言うなれば始まりは、今も12だけ残るうち、ひとつの国宝から見下ろした景色。中京圏を代表する河川の迫力は、流れを辿って沿川を進むだけでも明白なもの。なんら疑念を挟む余地のない雄大な景色の中には、大自然に限らず桁違いのスケールの楽しみがあります。
遊具ひとつとっても、めったにないレベルで充実した体験になるものが揃って、次々と喜ばせて貰えるものが登場します。無料で楽しめる公園施設に限らず、圧巻の眺望を誇る展望塔があったり、屈指のレベルで観察できる淡水魚水族館があったりもします。
さながら、レジャー施設とでもいったほうがいいくらい、アミューズメントな施設もあって無料の遊具に、開放的な水遊び場での楽しみが加わってみたり、飲食や買い物についても、そのためだけに出かける価値がありそうなお店が、並んでいたりもします。
おまけにハイウェイオアシスでもあって、アクセスとして自動車で便利な使い勝手となっているところもあります。散策するにしても、見つけられるものはそれぞれ。随所にバーベキューで利用できる場所もあり、気軽なものから本格派までこれもいろいろ。
木曽川そのものは、国内第7位の長さで、流域としては第5位となる大河川、源流域は長野県松本市などになる鉢盛山で、そこでは分水嶺を越えた流れは梓川や奈良井川に向かい、松本市内を経て、日本海に注ぐ日本一長い河川、千曲川、信濃川として合流してゆきます。
それだけにさすがに、源流域から妻籠宿などを経て続く山間部を探索するのは、容易ならぬことです。自動車で沿川を走破するだけでも、かなりな意気込みを要することになるでしょう。
関連リンク:妻籠観光協会
木曽川がとっつきやすい姿になるのは、八百津町から開ける岐阜県美濃加茂市、可児市の辺りに続く河川段丘の地域からでしょう。周囲には注目の公園が居並び始める付近でもあります。
もっとも平坦な地形もあるものの、どちらかといえば里山に囲まれた地域。その地形を生かした極上のローラーすべり台のある、可児やすらぎの森などもあります。
美濃加茂市や可児市までで、たいぶ下流まで来たとはいえ木曽川は、まだまだ変化しながら続いていきます。源流域からこの辺りまでの木曽川も、ジオラマになって様子を伺えるのが、木曽川水園(岐阜県各務原市、河川環境楽園の国営木曽三川公園部分)です。
そうした木曽川の上流部の雰囲気に、手軽に触れられる地形が俗にいう日本ライン。木曽川が尾張平野を取り囲むように流れる直前に、岐阜県の美濃加茂市や可児市から愛知県の犬山市、岐阜県の各務原市に抜ける峡谷の景観が十数キロ続いています。
現存12天守のひとつになる天守閣が保存される犬山城が、小山の上から見下ろす付近から、木曽川はいよいよ濃尾平野を流れていきます。木曽三川としてさらに下流で長良川、揖斐川と平行して伊勢湾に至るまでが、まさに大河川の偉容そのものな場所です。
木曽三川の河口に位置するのが長島地区で、中京圏随一のレジャースポット、ナガシマスパーランドなどに代表されるナガシマリゾートのある場所です。遊園地の他にも、ショッピングモールなども集まるここはちょっと別格。
それでも刈谷ハイウェイオアシスなどと並ぶ地域の有力スポット、河川環境楽園など国営木曽三川公園を中心に、基本無料で充分楽しめる施設など、気軽であっても並々ならぬ遊びが、居並ぶことになる流域にもなります。
そんなこの流域では、広い範囲でサイクリングロードが整備されています。その中で、犬山城の下流から木曽三川が平行するまでの、いわゆる三派川地区を中心に、ひとつに繋がった専用コースが設けられています。
子どもと楽しむにはもってこいの、遊びやスポーツとなるサイクリングができ、寄り道するスポットも刮目のおもしろさを感じられる場所ばかり。三派川地区が中心ということは、言い換えれば、犬山城付近から下流の木曽川を巡る行程! ということになります。
愛知県側はいっさい、一般車道に下りることなく続いています。それは扶桑町から一宮市に及び、扶桑町の上流にも犬山城のある市街地のほんの手前まで、サイクリング専用ではないものの川沿いに遊歩道的な道も続いています。
木曽川が分派するまさしくの三派川地区から下流には、岐阜県となる対岸側でもサイクリング道が長く続いています。木曽三川公園を中心にレンタルサイクルの拠点もあり、橋を歩道で渡れば連絡できるため、適度な規模感でもあるこの両岸が、まずは注目になります。
