広い芝生広場の向うで、遠目でも存在を誇示するのがカルチャービレッジの竜の遊具。ネットを使い、ローラー滑り台が組み合わされたユニークなものです。特にネットで作られた回廊はただ見るだけでも、中を渡ってみても大迫力です。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。ネット遊具といえばトランポリン風に平面的に展開しているか、ザイルクライミングとしてあたかもジャングルジムの発展形のように遊ぶものか、世の中にあるのはいずれか! なことがほとんどです。
ロングローラースライダーを滑るための入口、登坂経路にもなっているのがユニークでかつ、機能的で理にもかなっています。上りを苦にせず何度でも遊びたくなる仕掛けは、ロング滑り台の楽しさを何倍にもする重要な要素です。
子どもだけでなく幅広い年齢層が活用するカルチャービレッジのスポーツ施設輪中ドームの傍らには、海の遊具という別の趣の大型遊具もあります。
体を使うことを高く志向した遊具と、それに適した施設が売り物のカルチャービレッジ。特に子どもの遊びに関係する遊具を中心に、詳しく見てみたいと思います。
子どもが大型遊具で遊べるカルチャービレッジをしっかり解説!
入口から見える輪中ドームと傍らの海の遊具。芝生で敷き詰められた敷地内を奥に進むと霧の演出が川辺の雰囲気を盛り上げる輪中ゾーンです。最深部には延長47 mのローラー滑り台虹のスライダーが接続された竜の遊具と、アスレチックな木こりの冒険遊具が並んでいます。
この姿は木曽三川の守り神をイメージ!竜の遊具
ネットの回廊はこの地域を守る龍神を表しているといいます。長く高く続く姿は確かにそんなイメージです。
赤と黄色、ふたつのロングローラースライダーが発進するところは、龍の頭になぞられます。ここは展望台としても機能して、木曽三川の輪中を見渡せるようになっています。ちなみに滑り台は龍の舌に当るそう。やさしく子どもを地上に下ろしてくれるところは、まさに守り神です。
もっとも、展望台直下の上りは簡単ではないです。ものすごい難易度ともいえませんが、楽々という訳にもいきません。
龍の頭と位置づけられる展望台は2層構造。
各層を上るのも小さな子どもにはちょっとしたチャレンジです。
龍のボディとなる途中からならどうでしょうか?
やっぱりここもそんなに簡単ではなさそうです。
不安定な縄梯子を伝って高く上ります。面白いって言えば、確かにそんな感じ。やり応えは充分。
推奨年齢は6~12歳の遊具です。
ならば龍の尻尾からはどんな感じ?
割合とっつきやすそうなネットの坂を上ります。やはりここからが一番簡単でしょう。
とはいっても、それなりの傾斜はあります。補助のロープも渡してあります。けれども、子どもはネットにしがみついたほうがよさそうです。
小さめの子どもが遊ぶとしたら、どのくらいの難易度になるでしょう? 転がり落ちる要素もないです。そしてここはネットの上。
中央部の縄梯子を避け、穴には注意するとしても強烈なリスクはなさそうです。
第一、通り抜けに困難あるスペースがあるとはいえ、大人が充分付き添えるスペースがあります。見守りがあれば、そこそこ小さな子どもでも楽しめそうです。
この龍の尻尾、確かに長いのです。そこはたっぷりじっくり楽しんで、龍の頭に辿り着けばあとは滑るだけ。
長くてゆるやかにカーブするロングスライダー。2階部分からは黄色いほう。
3階部分からは赤いほうです。赤い方がやはり長めです。
アスレチックな木製遊具が並ぶ木こりの冒険遊具
木こりの冒険遊具はアスレチックテイストな木製遊具。
竜の遊具の隣、ここが公園の一番奥です。
ターザンロープは遊具らしいものながら、他には体を鍛えたりバランス感覚を養ったりするアスレチックな意図が強いものも並びます。
それなりの体力を要求されそうなものもありました。
吹き出し口は300ヵ所ほど!木曽三川を象徴する霧の輪中
竜の遊具の手前は霧の輪中。吹き出し口が300ヵ所はあるという霧を楽しむ場所。異次元体験は子どもも喜びそう。
芝生ではボール遊びも!
