これからがより一層注目になっています。ゆとりーとラインで出かければまさに駅前公園。駐車場も各所に充分配置されて、利用にはとても便利。使い勝手がいいのは自動車でに限りません。
歴史的経緯からいっても大自然が残されて、出来ることはいっぱいあります。子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。愛知県名古屋市守山区にある小幡緑地本園。
探索しようと思えば、一筋縄では制覇できないくらいなスケールで拡がり、逆にポイントを突いて目的を絞ろうとする時でも、状況さえ把握できていれば、それぞれ便利に利用できます。
小幡緑地本園では、しっかり残された大自然を堪能できるのは、そもそもの楽しみ。そして愛知県の第一号事例となったオバッタベッタと呼ぶ、P-PFIによる試みによってどんどん新機軸が生まれています。
だからレストランでビュッフェに舌鼓を打ったり、BBQ(バーベキュー)やキャンプを楽しんだり、どんどん遊具が更新されていったり。せっかく訪れたならば見逃したくない利用法があるのです。
オバッタベッタの成果を享受するならば、名古屋市の守山スポーツセンターに隣接する一帯に向かえばいいです。それはつまりゆとりーとラインの小幡緑地停留所(駅)を目指せばいいということ。
駐車場も一番広い大駐車場があるところ。ただし、小幡緑地がもともと存在している意義を堪能するならば、他にも用意されている違う駐車場を利用して、アプローチした方がいい面もあります。
また小幡緑地の本園とわざわざ区別しているのは、小幡緑地といっているところは、おおまかに三つのエリアになっているからでもあります。本園と隣接する中央園は、公道で隔たっているだけ。
ほぼひとつと思っても間違いはないです。ただし西園と東園は少し離れています。また東園の敷地は、ほとんど尾張旭市でもあります。こういった事情は「よく分かる」シリーズの関連記事を。
また遊具で遊びたい場合、小幡緑地のどこでどんな遊びができるのか。それに対する答えは、遊具探索編で把握して頂けるはずです。その場合の本丸とでもいえる西園には、特集編も用意しています。
本編では、本園を訪れるに当たって至らぬことのないよう、P-PFIによる未来像を考えながら、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べる小幡緑地本園をしっかり解説!
小幡緑地本園で大型遊具で遊ぶに当たっては、2023(令和5)年初頭時点では、メインな遊具が更新中です。それまであったものでも、かなりな遊び甲斐を感じるもの。残っている幼児向けのものに加えて今後こそが楽しみです。
いろいろな滑りが集まっていた大型遊具は更新へ
小幡緑地の中では、趣向を変えたいろいろな遊具スポットのある西園に対して、本園で遊具で遊ぶならば芝生広場に限られることになります。
2022(令和4)年終盤までは、さほどの高さではなくとも立体的に複雑多岐にルートが巡らされて、いろいろなすべり台による脱出ルートが多彩だった大型遊具がメインになっていました。
まさに主要なものはこれだけではあっても、それで充分といえるだけのスケール。そしてぎっしりと楽しさも詰まっていて、なかなかの遊び甲斐があったものです。
ところがこの大型遊具は更新されることになり、もう使うことはできません。見るところ、どこかに不具合がある訳ではなく、これでは不満があるというレベルではなかったです。
もちろん世の中には、こっちのほうがもっとスゴイんじゃないかな? と思える遊具はいくらでもあります。だからそういうものを追い求めてのことではないかとも想像できます。
ならば恐らく、魅力を増した遊具に更新されるのではないか? と期待できます。2023(令和5年)の夏前には工事完了する模様。
昨今の情勢を鑑みるに公園では、例として東京都立砧公園のみんなのひろばのようにインクルーシブな遊び場を作る! といった潮流もあります。いずれにせよこれからが期待できる小幡緑地本園の芝生広場です。
幼児向けの大型遊具はゴムマットのスペースに展開
芝生広場には幼児向けということになりそうな遊具スポットもあります。ひとつの遊具というよりも、ゴムマットが敷かれた一帯に遊具が並べられています。
繋がってはいないもの含めて一連のものといった趣。大まかにパネル遊具と柵で仕切られた側と、ちょっとだけ段を上ってみる側に分かれています。全体が囲われてはいません。
上り部分とはいっても二段ほどだけのこと。それも二段目は一段目よりも、さらに半分だけです。
基本的には上るところのない部分と同じで、遊びとしてはパネル遊具巡りということになりそう。その観点からみて、ゴムマット一帯でのパネルの種類はとても豊富です。
台場のところの階段状でないもう一端は、小さなラダーを使っての上り下り。ちょっと活発になったお年頃まで、発達段階の差が大きな幼児向けとしては、抜かりない冒険度の仕込みでしょう。
緑の支柱で連続する台場の周辺のパネルは、音楽要素を含んだ遊びに変わっています。
さらに回り込んだところでは、ハウス遊びも組み込まれています。すでに一通りといっていいくらいの種類です。
上りを含むパネル遊具セクションは、森のイメージだと分かるアイコンが散りばめられています。一番高いてっぺんにはリス、木々はところどころに描かれて、支柱が緑で立ち並ぶのもそういうこと。
半分囲われていることもあって、上りのないサイドはちょっと別の思惑がありそう。
覗き窓、音叉と対称に来て、奥の方は模様合わせと海中探索? というラインナップ。団体での利用なら、柵もそれなりに機能するのか?