少し上流に足を伸ばせば国宝のお城、犬山城。観覧のための入場料が必要で、駐車場も犬山城のものではなく、犬山城前広場付近の公営駐車場など、市内のものを利用するため基本は有料。サイクリングロードからは外れていても、覚えておきたい観光地です。
犬山城入場料金
入場料金:550円(小・中学生110円) 天守閣も登れます
所在地:愛知県犬山市犬山北古券65-2
連絡先:0568-61-1711(犬山城管理事務所)
営業時間:9時~17時(入場は16時30分まで)
定休日:12月29日~31日
公式サイト:国宝犬山城
岐阜県側を含めて探索する場合に、橋を渡る(地形上、迂回するルートの橋もあり)ために一般道(歩道あり)を通る場合もあります。その前提となるものの、岐阜県側の楽しさ満載の拠点を含めて、広大なひとつのまとまったサイクリングコースになります。
このコースを利用したサイクリングの場合、車でのアクセスも入園も無料となり、利用がしやすい国営木曽三川公園や、その他地域の自治体の公園などを利用して、自転車を積んで赴き自前でということはもちろん、レンタルサイクルを利用できます。
自前で自転車を用意するならば、プランは自由自在。それでもレンタルサイクルであっても、1日中手軽に楽しめるようになっています。レンタルサイクルで巡る場合の状況を踏まえたうえで、木曽川を自転車で巡るレジャーがどのように楽しめるのか。
いつものように独自に撮影した写真を満載して、木曽川をレンタルサイクルで巡る公園でのレジャーがどんなものになるのか、よく分かるように詳細をガイドします。
木曽川を巡るサイクリングコースにある3つの代表拠点
国営木曽三川公園となる3つの公園が、レンタルサイクルを利用する拠点として利用できるようになっています。
三派川地区でレンタルサイクルを利用できる拠点
国営木曽三川公園フラワーパーク江南(愛知県江南市)
河川環境楽園(岐阜県各務原市、国営木曽三川公園木曽川水園)
国営木曽三川公園138タワーパーク(愛知県一宮市)
138タワーパークの付近では、隣接して見かけは一体に見える、一宮市の大野極楽寺公園の管理事務所でもレンタルサイクルを行っています。河川環境楽園から下流に続くサイクリングロードの行き先、笠松みなと公園でも貸出があります。
限定的な利用になるものの他にもある拠点
大野極楽寺公園(愛知県一宮市)
笠松みなと公園(岐阜県笠松町)
フラワーパーク江南と138タワーパークでは、公園管理事務所のところで受付になります。河川環境楽園では、木曽川水園部分にある自然発見館のところにレンタルサイクルステーションがあります。
大野極楽寺公園は、一宮市の公園で管理するところが違っても、利用者からすれば138タワーパークと一体の公園エリアのように感じることでしょう。同じ一宮市の光明寺公園と138タワーパークを挟むようにして、エリアを形成しています。
そうはいってもエリアの東側、御囲堤ロード側に大野極楽寺公園の正面入口といえる場所があります。そこから入った第1駐車場横の管理事務所でも自転車をレンタルできます。貸してくれるのは、当然のことながら国ではなく一宮市で、管理は別になっています。
注意点としては、国営木曽三川公園となるフラワーパーク江南、138タワーパーク、また河川環境楽園全体は基本的に、自転車での進入はできません。サイクリングロードに囲われていて、随所に用意される駐輪所を利用しながら、園内を利用することになります。
一方で大野極楽寺公園は、園内を自転車通行できます。また三派川地区のサイクリングロードとしては欠かせないエリアとなる、国営木曽三川公園のかさだ広場(各務原アウトドアフィールド含む)周辺も、自転車の乗り入れができるようになっています。
もし大野極楽寺公園で自転車を借りた場合に留意したいことは、一宮市が貸出元ということで、管理事務所が想定しているのはあくまで市内と隣の江南市のサイクリングロード。つまり大野極楽寺公園と138タワーパーク、光明寺公園にフラワーパーク江南まで。
この一般道を利用することのない、サイクリングロード内での利用を想定していることです。大野極楽寺公園としては、この4つの公園での利用を明記しています。上流、下流ともに、もう少しサイクリングロードは繋がっているので、許されるとしてそこまででしょう。
