国営木曽三川公園の中で、大型遊具で遊べる公園としても、最上流部に位置します。国営公園の中では異端ともいえる特徴は、無料で大型遊具で思う存分遊べること。木曽三川公園を貫くこの事実は、当然のようにフラワーパーク江南でも該当していることです。
子どもと遊びに出かけて「ここはいいな」と思える場所をご紹介しています。大型遊具などのある子供の庭に限らず、クリスタルフラワーは大きな建物で、屋内の乳幼児の遊び場がある他、無料休憩所も充実! 子どもと遊びやすい施設があることも注目したい点。
木曽三川の集まるエリアというより、木曽川流域になる三派川地区の始まる辺りでもあり、13の公園が集まる木曽三川公園の中で、大型遊具で遊べるところとしては2007(平成19)年開設された、一番新しいスポットになります。
木曽三川公園を離れるとして、さらに上流に向かっても流域の景色は続いています。ここはまさに御囲堤が、尾張平野を木曽川の流れから隔ててできた場所。その堤が始まる犬山の辺りまで河川敷の緑地は、サイクリングロードで結ばれて連続しています。
木曽三川が集まる手前まで、位置的にも流れが西に向かっている平野部のちょうど真ん中くらい。河川というより園芸がテーマになっていて、正式名称も江南花卉園芸公園となります。遊具での遊びならこれも見逃せない、木曽川扶桑緑地公園が上流側。
他に日本ラインより下流域は運動施設のある江南緑地公園、木曽川犬山緑地と既に整備済みのため、フラワーパーク江南が国営木曽三川公園の最上流部であることは、これからも変わらない気配です。花木の鑑賞が重要なテーマ、されど大型遊具で遊べる公園でもあります。
平野部で市街地と隣合わせ、施設も充実で遊びやすく、流域の散策のセンターにもなれる公園を、いつものように独自に撮影した写真を満載して、人気の遊び場へのお出かけに役立つようガイドします。
子どもが大型遊具で遊べるフラワーパーク江南をしっかり解説!
フラワーパーク江南で子どもが大型遊具で遊べるのは、子供の庭だけです。霧のデッキやクリスタルフラワーが並ぶ公園の東側が遊び場! というのに相応しい場所。
子供の庭の主役はネットタワー
ぐるぐると3回旋回しながら滑り落ちるほうと、ゆるやかにS字を描くすべり台が、両側にくっついています。いずれにせよ上を目指してゆく、搭になっている遊具がネットタワー。遊具の集まる子供の庭の主役はこれです。
円柱をなす鉄の支柱はあるものの、ネットでできていて、それを介して上っていくもの。これならまごうことなしのネット遊具といえるものです。ネットを張って、その上を不安定ながらも進んでみるネットハンモックでなく、高さがポイントのネットタワー。
こうした上っていくことがテーマのネット遊具ならば、ピラミッド型でメーカーが大きさを幾通りも用意している、ザイルクライミングがよくあるものでしょう。最大級のもので11 mもの高さが確認されています。
もっともザイルクライミングの場合、ネット(網)というのはちょっと違うイメージでもあります。別名でロープジャングルジムなどと呼ぶ場合があり、縄が編み込まれていても目は粗いもので、位置によっては人が通り抜けられるくらいでなくては機能しないです。
いわゆる網と呼ぶものは、指ならば通る程度の細かいものになるでしょう。そんな感じでイメージどおりの網を使ったネット遊具、大きく高く作ってあるものが木曽三川公園では、3つほど見つかります。
フラワーパーク江南と同じ三派川地区のかさだ広場には、ザイルネットと見かけは似ているものの、よく見れば網で構成されている大型ネット遊具があります。高い柱が立って、その頂点と地上を結ぶ縄が基本構造なのは一緒。
ただしかさだ広場のものは、ハンモック型の断片が積み重なるような形。網で作られた遊具は、設計も手間がかかるはずで、管理や維持も大変そう。そうであっても、網状の部分が当たりが柔らかく、不安定になるからこその冒険が生まれます。
同時にハンモック部分には、優しく揺られる楽しさがあります。もう少し規模の小さいものにネットツリーと呼ばれるようなものがあります。その場合は、優しく揺られる部分はやや割愛気味。まさしく木登りの代償のような遊びです。
エリアは別になるもっと下流域、木曽三川が並んで流れる中央水郷地区のカルチャービレッジには、またまた著しく別の趣となった巨大ネット遊具があります。竜の遊具は、まさしくネットの空中回廊。支えるのはこれも鉄柱ながら、吊られている部分が豪快です。
