公園遊具の中でも、ひときわ特別感があるのがふわふわドーム。どこでも遊具の花形となるのは、ローラー滑り台などのロングスライダーでしょう。ふわふわドームもそれに並び立つものとはいえ、管理面で大変という事情から、いまだにとても貴重な存在となります。
そのふわふわドームを代表するスポットのひとつなのが、国営昭和記念公園こどもの森にある雲の海になります。東京都立川市にあるこの公園の敷地は敗戦後、アメリカ軍に占拠されていたことから、返還後に余裕のスペースを得られることになりました。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。憩いの場としての緑地保全と文化施設、スポーツ施設の比重も大きいとはいえ、子どもの遊びの面でも注目の公園であること、間違いありません。
ふわふわドームを擁するこどもの森には、もうひとつの名物となる、こちらも全国有数の規模となるネット遊具虹のハンモックと大型コンビネーション遊具森のとりでがあります。
幼児向けにはわんぱくゆうぐといわれる遊び場が充実、夏のレインボープールも格安で楽しめる大型施設。園内の大きな水鳥の池ではボート遊びに興じることも! なにより公園の規模にふさわしい、レストラン、売店などの施設や設備もとても整っているのはさすがです。
いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つよう国営昭和記念公園の概略とアクセスなどをガイドします。さらに関連記事では、ぐっと掘り下げた情報をご紹介しています。併せてご参照頂けると便利です。
各種の大型遊具の他、テーマパークのように遊べるこどもの森の特集
幼児に最適なわんぱくゆうぐ、そして小さな子ども連れの場合、特に気になる公園の設備の解説
子どもが大型遊具で遊べる国営昭和記念公園をしっかり解説!
「子どもと楽しむ公園」シリーズは無料で遊べる公園に力を入れてご案内しています。けれども、今回の国営昭和記念公園については、大人について格安ながら入園料がかかります。さらに園内に追加で利用料が必要な施設があります。
概略を一覧表にしてまとめます。利用の際にはご参照ください。
入園料:大人(15歳以上)450円、小人(小・中学生)無料
開園時間:9時30分~17時(11月~2月は16時30分、4月~9月の土日祝日は18時迄)
(レインボープールの開園時期は閉園時間の延長があります)
休園日:年末年始(12月31日、1月1日)、2月の第4月曜日と翌日
国営昭和記念公園の概略 | ||
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施設名 | 解説 | 利用料 |
遊具エリア | ||
こどもの森 | ||
雲の海 | ふわふわドーム | 無料 |
虹のハンモック | ネット遊具 | 無料 |
森のとりで | 大規模複合遊具 | 無料 |
空のすべり台 | ローラー滑り台と滑り台のある丘 | 無料 |
風のすべり台 | ローラー滑り台 | 無料 |
ドラゴンの砂山 | 上ったり滑ったりできる龍を模した造形物 | 無料 |
展望台 | 太陽のピラミッド、月の丘など | 無料 |
独自の演出の広場 | ワクワク広場、地底の泉、霧の森、石の谷など | 無料 |
森の家 | こどもの森のセンター的な建物、体験施設、売店 | 購入有料 |
わんぱくゆうぐ | ||
各種幼児対象遊具 | 複合遊具、ふわふわドーム、ブランコ、滑り台など | 無料 |
広場エリア | ||
各種広場 | みんなの原っぱ、水あそび広場、ふれあい広場、ゆめひろば、うんどう広場、ドッグランなど | 無料 |
レジャー施設 | ||
レインボープール | ウォータースライダーのある大規模屋外プール施設 | 有料 |
ボートハウス | 水鳥の池にてボートを貸出 | 有料 |
レンタサイクル | サイクルロードで利用する自転車の貸出 | 有料 |
バーベキューガーデン | 手ぶらで利用できるバーベキュー場、食材や器具のレンタルは当然有料。場所のみ無料利用は混雑時は制限も。 | 無料 |
レストラン、カフェ、売店 | ||
ふれあい広場 | 立川口近くのふれあい広場にある洋食中心のレストラン、窯焼きピッツアが評判 | 有料 |
レイクサイド | ボートハウスの隣にあり水鳥の池を眺めながら利用する和食中心のレストラン | 有料 |