笠松みなと公園での貸し出しは、土日祝日のみになります。駐車場近くのコンテナ棟で受付。車椅子型などの変わり種や幼児用など以外は、公園外に出ても構いません。ただし、利用時間も90分に制限されていて、かなり限定的な使い勝手になります。
木曽川沿川サイクリング、各拠点よりのコース概要
使い勝手からは主要な3つの拠点があって、どれも共通して国営木曽三川公園のものを利用する仕組みです。といってもレンタルサイクルが、すべて共有されてはいません。管理はそれぞれ拠点ごと別途です。
そのためサイクリングを計画する時には、借りた場所に返す前提になります。借りた場所以外で乗り捨てることができない点、閉園時間までに返却が必要な点に注意して、プランすることになります。
国営木曽三川公園の実態は、13もの公園の集合体といえます。利用に当たっては、それぞれが違うものと考えたほうがよいです。その中で岐阜県営の世界淡水魚園と併せての総称というべき河川環境楽園は、かさだ広場と隣接して一体のようなもの。
さらに川島地区の中洲を挟んで、対岸にある138タワーパークがごく近接していて、大きな意味でひとつの公園エリアとなっている! と理解するとよいです。この広大なエリアを効率的に利用する方法としてあるのが、自転車の利用と捉えることも考え方です。
拠点にはなっていないものの、各務原アウトドアフィールドを含むかさだ広場は、あたかもこのエリアのサイクリングフィールドのような存在で、園内を自在に駆け巡れます。となるとかさだ広場周辺だけでもかなりな広さです。
重点的に自転車を操るのか、各拠点を巡るのか、細かいことをいえばかなり違ったプランもありえるものの、こうした三派川地区を巡るのが、大きな括りでのひとつのプランになるでしょう。
もう少し長い距離を移動して、サイクリングそのものにスポットを当てるプランとなるのが、愛知県側の専用道部分を走破してみることになります。この場合のオプション的な位置づけが、犬山城の観光をプラスすることです。
一般的に考えて連携して走破というのはハードルが高そうながら、もっと上流下流ともに、サイクリングロードの整備は拡張されています。基本的に一般道を跨ぐこともあり、それぞれ別個に利用するほうが通常となりそうではあります。
関連リンク:太田宿中山道会館レンタサイクル
特に上流側は日本ラインの峡谷を挟んでいて距離も離れています。美濃加茂市方面でそれぞれの利用が想定されていて、簡単に連絡するようにもならないでしょう。下流側は愛知県側で、少しだけ一般道を挟んでサイクリングロードが続きます。
こちらはさほど無理なく連携して利用できそうです。もっともいまのところ、ただ足を伸ばしてみるという以外に、意義を見い出しにくい状況ではあります。ともあれこの状況で、木曽川を巡るレンタルサイクリングの全容が分かるといえるでしょう。
連携に便利でも専用道が用意されている訳でもないとはいえ、下流側に進んださらに先には国営木曽三川公園としても、遊具で遊ぶことだけ考えても見逃せない、木曽三川公園センター(岐阜県海津市)や、カルチャービレッジ(三重県桑名市)があります。
まさしく木曽三川が平行して流れ始める地点となる、木曽三川公園センターの少し上流側には、県営公園祖父江緑地が遊具の遊びのメインとなる、サリオパーク祖父江(河川敷のワイルドネイチャープラザが木曽三川公園)もあります。
サリオパーク祖父江や、やはり木曽三川公園になる桜堤サブセンター付近までなら、なんとか足を伸ばしてみれそうな範囲と考えられそうです。次第に三川が集まっている、このエリアの様子もなかなかのもの。
特にサリオパーク祖父江は、とても珍しい河畔砂丘が観察される場所になっています。木曽三川がいま見せている形で、完全分流が果たされたのは、明治の頃の話です。三派川地区からの御囲堤含めて、壮大な治水遺構があるのも、実は見どころなのです。
138タワーパーク(もしくはフラワーパーク江南)を拠点に愛知県側を走破
木曽川沿川を巡るサイクリングの場合、事情を鑑みるにやはり中心となるのは、138タワーパークといえます。三派川地区を隈なく探索するという意味でも、愛知県側で整備された、サイクリング専用ロードを走破するという意味でも適しています。