同じところは網を生かしているところなのが、フラワーパーク江南のネットタワー。屋外に設置して使用するには、念入りな点検整備が必須なのは間違いないです。そんな網を生かした大型ネット遊具が、趣向を違えてこれだけ揃うのはさすが国営公園です。
そんな刮目の国営公園の大型ネット遊具のひとつ、ネットタワーは円柱形が、外側と芯のように貫く内側の2重構造。
面白いのは内側の丸い部分が半円の連絡路なのは下だけなことです。上の部分から下を見下ろす円の中は、まさしくハンモックな部分。
上層部では外側の円周部分に、いろいろな形で上りが仕掛けられています。
このネットタワー最上層(4段目)は、周囲を見渡す展望部分。
一段下が旋回するチューブスライダーの出発点。
さらに下がS字のほうのスタート部で、その次が地上からまずはひとつ上った段になっています。
まずは中央の円柱内から這い上がってもよし、スカートのようなネットスロープをよじ登ってもよしです。
スカートのようなスロープは4つ。外側の円柱間ひとつのところとふたつに渡るところ、2種類の開口部になっています。
ネットタワーの周囲には遊具いろいろ
ネットタワーの他には、幼児向けの小さなコンビネーション遊具。片側には赤い小さなすべり台があります。
緑色のチューブは傾斜がついているため、順当にはこちらも下りるルートのよう。中には手がかりになるものはありません。
低い部分はパネル遊具。傍らには昆虫モチーフらしきスプリング遊具があります。
そして幼児用に素朴なハウス遊具、さらに砂場もあります。
砂場にはテーブルと腰掛、小さな穴から砂を落とす遊びのできる部分もついたものが設置されています。
クリスタルフラワーと霧のデッキにも注目!
フラワーパーク江南には、屋上が庭園になっているクリスタルフラワーという建物があるのも特徴です。屋内の遊び場の他、無料休憩所と売店、展示室などがあります。公園管理事務所はクリスタルフラワー内でなく、近くにある平屋の建物です。
大きなガラス屋根で採光が良好なクリスタルフラワー
見た目は大きな多層階の建物に見えるものながら、実際には異形のガラス屋根が被さった形なのが、よく見れば外観からも分かります。
実際に中に入っても約半分が吹き抜けで、残り半分ほどが2階フロアとして、オープンな展示スペースになっています。それで、よく光が差し込む建物なのは見た通り。
緑化された屋上には、階段とエレベーターが通じています。木製デッキの道を散策できる庭園で、見渡す眺めがよいのはもちろんのこと!
クリスタルフラワーには、セミナー室やワークショップ室があるほか、無料休憩所とクリスタルショップがあり、この売店では軽い飲食物が手に入ります。
2階部分になるフロアのオープンスペースにも椅子やテーブルがあり、室内ながら緑豊かで寛ぎの気分が満点。ピクニックのように使いたいところながら、ここでは飲食できません。
クリスタルショップ前の無料休憩所のところは屋内だけでなく、デッキテラスにもテーブルと椅子が並び、買い物いかんによらず自由に使えます。
また乳幼児のために、靴を脱いで遊ぶスペースも解放されています。バランスボールのようなものを転がす遊びは、国営公園でしばしばみられるもの。
江南フラワーパークでは、屋外ではなくクリスタルフラワーに、小振りのものが置かれています。授乳室はこの遊び場のところに用意されています。
霧の演出の水遊び場あり
クリスタルショップの前にある、無料休憩所のデッキテラスは、やはり木デッキのテラスに囲まれた丸い池と隣り合わせ。この水盤池は30分おきに周囲から霧が出る仕組みです。
さらに子供の庭に向かって隣になるのが、霧のデッキ。霧が出るのを子どもが制御する方法があるところが、着目点になっています。霧を浴びる場所なだけなため、水遊び場とまでいっては、期待に外れる可能性大。
柱の間を抜ければ霧が発生する、涼やかな面白スポットだと思っていれば、興味深いものです。あくまでじゃぶじゃぶ池ではないため、その点はご留意ください。
レンタル自転車の受付は霧の施設横の管理事務所で
クリスタルフラワーにも入口に、案内カウンターのようなところがあります。遊び道具が借りられたりするものの、ここは友の会のボランティアが受付しています。管理事務所はここではありません。