渓流広場 | みんなの原っぱと運動広場の間にある軽食中心のレストラン、BBQエリアも! | 有料 |
カフェ | 総合案内所(あけぼの口)、花みどり文化センター、ぎんなん茶屋(立川口)の3ヵ所 飲料、アイス、ソフトクリームなどを用意 |
購入有料 |
売店 | 森の家、原っぱ中央、原っぱ南、渓流広場、花木園 | 購入有料 |
スポーツ施設 | ||
専用エリア 用具レンタル (エリア使用は無料) |
専用エリア (ディスクゴルフ、ペタンク、クロッケー、ローンボウルズ、ホースシューズ、3on3、フットサル) |
有料 |
文化施設 | ||
昭和天皇記念館 | 昭和天皇御在位50周年を記念した資料館 | 有料 |
みどりの文化ゾーン | 昭和天皇記念館を含む花と緑の文化センターの建物、敷地のエリア、入園料の必要なエリアのゲート外 | 無料 |
こもれびの里 | 昭和の武蔵野の原風景や暮らしを再現したエリア | 無料 |
日本庭園 | 日本文化を伝える様式の建築を配置した庭園 | 無料 |
植物観賞 | 花の丘、渓流広場、桜の園、盆栽苑など | 無料 |
レンタルスペース | 日本庭園歓楓亭、花みどり文化センターにあり | 有料 |
入園後さらに有料となる施設については、夏のレインボープールでの料金徴収は一般的な公営プールの場合でも同じ。ボート、レンタルサイクルなどにしても貸出の管理が必要です。
スポーツに必要な道具の貸出も有料です。とはいえコートや場所の使用は無料なのです。園内で諸々を購買するのにお金がかかるのは当然のこと。そういった費用の必要性が感じられるもの以外については、入園してしまえばほぼ無料の感覚で遊べるといえます。
盛り沢山な子どもの遊び場!主要なものはこれ
子どもの遊びに関わる主要なもの次のとおり。詳細は関連記事にてご紹介します。
敷地の規模は日本一?雲の海(こどもの森)
同じ国営公園の武蔵丘陵森林公園のふわふわドームぽんぽこマウンテンが日本一と名乗っています。それは一山がということ。対象年齢でより明確に山が分けられた昭和記念公園、すべてを合わせた場合の規模でいえばこちらの方が大きいです。
全国有数規模を誇るネット遊具!虹のハンモック(こどもの森)
稀に見る大規模なネット遊具が虹のハンモック。こちらは日本一を自称しています。けれども少なくとも同じ国営公園の沖縄記念公園、海洋博公園のちびっことりでのほうが大規模なんじゃないかな? と思います。いずれにせよ国内有数規模なことに違いはないでしょう。
豪快なコンビネーション遊具!森のとりで(こどもの森)
滑り台を備えた高低ふたつの塔を結ぶ回廊からなるコンビネーション遊具。多彩で豪快な遊びを楽しめます。
小さな子どもの遊びが揃ったわんぱくゆうぐ
幼児向けの複合遊具や各種ブランコ、砂遊びなどが揃っています。そして実はここにも小さなふわふわドームがあります。小さな子どもが安心して遊ぶなら、こちらのふわふわドームがよいでしょう。
広い園内には移動手段あり!
広い昭和記念公園にはいくつものゲートがあります。各ゲートの特徴と所要時間、園内の移動手段は次の通り。
昭和記念公園のゲートは7ヵ所
- 西立川口
- 砂川口
- 玉川上水口
- 昭島口
- あけぼの口
- 高松口
- 立川口
があります。交通手段別に分類します。
駐車場最寄ゲート
- 砂川口(こどもの森まで約22分)
- 西立川口(こどもの森まで約26分)
- 立川口駐車場ゲート(こどもの森まで約40分)
鉄道駅最寄ゲート
- 西立川口(西立川駅直結、こどもの森まで約26分)
- 昭島口(東中神駅より10分ほど、こどもの森まで約20分)
その他、鉄道利用時のゲート
- あけぼの口(立川駅より8~10分ほど、こどもの森まで約43分)
- 高松口(高松駅より9分ほど、こどもの森まで約45分)
- 砂川口(武蔵砂川駅より20分ほど、こどもの森まで約22分)
- 玉川上水口(武蔵砂川駅より25分ほど、こどもの森まで約17分)
園内各地を連絡しているパークトレイン
園内を巡る列車の外観をした遊覧バスパークトレイン。立川口を中心に砂川口、西立川口を巡るのが基本。しかしながら砂川口、西立川口は省略するルートもあり運行経路は時期によって違います。
利用料金:(一回)大人310円、小人(4歳~中学生)150円
1日フリーパス(510円、4歳以上共通)を発行する時期(閑散期中心)があります。
貸自転車でサイクリングも!