隣にならぶベンチとテーブルで、大人がゆったりできるかどうかは、子どもの発育次第でしょうか。半分だけ柵のあるところも、ここに適した年代でさほど見守りが軽減するとは思えません。
休憩場所としては、すぐ隣には屋根付きのスペースもあります。至って簡素ではあり、マメボシやヤネルがあるのが小幡緑地本園の特徴です。本格的なサービスを求めるならやはりそちら。
マメボシは隣にあります。さらに周囲にはちょっとした、乗り物モチーフのスプリング遊具なども置かれています。
オバッタベッタの楽しみは遊具更新とも関係あり?
地元食材を使ったビュッフェレストランになるマメボシ、手ぶらでBBQができるヤネルは、オバッタベッタと名付けられている、P-PFI事業による取組になります。
ヤネルは他にも宿泊可能なキャンプ場もあり、テントサイトとキャビン宿泊といった選択肢があります。テントサイトはデイキャンプでもOK。
ヤネルCAMP営業時間:
宿泊:チェックイン15時~19時(テントサイトは19時30分まで)、チェックアウト翌10時
デイキャンプ:利用時間10時~15時(土日祝日以外)
利用料金:
宿泊:キャビン10,000円~、テントサイト一区画5,000円+一人500円
デイキャンプ:キャビン7,000円~、テントサイト3,000円
マメボシはランチタイムにビュッフェ営業、ディナーはコース料理もあります。地元食材を利用して、和・洋・アジアン取り揃えて提供されています。
マメボシ料金:
ランチビュッフェ:大人2,000円、小学生1,200円(小学生以下無料)
(ランチタイム11時~14時30分)
ディナービュッフェ(土日祝日のみ):大人3,300円、子供1,200円
(ディナータイム17時~21時)
関連サイト:オバッタベッタ
P-PFIとは何かといえば、PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)の公園版。公共事業に民間の資金とノウハウを生かそうという話になります。
本来国か地方公共団体しか公園を運営できないところ、都市公園法でも最初から民間が手助けすることは認められていました。民間が関与できる部分は法改正されながら増えています。
民活ということで第三セクターが関わった件や、民間事業と同時進行した例など、中には失敗事例も多かったのです。それでも公園管理が民間に委託されることは、もう珍しいことではありません。
業務委託されるだけでなくP-PFIについては、資金を投入することで関与する民間事業者もリスクを負います。もちろん見返りで事業から利益を得る仕組みも用意されています。
公園を使ってお金を儲ける、それに民間の関与が許されるのは、収益から公園の整備費用も捻出することが決まっているからです。小幡緑地のオバッタベッタは、この試みの愛知県で最初の事例です。
提供されるサービスが、一般的な公園のものより優れていると判断できるならば、成果はあるといえます。遊具がどんどん更新されて魅力も機能も増していくならば、これもある意味での成果だといえます。
PFIは公共事業のありかたに、いろいろな影響を与えています。P-PFIをサンプルにこうした事業について考えてみる時には、小幡緑地のオバッタベッタも参考にできるはずです。
小幡緑地本園での過ごし方は
遊具、オバッタベッタのいろいろな試み以外になる、自然環境の探索こそが小幡緑地本園の本来の楽しみ方といえそう。大きなスペースを占めているのも、こうした目的に適うエリアになります。
ただ一口で自然環境の探索! といってもやることは多種多様といえます。緑ヶ池は周囲を回るにしても大きなもので、北側には野趣溢れる丘陵地が残り、散策というよりも山歩きといった雰囲気。
南側を貫く一般道は、緑ヶ池の南側の方の丘陵を大きく上って下りていく、ワインディングロードになっています。この辺りは道路のさらに南側も園地。
水場は他にもあり、緑ヶ池の南側の公道が下ってきたところから内側(北側)には竜巻池があります。緑ヶ池と竜巻池の間は、砂防事業として整備された場所のよう。
白沢川砂防ダムとして、事業の目的やあらましを記したものが設置されています。北側の丘陵地、南側のせせらぎ広場とは違った平地ながら守山探検隊コースとして設定。ここもまた違った探索が楽しめる雰囲気。
流れや段差を観察しながら進みます。南側に上っていくせせらぎ広場との間には湿地園。せせらぎ広場は南側から流れてくる、渓流沿いの散策路な感じ。
湿地園はその流れの行き着く先の、ビオトープということになるのでしょう。湿地帯はトンボ池との表示もあります。
さらに道を西に進むとまた本園を貫いてホタルの里、渓流広場に続く見返しヶ池などが道路で隔てられて、やや孤立する形で続きます。
西南の端になる隔たったこの辺り、園内は森の中であっても、周囲はもう住宅地です。実際にはすでに、西園の周囲の様子と同じような街の中になっています。