周辺の木曽川流域を巡るサイクリングロードのために使える、レンタル自転車を借りるために訪れることになりそうな管理事務所は、水盤池、霧のデッキの横にある建物です。園内については、自転車の通行は禁止です。
花と緑がテーマのフラワーパーク江南
いかにもな遊び場は、こうして公園の東側に集中しています。その占める面積は大きくなく、西側から連なるいろいろな庭や花壇が中心になります。
また西側のゲート付近にあるコンポストセンターは、そんなフラワーパーク江南を象徴するような施設です。園内のみならず、三派川地区の木曽三川公園全体からでる、植物由来のものを集めて堆肥化するための場所なのです。
そうして管理される緑の空間を西側から順にみると、まずシバザクラの丘が堤防側にあり、大きな膜屋根の休憩所や空の庭(反射池)を経て野草園。
日時計などが置かれる園地を挟んで、日陰に耐えるものを集めたシェードガーデン、堤防側に藤棚が設けられています。
そして水盤池とに挟まれる芝生広場の水辺に水の庭、堤防側の通路沿いに香りの庭、果実の庭、花畑、風の庭(グラスガーデン)が続きます。
水盤池を半分囲むようにしてメイン花壇があります。春のチューリップ、ムスカリ、夏秋のコリウス、サルビア、冬のビオラなど、公園の顔として季節感の演出が行われる花壇になります。
メイン花壇近くの芝生広場には、自由に使える遊び道具が置かれています。フラフープやフリスビーなどで、ここでは大玉転がしのスペースを仕切ることは無理な様子。クリスタルフラワーの小玉が、その代償なのでしょう。
水盤池からメイン花壇の反対側、エントランス広場の堤防側に市民花壇があります。この花壇は園内ボランティアを行う、友の会の活動の場所でもあります。
フラワーパーク江南を訪れるには(アクセスについて)
住所:愛知県江南市小杁(おいり)町一色
連絡先:0587-57-2240
開園時間:9時30分~17時(12月1日~2月は16時30分まで)
休園日:第2月曜(休日の場合は直後の平日)
(8月は第4月曜、12月31日、1月1日も休園)
休園とは公園の諸施設の稼働の有無で、公園への立ち入りができなくなることはないです。ただし、遊具についてもメンテナンスが行われることも多く、利用できないと思って欲しいとのことです。
公式サイトからの引用
電車をご利用の場合
名古屋鉄道犬山線江南駅より約4.5km、タクシーにて約15分
お車をご利用の場合
名古屋方面、東海北陸道一宮・木曽川インターから、国道22号線を北へ、「黒田西石原」交差点を右折、約25分。
岐阜方面からは、国道22号線を南へ、「北方町」交差点を左折、約25分。
名神高速道路「小牧IC」より約11km
東海北陸自動車道「岐阜各務原IC」「一宮木曽川IC」より約8km
バスをご利用の場合
江南駅より名鉄バス「江南団地経由江南厚生病院行」の「音楽寺」下車、徒歩約10分。
【自動車を利用する場合】
駐車場:無料(約460台、開門時間は8時30分)
最寄インターチェンジ:東海北陸自動車道一宮・木曽川
距離が最も近い一宮・木曽川ICならば、木曽三川公園の138タワーパークや河川環境楽園を目指すように木曽川方面に向かい、手前で御囲堤ロードを行けばよいため、分かりやすいのもこのルートです。
東海北陸自動車道が西側、東名、名神高速が南側を通っています。東名から小牧ICを通るならば、下りてしまったほうが所要距離を考えると合理的です。
【公共交通機関を利用する場合】
最寄駅:名鉄犬山線江南駅バス便
最寄バス停留所:名鉄バス音楽寺約0.8 km
(江南駅~江南団地経由江南厚生病院行、大人340円、小児170円)
バスは朝2便、昼1便、夕方2便だけです。利用するならば、しっかり計画が必要です。公共交通機関の利用が不可能ではないにせよ、自動車で訪れることをおすすめしたい場所です。
まとめ:もう少し足を伸ばしてみてもよい規模感
クリスタルフラワーでは、体験教室なども催されます。そういったことを含めて楽しむのも手。または、車で移動して、もしくはレンタル自転車で、138タワーパーク、少し頑張って河川環境楽園を一緒に訪れるのも、途方もないプランではないです。
上流側の木曽川扶桑緑地公園も、138タワーパークと同じような距離です。ただし遊具はいろいろ揃うものの、国営公園ふたつに比べれば地味ではあります。レジャー施設の色濃い河川環境楽園でなく、そこに隣接のかさだ広場なら、ネット遊具を比べて遊べることになります。
公式サイト:国営木曽三川公園フラワーパーク江南