広い園内を自由に素早く移動するには、自転車を借りるのも手です。3ヵ所のサイクルセンターで借りて専用道路を走ります。利用料金の小人は中学生以下のことです。
園内移動ではないですが、立川口では1輪車のレンタルをして専用エリアで遊べます。
利用料金:大人1日券520円、3時間410円、小人1日券310円、3時間260円
貸出ゲート:立川口、西立川口、砂川口
ちょっと変わり種ではセグウェイ体験も
昭和記念公園ではセグウェイツアーと呼ばれるアクティビティを利用して移動体験もできます。約2.5時間の間ガイドと一緒に公園を巡ります。
予算はやや高めの9,000円(税込)10時と14時がツアー開始時間です。運営はセグウェイジャパンの独自企画です。
関連リンク:セグウェイツアー国営昭和記念公園
ボート遊びはローボートとサイクルボートの2種類
手漕ぎと足漕ぎの2種類のボートを借りて水鳥の池を遊覧できます。
利用料金:700円(ローボート3人乗60分以内、サイクルボート2人乗30分以内)
12月~3月の第1日曜日まで平日は休み
さすがの充実ぶりをみせる施設、設備
レストランとカフェが3ヵ所づつ、他に休憩所や売店もたくさんあります。有料の国営公園ということで多目的トイレなども不自由なく揃っています。
コインロッカーは西立川口とボートハウス、サイクルセンターで
コインロッカー利用については、西立川口ゲート、ボートハウス、3ヵ所のサイクルセンターを中心に随所で利用できます。
利用料金:1回100円
全国に現在17ヵ所!国営公園のあらましをチェック!
昭和記念公園のような国営公園は現在全国に17 ヵ所を数えています。どれもいわゆる都市公園に該当します。法律で都市公園といっているのは、「都会」の公園ではないです。では何かといえば要するに、人が憩いの場などとして利用する目的のあるところ。自然やその景観を守る主旨の国定公園など自然公園とは違うところです。
そんな中、各々の公園で人が住む地域の環境を保全する、歴史的な資産を維持する、国家事業の跡地を活用する、防災に役立てるなど重点となる目的は違います。
昭和記念公園については「都会」に近い公園の代表格、そして大型で遊具が充実する中のひとつになります。そんな属性から入園料がかかり、駐車料金が高いことはやや残念な部分です。
国営公園の全体像は、子どもと遊ぶうえでは理想の形となっている国営木曽三川公園の記事の中でご紹介しています。ご興味ある方は併せてご覧になって下さい。
国営昭和記念公園を訪れるには(アクセスについて)
住所:東京都立川市緑町3173(国営昭和記念公園管理センター)
自家用車で向かい駐車場を利用するケース、公共交通機関を利用するケース、それぞれをご案内します。なお、多くの入口は立川市になるものの、公園の敷地は昭島市になる部分もかなりを占めます。
【自動車を利用する場合】
最寄インターチェンジ:中央自動車国立府中(約8 km)
駐車料金:普通車820円(年間パスポート提示割引料金720円)
自動車で訪れる場合は砂川口、西立川口が便利です。こどもの森にやや近いのは砂川口、わんぱくゆうぐに近いのは西立川口です。大きな駐車場は立川口ですが、遊具まではやや距離があります。
砂川口駐車場(普通車431台)
西立川口駐車場(普通車345台)
立川口駐車場(普通車1755台)
【公共交通機関を利用する場合】
公共交通機関で向かう場合、遊具の利用を念頭に置くならば最適なのは西立川口になります。
最寄駅:JR青梅線西立川駅直結
立川駅を利用した場合にはあけぼの口(JR中央線立川駅徒歩10分、多摩都市モノレール立川駅徒歩8分)からの入場となります。多摩都市モノレール高松駅利用の場合は高松口(高松駅徒歩9分)です。あけぼの口と高松口は近くにあり遊具で遊ぶ場合の使い勝手はほぼ同じ(徒歩45分程度)です。
遊具への距離を考えると青梅線の東中神駅を利用して昭島口から入場するのは西立川口から入場するのとほぼ同じです。ただし、この場合は市街地を抜けて行くことになります。
西武拝島線の武蔵砂川駅から砂川口を利用する場合、あけぼの口との比較ではこどもの森にやや近く、わんぱくゆうぐまではほぼ同じくらいになります。
まとめ:さすがの規模の遊び甲斐、充実の施設も楽しい公園、利便性はとくに高し
立川の街のすぐそば、抜群の利便性を誇る公園です。取り組める遊びの種類も実にさまざま。じっくり遊ぼうと思えば1日あったとしても、とても足りないだろう規模の公園です。
このさすがの規模を堪能できるように昭和記念公園の関連記事ではおのおのをもっと詳しく特集しています。そして昭和記念公園の充実ぶりを知ったならば、全国には同じ背景を持つ国営公園がまだまだあります。
旅行がてらでも充分訪れる価値も甲斐もあるハズ! そんなプランを思い立ったら国営公園ってどんなとこ? についての関連記事もご参照頂けます。
公式サイト:国営昭和記念公園