愛知県側のサイクリングロードを走ってみる目的ならば、大野極楽寺公園の拠点を利用することも、もうひとつの方法になります。愛知県側で専用のサイクリングロードが、一般道を利用することなく続けて整備済みなのは扶桑町から一宮市に至る部分です。
愛知県側の専用道は、沿川の長い距離を走り抜けます。堤防上と河川敷を利用する部分が混じっていて、特に橋を渡るところで主要な道路と交差する場合は、道路を渡るのではなく、河川敷に下りて橋の下をくぐるようになっています。
上流側は木曽川扶桑緑地公園から木曽川犬山緑地までは、自転車でも遊歩道を走行可能です。さらに公道の橋を渡り、住宅街側に遊歩道が続き、犬山城下のすぐそばまで通じています。やや連絡が不明確なため、経路を事前に地図で確認しておくべきでしょう。
138タワーパークと河川環境楽園は、木曽川が一旦分派した南派川と本流を挟んでいます。挟まれているのが大きな中洲である岐阜県各務原市の川島地区(旧川島町)です。中洲を渡河するルートは4つあり、ひとつは東海北陸自動車道です。
そのため、一般道は3ルート、それぞれ2つの橋を渡ることになります。一番東側の岐阜県側、各務原大橋と各務原市総合運動公園の間にだけ少し、歩道のない区間があります。そうであってもそこは、両岸を巡る場合に必ず通らなければならない部分ではありません。
下流側は光明寺公園からさらに木曽川緑地公園の里小牧地区まで専用道を走れます。その後、一般道で連絡して名神高速と東海道新幹線のところまで再びサイクリングロードが続いています。
一宮市総合体育館などがある光明寺公園の周囲のサイクリングロードも、園路も自転車通行できます。138タワーパークのところからなら、光明寺公園の前の横断歩道を使わずに下流へ向かえます。もっとも避けなければならないような、横断歩道ではないです。
あくまでサイクリングロードに拘るならば、大野極楽寺公園との境にある、樹冠タワーの脇を堤防方面に抜けておきます。木曽三川公園で大型遊具があるようなところは、どこも園内には自転車は乗り入れできないです。
木曽川扶桑緑地公園
岐阜県側に渡らないとして、愛知県側の木曽川沿川に続くサイクリングロードをいくならば、最も上流にあるのは木曽川扶桑緑地公園になります。かつての小渕の渡しの跡があり、般若用水元杁のあった場所、ともに案内看板が設置されています。
2017(平成29)年から暫時、扶桑町の計画で遊具が更新されたことで、大型遊具で遊べる公園として注目すべき公園になっています。他にバーベキュー場、運動施設があり、水遊び場もユニークなものです。
江南緑地公園とすいとぴあ江南
あたかも木曽川扶桑緑地公園の一部のようにみえる、テニスコートとグラウンドは実は江南市のもので、大型遊具が集まる界隈のすぐ先からはすでに江南市。江南緑地公園の中般若地区になります。
愛知県道・岐阜県道17号江南関線を潜って続くサイクリングロードで、再び野球やサッカーのグラウンドを抜けるあたりが、江南緑地公園の草井地区になります。グラウンドの傍らの駐車場のところにほんのわずかながら遊具があります。
ただし、ここにはもっと目立つものがあって、そびえ立つ展望塔に気づかない人はいません。それがすいとぴあ江南という江南市の施設です。75mの展望塔と宿泊施設、ホール、温浴施設、トレーニングルーム、レストラン、テニスコートなどが有料施設。
3階のふるさと広場、2階の木曽川物語などの、木曽川に関わる展示施設は無料です。展望室のスカイルームは、138タワーパークのツインアーチ138ほどではなくとも、なかなかの眺望です。利用時間が7時~22時のため、夜景を眺めるスポットでもあります。
スカイルーム利用料金:270円(小中学生130円)
大浴場利用料金:430円(小中学生180円)
関連リンク:すいとぴあ江南
すいとぴあ江南は、存続の議論が俎上に上がっている最中です。施設が継続できるかどうか、先行きは不透明です。
フラワーパーク江南(国営木曽三川公園江南花卉園芸公園)
すいとぴあ江南から更に下流に向かうと、フラワーパーク江南があります。ガーデニングが主要テーマになる公園には、大型遊具もあり、軽食の売店も入っている屋内施設クリスタルフラワーや、霧のデッキなどという面白い演出の施設も用意されています。