さらに入口のほうに戻るとバランスボールが用意されて自由に遊べます。
すぐ隣に天幕付きの休憩スペースがあり、トイレも近いです。
他に公園の奥では、竜の遊具の尻尾とされる先にもトイレと自動販売機があります。他には輪中ドームにも、もちろん備え付けられています。
国営公園だけあって、多目的トイレの設備はしっかり揃っています。子どもと一緒でも全く問題なしです。
公園奥の竜の遊具のところからこの辺りまでが、2010(平成22)年拡張オープンされた場所になります。この拡張部分、子どもと遊ぶならば、あるとないとでは大違い。開園当初と比べたら大幅なパワーアップとなったカルチャービレッジです。
ネット遊具はメインテナンスが難しい類の遊具、これだけの大規模のものならなおさらでしょう。今の気持ちよく遊べる状況がずっと維持されたらいいなと思う公園です。独特の面白さを末永く大切にして欲しいものです。
ハードな仕掛けも隠された海の遊具!
カルチャービレッジのもうひとつの大型遊具は海の遊具。具体的に何が海なのかは説明はありません。察するに、この水色が海のイメージなのでしょう。
エントランス近く、輪中ドームの横に設置されています。この辺りが1996(平成8)年に開園した当初からのエリアになります。真ん中の塔は展望台です。そしてこの形、だれもが思い浮かべるのは滑り台? でしょう。
けれども、そうじゃあないんです。ここはあくまで展望台です。ただし登り方には選択肢が用意されています。これはクライミング遊具なのです。
簡単なコース、誰でも問題なく利用できる迂回路としての階段は地上階から。
クライミングコースは2階相当のデッキから上る仕組みです。
滑り台なのはデッキから出ているこちら。樹脂製のチューブタイプでごく短いものです。
デッキと地上の連絡はとても多彩で選択肢がたくさんあります。こちらのリングトンネルは保護ネットつき。
おなじリングトンネルといっても違う趣向を凝らした垂直タイプもあります。
こちらは下に万が一にも落下した時のため、保護ネットがあるタイプ。確かにサイドには途中にネットがあっても邪魔なだけ。落ちるなら下ですからね。でも大丈夫、しっかり握って離さなければ上り通せるハズ!
側面にクライミングウォールが設置されています。壁登りには手すりのアシストもあります。いずれの場合も外階段を選択してもよいのです。
デッキを少しづつ上って行く手もあります。
低い位置の展望デッキもありますね!
デッキの上にはうねる斜面のクライミング部分も! ここらへんは確かに海のイメージがあります。
さらに地上部分にはターザンロープがあります。
利用は有料!予約をして利用する輪中ドーム(多目的運動場)
ドームになって全天候型のスポーツ施設輪中ドームもまた、国営木曽三川公園カルチャービレッジの主要な施設のひとつです。人工芝が敷かれたドームの利用は事前予約をします(空きがあれば当日受付も可能)。また有料の施設になります。
- 輪中ドームコート設営
- テニスコート4面
- フットサルコート3面
その他に全面を貸切って運動会や遠足で利用されたりしています。2007(平成19)年に国営木曽三川公園に加わった施設になります。
立派な施設だけに飲料、アイスなど自動販売機がたくさん。売店の類はありませんのでご注意下さい。
国営公園の中でも特別な木曽三川公園、それぞれの特徴もあり
今では全国に17ヵ所を数える国営公園。そのうち14ヵ所が大規模遊具で子どもと遊ぶときにも注目の公園です。その中でも木曽三川公園は完全無料なこと、大都市圏に近い所に13ヵ所が点在していることが特徴になります。
すべて完全無料(入園料、駐車場が無料で、その気になれば一切のお金を使わずに遊べる)という共通の点と、その上でそれぞれが持つ特色が面白い公園です。
国営木曽三川公園の概略 | |||
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名称 | 所在地 | 施設内容 | 有料施設 |
子どもの遊びで注目! フラワーパーク江南 (江南花卉園芸公園) |
愛知県江南市 | 遊具場、水遊び場、貸自転車、センター棟 | 食堂、 貸自転車、 貸部屋 |
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子どもの遊びで注目! かさだ広場 |
