のふたつの地区ながら、それであってもしっかりとそれぞれ安曇野の姿を垣間見れる、ひとつの公園といえるのです。
最寄インターチェンジ:長野自動車道安曇野
アルプスあづみの公園のふたつの地区を自動車で訪れる場合は、どちらにせよ安曇野I.Cを利用することになります。両地区へのアクセスの詳細は、それぞれの特集(堀金・穂高地区、大町・松川地区)をご参照ください。
まとめ:本州の屋台骨となる地形はさすがにダイナミック!
趣向に富んだ遊具を楽しむにあたっても、さらに加わるのはダイナミックな景観。その分特別さが増す時間は、ここで過ごす価値そのものです。そんなリゾートでの体験はお出かけ甲斐が充分にあるものといえます。
公式サイト:国営アルプスあづみの公園