充実度をみれば、さすが国営公園といえるだけのもの。国営木曽三川公園13ヶ所のもっとも上流にある公園で、7ヵ所ある大型遊具で遊べる公園のひとつでもあります。そしてレンタルサイクルが利用できる拠点のひとつがここ。
特にフラワーパーク江南を選んで拠点とするならば、犬山市方面の観光を意識したプランといえるでしょうか。もっとも、フラワーパーク江南と木曽川扶桑緑地公園を遊び尽くして往復するだけでも、1日のプランとして充分な内容になります。
いよいよ木曽川は一旦分派、南側の南派川沿いが県境
フラワーパーク江南の付近が、ちょうど木曽川が分派する場所です。ここでは3派するのではなくふたつに分かれます。南側の南派川が岐阜県との県境になり、川沿いに進むほうが、愛知県側を連続するサイクリングロードの経路。
フラワーパーク江南を過ぎるとすぐに、川島地区の中洲に渡る一番東側の思いやり橋、東西3つの真ん中にになる河田橋(旧河田渡)との間に、運動施設のある蘇南公園を挟んで、138タワーパークの周辺に至ります。
大野極楽寺公園、138タワーパーク、光明寺公園
国営木曽三川公園のひとつになる138タワーパークは、やはり木曽三川公園のひとつ木曽川水園と県営公園などの複合施設となる河川環境楽園と、川島地区の中洲を挟んで対岸となる場所です。
138タワーパークのシンボルといえるツインアーチ138と、河川環境楽園の大観覧車は、三派川地区を代表する景色で、遠くからでも確認できるものです。138タワーパークもまた、一宮市の大野極楽寺公園と光明寺公園に囲まれた、一帯の公園エリアになっています。
138タワーパークは、国営木曽三川公園の三派川地区センターでもあります。無料の大型遊具の揃いっぷりでいえば、同じように有料の展望塔がある木曽三川公園センターと並ぶ両巨頭といえます。
木曽三川公園について遊具でいうなら、あとはカルチャービレッジが肉薄する感じです。忘れてはならないサリオパーク祖父江は、遊具が立ち並ぶのが、実は県営木曽川祖父江緑地という事情があります。
どこが管理するかといった事情抜きに遊び場としてみれば、無料の遊具の充実ぶりは、この4つが飛び抜けています。光明寺公園は運動施設のある公園、大野極楽寺公園には素朴な地域の公園の遊具に加えて、大型のローラーすべり台とターザンロープがあります。
光明寺公園からさらに下流に向かえば、木曽川緑地公園に至ります。足を伸ばせばちょっとした遊具も並んでいます。木曽川緑地公園は堤防の川側、木曽川扶桑緑地公園と同じように河川敷にある公園になります。
木曽川緑地公園まで行くことは、どちらかといえば走破することが目的になりそう。逆に対岸の河川環境楽園に行くことは、まるで別の意味を持ちます。138タワーパークとの特徴的な比較になるのは、じゃぶじゃぶ池。比肩するものがどちらにもあるのです。
河川環境楽園を拠点に三派川地区を隈なく巡る場合
三派川地区を隈なく巡るプランを立てるならば、河川環境楽園の木曽川水園自然発見館で自転車を借りても、特に138タワーパークを利用することと違いは生じません。それでも河川環境楽園をあえて拠点にする意味もあります。
それはいかにもなレジャースポット然とした、河川環境楽園のスケールゆえのことです。木曽川の大ジオラマとして再現された木曽川水園は、面白さもあるものの、やはり教養・文化施設としての側面があります。
じゃぶじゃぶの河原こそ、138タワーパークのじゃぶじゃぶ池と甲乙つけがたい、どちらも天然の河原そのものな感じで遊べる水遊び場ながら、遊び場の雰囲気が濃厚なのは、やはりオアシスパークのほう。なにしろ無料の大型遊具が揃うのはオアシスパークです。
さらに遊園地のようなレジャー施設にしても、大規模で手ぶらで利用できるバーベキュー施設、県営のアクア・トトぎふという屈指の淡水魚水族館を訪れるにしても、そういった興味深い有料施設もまた、いろいろと揃っています。
おまけに河川環境楽園は、ハイウェイオアシス川島でもあります。買い物や飲食の楽しみが勢ぞろいした場所でもあって、同じように人気の刈谷ハイウェイオアシス、直売所などが充実のげんきの郷が隣接するあいち健康の森エリアなど。
レジャー施設もあって、無料でも楽しめるこうした人気スポットにナガシマリゾートを加えれば、中京圏の人気レジャースポットを指折り数えたことになります。また河川環境楽園には、国の河川環境のための研究施設、自然共生研究センターも置かれています。