岐阜県各務原市 | 遊具場、芝生広場、自転車道 | なし |
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子どもの遊びで注目! 河川環境楽園 |
岐阜県各務原市 | 遊具場、観覧車、水族館、 水遊び場、貸自転車、 自然観察施設 県営公園、ハイウェイオアシス、研究施設の複合施設 |
観覧車、 水族館、 貸自転車 |
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子どもの遊びで注目! 138タワーパーク |
愛知県一宮市 | 遊具場、展望タワー、貸自転車 自然観察施設 |
貸自転車、 展望塔 |
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子どもの遊びで注目! サリオパーク祖父江 |
愛知県稲沢市 | 遊具場、バーベキュー場、 水上スポーツ施設になるワイルドネイチャープラザが具体的な木曽三川公園部分 |
なし |
関連記事:子どもと無料で楽しむ木曽三川公園サリオパーク祖父江 | |||
子どもの遊びで注目! 桜堤サブセンター |
岐阜県羽島市 | 遊具場、水遊び場、 治水施設展示、自然観察施設 |
なし |
水郷パークセンター | 岐阜県海津市 | 風車、教育施設、貸建物 | 貸建物 |
長良川サービスセンター | 岐阜県海津市 | 運動施設 | 貸部屋 |
子どもの遊びで注目! 木曽三川公園センター |
岐阜県海津市 | 遊具場、豪農農家屋、カフェ 展望タワー、自然観察施設 |
展望塔 |
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東海広場 | 愛知県愛西市 | アウトドア・スポーツ施設 | 用具貸出 |
船頭平河川公園 | 愛知県愛西市 | 水辺遊歩道 | なし |
子どもの遊びで注目! カルチャービレッジ |
三重県桑名市 | 遊具場、屋根付多目的運動場 | 運動場 |
本記事にて特集した公園になります | |||
桑名七里の渡し公園 | 三重県桑名市 | 庭園 | なし |
大規模遊具で遊べるという、子どもと楽しむうえで注目の特徴を持つのは7ヵ所。カルチャービレッジのみならず、それぞれの特集もご参照ください。
全国の国営公園のあらましは国営木曽三川公園についての関連記事でよく分かります。
カルチャービレッジを訪れるには(アクセスについて)
住所:三重県桑名市長島町西川地先
電話番号:0594-41-1151(輪中ドーム内公園事務所)
休園日:第2月曜日(休日の場合は直後の平日)
開園時間:9時30分~17時(7、8月は18時、12月~2月は16時30分まで)
輪中ドームは夜間予約がある場合、21時までの利用となります。
木曽三川河口付近、木曽川と長良川に挟まれた場所にあります。東名阪長島I.Cを利用すると川を渡ることなく辿り着けます。最寄鉄道駅からも同様にバスで渡河することなく行けます。
駅からは3 km少々ありますので、バスの利用が無難です。ただしバス便は午前中2便、午後2便のみです。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(正面、西側ほか臨時駐車場は約400台分)
西側駐車場(29台)
最寄インターチェンジ:東名阪自動車道路長島I.C約5分
障碍者優先5台は西側駐車場
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:近鉄長島駅、JR関西本線長島駅よりバス便
最寄バス停留所:輪中の郷停留所下車すぐ
(桑名市コミュニティバス「K-バス」長島ルート北回り巡回A、巡回Bとも13分)
関連リンク:K-バス長島ルート時刻表
まとめ:立派なスポーツ施設に負けない特徴ある大型遊具が魅力
公園を訪れればきっと目に入るのは輪中ドーム。とても立派な運動施設です。けれども、その傍らの海の遊具をみれば、ここは子どもの遊び場なのだなとすぐに納得がいきます。
そして、よくよく見れば奥に広がる芝生広場の向うには、輪をかけてすごさを感じる大型遊具を目の当たりにすることになります。ネットと滑り台の複合遊具は、とても特徴的です。芝生広場の気持ちよさと相まって、爽快に遊べるアスレチック風味が効いた公園になっています。
公式サイト:国営木曽三川公園