小幡緑地の園内、北側にも丘陵地を東西に貫く幹線園路があります。守山スポーツセンターの隣、大駐車場のところと、緑ヶ丘カンツリークラブの入口を結んでいます。
かつては開門されている時間は、自動車も通行できたものの、今は交通規制が敷かれて無期限で通行できなくなっています。
この道の北側もまた園内で、松ヶ洞古墳群のところも大池、アメ池といった水場になっています。そもそもは二十余基あったという古墳も一部現存しています。
こうしたいろいろな水場を巡るように、変化に富んだ散策ができるスポットで、北側の丘陵地は散策以上、山登り未満といった様子で、小幡緑地としては森林浴の森としています。
森林には石の道、木の道、土の道として散策路も整備されています。楽しみ尽くすにしても一筋縄ではいかない規模。
離れた園地の西園や東園に対して、本園・中央園の醍醐味はこうしたアクティビティにあるといえます。
小幡緑地本園を訪れるには(アクセスについて)
住所:名古屋市守山区大字牛牧字中山1632-1 (西園、公園管理事務所)
連絡先:052-791-9492
公式サイトからの引用
車でお越しの場合
西園・本園
名二環経由
名古屋方面小幡ICから約2分
大阪方面松河戸ICから約5分
電車やバスでお越しの場合
本園
・【電車】名鉄瀬戸線『小幡駅』下車、市バスもしくは北へ徒歩25分
・【バス】市バス『緑ヶ丘住宅』下車、北へ徒歩約5分
・【ゆとりーとライン】『小幡緑地』下車、南へ徒歩3分
東園
・【電車】名鉄瀬戸線『印場駅』下車、市バスもしくは北へ徒歩15分
・【バス】市バス『旭桜ヶ丘』下車、徒歩3分
本園はゆとりーとライン小幡緑地停留所の目の前。ゆとりーとラインというのは、高架の専用軌道部分を含むバス路線です。大曾根駅と小幡緑地の間が高架になっています。
これにより、ほとんど使い勝手は鉄道と同じです。違うのは鉄道のように、車両を連結して大量輸送はできない点になります。ゆとりーとラインを利用する限り、ほとんど駅前公園。
ただし、小幡緑地本園は相当広いです。また中央園へ向かうには距離も分かりやすさも本園からアクセスするのがよいです。三カ所ある駐車場は、どこに向かうかで便利さが違います。
公式に案内される住所は西園のものです。本園は広いため参考にするとしたら、守山スポーツセンターの住所になるでしょう。
守山スポーツセンター住所:愛知県名古屋市守山区竜泉寺2丁目112番地
【自動車を利用する場合】
本園駐車場の詳細(320台)
大駐車場:普通車213台、大型車用9台(身障者用5台)
緑ヶ池駐車場:普通車41台(身障者用2台)
弘法様前駐車場:普通車50台
門扉開閉時間:8時30分〜19時(10月〜3月は19時30分まで)
本園大駐車場は、守山スポーツセンターと隣接する辺り。文字通り大きく、小幡緑地全体をみても桁違いの収容台数になっています。
緑ヶ池駐車場は本園の南東側、本園の南側を抜けている一般道で緑ヶ池に対面する位置にあります。
訪れやすさ、分かりやすさは別の問題として、本園の東西南北どの方向からでも自動車でここまで来れます。
緑ヶ池駐車場の東が中央園になっていて、中央園を訪れたい時の駐車場にもなります。駐車場の東側と南側に階段があります。東の小さいほうを上って、公道を渡ると中央園です。
本園の東北側にあるのは弘報様前駐車場です。緑ヶ丘カンツリークラブ入口付近でもあります。幹線園路にあるゲートの時間規制は、交通規制中の今はこの駐車場への出入りのため。
ゲートを抜けると御花弘報大師が置かれ、弘報様というのはこの像のこと。左に曲がった先が駐車場です。
御花弘報大師の先は抜けられないため、大駐車場からは自動車では向かってこれません。森林浴の森の散策の拠点にするのが用途か。
どの方向にも下って行き、上って戻ってくる駐車場になります。交通規制云々関係なく、小幡緑地の駐車場は、どれも夜間ゲートが閉まるのにも注意が必要です。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄バス停留所(最寄駅):小幡緑地(名古屋市バス、ゆとりーとライン)
最寄駅:ゆとりーとライン小幡緑地が鉄道駅のようなもの
ゆとりーとラインだけでなく、他の路線バスも大駐車場の出入口付近や、その他園地の周囲も走っています。地域の事情を知らなくとも、守山スポーツセンターのところまでならば、便利なアクセスがあります。
まとめ:規模は随一、新しい試みも楽しみな本園の未来
小幡緑地は歴史的に意図された緑地帯で、占領後都市公園法が施行されて公園整備が始まってからも、本園は特にその資産が残っている園地になっています。だからこその散策、探索、ハイキングなどにはもってこいの場所。
そうしてP-PFIによる試みが進んでいます。子どもが大型遊具で楽しめる状況もさらに魅力的に更新されて、大人にしても楽しみな未来が待っていそうです。
公式サイト:公園にあそびにいこう!小幡緑地