関連リンク:水辺共生体験館
こうした趣旨に則った、国土交通省の水辺共生体験館も、無料で利用できる展示館です。他のどこかに加えて、河川環境楽園も! 探索しようとすれば実際にはあまりに盛り沢山。手に余るところもある中で、サイクリングをするならば、忘れられないのが隣の場所。
道を一本隔てただけのかさだ広場・各務原アウトドアフィールドは、まさにサイクリングフィールドで、園内を縦横無尽に走り回れるようになっています。かさだ広場の遊具はこれはこれで、ユニークかつ大規模なものを含みます。
それから、各務原アウトドアフィールドを訪れてこそ、なぜここが三派川地区と呼ばれるのか、ほんとうの意味を知ることができるのです。一番北側の北派川は、増水時にここを流れることになっています。
さらに岐阜県側でも専用サイクリングロードは連続しています。下流側にサイクリングロードが繋がったことで、上流の各務原総合運動公園から、笠松町の笠松みなと公園までを往来できるようになっています。
中洲の川島地区の北側沿いから、下流は木曽川橋の橋脚下の辺りまで、こちら側でも走破しがいのあるルートができています。そしてこの北側だけでも、河川環境楽園を遊び倒したり、各務原アウトドアフィールドを駆け巡るというミッションが待ち受けているのです。
木曽川サイクリングレンタル方法一覧
木曽川沿川を巡るレンタルサイクリングで自転車を借りる方法をまとめます。どこでも予約はできません。
(現在、新型コロナウィルス感染症の影響で平日のみなど、制限があります。その時点での状況はご確認下さい。)
国営木曽三川公園(フラワーパーク江南、木曽川水園、138タワーパーク)
貸出日:休園日を除く毎日(雨天・荒天で中止あり)
休園日:第2月曜日(休日の場合は翌平日)
*138タワーパークは8月、12月は無休、フラワーパーク江南と木曽川水園は12月31日、1月1日も休園、フラワーパーク江南は8月は第4月曜も休園
貸出時間:9時30分~16時15分(返却は45分まで)
(11~2月は15時30分終了、返却は16時まで)
貸出料金:200円、電動アシスト300円
大野極楽寺公園
貸出日:休棟日を除く毎日
休棟日:第2月曜(11~2月は毎週月曜、祝日は翌平日)、12月31日~1月3日
貸出時間:9時~16時
利用料金:200円、電動アシスト300円
笠松みなと公園
貸出日:土日祝日
貸出時間:9時30分~16時(返却は17時まで)
貸出料金:200円(90分)
貸出用台数表
場所 | 台数 | |||||
大人用 | 小人用 | 幼児用 | 2人乗 | 3人乗 | 電動 | |
フラワーパーク江南 | 35 | 21 | 2 | 2 | 2 | 6(3人乗) |
自然発見館 | 10 | 6 | ||||
138タワーパーク | 33 | 25 | 10 | 7 | 6 | 9(3人乗) |
大野極楽寺公園 | 40 | 30 | 10 | |||
笠松みなと公園 | 3 | 2 | 8 | 2 | 3 |
多人数乗り自転車は幼児用補助椅子による
笠松みなと公園のダンデム3人乗り1台は大人用に含む
事故やトラブルでの緊急連絡先
フラワーパーク江南 0587-57-2240
138タワーパーク 0586-51-7105
自然発見館 0586-89-7023
大野極楽寺公園 0586-51-3015
笠松みなと公園 058-388-1113
まとめ:1日ではとてもこなせないプランがいろいろ
雄大な木曽川の流れの下流域、それはただの一部であっても実にスケールの大きなものです。さらにレンタルサイクルで走破してみようといっても、状況の整っているのは三派川地区を中心としたものになります。
もっともそれは、たったそれだけ? などとは口が裂けても言えないもので、このエリアに用意されたもの、秘められたものに、ただちょっと触れみるだけでも、1日あってもとても足りるものではないです。
逆にいえばなんどでも訪れてみる価値は充分。もちろん季節ごとに移り変わる楽しみもいっぱいです。さらに歴史をみれば、御囲堤の建設など含蓄も深い場所です。そもそもが人の英知と努力で築かれてきたのが、この地のいまある姿になっています。